拙著『波瀾万丈の車両』(アルファベータブックス刊)、発売中!! くわしくは、こちらへ。
拙著『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)、2021年2月9日(火曜日)発売!! くわしくは、こちらへ。
拙著『大阪の地下鉄大研究』(天夢人刊)、2023年10月3日(火曜日)発売!! くわしくは、こちらへ。
●お問い合わせ、御依頼はこちらへ。
・Railway Blogのコメント、トラックバック承認制になっておりますので、御了承願います。
・Railway Blogに掲載されている本文、画像などの著作権は、各国の著作権法、各種条約及び、その他の法律で保護されています。これらのデータなどについて、私的使用、その他、法律で明示されている範囲を超えて、許可なく引用、複製、改編、転用、電磁的加工、送信、頒布、二次使用するなどの一切の行為は禁止しております。著作権法に関係なく、ルール、マナー、エチケットをすべて守っていただきますよう、お願いいたします(該当する行為があった場合、当方の顧問弁護士より、賠償金を請求させていただきます。必ずお支払いください)。また、新聞、雑誌など、各種メディア関係者で本文や画像の利用等を希望される場合は、お問い合わせフォームを御利用ください(原則として、本文や画像は有償とさせていただきます)。
2002年の汽車旅8-最終回 [汽車旅2002]
オマタセ、ベイベー。イッツ・ショータイム。
一旦下車して、ちょっと休息したあと、中央本線の針路はJR東日本へ。塩尻の中央本線は3通りあり、1つ目は先ほど乗ったJR東海エリア、2つ目はJR東日本本線エリア、3つ目はJR東日本支線エリアで、私はこちらを選び、普通電車辰野行きワンマンカー“ミニエコー”(クモハ123-1)に乗り込む。
中央本線の支線はかつて、“本線”だったが、岡谷―みどり湖―塩尻間の新ルートが完成。大幅な所用時間短縮が実現したことにより、支線に転落した。それでも、急行〈アルプス〉下り便は支線経由にこだわったが、2002年12月1日(日曜日)でフォーエヴァー。臨時快速〈ムーンライト信州〉にあとを託したが、みどり湖経由に変えた。ちなみに支線はかつて、急行〈アルプス〉で乗車しているが、夜行便だったので、記憶がない。
余談だが、狩人の大ヒット曲、『あずさ2号』が発売された当時、現在の本線はまだ開業しておらず、2002年2月2日(土曜日)に運行された臨時特急〈懐かしの特急あずさ2号〉松本行きの岡谷―塩尻間は支線経由で運転。忠実に再現したカタチとなった。
123系は国鉄時代の昭和61年(1986年)、荷物電車の改造により登場した電車で、“ミニエコー”と名づけられ、11月1日(土曜日)のダイヤ改正で運行開始。JRになってからは、JR西日本とJR東海でも登場したものの、後者は2007年3月18日(日曜日)のダイヤ改正で撤退している。また、JR西日本は123系の後継となる125系が入団しており、“1両電車”は増加の傾向にある。
普通電車辰野行きワンマンカー編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
塩尻→辰野 | なし | クモハ123- | 1 | ○ | なし |
普通電車辰野行きワンマンカー“ミニエコー”の車内はガラガラで、荷物電車改造のモーター音がむなしく響き、終点辰野へ。時間があるので、下車駅したが、“日本の全駅完全下車”は狙っていない。青春18きっぷの特権を生かし、ホームで長い時間、乗り継ぎの電車を待っているより、駅の外に出て、気分転換をするのがいいからだ。
JR東海飯田線からの快速上諏訪行き(クモハ115-1077)に乗り、終点で下車。
快速上諏訪行き編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
上諏訪 | なし | クモハ115- | 1077 | ○ | なし |
なし | モ ハ114- | 1183 | ○ | なし | |
辰野 | なし | ク ハ115- | 1225 | ○ | なし |
諏訪湖の近くに蒸気機関車、D51 824が静態保存されている。大半の静態保存車両は上屋がなく、雨ざらしになって、鉄クズで一生を終えることもあり、大切に保存している姿を見ると、嬉しい。しかし、色あせていた。まぁー、再び線路を走る時には綺麗な姿で復元されているのだろうが…
普通電車高尾行き編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
小淵沢 | 1 | クハ115- | 1116 | ○ | リニューアル車 |
2 | モハ115- | 1052 | ○ | リニューアル車 | |
3 | モハ114- | 1115 | ○ | リニューアル車 | |
4 | モハ115- | 1036 | ○ | リニューアル車 | |
5 | モハ114- | 1097 | ○ | リニューアル車 | |
上諏訪 | 6 | クハ115- | 1221 | ○ | リニューアル車 |
上諏訪に戻り、普通電車高尾行き(2号車モハ115-1052:リニューアル車)に乗り、車内は下山のアスリートが多く、小淵沢で臨時快速〈ホリデー快速ビューやまなし号〉新宿行き(3号車自由席サハ215-8:2階席利用)に乗り換え。オール2階建て近郊形電車の215系で運行しており、人気は高い。
臨時快速〈ホリデー快速ビューやまなし号〉新宿行きは以前、東京まで直通していたが、過密ダイヤに割り込むのは難しく、新宿止まりに変更された。ちなみに2003年春シーズンは小淵沢―茅野間を延長していたが、なぜ1駅先の上諏訪まで延ばさなかったのが疑問で、これも短命。小淵沢起終点のほうが落ち着くようだ。
臨時快速〈ホリデー快速ビューやまなし号〉新宿行き編成表 | |||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 | |
新宿 | 1 | クモハ215- | 4 | ○ | 2階建て自由席 |
2 | モ ハ214- | 4 | ○ | 2階建て自由席 | |
3 | サ ハ215- | 8 | ○ | 2階建て自由席 | |
4 | サ ロ215- | 4 | ○ | 2階建てグリーン車 | |
5 | サ ロ214- | 4 | ○ | 2階建てグリーン車 | |
6 | サ ハ215- | 8 | ○ | 2階建て指定席 | |
7 | サ ハ215- | 7 | ○ | 2階建て指定席 | |
8 | サ ハ215- | 7 | ○ | 2階建て指定席 | |
9 | モ ハ214- | 104 | ○ | 2階建て自由席 | |
小淵沢 | 10 | クモハ215- | 104 | ○ | 2階建て自由席 |
215系は平成4年(1992年)に入団。オール2階建て車両にして、座席定員を増加させるために誕生。この当時、JR東日本は通勤ラッシュにおける混雑緩和に頭を悩ませており、平成元年(1989年)に2階建てグリーン車、平成3年(1991年)に常磐線ではクハ415-1901という2階建て普通車を投入。2階建て車両を部分投入していたことになるが、215系はその決定版と言える。
平成4年(1992年)4月20日(月曜日)にデビュー。オール2階建てといえ、1・10号車に1階席はなく、走行機器を集中配備。また、117系以来となる2ドアの近郊形電車となったため、朝夕ラッシュ時は〈湘南ライナー〉、昼間は快速〈アクティー〉の限定運用だった。
車内は定員確保を優先したため、普通車はボックスシートなのが難点で、転換クロスシートが望ましかった。しかし、全車グローブつきの照明や一部の普通車に洗面所をつけたため、“ハイグレードな車両”といえる(転換クロスシートだったら、文句のない車両だったが)。また、座席は片持ち式を初採用し、以来、JR東日本は積極的に取り入れることになる。
オール2階建て近郊形電車は好評ではあるものの、大量増備には至らず、2001年11月30日(金曜日)で快速〈アクティー〉から撤退(これにより、快速〈アクティー〉は全便15両編成化)。翌日から湘南新宿ラインの新宿―横須賀間の普通電車に活躍の場を移す。215系の普通電車運用は初めてだったが、2004年10月15日(金曜日)で撤退。その後は〈湘南ライナー〉〈ホームライナー小田原〉〈おはようライナー新宿〉及び、臨時快速〈ホリデー快速ビューやまなし号〉で活躍を続けている。
余談だが、215系投入後、JR東日本はすでに211系2000・3000番台で行なった“ロングシート政策”を本格的に打ち出し、グリーン車は2階建てを標準としたが、701系は大いに不評で、仙台地区ではE721系を投入し、全車セミクロスシートにしてはいるものの、転換クロスシートを投入し続けない姿勢は相変わらずである。JR東日本は“相変わらずの姿勢”を普通電車等のグリーン車連結で黙らせようとしているのかもしれない。それなりのよさはあるが、編成全体で考えると、グレードはJR他社より劣る。
さて、臨時快速〈ホリデー快速ビューやまなし号〉新宿行きの客層は意外と熟年層が多く、小海線からの乗り換え客も多かったが、清里はヤングの町ではなくなったということか(夏の清里は“長野の原宿”みたいなイメージがある)。
日野春でE257系のエル特急〈あずさ66号〉新宿行きの通過待ち(当時、エル特急〈あずさ〉〈かいじ〉はE257系の置き換えを進めていた)。215系とE257系、乗るならどっち?
余談だが、E257系は融通のきかない車両で、9両編成時は3~11号車となる。号車シールを車体に貼りつけているためで、先頭車が3号車というのも違和感がある。
モーター音のしない静かな車内でくつろぎ、中央自動車道(『タモリのSuperボキャブラ天国』のネタ、「中央ブリーフ連盟」を思い出すのは私だけ?)のホリデーは相変わらず渋滞で、鉄道のよさを感じる。ちなみに私はドライブが好きなほうである。
大月で土砂降りとなり、車窓は雨でゆがむ。
3本のエル特急に抜かれながら、雨はやみ、終点新宿に到着した。
今後はすべての“ホリデー快速”を215系化してもらいたいものだが、その夢はたぶん、かなわないだろう。
★備考
①フリー百科事典『Wikipedia「国鉄123系電車」』はこちらをクリック!!
②フリー百科事典『Wikipedia「JR東日本215系電車」』はこちらをクリック!!
③岸田法眼のRaikway Blog.「臨時特急〈懐かしの特急あずさ2号〉松本行き」はこちらをクリック!!
★お知らせ
①Yahoo! セカンドライフ「岸田法眼のL列車2007(ローカル線に乗ってみよう!!」もぜひ御覧下さい(「おすすめする」にクリックしていただければ、さいわいです)。御意見、御感想はこちらにお願いします。
②『Yahoo! セカンドライフ』のコラム一覧はこちらにクリック!!
③2007年7月20日(金曜日)で観客動員数は14萬6000人を突破しました。どうもありがとうございます。
塩尻~辰野間のワンマン車両・・貴重だと聞きました。私はあの区間を通る時ってあの車両廃車になってて別の車両に置き換えられてると思いますねww懐かしの特急あずさ2号は旧線達成には本当に便利いいんですがムーンライト信州でも臨時便ではありますが達成できますね。115系・・撮りたくなってきますねww1度アメリカ橋付近ですれ違った事があるだけで・・確かアメリカ橋付近でした^^;目黒と恵比寿の間にある下を山手線轟々走るの歌詞の狩人の歌もいいですよw
by 葉詩美 (2007-07-21 06:30)
来週、駒ヶ根に行く仕事があるんですよ。
バスでなく電車で行ってみたいですね。
by kikuzou (2007-07-21 07:18)
葉詩美さん、どうもありがとうございます。
JR東日本のクモハ123は1両しかないので、貴重です。検査時は115系が代走するとのこと。
旧線の場合は夜行よりも昼間の列車がいいですね。寝ているあいだの路線制覇は納得がいかず、昼間に乗り直したことがあります。
by 岸田法眼 (2007-07-21 14:16)
kikuzouさん、どうもありがとうございます。
駒ヶ根はバスのほうが利便性がいいらしいですからね。まれに〈(ワイドビュー)伊那路〉が延長運転します。
by 岸田法眼 (2007-07-21 14:19)
初めまして!ご来訪ありがとうございました。
クモハ123-1、ミニエコー。私も以前乗りに行きました!
身延線の123系にも、昨年乗りに行ったのですが、もう引退してしまったのですね。。
by (2007-07-21 14:52)
うたにさん、どうもありがとうございます。
ミニエコーは今も健在で、旅客電車化、冷房化、ワンマン化など、多数の改造を受けております。
JR東海は313系の投入が急速に進んだ影響で、123系は消えました。JR西日本はまだまだ活躍するものと思われます。
またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2007-07-21 19:58)
123系の後釜にJR西日本が125系作りましたね。
最初は小浜線中心の運用でしたが、敦賀直流化で
北陸線や湖西線にも運用されるようになりました。
また、加古川線にも入ってます。
でも、加古川線の北部中心ですね、運転してるのは。
小浜線は、125系を3両繋いで運転するのが
「基本」になってますね。加古川線は1両です。
by (2007-07-21 21:41)
Sanohpyさん、どうもありがとうございます。
小浜線125系は3両なんですか? 電化前は2両が基本だったので、当然といえば、それまでですが、電化開業初日に行った時はたった1両で、半信半疑な思いでした。ちなみにその記事はhttp://blog.so-net.ne.jp/railway583/2006-07-17にクリックして下さいね。また、加古川線電化開業はhttp://blog.so-net.ne.jp/railway583/2006-01-30にあります。
125系は阪和線の支線に投入してもおかしくなさそうな形式ですね。
by 岸田法眼 (2007-07-21 22:17)
懐かしの特急あずさ2号は四方津駅付近で撮影しました。
by しおつ (2007-07-21 23:39)
しおつさん、どうもありがとうございます。
〈懐かしの特急あずさ2号〉は備考③にクリックしていただければ、さいわいです。ちなみに御存知だと思いますが、狩人は年内いっぱいでフォーエヴァーです。
by 岸田法眼 (2007-07-21 23:49)