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第7回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル [汽車旅2007番外編]

2007年11月10日(土曜日)、あいにくの雨の中、JR東日本尾久車両センターへ。東北本線尾久駅すぐのところにある。ポケベル全盛の時代が今も続いていたら、尾久は「09」という暗号が定着していたのかもしれない。



13時過ぎに尾久車両センターへ入ると、保線用トラック、『マジックボーイ』の作業台にヘルメットをかぶった子供たちを乗せて、1日限りの展望台と化す。もし、私に子供がいたら、デジカメを持たせて、「1番高いところを撮れ」と指示しているだろう。なんせ、大人は資格がないと乗れないから(高いところからデジカメを落とされちゃ、激昂するんだろうけど)。



会場はポイントが多いようで、いたるところに鉄板を敷いて、転倒防止に努めていた。先週行った「第3回つくばエクスプレスまつり」は2005年に開業したこともあってか、撮影会以外、線路上を歩くことはほとんどなかった。首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス総合基地はイベントを行なうことを前提とした設計のようである。



さて、奥のほうへ行くとトレインジャーショーが始まった。5人のトレインジャーが現れ、歌や踊りで親子連れを魅了。女性司会者によると、1人は小学生、1人は妻子がいるという。なにはともあれ、小学生以外はJR東日本の社員であることは間っ違いないが、テレビ朝日の戦隊ヒーロー番組で使って欲しいかなと思う。『土曜ワイド劇場』でも使えるのではないだろうか。十津川警部の手下にトレインジャーをポケットマネーで極秘に雇い、事件解決にひと役買うというストーリーで。

会場に架線がまったくなく、電車や電気機関車が展示されているため、不思議な空間にいるような気がする。



電気機関車のEF65 1118はジョイフルトレイン、『スーパーエクスプレスレインボー』の専用機だったが、客車はすでにフォーエヴァー。しかし、電気機関車だけは残った。

このEF65 1118は平成10年(1998年)7月9日(木曜日)、寝台特急〈瀬戸〉高松行きを牽引している。この日は“寝台特急〈瀬戸〉フォーエヴァー”で、翌日、寝台特急〈サンライズ瀬戸〉に衣替えしたのである。ちなみに上野方は寝台特急〈北陸〉、大宮方は寝台特急〈出雲〉のヘッドマークを装着していた。




お次は軌陸車2台とバックホーの展示。軌陸車はトラックに車輪をつけたもので、資材運搬用なのだろう。バックホーは見た目がショベルカーという感じである。ちなみにつくばエクスプレス線は踏切がないため、こういう車両は存在しない。



その隣りにはレールスター。JR西日本の700系7000番台、インテリジェントサルーン、『ひかりRail Star』をどうしても想像してしまうが、なんと遊園地のアトラクションみたいなもので、チャリンコ感覚の足こぎ式とエンジン式の2つ用意している(画像エンジン式。なお、いずれも安全のため、係員も乗務)。



疑問だったのはどうやって方向転換するのかであるが、係員が総出でレールスターを持ち上げるのである。



バラストの上を歩くと、ジョイフルトレイン、『華』を展示。485系を改造したお座敷電車だが、車体はどう見ても新製されており、東武鉄道なら「車体更新車」という位置づけをするだろう。東武鉄道の場合、6050系が代表的な例で、下回りは6000系を再利用している(一部は完全新製車である)。



『華』の隣りは寝台特急〈北斗星〉を展示。フル編成ではないが、電源車が上野方にある。

昭和63年(1988年)3月13日(日曜日)に誕生した時は国鉄の基準により、九州方面のブルートレインに合わせ、上野方に連結されていたが、地平ホームだとレールが途切れるところに止まるため、電源車の音がうるさく、環境改善のため、青森方に方向転換している。さいわい、方向転換ができる“トリックルート”があったため、大がかりな回送を実施した。



寝台特急〈北斗星〉のそばにはホキ車を展示。これは貨車である。その隣りは展示物ではないものの、寝台特急〈北陸〉金沢行きの方向幕を表示した次の車両はなんとオシ24 701を連結。ほかにオロネ25(初代A寝台個室シングルデラックス)もつながっており、休車状態にあるが、なぜか寝台特急〈北斗星〉の個室や電源車も“お付き合い”をしている。ちなみにオシ24 701は屋根の塗装がはがれており、このままだと廃車は確実。せめて、寝台特急〈あけぼの〉〈日本海3・2号〉で、フリースペースというカタチで再起させてくれないものだろうか。



寝台特急〈北斗星〉展示のしんがりはなんと、寝台特急〈カシオペア〉の予備電源車(カヤ27 501)である。これは電源設備を兼ねたラウンジカーにアクシデントが発生した場合に備えたもので、寝台特急〈北斗星〉に起用されることはないらしい。



その隣り、厳密に言えばEF65 1118と同じ線路にはEF81 81の“ゾロ目”を展示。上野方は臨時寝台特急〈エルム〉、大宮方には『夢空間』のヘッドマークをつけている。



ヘッドマークの中央にある5つ星は誇らしげだが、下は英語かと思いきや、ローマ字であることに意表をつかれた。「Dream Space Train」にしたほうがカッコイイように思う。ちなみに『夢空間』は展示物の対象外だが、尾久車両センターで休んでいた。



寝台特急〈北斗星〉運行当初はジョイフルトレイン、『スーパーエクスプレスレインボー』の専用機を牽引したこともあり、旅立ちを盛り上げていたが、現在は電気機関車の側面に流れ星を入れた“赤星”になっているものの、JR北海道のDD51みたいに青に塗り替えて欲しいなと思う。



休憩用の車両はなんと寝台車!! 寝台特急〈北斗星〉の2段式B寝台を開放しているのだ。ここへ行った最大の目的と言えるが、ヘッドマークは寝台特急〈さくら〉である。ほかにも臨時寝台特急〈北斗星トマムスキー〉と『夢空間(営業運転時は〈夢空間x〉となる)』、寝台特急〈はくつる〉〈あけぼの〉〈日本海〉〈出羽〉〈鳥海〉〈北陸〉〈瀬戸〉〈出雲〉〈富士〉〈はやぶさ〉〈あさかぜ〉、急行、特急が入っており、どこでも運行できる態勢を整えているようだ。



尾久車両センター庁舎入口ではヘッドマークを展示。なつかしのヘッドマークがズラリと並んだが、〈北斗星宇宙号〉は初めて知った。



隣りは物品販売で、サボや方向幕を売っているが、面白かったのはE26系のひじかけが1000円!! 時代劇であれば、将軍や殿様の上座に使えそうだが、日常生活だと枕になりそうもない。そうなると、寝台特急の個室に持ち込んで、ひじかけに使うしかなさそうだ。



雨はやみ、時刻は14時になり、レール切断の実演。作業員はゴーグルをつけて、火花が目に入らないよう努める。普段、レールは細くて小さいように見えるが、違う角度から見ると、太くて大きい。

レール切断作業が始まると、火花がけっこう飛ぶ。見物客は固唾(Katazu)を呑んで見守るが、1本のレールが切断されるまで、2分以上はかかる。鉄はそうカンタンに切れるはずもなく、作業員も普段、観客の前でやらないので、緊迫した空気にあふれている。



レールの切断に成功したあと、今度は向きを変えて再度、実演。機械は天候や気分によって、まちまちらしいが、作業員は緊張気味のようで、2回目の作業準備に手間取った。



2回目の実演は私がいる側での作業となるが、迫力がある。レールは水平に切断しなければならず、手先の不器用な人間には不向きな作業といえるが、無事に切り落とし、実演終了。右側ではEF58 61をモデルとした転車台での回転実演が行なわれていた。ちなみに切断したレールは小学生以下の子供を対象にした抽選会の景品となる。



そのあと、方向幕が寝台特急〈あさかぜ〉博多行きとなった休憩用の車両へ。今までブルートレインは2回乗車しているが、2段式B寝台の乗車がないため、味わってみたい。



空席にありつくが、上段寝台は折りたたむことが可能で、モケットの肌触り、寝心地がいい。通路の上は荷物置場になっており、初めて知った。まさに「へぇー」の心境だ。また、上段寝台は利用しないことを想定してか、寝具類をそこに置いていたが、利用客の中には上段寝台を使い、カーテンを閉めて本当に昼寝をしていたと思われる光景もあった。今回のイベントでは横になってはいけないらしく、降りる時に気づいた。



横にはなっていないが、下段のカーテンを閉めると、開放式B寝台を利用して、一夜を明かすときはこのような状況にある。窓がないので、なにか暗闇にいるような感じで、閉所恐怖症の方には向かないのではないだろうか。



余談だが、私は2006年1月13日(金曜日)、大船から583系の臨時快速〈ゲレンデ蔵王〉山形行きを利用。3段式“ゴロンとシート”の上段で一夜を明かしたが、小さな窓が救いではあるものの、通路に下りる時がこわかった。583系の下段寝台は窓が大きいため、高さがなくてもガマンができる範囲ではないだろうか。



なお、休憩車両のうち、オハネ25 12は鉄道友の会ローレル賞のプレートがあった(1975年受賞)。



休憩車両を出て、もう動かない転車台でEF58 61を撮影。JR20周年の記念ヘッドマークと寝台特急〈はくつる〉のヘッドマークをつけていた。

いよいよ、終了時刻の15時がせまり、休憩車両はクライマックスで、ヘッドマークを次々と変えてゆく。アンコールやリクエストが多く、ひとコマごとに止めて、なつかしのヘッドマークが出ると、歓声があがるほどだったが、試運転でオシマイにするところを係員の温情で、最後は寝台特急〈北斗星〉が出たら終了ということになった。もともと、寝台特急〈北斗星〉仕様なのだから、エンディングにふさわしい。



最初からすべてのコマを撮っておれば、動画撮影していたのだろうが、臨時寝台特急〈北斗星トマムスキー〉のあと、ついに寝台特急〈北斗星〉が登場。撮ったら、すみやかに出口へ向かい、『第7回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル』は幕を閉じた。

一旦あがった雨だが、神田で下車したら、再び降り出していた。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!(うまく再生できない場合はこちらを御利用下さい)

②豊岡真澄の連心通心「ホキ」は
こちらにクリック!!

③豊岡真澄の連心通心「バンダイ」はこちらにクリック!!

④岸田法眼のRailway Blog.「臨時快速〈三鷹駅・電車区75周年記念号〉」はこちらにクリック!!

⑤岸田法眼のRailway Blog.「2006年の汽車旅3-前編-」はこちらにクリック!!

⑥岸田法眼のRailway Blog.「2006年の汽車旅3-中編-」はこちらにクリック!!

⑦岸田法眼のRailway Blog.「寝台特急〈出雲〉フォーエヴァー」はこちらにクリック!!

⑧岸田法眼のRailway Blog.「第3回つくばエクスプレスまつり」はこちらにクリック!!

★おまけ

客車のヘッドマークを御紹介します。



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kikuzou

すごい写真&レポで読み応えばっちりで楽しめました。
こういうイベントが有ったとは知りませんでした。
仕事に余裕が有れば行ったのに・・・
by kikuzou (2007-11-12 07:10) 

岸田法眼

いつもありがとうございます。

1つの記事では最多の画像41枚を使いました。刑事ドラマのロケに使えそうですね。
by 岸田法眼 (2007-11-12 19:48) 

しおつ

最後の一連の幕まわし写真は面白いです。
寝台には何度か乗りました。二段B寝台は上も下も。
583系は3段の中段で、狭かった。
個室はA,B個室。A個室は古い車両だったので、Bソロより狭く感じた。
今となっては皆いい思い出です。
by しおつ (2007-11-12 22:44) 

岸田法眼

しおつさん、どうもありがとうございます。

幕回しですが、キッチリ撮れてない部分がありますので、御了承を。
初代A個室シングルデラックスは30年以上になりますか、今も現役ですが、JR西日本で改造したモノに比べると、狭いと思います。

私はブルートレインを2回利用しておりますが、すべてA個室のため、初めてと言っても、ほんの10分程度であるものの、2段式B寝台の居心地を堪能(たんのう)しました。できれば、〈あけぼの〉のゴロンとシートで利用したいですね。それ以外は個室で過ごしたいです。
by 岸田法眼 (2007-11-12 23:28) 

はじめまして岸田さん。
私も先日尾久へ行ってきました。
寝台列車を私は初めてこちらで見ることができました。
休憩車両は、なかなか広くて快適でしたよね。
テーブルの下に栓抜きがあって、工夫されているなぁと感じました。
by (2007-11-14 12:18) 

尾久でイベントがあったんですね! 雨の中お疲れ様でした。
カヤ27は、今年9月頃にカシオペアにつながれて走っていたみたいですね。
見たかったなぁ。。
by (2007-11-14 13:13) 

岸田法眼

Ryoさん、どうもありがとうございます。

寝台車は個室じゃないところは時代遅れという感じですが、休憩用としては最適ですね。グループだと1ユニットまるまる取れますから。

栓抜きは国鉄時代の産物で、今はないですね。飲酒についてはうるさい世の中になっておりますので、仕方のないところです。

またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2007-11-14 19:49) 

岸田法眼

うたにさん、どうもありがとうございます。

カヤ27が走っている姿をナマで見たことはないですね。

今回、初めて行き、雨とはツキがないですが、思ったより内容がよかったと思います。
by 岸田法眼 (2007-11-14 19:51) 

トラックバックからお伺いしました。
同じイベント会場にいらしゃったということは、どこかですれ違っていたかもしれませんね!
by (2007-11-19 23:17) 

岸田法眼

ようこ君さん、どうもありがとうございます。

うーん、不特定多数が集まりますから、その可能性はあったかもしれませんね。

またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2007-11-20 02:16) 

HIRO

鉄道フェスティバル、膨大な写真でよく様子がわかりました。
実車の展示と車内の紹介など鉄ファンにとってはたまらないですね。
これは、もう完全な鉄道博物館みたいです。
僕の近くにもJR大船工場があり、きっと鉄道の月(10月)を記念して
イベントやったと思うのですが。
一般公開は嬉しいです。

フェスティバルにいけなかったので、昨日、時間があったので鉄道博物館に行ってきて、今日第一集から四週まで一挙公開しました。
解説などは非常に不十分で現在調べていますが、よろしければ見ていただければ嬉しいです。
by HIRO (2007-11-22 15:54) 

岸田法眼

HIROさん、どうもありがとうございます。

鉄道のお好きな方の正式名称は「レールファン」と言いますが、第3回つくばエクスプレスまつりに比べると、天気のせいもあるかもしれませんけど、多くはなかったものの、有意義な1日を過ごしました。

今度の日曜日、東武ファンフェスタ(10時から15時30分まで)がございます。日光線南栗橋駅下車で、家族連れが多いですね。

鉄道博物館はまだ行っておりません。落ち着いたら行こうかと思いますが、満員御礼は当分続きそうでなによりです。
by 岸田法眼 (2007-11-22 22:22) 

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