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2006年の汽車旅6-中編- [汽車旅2006]

オマタセ、ベイベー。イッツ・ショータイム。

和歌山で和歌山電鐵貴志川線に乗り換え。9番のりばの乗り換え精算所で、青春18きっぷを提示し、乗車券を購入するが、係員のシャツはいちごのロゴししゅうがいくつかあり、新鮮味を感じる。

2006年4月1日(土曜日)に南海電気鉄道(次からは「南海」と略す)貴志川線から引き継ぎ、最低10年の運行が保証されているが、それ以後はお客の利用に託されている。キャッチフレーズは「乗って残そう貴志川線」から「もっと、ずっと、貴志川線」に変わり、変わらぬ路線の御愛顧を願っている。

 

風鈴の涼やかな音色が夏を彩り、貴志行きワンマンカー(2703)は9時43分に発車。いきなり、“紀州の民謡か?”と思わせるようなメロディーが流れるが、そのあとは南海時代と変わらない。

車内も南海時代と変わらないものの、和歌山駅の券売機はすべてJR西日本式であるせいか、 乗車券の買い間違いが目立っているらしい(つまり、和歌山電鐵ではなく、JR西日本の乗車券を買ってしまうこと)。1つだけでいいから、専用の券売機が欲しいところで、なおかつ、1日乗車券の販売も検討して欲しいところだ。車内に『貴志川線沿線ガイド』という広告もついたのだし、気軽に下車できる1日乗車券は必要不可欠のように思う(500円が妥当な販売額であろう)。

日前宮、伊太祈曽(Idakiso)の行き違いは変わらず、ダイヤと運賃も変わらない。次は伊太祈曽と終点貴志にメロディーがついた以外は変わりなく、10時14分、終点貴志に到着し、和歌山電鐵貴志川線全線完乗を達成したが、無人駅に降格し、回数券は駅舎内の小山商店に任されていた。また、すべての駅名盤は南海時代と変わらず、まだまだ“南海色”が濃く、“和歌山電鐵カラー”になるのは、これからになるのだろう。

気になったのは雑草が多いこと。ローカル線では絵になるとは言え、手入れはしてもらいたいものである。

利用客からは増発やJR西日本(阪和線、紀勢本線、奈良線)の接続利便性強化を願っており、9月中にダイヤ改正をするそうだ。JR西日本も車内精算の強化をはかり、和歌山電鐵の乗車券を販売したり、ICOCAの共通利用も視野に入れて欲しいところ。

ほかに多い要望として、JR西日本紀勢本線和歌山市への相互直通運転がある。

レールファン的には元南海と現役南海の車両が和歌山市で顔を合わせるという楽しみもあろうが、隣りの7・8番のりばから普通電車和歌山市行きワンマンカーが発着しているため、できればレールをつないで欲しいのだ。しかし、南海時代に2070系を投入しても、直流600ボルトから1,500ボルトに昇圧されなかったので、まずは電圧をJR西日本に合わせない限り、実現はしないだろう。また、和歌山での和歌山電鐵貴志川線は9番のりばを使用しているが、紀勢本線との相互直通運転が実現した場合、不要になる可能性も出てくる。ホームの管理問題も浮上してくるに違いない。ほかに貴志のホーム増設も検討して欲しい。ムリであれば甘露寺前(Kanrojimae)でもできると思う。

なお、利用客のアンケート結果については、こちらにクリックして下さい。

11時50分発の和歌山行きワンマンカー(2273:女性運転士乗務)に乗り、和歌山電鐵本社のある伊太祈曽で下車。車庫ではついに『いちご電車』がベールを脱いでいた。

 

翌日の2006年8月6日(日曜日)に、伊太祈曽駅と伊太祈曽神社で『第1回貴志川線まつり』が行なわれ、電車の窓にも掲示して、沿線住民やレールファンの参加を呼びかけていたが、私は都合で行けず、乗れないだろうと思っていた。しかし、奇跡的にも“オープン戦”をやっていたので、のぞいてみたい。

この日は土足厳禁となっており、備えつけのスリッパで車内に入ってみるが、衝撃的だ。綺麗で、さすがはデザインで名の知れた水戸岡鋭治氏(Mr.Eiji Mito-oka)のワールドが満載!! 2271を1号車、2701を2号車としている。

JR九州や岡山電気軌道のノウハウを生かし、車内は木目調だが、ドアは赤、整理券発行機と運賃箱を朱色にしたのは印象に残る。また、吊り革も木製で、背の小さい人でもつかまれるようになっており、優しさも感じる(あとで2070系はもともとそうだったことに気づいたが…)。

ロングシートも簡素なガラから温かみのあるいちごがついて、“ワクワク感”があり、九州新幹線<つばめ>800系でおなじみのすだれ日除けは“和を感じ、利用客との輪をつなぐ”という感じだろう。

車端部の1号車は座席、2号車もそうだが、販売カウンターもついている。車内販売用のワゴンもあるものの、「車内の飲食はほかのお客様の御迷惑となりますので、御遠慮下さい」と案内しているので、矛盾しているが、イベント用に使う可能性があるということだろう。また、販売カウンターの上には10口以上の募金をした方のお名前や会社名が刻み込まれている(9口以下は和歌山でお名前や会社名が刻まれているという)。

なお、『いちご電車』の改造工事は2006年6月27日(火曜日)から8月3日(木曜日)まで自社の工場(伊太祈曽)で行ない、8月6日(日曜日)15時20分発の臨時和歌山行きワンマンカー(伊太祈曽始発)にてデビューした(女性運転士が乗務していたとか)。今度、利用する時はぜひ、『いちご電車』に乗りたいものである。

伊太祈曽止まりの電車が到着。私が先ほど乗った車両だが、車庫へ入る方法は一旦、本線へ少し進んだあと、進行方向を変えて、和歌山行きホームへ。駅員が手動でレバーを作動して、また進行方向を変えて車庫へ入る仕組みとなっている。

和歌山行きワンマンカー(2275)に乗り、終点和歌山で下車。和歌山ラーメンに舌づつみをしたあと、JR西日本阪和線の快速天王寺行き(4号車クモハ221-23)へ。

阪和線の往路はクハ222-2502のガラスが鳥のフンを浴びていて、みっともない姿だったが、こちらは綺麗に手入れが行き届いており、気持ちいい。そのせいか、六十谷(Musota)-天王寺間はほとんどお昼寝をしていた。

終点天王寺で大阪市交通局(大阪市営地下鉄)御堂筋線(M23)の新大阪行き(2号車1520)に乗り換え。

始発のせいか、10号車以外はすべて空席。御堂筋線でラクチンに坐れるのは珍しい気がするも、なんば(M20)-梅田(M14)間は“いつも通り”のにぎわいぶりだった。特にこの日、みなと神戸花火大会があるカンケイか、浴衣姿のお姉ちゃんが多かった。

中津(M15)を出ると、地上へ。淀川を新御堂筋という道路といっしょに渡る光景は圧巻!!

終点新大阪(M13)に到着。JR西日本のコンビニで水分補給をしたあと、JR西日本東海道本線の新快速姫路行き(7号車サハ223-2111)に乗り換え。 

車内は花火大会の影響で、混み合っていたが、2006年3月18日(土曜日)のダイヤ改正で、大阪停車時間は2分に拡大したものの、それでもドアの再開閉が多かった。

西宮-芦屋間では新駅設置工事が行なわれ、駅名は「新芦屋」になるのかどうかは定かではないが、芦屋で201系の各駅停車西明石行きに接続。新駅設置により、快速のスピードに足を引っ張ることになるため、321系が入団し、201系・205系は“走りなれた路線”を去らなくてはならなくなったのである。

神戸から山陽本線に入り、終点姫路で下車。山陽本線だけ高架化されてからは初の利用だが、山陽新幹線側の出口を出てしまい、右往左往。いつも出ている改札に軌道修正できたが、階段の登り下りは迷路のようだった。

水分を補給し、再び電車に乗るが、姫路の高架化は山陽本線のみのため、迷路状態。当分のあいだは不便がしいられ、今まで5分前までに着けばよかったものが、10分前に着かないと、間に合わなそうな感じである。

普通電車三原行き(クハ115-1082:弱冷車。体質改善車)へ。思いのほか、兵庫県内でガラ空きになることはなく、KIRINビール岡山工場のネオンを見て、万富で下車。向かいのホームにはエル特急<やくも25号>出雲市行きの回送が止まっていた。

 

万富でコンビニの晩メシを購入し、普通電車糸崎行き(クモハ115-1501:体質改善車。岡山から女性車掌乗務)に乗り、終点で普通電車広島行き(クハ115-3119:体質改善車)に乗り換え。中間車2両は元117系だが、これも体質改善工事を受けたものの、転換クロスシートがロングシートに化けるところが多く、ブッたまげた。

終点広島に到着し、下車。広島電鉄本線[広島駅電停(M1)]ではGreenmover Maxが止まっていた。乗りたかったけど、今回の汽車旅では乗ることはなかった。


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ルリヲ

トラックバックありがとうございます!記事読ませてもらいました。もの凄い情報量にビックリしました!!また遊びにきますんで宜しくお願いしますね。
by ルリヲ (2006-08-14 10:08) 

岸田法眼

ルリヲさん、ありがとうございます。できるだけ、“くわしく、わかりやすく、読みやすく”を心がけております。これからもよろしくお願いします。
by 岸田法眼 (2006-08-15 00:15) 

む〜さん

和歌山~広島と、良い旅をさせて頂きました。感謝。
広電には、また行きたいなあ。グリーンライナーも、好きだったりしています。今でも有るかなあ?
by む〜さん (2006-08-15 09:07) 

岸田法眼

む~さん、引き続きのコメントありがとうございます。
グリーンライナーは今もありますよ。見ただけで乗っていないですが…
個人的には初代のGreen Moverがお気に入りです。
by 岸田法眼 (2006-08-16 00:23) 

木と土のギャラリー

トラックバックありがとうございます。
いちご電車のある沿線の風景などをここに紹介できればと思いますのでよろしくお願いします。

いちご電車登場以降、貴志川線の踏み切り待ちがちょっと楽しくなりました。
常にこの車両が走っているわけではなく、突然白地に赤の車両が通り過ぎると、「うわぁ!いちご電車やっ!」てな具合にしあわせな気分にさせてくれます。
by 木と土のギャラリー (2006-08-17 09:00) 

岸田法眼

木と土のギャラリーさん、どうもありがとうございます。
『いちご電車』は検査日を除き、1日7往復程度の運行らしいですが、乗りに行くレールファンや地元の人が増えて、活性化するといいですね。
私も今度、貴志川線を利用する時は『いちご電車』に乗りたいと思っております。
by 岸田法眼 (2006-08-18 01:31) 

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