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2002年の汽車旅7-1 [汽車旅2002]

2002年8月2日(金曜日)、JR東日本品川へ。7番線に東海道本線の臨時普通電車(小田原から臨時快速)大垣行き(通称、臨時大垣夜行)は23時10分に入線するはずだが、運行前点検にアクシデントが生じたのか、23時30分になっても入線してこない。周囲を見渡すと、“怒りが募る”といったフェイスをする人は少なく、のんきにマイタイムを楽しんでいる。いつしか、11号車のりばは階段に人が坐り込むほど、人はふくれてしまった。

車両点検イコール故障発生とみなしていい案内放送が流れ、ドーっと疲れの色がにじみ出てしまう人が増え、「運休するのでは?」と思う人もいるだろう。

23時41分、長い運行前点検が終わり、おフルの電車が入線してきた(クモハ165-90:モントレー色に乗車)。首都圏では“JR東日本産”の電車が増えているだけに、国鉄産の電車はオールドさがひときわ増すばかりである。

臨時普通電車(小田原から臨時快速)大垣行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大垣1ク ハ167-18リニューアル車
 2モ ハ166-9リニューアル車
 3モ ハ167-9リニューアル車
 4ク ハ167-17なし
 5ク ハ165-3なし
 6モ ハ166-1なし
 7モ ハ167-1なし
 8ク ハ167-1なし
 なしク ハ165-93モントレー色
 なしモ ハ164-54モントレー色
品川なしクモハ165-90モントレー色
アンダーラインは筆者が乗車した車両 

11両全車がボックスシートで、収容力を重視しているが、案の定、あふれた。快速〈ムーンライトながら〉大垣行きと違う点は帰宅のサラリーマンが乗ってくるということだ。


23時55分に発車。終点大垣までは6時間の道のり。睡眠をとるには、あと2時間ぐらいあればと思う。労働大国ニッポンにとって、6時間睡眠は当たり前だが、身体を酷使していることは確かだろう。

横になれない分、冷房は終点大垣までかかっており、日付も2002年8月3日(土曜日)に変わった。

川崎を過ぎてから寝て、気がついたら、JR東海に入って、名古屋に着いていた。睡眠時間は6時間もとっておらず、大垣まで、あと1時間足らずということを考えると、寝ている余裕はあるとは言えない。寝過ごすことはできないが、私が乗車している車両は最後部。終点大垣で米原方面の普通電車に乗り換えるには不利な位置にある。乗り換え時間はわずか5分。同一ホームなら、そんな心配をすることもないだろうが、階段を登って、隣りのホームに移動しないとダメなのである。乗り換えは先頭車(1号車)が便利。

なぜ、先頭車(1号車)に乗らなかったのかというと、先客がかなり列を作っていたためで、自分の好きな席に坐りたい私はしょうがなく、1人しか並んでいなかったトコロを選らんだからである。

車内検札はなく、青春18きっぷ客は不自由な思いをするが、車掌に頼めば押してくれる。

この日のJR東日本エリアの車掌は若いあんちゃんだったが、入線してからドアが開くまで、3分以上もかからせ、頼りなかったので、やめた。

熱海からのJR東海エリアでは申告すれば受け付けてもらえ、日付が変わって最初に停まる川崎までの乗車券は回収される。なくしちゃ、大変だゾ!!



普通電車(高槻-明石間は快速)姫路行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
米原なしクハ111-5335弱冷車
 なしモハ112-7054なし
 なしモハ113-7054なし
大垣なしクハ111-7162なし
米原でうしろ7両増結  

終点大垣で普通電車(高槻-明石間は快速)姫路行き(クハ111-7162)に乗り換え。臨時大垣夜行ではずーっと立ちんぼだったのか、ほとんど寝てなさそうなジャージ姿の女が暴れ、最終的には地ベタに坐り込んで、目を閉じる。ウエストポーチがシドニー五輪グッズなのが目に焼きつく。また、韓国人も乗っており、ハングル文字で書かれた大阪市交通局(大阪市営地下鉄)の案内図を広げ、駅名は日本語でしゃべっていた。日本の駅名は“世界の共通語”なのだ。

新快速姫路行き編成表  
乗車区間号車車両番号禁煙備考
姫路1ク ハ222-2004弱冷車
 2モ ハ222-3020なし
 3サ ハ223-2010なし
 4クモハ223-3004米原-彦根間乗車
 5ク ハ222-2012弱冷車
 6モ ハ223-2005弱冷車
 7サ ハ223-2027なし
 8サ ハ223-2026なし
 9モ ハ222-2005なし
 10サ ハ223-2025なし
 11サ ハ223-2024なし
米原12クモハ223-3012彦根-姫路間乗車


米原3番のりばに到着し、2番のりばで発車を待つJR西日本の新快速姫路行き(①米原-彦根間は4号車クモハ223-3004②彦根-姫路間は12号車クモハ223-3012:大阪から女性車掌乗務)に乗り換え。普通電車(高槻-明石間は快速)姫路行きはちょっと遅れていたようで、すぐさま新快速姫路行きが発車した。

天気は曇りがちだが、胸のすく走りは相変わらず。4号車と5号車のあいだは通り抜けできないが、ちゃんと車掌は乗務しており、2人の車掌は車内を巡回しては青春18きっぷのスタンプをていねいに押す。JR東海のように日付が変わるまでの乗車券を求められることもなく、お客の良心を信じており、応対もスムーズ。気持ちがいい。

野洲付近で東海道新幹線100系の〈こだま491号〉新大阪行きに抜かれる。このあたりに、びわこ栗東駅(仮称)の建設が決まり、JR東海は“最後の東海道新幹線駅”にする方針だが、地元は“不要論”もあり、先行きはどうなるのか気になるところ。

草津でキハ85系の回送に遭遇。野洲の留置線で休んでいたのか、JR東海の車両基地からの回送なのかが気になるところ。ちなみにエル特急〈くろしお9号〉新宮行きは野洲の留置線で一夜を明かしている。

さて、JR西日本は優先座席を明確に現すべく、シートも色分けすることになった。特に通勤形・近郊形車両はド派手なシートモケットにチェンジして、わかりやすくしている。



一方、223系シリーズはシートカバーの上部を窓に貼っている優先座席ステッカーと同じデザインに変えており、客室の美観を損ねぬよう、配慮している。また、223系2000番台は日差しカット58パーセントの窓を採用して、カーテンを省略していたが、2001年夏の猛暑により、苦情が殺到したため、取りつけた。ちなみに221系はのちに優先座席部分のシートカバーをグリーンに変えて、わかりやすくしている。221系のほうが明確でいい。



草津を発車すると、複々線の内側を走り、キハ85系の回送をあっさり抜き、新快速の威力を魅せつけ、私が乗車している12号車も座席が埋まる。

京都の駅ビルは相変わらず、圧巻だ。もし、老朽化して取り壊すことになれば、大変な作業となるだろう。また、特急〈オーシャンアロー5号〉新宮行きは283系の“9両フル編成”を初目撃!! 381系のリニューアルにより、283系の増備は当分ない。青春18きっぷを利用する者としては、“新宮夜行”を復活させ、特急車両を使用した快速〈ムーンライトきのくに〉として、京都-新宮間で運行して欲しいが…

京都から複々線の外側を走り、快速と各駅停車を堂々追い抜く。新快速のスピード勝負をまざまざと実感する。

大阪で半分以上が入れ替わり、車掌も女性に変わった。 JR西日本が火つけ役となり、今では女性車掌の存在は珍しくなくなった。夏のうっとうしい暑さに女性車掌のさわやかな声は、いっときの清涼剤となるはず。ちなみに放送では標準語のアクセントに寸分の狂いもなく、しゃべっているが、お客の大半はナマって、地を出していた。

車内では大阪から倉敷までの乗車券、姫路-岡山間の新幹線自由席特急券を購入するお客がいたものの、車掌はおつりを用意できないハプニングに見舞われ、前者だけを購入。

三ノ宮では「ツクツクボーシ」と“ホームにしみいるセミの声”。夏を彩る。あー、暑い!!

神戸から山陽本線に入り、明石では山陽電鉄本線の直通特急〈姫路ライナー〉姫路行きと同時発車するが、スピードは歴然!!

終点姫路7番のりばに到着し、普通電車岡山行き(クハ115-1151)に乗り換え。12両編成から4両編成に減り、乗り換えた時はすでに座席は埋まっていた。青春18きっぷシーズンぐらいは増結してくれないものだろうか。

普通電車岡山行き編成表  
乗車区間号車車両番号禁煙備考
岡山なしクハ115-1032弱冷車
 なしモハ114-1195なし
 なしモハ115-1111なし
姫路なしクハ115-1151なし


相生で山陽新幹線に乗り換えてもよかったが、このまま乗り続けよう。

発車すると、生コンクリートの工場を過ぎ、山あいへ。水田をゆく。


上郡で特急〈いなば1号〉鳥取行きに遭遇。急行〈砂丘〉に代わって登場した特急で、智頭急行智頭線にルートを変えて、所要時間の短縮をはかっている(走行距離は逆に長くなっている)。

上郡を発車すると、次の三石まで距離があるためか、車内検札。せとうち地域鉄道部の車掌が検札に訪れる。大半は青春18きっぷのお客である。

10時26分、終点岡山10番のりばに到着した。 

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③2007年6月4日(月曜日)で観客動員数は12萬6000人を突破しました。ありがとうございます。


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オーミヤ

東海道・山陽線の都市圏では複々線のところがあるのですよね。単線ばかりの路線もあり、それと比べますと如何に凄まじいことかが分かります。いなば号はスーパーいなばへと取って代わり、車両もキハ187系へ変わってしまいましたね。ただでさえ貴重なキハ181系での列車が減ってしまうのは非常に残念でした。
by オーミヤ (2007-06-05 19:09) 

岸田法眼

〈スーパーいなば〉は2003年秋に登場し、キハ187系の振子機能により、〈いなば〉時代に比べ、更に所要時間が短縮されています。

キハ181系の定期運用は〈はまかぜ〉だけになりましたが、〈スーパーはくと〉の陰に隠れており、キハ187系の投入は難しいようですね。

複々線の東京は“東海道本線と京浜東北線”という認識があるため、複々線という感覚はないですね。でも、大阪は複々線という感覚があります。その使い方もフレキシブルで、回送の特急車両を内側に走らせ、新快速がバッサリ抜く光景もあります。
by 岸田法眼 (2007-06-05 19:24) 

私は大学時代、岡山で4年過ごしていたので
大阪、神戸方面へ帰省する人間の多くは在来線を使ってましたね。
ただ、姫路~岡山間がかなり時間がかかり私は嫌って
高速バスを使ったり、新幹線を使うことが多かったですね。

姫路~岡山間鈍行1.5時間はとても長く感じて
北陸線直江津~富山2時間は結構短く感じます。
車窓の違いでしょうかね、それとも車両の違いですかね。

さすがに私が高校時代、両親の実家へ規制する時
姫路~福山間で過ごした103系はかなり苦痛でした。
by (2007-06-05 21:26) 

UZ

私もかつて臨時電車でJR東海の神領電車区の113系に乗車したことがあります。さすがにあの電車で1夜を過ごすのは疲れましたね。ちなみに車掌がオレンジカードを販売していて、私も思わず103系、485系しらさぎ号のものを購入しました。
かつて大垣夜行も米原まで臨時で走ったこともあったそうですが米原駅での混乱ぶりの結果(早い話が大垣駅での大移動が移動しただけのこと)、2度と運行することがなくなったらしいです。
JR東海と西日本の考えの違いもありますが、復活してほしいと思うのは私だけでしょうかねえ?
by UZ (2007-06-05 21:47) 

岸田法眼

Sanohpyさん、どうもありがとうございます。

姫路-岡山間は時間がかかり、青春18きっぷを初めて使った頃は苦痛でしたが、慣れました。今は新幹線の速さにブッたまげるぐらいです。

103系は平成4年(1992年)から中国地方に進出しましたが、トイレがないこともあり、苦痛なお気持ちはわかります。

今は岡山近辺での短距離運行に整理されているような気がしますが、南岩国でマスカットカラーを見たことがあります。
by 岸田法眼 (2007-06-05 23:29) 

岸田法眼

UZさん、コメント2回ありがとうございます。

臨時大垣夜行は2001年だったと思いますが、113系2000番台で運行されていました。車両のやりくりがつかなかったのかどうかは定かではありませんが、絶対に過ごしにくいでしょうね。

米原の場合はホームが北陸本線用もあるので、配線の都合なのでしょうが、大垣夜行の米原延伸は私も賛成ですよ。大垣の場合は階段乗り換えなので、けっこう苦痛なんです。
by 岸田法眼 (2007-06-05 23:32) 

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