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2007年の汽車旅4-11 [汽車旅2007]

2007年9月7日(金曜日)、インターネットでJR東日本のホームページにアクセスするが、台風の影響で運行見合わせが多く、この日の帰京を見合わせることに決定。和歌山電鐵の『いちご電車』と『おもちゃ電車』に乗ろうとホームページにアクセス。ところが、『おもちゃ電車』は休業。“2本柱”に乗る野望は絶たれ、行程未定のまま、10時近くに動き出し、まずは四条大橋を渡り、京都祇園郵便局で旅行貯金。四条大橋の両側は京阪電気鉄道京阪本線四条駅と阪急電鉄京都本線河原町駅があり、京都祇園郵便局は四条駅の近くにある。

京阪電気鉄道は乗っていない路線があるので、完全制覇を果たすべきかなと考えるものの、どうも煮詰まらない。券売機には叡山電鉄(Eizan Railway)の1日乗車券がセットになったきっぷを売っているものの、この日は新大阪で泊まることに決めているからだ。



河原町駅へ行くと、『阪急阪神1dayパス』のポスターに目がいく。とあるファンド会社がアクションを仕掛けたおかげで、2006年10月1日(日曜日)に阪急電鉄と阪神電気鉄道が合併し、阪急阪神ホールディングスが誕生。合併しても、“阪急神鉄道”にしたわけでもないので、新規鉄道路線とみなしていない。両社は合併前に完全制覇済みなのである(阪神電気鉄道は阪神なんば線が開業すればリセットとなる)。

『阪急阪神1dayパス』は、2007年4月1日(日曜日)から2008年3月31日(月曜日)までの限定販売で、1枚1200円である。これにより、阪急電鉄と阪神電気鉄道の全線に乗れる。1日中すべての路線に乗ろうとはまったく考えていないが、汽車旅シリーズでは異例といえる“私鉄が主役”となる(汽車旅番外編シリーズでは私鉄が主役になることはある)。



河原町は烏丸寄りの自動改札付近に大宮-河原町間、竣工記念のモニュメントがある。当時は京阪神急行電鉄の路線だったわけで、前日、地下補導を歩いた時に見つけた。なお、ここからは「阪急」と「阪神」に略す。

『阪急阪神1dayパス』を自動改札に入れて、1号線へ。阪急はホームの案内を「x号線」と案内するのが特長である。また、行先案内も『ザ・ベストテン』方式のアレからフルカラーLEDにチェンジした。



10時40分発の特急梅田行き(7320:携帯電話電源オフ車両)へ。特急が6300系ではなく、ロングシートの7300系にガクッとくるが、清掃員はフェイスに水をかける。駅のホームで水浴びをする光景を見るのは初めてだ。たいていは車両基地でやるものだが、ここは大相撲で言うところの“力水”と解釈する。

河原町は撮影しにくく、ホームの梅田寄り2両分は立ち入りを御遠慮願っているようだが、水浴び終了後に、“御遠慮地域”にちょっとだけ入って撮影し、「ありがとうございます」とお礼を言うと、清掃員はニッコリ微笑んだ。

特急梅田行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
淡路なし7320携帯電話電源オフ車両
 なし7800弱冷車
 なし7850なし
 なし7860なし
 なし7870なし
 なし7800なし
 なし7900弱冷車
河原町なし7400携帯電話電源オフ車両

オールロングシートのおかげで、ためらいもなく先頭車最前列、進行方向右側の展望席へ。7300系はかつて、急行の主力車両として活躍したが、今は大阪市交通局(大阪市営地下鉄)堺筋線の直通運用に就くなど、オールラウンドプレーヤーと変化していた。また、速度計は指針式からデジタル式へと変わった。あとでわかったことだが、8000系・8300系から採用しているデジタル式速度計は在来車にも取り替えていたのである。

10時40分に発車。京都本線地下区間は剛体架線ではなく、スピードは80㎞/h以下だが、西院を通過し、地上に出ると、運転士は運転中に左側と中央の窓に閉ざしていたカーテンを片手であげる。阪急の車両は展望席を設けているので、キメ細かいサービスだが、少々命がけ? ちなみに6300系は自動的にカーテンがあがるため、まるで映画のスクリーンを彷彿させる。

運転台にはレールファンにとって、救いの“紙”である車番カードがあった。これはラッキー。



車番カードには車内にはない号車と、パンタグラフの有無を表示。梅田寄りから1号車とふり、1番うしろは8号車となっているが、車内(客室)及び車外に号車札がないため、エクセルで作成した乗車車両編成表では「なし」という扱いにしている。ちなみにこの編成のパンタグラフは先頭車の7320と前から7両目の7900に各2丁存在する。



東海道新幹線(JR東海)の並走区間に入ると、9300系の特急河原町行きとすれ違う。9300系は特急のロングシート運用解消を目的とした車両のはずだが、首をかしげる。

高槻市を発車すると、駅名の由来といえる高槻市役所があり、茨木市も近くにあるとは言えないが、進行方向右側に茨木市役所を発見した。

その茨木市で7300系の準急梅田行きと待ち合わせ。以前、乗った時は各駅停車に接続していたが、2007年3月17日(土曜日)のダイヤ改正で、今まで朝晩しか運行されていなかった準急の運行時間帯が拡大され、これにより、急行が消えた。また、特急も淡路を停車駅に加えたため、速達性は更に薄れた。

かつての京都本線は特急と急行が15分おきに運行されていたが、平成に入ると、特急を20分おきに変更して急行を増発。更に特急を10分おきにして、急行共々、停車駅を大幅にいじくったため、JR西日本の優位さを際立たせることになったが、停車駅の増加により、途中駅からの所用時間短縮に方針を転換させているようである。ただ、私が乗った7300系の特急梅田行きは空席が多く、6300系にこだわる必要性がないことを物語る光景でもある。

正雀(Show-Jaku)で5300系の各駅停車天下茶屋行きを抜き、下新庄を通過すると、カーブが多く、スピードが落ち、11時14分、淡路1号線に到着。2号線には大阪市営地下鉄66系の各駅停車天下茶屋行きが待っている。こちらは千里線からの電車であるが、66系は先代の60系に比べると、フェイスが中途半端な印象を受け、洗練されていない。



私の推測だが、特急の淡路停車は堺筋線の利用客増加へのカンフル剤なのだろう。意外にも大阪市営地下鉄の路線では1番距離が短いのである。



66系の各駅停車天下茶屋行きが大阪市営地下鉄の路線ではないせいか、タイフォンを鳴らさずに発車すると、ホームの前2両分は封鎖されていた。ラッシュ時以外は10両編成での運行がないため、徹底しているのである。

9617581.jpg

1号線に準急梅田行き(7324:携帯電話電源オフ車両)が到着し、乗り換え。準急の種別幕は東京急行電鉄5000系と同じグリーンである。ちなみに京都本線ダイヤ改正後も朝晩の快速急行は存続しているが、これを元の急行に戻してもよかったのではないだろうか(快速急行の停車駅は以前の急行と同じである)。

準急梅田行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
南方なし7324携帯電話電源オフ車両
 なし7454弱冷車
 なし7310なし
 なし7890なし
 なし7960なし
 なし7870なし
 なし7910弱冷車
淡路なし7410携帯電話電源オフ車両

南方で下車し、頭上にある大阪市営地下鉄御堂筋線[西中島南方駅(M14)]に乗り換えたくなる心境であるが、淀川西中島郵便局と西中島南方駅前郵便局で旅行貯金。以前から入手していた情報なので、この機会にやらなければ一生できなかったかもしれない。

南方へ戻り、自動改札はすべてPiTaPa対応に変わっていたが、私はあることに気づいた。

9617589.jpg
9617583.jpg

それは阪急の自動改札は今まで、○は入場(乗車)、×は出場(下車)という“マルペケ方式”だったが、関東地方及びJR西日本と同じ“←は入場、進入禁止の標識は出場”に変わっていたのである。ついに関西の自動改札は東京に歩調を合わせたのである(我が国で自動改札を導入したのは阪急だが…)。今まで関西は東京に歩調を合わせることを嫌がり、独自色を展開していただけに衝撃的である。

9617585.jpg

3300系の各駅停車梅田行き(3328:携帯電話電源オフ車両。リニューアル車)へ。3300系は今まで冷房装置の取りつけ及び、方向幕取りつけ改造を行なっているが、車両のリニューアルに着手。化粧板を濃い木目調、日よけはヨロイ戸からカーテンに変え、冷房装置とドアも交換。また、一部のドア横に情報案内装置、ドアチャイム、ドア開閉ランプを取りつけた。更に急行灯は白色に変えるなどの変化が見られる。

各駅停車梅田行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
梅田なし3328携帯電話電源オフ車両。リニューアル車
 なし3425弱冷車。リニューアル車
 なし3312リニューアル車
 なし3412リニューアル車
 なし3336リニューアル車
 なし3812リニューアル車
 なし3952弱冷車。リニューアル車
南方なし3362携帯電話電源オフ車両。リニューアル車

3300系は堺筋線動物園前-天下茶屋間以来、9年ぶりの利用となるが、梅田に顔を出す機会が増えたようだ。2800系のフォーエヴァー、2300系の縮小もあるので、月日の流れを感じるが、堺筋線の8両編成化により、3300系は編成を組み替えたものの、一部の編成は7両編成となったため、乗り入れができなくなる現象も発生している。

9617587.jpg


終点梅田3号線に到着し、下車した。

★備考

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kikuzou

仕事であまり乗ったことが無い車両です。
河原町にはよく行っているんですけど、なぜか乗らないんですよね。
by kikuzou (2007-10-04 11:27) 

葉詩美

私も私鉄中心って事はありますね。基本はJR!
阪急は来年からお世話になります(笑)と言ってもまだ未乗車の神戸線ですが。
そういえばいつの間にか京都線の急行消えましたね。私は消える前に撮った事(写真見たら下手でした^^;)があるのですがある意味貴重になってしまいました。
河原町と言うと渚ゆう子さんの京都慕情の歌詞に出てきます。ご存知で無い方のほうが多いと思いますが。
by 葉詩美 (2007-10-04 17:36) 

住吉人

岸田法眼様、こんばんは。

いろいろご紹介いただきましてありがとうございます。
・デジタル式速度計ですが、3300系など従来型運転台車両にも採用されていまして、その速度計部分だけ黒っぽいので、何とも面白い光景です。
・←改札・・・気付きませんでした。 
・相互乗り入れ相手の60系が引退してから久しいですが、片や3300系は一部リニューアルで更なる活躍が約束されましたね。
by 住吉人 (2007-10-04 22:01) 

岸田法眼

kikuzouさん、どうもありがとうございます。

河原町はめったに行かないのですが、外は京都駅より華やかですね。なんせ、明るいのですから。

京都駅周辺は景観にうるさいところとあってか、暗いんです。セブンイレブンや京都餃子の王将のカンバンの明るさがやけに際立っております。
by 岸田法眼 (2007-10-04 22:33) 

岸田法眼

葉詩美さん、どうもありがとうございます。

阪急はストレート勝負から変化球勝負に変わっている印象を受けますが、久々の乗車は楽しかったですよ。

神戸線だとどこになるのかはわかりませんが、特急停車駅でないところは家賃が安いところが多いので、そこになるのか、あるいは学生会館か寮になるのかな?

いずれにせよ、親元から巣立つわけですが、これから大変ですよ。身の回りのことはすべて1人でやらなきゃならないわけですから。
by 岸田法眼 (2007-10-04 22:37) 

岸田法眼

住吉人さん、こんばんは。どうもありがとうございます。

今回、2007年9月7日(金曜日)分の記事につきましては、ほかのブロガー様からの話題を御紹介する予定です。地元なわけですから、“くわしい情報である”と確信しております。

どうやら阪急は全車、速度計をデジタルに変えたことにビックリしましたが、インパクトはありますね。

地元の方でも新型自動改札の表示には気づかないのですね。驚きました。ちなみにJR西日本のJスルーの表示が関東と同じことに気づいたのは実は昨年です。きっぷの都合上、有人改札しか使えないものですから。

いつも日報を見ておりますが、3300系もオールラウンドプレーヤーになっておりますね。フェイスがふっくらしているので、パンダのような愛嬌があり(実際のパンダは意外と短気らしいですが)、車体上部をムリヤリ白に塗っていないので、違和感がなくていいですね。
by 岸田法眼 (2007-10-04 22:45) 

葉詩美

学生寮です。半分1人暮らしですね。でも1人暮らしなどしていろいろと経験しますから経験を将来に活かせれば良いなと思っています。
阪急は今年久々に乗り3年ちょっとぶりに乗車しました。私が居ない間に北陸線の車両が引退してたらそれはそれでまた・・・です。
by 葉詩美 (2007-10-05 06:32) 

岸田法眼

私は寮生活をしたことがないので、どういったものかはわかりませんが、知っていることは年功序列主義だということですかね。ようは体育会系が多いということです。
by 岸田法眼 (2007-10-05 20:12) 

サットン

今の阪急京都線のダイヤは非常に中途半端な状態ですね。特急の停車駅は以前の急行にほぼラップしていて速達性に欠ける。快速急行、準急があって、急行がないなど首を傾げるばかりです。そんな中特急通過駅に格下げされた大宮駅利用者は複雑でしょうね。
京都線の駅名○○市のルーツは京阪にあると思います。元々京都線は京阪の手で開通しており京阪の駅名が○○市を名乗っているのに倣ったものと思われます。阪急のルーツ宝塚線では豊中、池田などとなっています。
by サットン (2007-10-07 12:14) 

岸田法眼

サットンさん、どうもありがとうございます。

京都線の凋落ぶりには驚いておりますが、快速急行は急行に復元したほうがいいですね。そのほうが落ち着きますよ。

京阪線だと枚方市、門真市、寝屋川市など「市駅」が多いですね。よその路線に枚方、門真、寝屋川という駅はないので、不思議な気がします。

確かに宝塚線や神戸線には「市駅」はないですね。
by 岸田法眼 (2007-10-07 18:07) 

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