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2007年の汽車旅2-5 [汽車旅2007]

オマタセ、ベイベー。イッツ・ショータイム。

下関で一旦下車。これから長丁場となるので、13時近くではあるが、晩メシの調達をして、9番のりばに戻ると、JR西日本の普通電車(徳山から快速〈シティライナー〉)糸崎行き(クハ115-2017:弱冷車)が発車を待っているものの、体質改善車でないのが残念だ。徳山から快速〈シティライナー〉になるのだし、広島シティネットワークのカンバン電車なのだから、転換クロスシートに統一して、快適さをアピールして欲しい。ボックスシートは時代遅れの産物で、21世紀に似合わない。

発車前には鳩が“無賃乗車”をするところだったが、回避。電車とホームの高さがあり過ぎるため、鳩もおっかない様子。その後、山陽本線はそういう駅が多いことに気づいたが、ホームをかさ上げするか、JR東日本E721系シリーズみたいな低床車を投入できないものか(225系になるだろう)。ちなみに東海道本線米原の一部ホームもそういう状態で、どこもそうなのだろうが、工事をする余裕がなさそうである。

13時11分に発車。車内は下校の高校生が多かったものの、小月までに全員下車。ロングシートに坐っていた旅の若い女性は私のうしろのボックスシート(進行方向右側)に移ったが、終点糸崎まで乗っていた。青春18きっぷで全区間乗車をしたのは私と若い女性だけだろう。

新下関到着前、進行方向左側には0系4両編成の色あせた姿があった。車体はサビつくほどボロボロで見ていて歯がゆい。すでに現役を退いてはいるが、こんな姿は見たくない。

この日は快晴で、快速(小倉から各駅停車)門司港行きでもそうだったが、この電車でも冷房を使用している。東北以北なら、確実に暖房だ。

小野田あたりから天気が曇りだしたが、持ち直し、14時18分、新山口4番のりばに到着。ここで15分停車の小休止となり、息抜きにピッタリだ。

ほどなくして、6番のりばに始発の普通電車下関行きが入線。先頭車だけ屋根のみ体質改善車という不思議な車両に出くわす。

以前から遭遇することがあり、気になっていたが、この車両はクハ115-622で、ほかの3両はオリジナルのまま。こんな姿をさらすぐらいなら、最初からやらなきゃいいのに。

留置線では117系100番台、117系300番台がそろい踏み。2005年4月25日(月曜日)に発生した福知山線脱線事故で、更に出番が少なくなり、山口県へ“レンタル移籍”。かつては臨時快速で運用している実績があり、人口の少ないところなら2ドアでも差しさわりがないようだが、新山口でお昼寝させるぐらいなら、快速〈シティライナー〉として、往年の新快速を彷彿させて欲しいものである。

14時33分に発車し、大道では下りホームに黄色い線(ブロック)を取りつける工事が行なわれていた。少子高齢化社会の一環だろうか。

富海(Tonomi)を発車すると、“瀬戸内海オーシャンショー”の始まり。しかし、その距離は短く、徳山付近でチラッと覗かせるなど、オーシャンショーは3か所のみだ。

15時15分、徳山1番のりばに到着し、16分停車の小休止。ここからは快速〈シティライナー〉糸崎行きとなる。

ホームのない“2番のりば”には貨物列車が先に発車。3番のりばはまもなく、岩徳線(Gantoku Line)直通の普通列車岩国行きワンマンカーが発車しようとするが、岩国へはあとから発車する快速〈シティライナー〉糸崎行きが先に到着するものの、接続はいっさいなく、広島へ急ぐ岩徳線沿線からは不満が噴出してもおかしくないダイヤだ。

岩徳線直通の普通列車岩国行きは15時21分に徳山を発車するが、終点岩国に到着するのは16時41分。山陽本線の快速〈シティライナー〉糸崎行きは16時39分に岩国を発車するため、マに合わない。そのあとには16時41分発の普通電車白市行きがあるものの、これもムリ。したがって、岩徳線からの利用客が広島方面へ向かうには、16時54分発の普通電車瀬野行きに乗り換えなければならないことになる。「広島シティネットワーク」と名乗る以上、そういった接続体制を充実させなければならないはずだ。ダイヤの改善を求める。

徳山の行先案内は「快速シティライナー糸崎15:31」となった。持参している交通新聞社刊行、『JR時刻表2006年12月号』では徳山から列車番号が3370Mから5370Mに変わり、快速〈シティライナー〉になっているものの、車体側面の方向幕は快速運転が終わると、行先だけに変えていることが多い(方向幕は下関で撮影)。

15時31分、徳山を発車し、進行方向右側には山陽新幹線の高架としばらく並走。耐震強化工事をして、完了した姿は痛々しい。支柱にワイヤーロープを巻きつけるほど、厳重だからだだが、コンクリートの原料となる砂を劣化の早い海砂を使ったため、神経をとがらせているようだ。

光が近づくと、瀬戸内海オーシャンショー再開!! “イッツ・ショータイム”となった。ちなみに山口県内の山陽本線は昼間の利用が少なく、上り便に乗るのは初めてだ(臨時快速〈ムーンライト九州〉の利用が圧倒的)。

柳井港を発車すると、再び瀬戸内海オーシャンショー。いよいよ見せ場がやって来る。途中下車して、潮のニオイをかいでもいい気分になる。大畠(Ohbatake)や神代(Kohjiro)なんか、うってつけだと思う。天気のいい日は水鳥が見えるし、瀬戸内海に浮かぶ島の数々がよく見える。

由宇(Yu-u)が近づく頃、瀬戸内海オーシャンショーが終わる。何度でも見たい美しい景色。町を歩いても“美しい国”であるはずだ。

通津(Tsuzu)を発車すると、またまた瀬戸内海オーシャンショー再開!! もう潮干狩りができるらしい。うらやましいと思ううちに離れ、藤生(Fuju)発車時に近づくものの、工業地帯で魅力半減。

南岩国では103系の始発、普通電車瀬野行きに遭遇。岡山のマスカットカラーだが、フェイスの左上にある「広-E05」を見ると、広島地区にコンバートされたようであるが、広島地区の車両のフェイスを見ていると、103系は方向幕、115系シリーズは種別幕がなにも表示されていない姿勢に疑問を持つ。広島シティネットワークと名乗る以上、わかりやすいようにしなければならない。

岩国では意外と乗ってこなかったが、ホームの両サイドは115系2000番台体質改善車が露払いと太刀持ちを務めているかのようだ。どうやら、115系2000・3000番台体質改善車は広島シティネットワークを優先的に投入しているような感じである。それならば、運転区間を三原-岩国間に統一して、快速〈シティライナー〉〈通勤ライナー〉〈安芸路ライナー〉を115系2000・3000番台体質改善車にしたらどうだろう。117系100・300番台でもいい。

玖波(Kuba)を通過すると、再び瀬戸内海オーシャンショー。国道2号線と共に瀬戸内海沿いを走る。国道2号線は1車線しかないため、スイスイ抜く。

瀬戸内海を離れ、宮島口に到着。思った通りの大量乗車で、立客発生。宮島の観光というより、宮島競艇帰りのオッサンどもが多く、セカンドライフよりも“マイライフワーク”と言ったほうがよさそうだ。

広島が近づくにつれ、115系2000番台体質改善車の数が多くなってゆき、西広島までは広島電鉄宮島線と並走。駅の数は宮島線、スピードは山陽本線で、広島までの所要時間は歴然としているので、ライバルにはならないし、聞いたこともない。山陽本線は体質改善車、宮島線はGreen Moverという目玉車両があり、共に魅力的だ。

17時20分、広島5番のりばに到着。大半が入れ替わり、始発下関からのロングラン乗車で、さすがに疲れて居眠りをしてしまい、気がついたら西条を過ぎていた。日も暮れかかり、次の瀬戸内海オーシャンショーは夜になってからである。

電車は広島県の山中を走っているが、河内(Kohchi)-本郷間では巨大な広島中央フライトロード、広島空港大橋の建設にとりかかっていた。そして、広島シティネットワークから外れたのか、体質改善されていない115系2000番台とすれ違うことが多くなってゆく。

三原で多く降り、ガラガラ。13時11分に下関を発車してから、5時間22分後の18時33分、終点糸崎1番のりばに到着したが、2番のりばには、なぜか普通電車三石行きが発車を待っている。18時22分に発車しているはずだが、車掌によると、先行列車が走行中、異常な音を感じたため、安全確認を行なっているという。まぁー、とりあえず乗ってみる。

ほどなくして、運行再開の知らせが入る。本来ならば、始発の普通電車姫路行きに乗り換えるところだが、留置線で出番を待つ車両は湘南色。普通電車三石行きは115系1000番台体質改善車のため、予定外だが、乗り換えることにした(クハ115-1152:体質改善車)。転換クロスシートに坐ることができて、気分がいい。

16分遅れの18時38分に発車。すっかり日が暮れ、“ナイトオーシャン瀬戸内海”となる。この区間のオーシャンショーは、本州では1番綺麗だと思う。「思う」と書いたのは伊豆や紀州の海を見ていないからである。

115系1000番台体質改善車の居心地はいいものの、窓側にあったフックが外されたため、上着が引っ掛けられない。体質改善車のベースとなっている221系、223系シリーズもフックはない。

福山で停止信号があり、遅れは18分となったが、先行列車に接近したということは、岡山で“奇跡の普通電車姫路行きの乗り換えはあるのかな?”と、ふと考えてしまう。

「電車が遅れまして、御迷惑をおかけいたします」

各駅を発車すると、車掌はおわびの放送を流すが、スピードをあげての回復運転は行なっておらず、新倉敷に到着した頃には遅れは20分に増していた。

さて、中吊り広告で目につくのは、長澤まさみがJR西日本のイメージキャラクターに就任。山陽新幹線の広告が目につく。

JR西日本はタレントをよく使うことで知られている。おそらく、JRグループの中では1番起用が多いのではないかと思う。その“エース”といえるのは仲間由紀恵で、ICOCAやJ-WESTカードといったカード系を宣伝している。

19時53分、倉敷に到着。本来ならば1分前に発車している伯備線の普通電車新見行き(転換クロスシートを装備しない体質改善車)は接続を待ってくれていた。そして、お客は席を埋まる程度にまで増えていった。

20時08分、定刻より19分遅れで岡山13番のりばに到着。本来は8分停車するが、2分に切り詰め、定刻より13分遅れの20時10分に発車。東岡山では遅れは12分に縮まり、停まるごとにお客は減ってゆく。

20時48分、定刻より10分遅れて終点三石に到着したが、中途半端な終点である。その先の上郡では始発20時52分発の普通電車姫路行きがあり、1本の列車にできないものか。三石-上郡間は県境という影響もあるのだろうか? 旅人にとっては“通せんぼ”という感じである。

電車は回送となり、一旦、岡山方の留置線へ。貨物列車を通したあと、ホームの隣りにある留置線へ移ると、定刻通りのダイヤで、普通電車姫路行き(クハ115-1239)が到着した。

運よく、前向きのボックスシートに坐ることができ、外気が冷たくなったため、この日、初めての暖房がかかる。

中吊り広告ではJR西日本岡山・広島・山口地区では東京地下鉄(東京メトロ)と提携した1日オープンチケット、2日オープンチケットの宣伝をしていた。首都圏なら東急東京メトロパス、小田急東京メトロパス、東武東京メトロパスなどがあり、これは“JR西日本東京メトロパス”と解釈したほうがよさそうだ。但し、東京都交通局(都営地下鉄)の利用ができないため、都営地下鉄も利用できるようにするか、都営地下鉄自体を東京メトロに編入して、利便性を大幅に向上すべきだろう。

上郡2番のりばに到着。3番のりばには特急〈スーパーはくと13号〉鳥取行き最終列車が絶妙なタイミングで到着した。

相生に到着。電車入線チャイムを聞くと、アーバンネットワークに入ったことを実感する。

そして、定刻通り、21時48分、終点姫路7番のりばに到着。隣りの6番のりばには223系2000番台の新快速京都方面野洲行き終電が発車を待っているが、姫路で折り返すようで、転換クロスシートの向きが逆方向だった。首都圏の近郊形電車は東京or上野になると、車内の整備・点検をしてからお客を迎え入れるため、“ゆとりのあるダイヤはまだ先かな”と思う。JR東海の中京地区もそうなんだけどね。

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Fuzzy

ブログを読んでいるだけで、ゆったりとした瀬戸内の風景が目に浮かびます。
ロングランお疲れ様です。また緻密なレポートありがとうございます。
by Fuzzy (2007-03-14 00:44) 

オーミヤ

そういえば、223系式転換クロスシートは113系などにも広まっておるのですよね。確かに宇野線の113系もそうでした。

広島には・・・103系が現役なのですね。関東圏では既に引退しておりお目にかかれません。
by オーミヤ (2007-03-14 18:23) 

岸田法眼

ファジーさん、どうもありがとうございます。下関から長丁場でしたが、アクシデントで転換クロスシートで息抜きできたのはよかったですね。

次回の記事はなるべく早いうちに載せます。
by 岸田法眼 (2007-03-14 19:22) 

岸田法眼

オーミヤさん、どうもありがとうございます。

広島はおフルの103系が走っており、ちょっとした国鉄博物館のようなものですね。気動車はキハ120系が投入されているんですが、天下を取るような状況ではありません。

広島の103系には一部、JR東日本から購入した車両もあります。JR東日本は奇跡的に仙石線で1本だけ使っていますから、“まだまだ”活躍します。

103系・113系・115系の体質改善車は2002年で終了したそうで、これ以上、広島に転換クロスシートの車両が増えることはありません。新車を投入して、座席の転換クロスシート化をはかって欲しいですね。
by 岸田法眼 (2007-03-14 19:26) 

住吉人

鳩写真では負けませんですよ?!(大笑)
停車時間が長いと、よくチョコンと乗り込むことがあります。

広島地区の103系ですが、方向幕装備しているにも拘らず、使用しないのは確かに解せないですね。
by 住吉人 (2007-03-14 23:00) 

岸田法眼

住吉人さん、どうもありがとうございます。

鳩写真は私の負けですよ。なんせ、手ブレ補正機能がついているにもかかわらず、ブレていますから。天王寺で写っている姿を何度か見ているので、意識していました。

広島の電車はなぜ側面だけ行先が表示されているのが不思議ですね。なにか理由でもあるのでしょうか?

参考までに常磐線の415系は取手で種別が変わるため、快速と普通に変えるのがめんどくさいようで、白だけになっていますが、もうすぐ「普通」の種別幕が復活すると思います。
by 岸田法眼 (2007-03-15 00:08) 

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