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近未来予測車両-京成電鉄AE100形- [鉄道評論]
2009年3月20日(金曜日・春分の日)、阪神電気鉄道(次からは「阪神」と略す)阪神なんば線が開幕。近畿日本鉄道(次からは「近鉄」と略す)と相互直通運転を行なうことになっているが、2010年を目標に山陽姫路(山陽電気鉄道)-賢島(近鉄)間に座席指定の特急を運行するという。実現すると山陽電気鉄道(次からは「山陽」と略す)、神戸高速鉄道、阪神、近鉄の4社直通運転となる。しかし、近鉄以外の特急はすべて特急券不要のため、種別はどうなるのかが注目される。
気になるのは車両だが、車体の長さが20メートル級の車両を所有しているのは近鉄だけ。ほかは19メートル車のため、車両もそれに合わせなければならなくなるだろう(神戸高速鉄道は車両を保有していない)。
そこで即戦力になる車両を1つ紹介しよう。
山陽姫路-賢島間の特急にふさわしい車両は京成電鉄(次からは「京成」と略す)AE100形である。
AE100形は〈スカイライナー〉の2代目車両として、平成2年(1990年)に入団。当初は輸送力増強、成田空港駅の移転にともない、初代AE形と共存していたが、AE100形の好評により、すべて置き換えた。また、21世紀初頭にはリニューアル工事をしてパワーアップをはかったものの、2008年4月9日(水曜日)、MAX160㎞/hでルート変更により、日暮里-成田空港間を36分で結ぶ2代目AE形の投入を発表。著名なファッションデザイナー、山本寛斎が手がけることが大きな話題となっている。これにより、AE100形は御役御免になる可能性がある。
AE100形はまだ20年もたっていない車両で、しかも、リニューアルをして10年もたっていない。この車両を20年ほどで御役御免にさせた場合、もったいない。そこで、同じ標準軌である山陽姫路-賢島間の特急に起用したほうが賢明ではないだろうか。
最大のメリットは保安装置を変えるだけで済むことだ。台車や性能はそのまま継承できるし、AE100形は東京都交通局都営浅草線に直通できるよう、貫通扉を設けてある。阪神なんば線の大半は地下を走るため、うってつけだ。そして、意外なことにAE100形は車体の長さが18メートルではなく、19.5メートル、中間車は19メートルで、従来の車両より、1メートルから1.5メートル延ばし、輸送力増強をはかっている。阪神や山陽の車両も19メートルであるため、移籍に支障はない。
しかし、阪神は最大8両編成で走れるのに対し、山陽は6両である。AE100形は8両編成のため、姫路-賢島間の運行に際しては2両減車しなければならなくなる。そうなると余剰になってしまうか、中間車を先頭車化改造のどちらかになるだろう。先頭車化改造の場合、山陽姫路-尼崎間は6両編成、尼崎-賢島間は8両編成での運行にすればいい。
最大の課題はAE100形の移籍先で、おそらく、4社の中で運行距離が長い近鉄が有力だろう。それに有料特急車を所有しているのも近鉄だけである。また、有料特急を走らせているにもかかわらず、愛称がないのが難点だ(車両にはあるけども)。そのため、山陽姫路-賢島間の特急の愛称は〈かがやき〉〈ホワイトオーシャン〉〈近鉄パールス〉のどちらかがいいのではないだろうか(〈ホワイトオーシャン〉は真珠と姫路城の別名、「白鷺城」と三重県と兵庫県の沿線に存在する海をかけた)。ほかに名阪ノンストップ特急は〈アーバンライナー〉にして、わかりやすくしてもいいように思う。
AE100形の関西私鉄移籍はいかがだろうか。きっと、あと20年は活躍するのではないかと思う。国際空港輸送から観光輸送に変わっても、座席指定特急としての使命は変わらない。
※本文はAE100形が2代目AE形に置き換えられた場合を想定して、書いたものです。京成電鉄は2010年以降、AE100形について現時点、なにも公表しておりませんので、御注意下さい。また、お問い合わせもしないよう、お願い申し上げます。
★備考
①参考文献として、電気車研究会刊行、『鉄道ピクトリアル2007年3月臨時増刊号』を使用。
②京成電鉄2代目AE形のホームページはこちらにクリック!!
③岸田法眼のRailway Blog.「芝山鉄道開幕戦」はこちらにクリック!!
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★お知らせ
2008年11月も2者択一サイト、『Unow?』で、「アノ人はなぜハマル?(モハよう著者からの20の質問)」が公開されており、質問28・33・39・43で私の画像と解説が掲載されております。ぜひ、アクセスしてみて下さい。
なお、質問を回答するには会員登録が必要となりますので、あらかじめ御了承下さい。
①『Unow?』はこちらにクリック!!(回答するには会員登録が必要となりますので、御注意下さい)
②『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』はこちらにクリック!!
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⑤『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問39は旧式はこちらにクリック!! そして、新式はこちらにクリック!!
⑥『Unow?「アノ人はなぜハマル?」』の質問43はこちらにクリック!!
※②~⑥は2008年11月30日(日曜日)まで公開予定です(翌日以降は削除されている可能性がありますので、あらかじめ御了承下さい)。
おもしろいアイディアですね。
塗装もそのままでいけそうですね。
(白=白鷺城/真珠・青=伊勢湾/神戸ベイアリア・赤=神戸中華街/阪神特急色)
…少々ムリがありますが^^;
by 下総弾正くま (2008-11-16 10:48)
下総弾正くまさん、どうもありがとうございます。
塗装もこのままで、関西で活躍してくれるといいのですが、ムリかつ実現する可能性は高くはないでしょう。ただ、20年で御役御免はもったいないですからね。
by 岸田法眼 (2008-11-16 12:17)
え~岸田法眼さんご無沙汰しております
以前、「レレレの・・・」のニックネームでしたが、その後、紆余曲折しまして・・・現在「L∞U」でくだらないネタばかりやっております(--)
京成AE100形の関西移籍構想!!
目からウロコです!!
新造するより、確かにメリット多すぎです・・・
by L∞U (2008-11-17 00:23)
L∞Uさん、どうもありがとうございます。
小田急10000形の一部が長野電鉄へ移籍したように、AE100形は全車、関西でまだまだ活躍して欲しいと願っています。実現すれば、輸送は船か仮台車をはいた貨物輸送のどちらかになると思います。
by 岸田法眼 (2008-11-17 01:48)
こんにちは。
AE100形はスカイライナーやイブニングライナーの様に、1時間程度の乗車であれば充分な設備を備えている車両と言えますが、姫路~賢島ともなれば所要3時間程度は予想されるだけに、今の設備では最近リニューアルされた車両とは言っても、少々難ありかもしれません。
(足元が支える座席や、編成内の1箇所に集約されたトイレ設備など)
また電気品が近鉄や阪神などでは採用されていない東洋電機製(関西では京阪や阪急京都線などで採用)となっている点なども問題になりそうで、それに加えて今後近鉄で特急用の新形式を製造する予定となっている事等も考えると、実現の見込みは極めて低いかと思いますが、発想としては悪くないかもしれません。
あとAE100形の空港アクセスの第一線から退いた後の処遇が気になる所ですが、廃車→そのまま廃棄という事だけは避けて欲しいもので、京成線内の有料列車を設定して使用するか、それが不可能なら車体載換で通勤車転用(名鉄のように新造車体を作らなくても、京成には旧AE形下回り転用の3400形という車両がありますので、これの機器更新に当てるのも悪くないと思います)に期待したいものです。
by MAKIKYU (2008-11-17 13:57)
AE100形はまだまだ使えそうですし、廃車するのはあまりにももったいないので、関西への移籍はグッドアイデアですね。
もし移籍することがあったら塗装が気になります。
by makoto (2008-11-17 16:55)
MAKIKYUさん、こんばんは。どうもありがとうございます。
近鉄は新しい特急車が出るのですか? それは初耳ですが、問題は直通が可能かどうかです。車体幅を阪神に合わせるとは考えづらいものがあります。山陽にも乗り入れるわけですから。
通勤車両の転用ですが、VVVFインバータ制御の進化を考えますと、時代にそぐわない可能性があります。現に大阪市交通局20系は近鉄けいはんな線直通によるスピードアップのため、GTOからIGBTに変えております。
特急車は通勤車に比べ、高価ですから、たった20年前後でポイ捨て同然の廃車解体は避けて欲しいと願っています。
by 岸田法眼 (2008-11-17 19:57)
makotoクン、どうもありがとうございます。
塗装はそのままでいいと思いますよ。変えるとするならば、イメージを壊さない色になって欲しいと思います。
by 岸田法眼 (2008-11-17 19:59)
goodアイデアだと思います
by うずら (2008-11-18 15:29)
うずらさん、どうもありがとうございます。
鉄道車両は一般的に30年を目安とされていますが、近年は車両リニューアルや鋼製車体を採用しないことが多いため、長寿命車両が増えております。AE100形が短命にならないよう、走る条件が整ったところで、活躍し続けることを願っています。
またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2008-11-19 00:28)
皆さんあまり気にしてないようですが、車長以外のサイズって気になさってます?
幅!ちょっとでも出っ張ればホームにこするし、少なければステップがいるし…。高さだってトンネルのこと考えると。
私は、現実的に考えれば余剰分は旧AE形同様、通勤電車化改造が行われるだろうと思います。これで3500形とそれ以前の旧赤電は一気に廃車できるのではないかなぁ?
ついでに言えば、関西では「スカイライナー」程度の電車は、「乗車券」で乗る電車だと思います…JR西は例外ですが。
by いんぎー (2008-11-22 08:49)
いんぎーさん、どうもありがとうございます。
幅のほうはおっしゃるようにステップをつければ問題ありません。ミニ新幹線の車両、伊賀鉄道の元近鉄車にもついております(近鉄時代につけております)。また、シングルアームパンタグラフだと高さの面もクリアできます。
足回りを活用した通勤形電車の転用は賛成しません。昔だったら、「車体更新車」はよくあるパターンでしたが、VVVFインバータをGTOからIGBTに更新している車両が出現していることもありますので、完全新品のほうが無難であると考えます。
ただ、2010年以降の〈スカイライナー〉はすべてが新ルートに変わるとも考えづらい部分があるので、従来ルートは停車駅を増やして、リピーターを増やし、AE100形の続投もあり得るでしょう。
またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2008-11-22 16:11)
それなら、19m車体の展望付きのパノラマスーパーを譲受した方が早いと思います。隣同志だし、近鉄特急の22mより短いので4+4両も可能で最長12両も可能だ。台車交換は近鉄の十八番ですから。
AE100の甲種輸送は逗子からでどっちにしても台車交換が必要なので。それに、展望席が無いし、8両運転は阪神区間迄ならば可能でも山陽は明石と姫路だけ停車駅としてもホーム延伸工事は手痛い出費だと思います。
また、姫路~名古屋は勝負にならないので姫路~賢島か橿原神宮前がベストです。奈良に関しては快速急行とサザン&名鉄方式の特急で勝負するのがベストです。また、JRは姫路~奈良のおおさか東線経由、片町線経由、奈良線経由の直通快速、みやこ路快速、大和路快速の3系統の直通運転が考えられますから。
出来れば土休日運転の姫路~吉野直通のFGTの実験路線としてもいい。故障時の代替運行の手配等の対応も可能だ。いきなり新幹線と在来線での営業実験は無理がありすぎるので、まずは吉野線⇔橿原線がFGTの実用化試験には適任だ。
by もんち (2009-01-29 16:24)
もんちさん、どうもありがとうございます。
名鉄『パノラマSuper』は一部が廃車され、下回りは新設計の通勤形電車に転用されています。また、名鉄や近鉄に地下区間はありますが、阪神なんば線、神戸高速鉄道ではムリがあります。貫通扉のある車両が望ましいですね。
コメントを見ると、自己陶酔しておりますね。それはかまいませんが、見ず知らずの相手にコメントをなさるときは言葉づかいに気をつけて下さい。
by 岸田法眼 (2009-01-30 21:51)