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横浜市交通局4号線-1 [汽車旅2008番外編]
2008年6月23日(月曜日)、前日の関東地方の天気予報では曇り時々雨だったが、見事に大ハズレ!! P-KANでギラギラとした真夏の暑さを予感させるかのようだ。
しかし、P-KANは長く続かず、いつのまにか曇りだし、いかにも雨が降りそうな空模様となってしまった。どうやら天気予報通りになりそう。
10時12分、東京急行電鉄(通称、「東急」)日吉へ。前日、目黒線は武蔵小杉-日吉間を延伸し、全通したものの、東横線と並行しているため、複々線が延びただけに過ぎないが、私はいつも通り(?!)、東横線で日吉に乗り込んだ。目黒線は今も「目蒲線」のイメージがこびりついており、なかなか抜けられないのである(目蒲線は目黒-蒲田間にあった路線で、現在は目黒線と東急多摩川線に分割。ちなみに目黒線田園調布以遠は東横線と並行している路線別複々線である)。
目黒線ホームは2番線に東京都交通局都営三田線6300系、3番線に東京地下鉄南北線9000系が並んでいる。目黒線は地下鉄2社と相互直通運転をしているものの、東京に地下鉄の会社が2つというのは利用客の立場としては困ったもので、東京地下鉄の前身、帝都高速度交通営団に一任すれば東京の地下鉄ネットワークがもっと充実したのではないかと思う。もっとも、帝都高速度交通営団が設立される以前、東京の地下鉄会社は2つあったので、なにかの因縁なのだろうか。
日吉で下車。地図を見て、近辺の郵便局があるかどうかを探したところ、近くにあることがわかったので、行ってみることにする。
駅舎を出ると、普通部通り、日吉中央通り、浜銀通りの入口では2008年3月30日(日曜日)に開幕した横浜市交通局4号線(通称、「グリーンライン」)を祝する垂れ幕がまだ下がっている。この3つの通りは「日吉商店街」と総称され、沿線からの利用客をお待ちしている。ちなみに横浜市交通局はおもに「横浜市営地下鉄(市営地下鉄)」、「横浜市営バス(市営バス)」の2つが軸になっている。
日吉中央通りを歩き、徒歩1分のところにある日吉郵便局でこの日最初のゆうちょ。地図でバッチリ確認したにもかかわらず、500メートル以上もオーバーランしてしまった。
ゆうちょ銀行の窓口は7人待ちでずいぶん待たされたが、月曜日は一般的に“週の始め”になるのだから、しょうがない。局内では時より鈴虫の鳴き声が響き、イライラ防止策のようだが、当初は録音したものかと思ったら、実際にいた。
虫に関する知識はないが、鈴虫はふるさと小包として、2008年6月2日(月曜日)から8月29日(金曜日)まで取り扱っているのだ。秋になると鈴虫の泣き声をよく聞くイメージがあるが、6月から“営業中”だということを知った。おそらく、鈴虫の鳴き声は年中無休だと思うが…
いつ雨が降り出しても不思議ではない空模様のため、日吉東急3階にある100円ショップでビニール傘を購入。物価の上昇は100円ショップにも影響しているのか、ビニール傘は税抜き200円だった。
日吉東急2階に郵便局が存在していることを知り、日吉駅内郵便局でこの日、2局目のゆうちょ。こちらのゆうちょ銀行は11人待ち。この週は水曜日に一般企業の給料日にあたるため、火曜日にしたほうがよかったかなぁーと考えるが、もう遅い。
日吉駅内郵便局でゆうちょを終えたときは11時15分を過ぎており、急いでグリーンラインに乗ろう。
グリーンラインの日吉(G10)は東急の自動改札と隣接しており、地上に出て乗り換えることがないような構造になっている。これは私も知らなかったが、乗り換え時間がかからないメリットがあるものの、綺麗な駅はガラガラ。自動改札機は同一デザインとなっており、おそらく、業者も同じなのだろうが、入場時のサインは東急が「←」、市営地下鉄は「↑」と異なる。これでも利用客は戸惑わないのだから、不思議なものだ。
さて、券売機で市営地下鉄・市営バス共通一日乗車券を購入。市営地下鉄のみなら740円だが、今回は市営バスも使うため、こちらを選んだ。グリーンラインの様々な駅に降りて、ゆうちょをしよう。
グリーンラインは日吉(G10)-中山(G01)間を結ぶ路線で、「ミニ地下鉄」や「リニア地下鉄」と称される小型車両で運行。路線は横浜中心部をまったく通らないため、大阪市交通局今里筋線に似たような印象を持つ。
これにより、日吉(G10)から港北ニュータウンがぐっと近くなり、東横線だと今まで菊名でJR東日本横浜線に乗り換えて中山へ向かうルートだったが、グリーンラインでショートカット(ちなみに中山は緑区役所最寄り駅)。また、目黒線の延伸により、港北ニュータウンから都内への通勤ルートが変わることも予想され、朝ラッシュ時の大混雑に悩まされる東急田園都市線からシフトすることも考えられる。
それだけにグリーンラインにかかる役割は大きいのだが、フタを開けてみれば、予想通りと言えるのだけど、横浜市交通局が2008年5月9日(金曜日)に発表した開幕から1か月の乗車人数は164萬7015人、1日平均53129人(平日53609人、土休46452人)。開幕1か月の乗車人数1日10萬4000人という目標をたてていたが、大きく外れた。
こういう展開になると予想できたのはもともと、市営バスでも73系統センター南駅-中山駅間、80系統センター南駅-中山駅北口間はガラガラという状況であるため。グリーンラインの開幕で路線を存続するかどうかが気になっていたが、続投。現在も73・80系統は日中1時間に各1本の割合で運行している。ちなみに33・73・80系統は横浜市が補助金を出す「生活路線」として存続されている。つまり、本当は店じまいをしたいのだけど、様々な事情により、できないのだ(暫定運行の状態)。また、1・3号線(通称、「ブルーライン」)やバスからの通勤・通学ルートをグリーンラインに乗り換えていないことも原因だと言われている。
自動改札機に入り、ホームへ下りると、1番線に11時25分発の中山行き(4号車10016:ワンマン運転)が発車を待っている。すべての便が各駅に停まるのに方向LEDは「普通」を表示していることが疑問。JR東日本以外の首都圏で「普通電車」と案内するのは京浜急行電鉄と首都圏新都市鉄道ぐらいだが、グリーンラインの車内放送で、種別の案内はなかった。
先頭車と側面は方向LEDの表示が異なっており、前者は「普通中山(あるいは日吉)」、「普通グリーンライン」の交互表示だが、側面は「普通」、「グリーンライン」、「中山(あるいは日吉)」を一巡表示している。しかし、ブルーラインでも種別の表示をしないのだから、不思議だ。グリーンラインは快速か急行を運転する可能性はあるのだろうか?
市営地下鉄のブルーラインは今まで1000形、2000形、3000形シリーズと続いてきたが、グリーンラインは一気に飛んで10000形となった。
10000形は2006年に入団。これまでの市営地下鉄はステンレス車体だったが、10000形はアルミ車体となった。また、グリーンラインは今までのリニア地下鉄と違い、営業区間で地上を走ることや80㎞/h運転を行なっている。
入団当初は「グリーンライン」という名称が決まっていなかったため、戸袋部分はブルーのグラデーションだったが、のちにグリーンに変更されている。
市営地下鉄の車番は独特で、1の位は号車、10と100の位は編成番号、千と万の位が形式番号となっている。ちなみにブルーラインは初代1000形からの編成番号を通算しており、2000形と3000A形の第1編成は10と100の位の番号は「01」ではない。ただ、グリーンラインは新規路線のため、第1編成の10と100の位の番号は「01」になっている。
グリーンラインの車両だが、ロングシートのモケットは2タイプのブルー系、床は2タイプのグリーン系である。また、ドア部分はイエローになっており、注意喚起をうながしている。
リニア地下鉄であるゆえ、高さが取れないため、ドアのヨコにLCDによる情報案内装置を設置。左側はインフォメーション等、右側は次駅案内となっているが、先頭車の乗務員室寄りには設置されていない。その部分はLCDの位置が右だろうが左だろうが、次駅案内を表示している。
吊り革の一部は位置を下げており、身長の低い方でもラクに持てるようになっている。また、全席優先席のためか各車両に車椅子スペースを設置しているが、これは1番重要だ。
何度も書いていることだが、車椅子スペースは編成の一部にしか設けていないことが多いため、車椅子の利用客が乗ってくることはあっても、ない車両に駅員は乗せることが多いのだ。これではなんの意味もない。
当初は6両編成で運行する予定だったが、需要予測を見直したため、4両編成でスタート。各駅には増結用のスペースを確保しており、利用客の増加をもくろんでいる。そのため、1の位に3・4は現時点では欠番となっている。ちなみに10000形は1両16メートルで、20メートル車に換算すると3.2両。6両編成になった場合でも20メートル車に換算すると4.8両。これは東京地下鉄銀座線と同様なのである(ホームの長さは100メートルに満たない駅が多い)。
さて、中山行き(ワンマン運転)は向かいの2番線に折り返し、中山行き(ワンマン運転)が入線し終えると、いよいよ発車。車内はガラガラで、4両編成でスタートしたのが正解だったかのようだ。
先頭車は乗務員室のカーテンがすべて下ろされており、前面展望はできず、最後部だと“うしろ向き展望”ができるわけだが、ちょこっと見た感じではシールドトンネルの円形ぶりが目を引く。
日吉本町(Hiyoshi-Honcho.G09)に到着。「本町」という漢字の地名は関東地方だと「ホンチョウ」、大阪だと「ホンマチ」と呼ぶため、ややこしい。
ホームから自動改札機までのエスカレーターは地上の光が見えて、綺麗だが、明るい時間帯は照明をつける必要はないように思う。ちなみに2008年6月19日(木曜日)から7月18日(金曜日)までの予定で、登りエスカレーターの壁を修復工事が行なわれている。
下車して、徒歩6分のところにある横浜南日吉郵便局で本日、3局目のゆうちょ。玄関前は「〒」のマークがデカく、目立ちやすい。また、局内にもホンモノの鈴虫が音色を奏でていた。
近くには東急バスの日吉本町停留所があるが、「横浜南日吉郵便局前」に改称できないものだろうか。これは横浜市に限ったことではないが、新たに鉄道ができても、停留所の名を変えないことが多いため、誤って下車する人がいても不思議ではない。地元の人ならわかるだろうが、旅人や仕事の出張といった不慣れな利用客には引っ掛かりやすい。
日吉本町(G09)に戻り、11時58分発の中山行き(1号車10061:ワンマン運転)を待つが、到着する放送が流れると、ホームの壁面、上下2段方式になっているグリーンの光が波のような動きを見せた。1990年代前半に流行していたプロ野球の試合で行なわれた観客のWAVEを彷彿させる。
これが電車到着のサインとなり、耳が不自由な方にとってはわかりやすくしているようだ。また、ホームゲートもついているため、安全性を向上しているものの、電車を撮るのに苦労する駅が多い。
グリーンラインは駅ナンバリングのほか、ステーションカラーを採用。これはJR西日本おおさか東線、東京都交通局日暮里・舎人線、東京メトロ副都心線池袋(F-09)-明治神宮前(F-15)間でも採用されており、今後も普及する可能性はあるものの、いったい、何色まで使えるのかが気になるところである。
高田(Takata.G08)に到着。グリーンラインで「田」のつく駅はすべて、「タ」と呼ぶ。
高田(G08)は上層が日吉(G10)方面、下層が中山方面(G01)に分かれており、かなり深い位置に降りたことになるが、自動改札機まで吹き抜け構造になっており、風が非常に強い。運悪く、エレベーターに乗り遅れ、階段で急いで駆け登るものの、イイ運動にはなるけれど、くたびれそうだ。
自動改札機では衝撃の事実を目にすることになる。
それは通れる場合は「↑」だが、通れない場合は「×」なのである。関西では“マルペケ方式”がおなじみであるものの、関東に歩調を合わせたところもあるなか、まさか「×」が首都圏で見ることができるとは思ってもみなかった。
下車して、地上へ上がると、高田駅停留所があり、バスターミナルになっているが、これは東急バス丸山下停留所を移転及び、改称したもので、市営バスが発着することはない。
コンビニで昼食購入後、横浜高田郵便局でこの日、4局目のゆうちょ。高田(G08)から徒歩3分のところにある。
★備考
①動画サイトはすでに閉鎖しています。
②横浜市交通局ホームページはこちらをクリック!!
③フリー百科事典『Wikipedia「横浜市交通局1000形電車」』はこちらをクリック!!
④フリー百科事典『Wikipedia「横浜市交通局2000形電車」』はこちらをクリック!!
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⑪参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル』2007年5月号と2008年8月号を使用。
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しかし、P-KANは長く続かず、いつのまにか曇りだし、いかにも雨が降りそうな空模様となってしまった。どうやら天気予報通りになりそう。
10時12分、東京急行電鉄(通称、「東急」)日吉へ。前日、目黒線は武蔵小杉-日吉間を延伸し、全通したものの、東横線と並行しているため、複々線が延びただけに過ぎないが、私はいつも通り(?!)、東横線で日吉に乗り込んだ。目黒線は今も「目蒲線」のイメージがこびりついており、なかなか抜けられないのである(目蒲線は目黒-蒲田間にあった路線で、現在は目黒線と東急多摩川線に分割。ちなみに目黒線田園調布以遠は東横線と並行している路線別複々線である)。
目黒線ホームは2番線に東京都交通局都営三田線6300系、3番線に東京地下鉄南北線9000系が並んでいる。目黒線は地下鉄2社と相互直通運転をしているものの、東京に地下鉄の会社が2つというのは利用客の立場としては困ったもので、東京地下鉄の前身、帝都高速度交通営団に一任すれば東京の地下鉄ネットワークがもっと充実したのではないかと思う。もっとも、帝都高速度交通営団が設立される以前、東京の地下鉄会社は2つあったので、なにかの因縁なのだろうか。
日吉で下車。地図を見て、近辺の郵便局があるかどうかを探したところ、近くにあることがわかったので、行ってみることにする。
駅舎を出ると、普通部通り、日吉中央通り、浜銀通りの入口では2008年3月30日(日曜日)に開幕した横浜市交通局4号線(通称、「グリーンライン」)を祝する垂れ幕がまだ下がっている。この3つの通りは「日吉商店街」と総称され、沿線からの利用客をお待ちしている。ちなみに横浜市交通局はおもに「横浜市営地下鉄(市営地下鉄)」、「横浜市営バス(市営バス)」の2つが軸になっている。
日吉中央通りを歩き、徒歩1分のところにある日吉郵便局でこの日最初のゆうちょ。地図でバッチリ確認したにもかかわらず、500メートル以上もオーバーランしてしまった。
ゆうちょ銀行の窓口は7人待ちでずいぶん待たされたが、月曜日は一般的に“週の始め”になるのだから、しょうがない。局内では時より鈴虫の鳴き声が響き、イライラ防止策のようだが、当初は録音したものかと思ったら、実際にいた。
虫に関する知識はないが、鈴虫はふるさと小包として、2008年6月2日(月曜日)から8月29日(金曜日)まで取り扱っているのだ。秋になると鈴虫の泣き声をよく聞くイメージがあるが、6月から“営業中”だということを知った。おそらく、鈴虫の鳴き声は年中無休だと思うが…
いつ雨が降り出しても不思議ではない空模様のため、日吉東急3階にある100円ショップでビニール傘を購入。物価の上昇は100円ショップにも影響しているのか、ビニール傘は税抜き200円だった。
日吉東急2階に郵便局が存在していることを知り、日吉駅内郵便局でこの日、2局目のゆうちょ。こちらのゆうちょ銀行は11人待ち。この週は水曜日に一般企業の給料日にあたるため、火曜日にしたほうがよかったかなぁーと考えるが、もう遅い。
日吉駅内郵便局でゆうちょを終えたときは11時15分を過ぎており、急いでグリーンラインに乗ろう。
グリーンラインの日吉(G10)は東急の自動改札と隣接しており、地上に出て乗り換えることがないような構造になっている。これは私も知らなかったが、乗り換え時間がかからないメリットがあるものの、綺麗な駅はガラガラ。自動改札機は同一デザインとなっており、おそらく、業者も同じなのだろうが、入場時のサインは東急が「←」、市営地下鉄は「↑」と異なる。これでも利用客は戸惑わないのだから、不思議なものだ。
さて、券売機で市営地下鉄・市営バス共通一日乗車券を購入。市営地下鉄のみなら740円だが、今回は市営バスも使うため、こちらを選んだ。グリーンラインの様々な駅に降りて、ゆうちょをしよう。
グリーンラインは日吉(G10)-中山(G01)間を結ぶ路線で、「ミニ地下鉄」や「リニア地下鉄」と称される小型車両で運行。路線は横浜中心部をまったく通らないため、大阪市交通局今里筋線に似たような印象を持つ。
これにより、日吉(G10)から港北ニュータウンがぐっと近くなり、東横線だと今まで菊名でJR東日本横浜線に乗り換えて中山へ向かうルートだったが、グリーンラインでショートカット(ちなみに中山は緑区役所最寄り駅)。また、目黒線の延伸により、港北ニュータウンから都内への通勤ルートが変わることも予想され、朝ラッシュ時の大混雑に悩まされる東急田園都市線からシフトすることも考えられる。
それだけにグリーンラインにかかる役割は大きいのだが、フタを開けてみれば、予想通りと言えるのだけど、横浜市交通局が2008年5月9日(金曜日)に発表した開幕から1か月の乗車人数は164萬7015人、1日平均53129人(平日53609人、土休46452人)。開幕1か月の乗車人数1日10萬4000人という目標をたてていたが、大きく外れた。
こういう展開になると予想できたのはもともと、市営バスでも73系統センター南駅-中山駅間、80系統センター南駅-中山駅北口間はガラガラという状況であるため。グリーンラインの開幕で路線を存続するかどうかが気になっていたが、続投。現在も73・80系統は日中1時間に各1本の割合で運行している。ちなみに33・73・80系統は横浜市が補助金を出す「生活路線」として存続されている。つまり、本当は店じまいをしたいのだけど、様々な事情により、できないのだ(暫定運行の状態)。また、1・3号線(通称、「ブルーライン」)やバスからの通勤・通学ルートをグリーンラインに乗り換えていないことも原因だと言われている。
自動改札機に入り、ホームへ下りると、1番線に11時25分発の中山行き(4号車10016:ワンマン運転)が発車を待っている。すべての便が各駅に停まるのに方向LEDは「普通」を表示していることが疑問。JR東日本以外の首都圏で「普通電車」と案内するのは京浜急行電鉄と首都圏新都市鉄道ぐらいだが、グリーンラインの車内放送で、種別の案内はなかった。
先頭車と側面は方向LEDの表示が異なっており、前者は「普通中山(あるいは日吉)」、「普通グリーンライン」の交互表示だが、側面は「普通」、「グリーンライン」、「中山(あるいは日吉)」を一巡表示している。しかし、ブルーラインでも種別の表示をしないのだから、不思議だ。グリーンラインは快速か急行を運転する可能性はあるのだろうか?
市営地下鉄のブルーラインは今まで1000形、2000形、3000形シリーズと続いてきたが、グリーンラインは一気に飛んで10000形となった。
10000形は2006年に入団。これまでの市営地下鉄はステンレス車体だったが、10000形はアルミ車体となった。また、グリーンラインは今までのリニア地下鉄と違い、営業区間で地上を走ることや80㎞/h運転を行なっている。
入団当初は「グリーンライン」という名称が決まっていなかったため、戸袋部分はブルーのグラデーションだったが、のちにグリーンに変更されている。
市営地下鉄編成番号表 | ||
車両名 | 編成番号 | 備考 |
1000形 | 第1~14編成 | 2006年12月16日(土曜日)でフォーエヴァー |
2000形 | 第15~23編成 | 2006年12月16日(土曜日)でフォーエヴァー |
3000A形 | 第24~31編成 | なし |
3000N形 | 第32~38編成 | なし |
3000R形 | 第39~52編成 | なし |
3000S形 | 第53~60編成 | なし |
10000形 | 第1~15編成 | なし |
市営地下鉄の車番は独特で、1の位は号車、10と100の位は編成番号、千と万の位が形式番号となっている。ちなみにブルーラインは初代1000形からの編成番号を通算しており、2000形と3000A形の第1編成は10と100の位の番号は「01」ではない。ただ、グリーンラインは新規路線のため、第1編成の10と100の位の番号は「01」になっている。
グリーンラインの車両だが、ロングシートのモケットは2タイプのブルー系、床は2タイプのグリーン系である。また、ドア部分はイエローになっており、注意喚起をうながしている。
リニア地下鉄であるゆえ、高さが取れないため、ドアのヨコにLCDによる情報案内装置を設置。左側はインフォメーション等、右側は次駅案内となっているが、先頭車の乗務員室寄りには設置されていない。その部分はLCDの位置が右だろうが左だろうが、次駅案内を表示している。
吊り革の一部は位置を下げており、身長の低い方でもラクに持てるようになっている。また、全席優先席のためか各車両に車椅子スペースを設置しているが、これは1番重要だ。
何度も書いていることだが、車椅子スペースは編成の一部にしか設けていないことが多いため、車椅子の利用客が乗ってくることはあっても、ない車両に駅員は乗せることが多いのだ。これではなんの意味もない。
当初は6両編成で運行する予定だったが、需要予測を見直したため、4両編成でスタート。各駅には増結用のスペースを確保しており、利用客の増加をもくろんでいる。そのため、1の位に3・4は現時点では欠番となっている。ちなみに10000形は1両16メートルで、20メートル車に換算すると3.2両。6両編成になった場合でも20メートル車に換算すると4.8両。これは東京地下鉄銀座線と同様なのである(ホームの長さは100メートルに満たない駅が多い)。
さて、中山行き(ワンマン運転)は向かいの2番線に折り返し、中山行き(ワンマン運転)が入線し終えると、いよいよ発車。車内はガラガラで、4両編成でスタートしたのが正解だったかのようだ。
中山行き(ワンマン運転)編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
日吉本町 | 1 | 10011 | ○ | なし |
2 | 10012 | ○ | なし | |
3 | 10015 | ○ | 弱冷房車 | |
日吉 | 4 | 10016 | ○ | なし |
先頭車は乗務員室のカーテンがすべて下ろされており、前面展望はできず、最後部だと“うしろ向き展望”ができるわけだが、ちょこっと見た感じではシールドトンネルの円形ぶりが目を引く。
日吉本町(Hiyoshi-Honcho.G09)に到着。「本町」という漢字の地名は関東地方だと「ホンチョウ」、大阪だと「ホンマチ」と呼ぶため、ややこしい。
ホームから自動改札機までのエスカレーターは地上の光が見えて、綺麗だが、明るい時間帯は照明をつける必要はないように思う。ちなみに2008年6月19日(木曜日)から7月18日(金曜日)までの予定で、登りエスカレーターの壁を修復工事が行なわれている。
下車して、徒歩6分のところにある横浜南日吉郵便局で本日、3局目のゆうちょ。玄関前は「〒」のマークがデカく、目立ちやすい。また、局内にもホンモノの鈴虫が音色を奏でていた。
近くには東急バスの日吉本町停留所があるが、「横浜南日吉郵便局前」に改称できないものだろうか。これは横浜市に限ったことではないが、新たに鉄道ができても、停留所の名を変えないことが多いため、誤って下車する人がいても不思議ではない。地元の人ならわかるだろうが、旅人や仕事の出張といった不慣れな利用客には引っ掛かりやすい。
日吉本町(G09)に戻り、11時58分発の中山行き(1号車10061:ワンマン運転)を待つが、到着する放送が流れると、ホームの壁面、上下2段方式になっているグリーンの光が波のような動きを見せた。1990年代前半に流行していたプロ野球の試合で行なわれた観客のWAVEを彷彿させる。
これが電車到着のサインとなり、耳が不自由な方にとってはわかりやすくしているようだ。また、ホームゲートもついているため、安全性を向上しているものの、電車を撮るのに苦労する駅が多い。
グリーンラインのステーションカラー表 | ||
駅ナンバリング | 駅名 | ステーションカラー |
G10 | 日吉 | 薔薇色 |
G09 | 日吉本町 | 若葉色 |
G08 | 高田 | 黄水仙 |
G07 | 東山田 | 黄櫨染 |
G06 | 北山田 | とうもろこし色 |
G05 | センター北 | ベビーピンク |
G04 | センター南 | 空色 |
G03 | 都筑ふれあいの丘 | 藤色 |
G02 | 川和町 | 露草色 |
G01 | 中山 | 青竹色 |
ステーションカラーは表と微妙に異なる場合があり | ||
ます。あらかじめ御了承下さい。 |
グリーンラインは駅ナンバリングのほか、ステーションカラーを採用。これはJR西日本おおさか東線、東京都交通局日暮里・舎人線、東京メトロ副都心線池袋(F-09)-明治神宮前(F-15)間でも採用されており、今後も普及する可能性はあるものの、いったい、何色まで使えるのかが気になるところである。
中山行き(ワンマン運転)編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
高田 | 1 | 10061 | ○ | なし |
2 | 10062 | ○ | なし | |
3 | 10065 | ○ | 弱冷房車 | |
日吉本町 | 4 | 10066 | ○ | なし |
高田(Takata.G08)に到着。グリーンラインで「田」のつく駅はすべて、「タ」と呼ぶ。
高田(G08)は上層が日吉(G10)方面、下層が中山方面(G01)に分かれており、かなり深い位置に降りたことになるが、自動改札機まで吹き抜け構造になっており、風が非常に強い。運悪く、エレベーターに乗り遅れ、階段で急いで駆け登るものの、イイ運動にはなるけれど、くたびれそうだ。
自動改札機では衝撃の事実を目にすることになる。
それは通れる場合は「↑」だが、通れない場合は「×」なのである。関西では“マルペケ方式”がおなじみであるものの、関東に歩調を合わせたところもあるなか、まさか「×」が首都圏で見ることができるとは思ってもみなかった。
下車して、地上へ上がると、高田駅停留所があり、バスターミナルになっているが、これは東急バス丸山下停留所を移転及び、改称したもので、市営バスが発着することはない。
コンビニで昼食購入後、横浜高田郵便局でこの日、4局目のゆうちょ。高田(G08)から徒歩3分のところにある。
★備考
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⑪参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル』2007年5月号と2008年8月号を使用。
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横浜市営グリーンラインに乗られたんですね!
この前相鉄を撮影した時に行きと帰りに日吉を通りましたが、乗り換える事を忘れていました…(汗
by 鉄道美術館館長♪ (2008-07-05 10:18)
鉄道美術館館長♪、どうもありがとうございます。
ようやく、グリーンラインに乗ることができました。副都心線は急行に重点をあてておりましたが、今回はいろいろな地に足を踏み入れることになっておりますが、現時点、4回の予定としております。
by 岸田法眼 (2008-07-05 11:29)
岸田法眼さんこんにちは。
東京メトロ車両と都営地下鉄車両の2つのフェイスが並ぶのも珍しい感じがするので、大変驚きでした。
by ネオ・アッキー (2008-07-05 14:46)
ネオ・アッキーさん、こんばんは。どうもありがとうございます。
私は首都圏在住ですので、相互直通運転が開始された当初は並びのシーンは画期的という部分はありましたが、今は驚かないですね。“慣れ”というヤツです。また、東武線でも半蔵門線と日比谷線の車両が顔を合わせたことも画期的でした。まさか、こういう展開になるとは想像すらしておりませんでした。
日吉だとこういう顔合わせの撮影は日常茶飯事なので、存分にできますが、東武線は難しいですよ。 編成両数、種別、ダイヤなど、顔合わせ撮影は至難のワザです。ダイヤ上、朝の北越谷の留置線が1番のチャンスかもしれませんね。
by 岸田法眼 (2008-07-05 18:45)