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2009年の汽車旅1-2 [汽車旅2009]

◆下記の記事をまだ御覧になっていない方はURLにクリックして下さい。

・2009年の汽車旅1-1
http://railway583.blog.so-net.ne.jp/2009-05-13

◆「番台」から「番代」へ  

DSC_0070a.JPG

京都でコインロッカーに荷物を入れ、山陰本線33番のりばへ。ほどなくして、普通電車園部行き(1号車クハ221-73:弱冷車)が入線した。8両編成で、ラクラク坐れるし、先頭1号車だと相席になることもあるまい。4両編成であれば、その可能性はあるけど。  

普通電車園部行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
園部1ク ハ221-73弱冷車
 2サ ハ221-73なし
 3モ ハ221-73なし
 4クモハ221-73なし
 5ク ハ221-81弱冷車
 6サ ハ221-81なし
 7モ ハ221-81なし
京都8クモハ221-81なし

9時02分に発車。早々に東海道本線と別れ、丹波口-二条間で阪急電鉄京都本線をまたぐ。

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二条で221系と223系5500番代の普通電車京都行きと行き違うが、221系の種別幕はなぜか白1色だった。  

221系と223系5500番代の投入により、山陰本線京都-城崎温泉間は転換クロスシートで過ごすことができるようになり、快適性が向上。まだ、113系シリーズの運用は残り、普通電車と快速は転換クロスシートに統一されたわけではないが、2009年に入ってから、広島や山口地区へコンバートする編成が多く、体質改善工事を受けていない車両は廃車されている。転換クロスシート率を高めるのだろう。  

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嵯峨嵐山で、嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線〔トロッコ嵯峨駅〕のトロッコ列車に遭遇。いよいよ、春の到来を告げたかのようだ。  

嵯峨野観光線はトンネル付近まで、山陰本線と共用。前者は保津川の車窓を楽しみ、後者はトンネル主体でブッチギリのスピードで、所要時間の短縮、複線化による増発をはかった。  

さて、トンネルに入る直前、乗務員室で衝撃的な光景を目にする。  

DSC_0079a.JPG

それは221系が223系5500番代並結時、運行番号表示、種別幕、方向LEDが一切できないというステッカーが貼ってあった。この場合、223系5500番代の一括制御になるという。これは原則であり、221系が表示操作をすることは可能である。そして、そのステッカーのある文字にも注目する。

「223系5500代並結運転時」  

子供の頃、改良版や異なるバージョンの車両を「x系y番台」と称してきた。しかし、21世紀に入ると、鉄道雑誌は「x系y番代」、「x系y代」と称するようになり、違和感があった。文字を変えるなら、事前に案内してほしいぐらいだが、なじめずにいた。鉄道の現場で「番台」を使わないのだから、時代は確実に変わっていることを証明している。  

この旅のあと、ある版元で打ち合わせをしていたのだが、細かな執筆規定の用紙を渡されたとき、鉄道車両の「番台」は誤りで、正しくは「番代」と聞いて、“エッ?”とビックリした。鉄道会社、多くの版元が「番台」を使わないのであれば、「番代」という言葉になじまなければならず、こだわってばかりいると、仕事にも影響する。というわけで、今後は「番台」から「番代」に言葉を変えるとしよう(鉄道版広辞苑でもあればいいんだけどね)。ちなみにホビージャパン刊行、『TRAIN MODELING MANUAL』は2試合登板しているが、2008年6月21日(土曜日)発売のVol.1は「番台」、2009年5月16日(土曜日)発売のVol.4では「番代」に変えている。

◆新米運転士に厳しい洗礼  

トンネルだらけの嵯峨嵐山-馬堀間だが、新線切り換え区間は意外と短い。山間部だけ新線に切り換えているが、これは福知山線宝塚-三田間にも共通する。  

DSC_0093a.JPG

9時38分、千代川に到着。ここで特急〈きのさき2号・まいづる4号〉京都行きと行き違う。コンデジであれば、スポーツモードでもうまく撮れない可能性が高いので、動画を選択しているが、デジイチだとスポーツモードで、ミスさえしなければ、快感だね。かなりズームアップできるので、車両の迫力と魅力が増すことだろう。  

八木-園部間は2009年3月14日(土曜日)のダイヤ改正で、複線化され、最終段階に入っており、作業員の姿が目立った。  

DSC_0098a.JPG

9時53分、終点園部4番のりばに到着。向かいの3番のりばに普通電車福知山行きワンマンカーが発車を待っており、乗り換えるが、223系5500番代かと思いきや、113系5300番代だった(クモハ112-5305:リニューアル車、女性運転士乗務)。乗車する車両は見た目が“銀ブチ眼鏡”で、カッコ悪い。そこまでして長く走らせたいのかと思うと、悲壮感が見えてくる。223系5500番代を投入するのならば、JR東日本のように、徹底的に国鉄車を一掃したほうがよく、2009年度の増備がないと中途半端な存在に見えてきそうだ。  

辛くもボックスシートをGET!! 通路側ではあるが、進行方向寄りの席につき、ほどなくして、隣りの2番のりばでは、特急〈はしだて1号〉天橋立行きが到着した。一方、4番のりばの221系8両編成は分割して、5~8号車は日中の運用に就くが、1~4号車は留置線へ入るようだ。  

普通電車福知山行きワンマンカー編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
福知山なしクモハ112-5305リニューアル車
園部なしクモハ113-5305リニューアル車

ワンマンカーなのに乗務員は3人おり、男性の指導員が“お目つけ役”となる。お目つけ役は女性運転士に運転業務を専念させ、無人駅の運賃収受に務める。  

10時01分に発車。日吉は東京急行電鉄東横線、目黒線でおなじみの駅名だが、山陰本線にもあり、こちらはのどかな田舎の無人駅。鍼灸大学前は下車客が多く、近くに明治国際医療大学と附属病院がある。  

胡麻(Goma)2番のりばに到着し、223系5500番代の普通電車園部行きワンマンカー、特急〈はしだて4号〉京都行きと行き違う。特急〈はしだて4号〉京都行きはエル特急〈北近畿〉用の183系700・800番代で、運行されているものの、空席が多く、車内外の古さは否めない。この車両は体質改善工事を受けておらず、あと何年活躍できるのだろうか? 山陰本線用の281系または283系を投入したほうがよさそうに思える。  

下山はハイキング客7人のお年寄り軍団が下車。若干の空席が発生するようになる。  

和知(Wachi)では、おばあちゃん2人が乗り込もうとするも、ドアが開いていないので、四苦八苦。園部で乗り込んだ車掌はどこかの駅で降りてしまった。そして、私の隣りのボックスシートに坐っているおばあちゃん2人は、「あち、あっち」と言葉を発していないが、この車両のドアを指差し、1人はうしろ、1人は前のドアから乗り込み、発車されずに済んだ。どうもワンマンカーというのは定着しているように思えて、戸惑う人が少なからずいる。国鉄時代の車掌乗務が今も頭と心に染みついているのだろう(この区間の普通電車は今でも、車掌が乗務する場合がある)。  

DSC_0103a.JPG

安栖里(Aseri)で223系5500番代の普通電車園部行きワンマンカーと行き違うが、停車中、50代以上の男性2人は煙草をふかし、女性運転士のお目つけ役はアドバイス。運転自体、シロートの目から見ると、荒っぽくないし、ミスしている様子もないが、ブレーキに自信がないのか、山家(Yamaga)ではなめらかな止め具合ではなかった。そのせいか、ここから先は、お目つけ役がハンドルを握ることになった。これはお手本という意味もあるのだろうが、女性運転士に対する信頼を完全に得ていないという、厳しい采配でもある。

◆車両を変えるぐらいなら、路盤を変えろ!!  

DSC_0107a.JPG

山家で特急〈タンゴディスカバリー2号〉京都行きと行き違い、10時57分に発車。ありったけの力を出して、走るものの、ベテラン車両のせいか、路盤のせいかはよくわからないが、よく揺れる。その後、揺れる理由がわかることとなる。  

11時04分、綾部1番のりばに到着。園部以来となる全ドア開閉となり、向かいの2番のりばには舞鶴線の普通電車東舞鶴行きワンマンカーに接続をとるものの、こちらも113系5300番代である。




次は石原  

11時05分に発車すると、ここからは複線。枕木が木のせいか、よく揺れるし、レールとの継ぎ目になると、「ズドン」という不快な揺れ。一歩間違えてしまえば、脱線転覆事故につながる。これは明らかに路盤の問題で、枕木と線路を130㎞/h運転に耐えられるようにしなければならない。また、1条のレールの全長は短く、よって、継ぎ目との間隔も短い。これでは電化工事の際、ただ架線を張っただけのような印象を受ける。  

223系5500番代を投入するぐらいなら、軌道強化をはかり、不快な揺れがなく、安心して利用できる態勢を整えなければならない。また、特急が走っているのだから、特急料金に見合う乗り心地でなければ、せっかくの旅行気分が台なしになるだろう。早急に保線作業をして、福知山線脱線事故の二の舞は絶対に避けてほしい。  

DSC_0112a.JPG

高架に入ると、不快な揺れがなくなり、11時17分、終点福知山3番のりばに到着。しかし、接続する普通電車豊岡行きワンマンカー(クモハ113-5307:リニューアル車)は、隣りの2番のりばである。ちなみに向かいの4番のりばは223系5500番代、福知山線の普通電車篠山口行きワンマンカーが11時19分の発車を待っている。
 

普通電車豊岡行きワンマンカー編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
豊岡なしクモハ112-5307リニューアル車
福知山なしクモハ113-5307リニューアル車

11時21分に発車。高架を下りると、レールの継ぎ目の「ガタン」の不快な揺れがする。  

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上川口で福知山から乗った小学生の遠足軍団が下車し、特急〈きのさき4号〉京都行きと行き違う。発車すると、進行方向左側は牧川リバーショーで、下夜久野(Shimo-Yakuno)を少し過ぎたところまで続く。そのあとはカーブと勾配が多かった。
 
DSC_0118a.JPG

上夜久野で、223系5500番代の普通電車篠山口行きワンマンカーと行き違う。この駅は1線スルー化されているものの、分岐器までの距離は長く、“行き違いできる電車が停まらないうちに、発車されるのではないか?”とヒヤヒヤした。特急ならば、そういうことはないのだろうが。  

播但線に合流し、12時01分、和田山2番のりばに到着。向かいの1番のりばには、播但線キハ40系体質改善車の普通列車寺前行きワンマンカーが発車を待っている。  

全ドア開閉の和田山は1分停車で、駅弁を買う時間はないが、私は旅立ち前に“旅人の昼食”、菓子パンを購入しているので、ぬかりなし!! ここで昼食として、乗車率もアップしたため、60代の夫婦と相席になる。  

DSC_0120a.JPG

養父(Yabu)でエル特急〈北近畿12号〉新大阪行きと行き違い。ホームの豊岡寄りには、「正しい通路をお通り下さい 豊岡鉄道部」というカンバンがそびえ立つ。線路上を歩いて、家路へ戻る利用客がいるのだろうか?

「鉄道ファン?」

「えっ、まぁー」  

車内に戻ると、相席夫婦の夫人から声をかけられる。『鉄道ファン』は雑誌の名前だけど、「ファン」と言われるのは嬉しい。本来、鉄道の好きな人でも「ファン」と言わなきゃいけないのだが、昔は一方的な周囲の決めつけ、近年はレールファンの自虐的な言葉が横行しており、せっかくの鉄道ブームが台なしのまま、下火になろうとしている(自虐的な言葉は2007年まで、季刊誌で1回読んだ以外、1度も聞いたことがなかった)。  

夫人は余部鉄橋で、昭和61年(1986年)12月28日(日曜日)に発生したジョイフルトレイン、『みやび』の転落事故の話をする。当時、ディーゼル機関車を運転した機関士は、『みやび』の転落にまったく気づかなかったという。“なんか軽い”と思ったそうだ。  

この転落事故は国鉄末期に発生し、それ以後は強風規制を強化しているが、余部鉄橋は寄る年波に勝てず、JR西日本は新しい橋に変えることを決定しており、鋭意工事中である。これにより、強風規制が緩和される見込みである。ちなみに夫人は私を余部鉄橋に行くものと思っていた。  

養父から先は車端部のボックスシートに坐っているせいか、よく揺れて乱筆。まるで芸能人がサインするような字になってしまうが、八鹿(Youka)、江原(Ebara)は全ドア開閉し、12時33分、終点豊岡5番のりばに到着した。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②221系備考一覧はこちらにクリック!!

③岸田法眼のRailway Blog.「鉄道の好きな人を『レールファン』と言うのに、どうして変人的な表現でしか呼ばれないのか?-前編-」はこちらにクリック!!

④岸田法眼のRailway Blog.「鉄道の好きな人を『レールファン』と言うのに、どうして変人的な表現でしか呼ばれないのか?-後編-」はこちらにクリック!!

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★お知らせ

vol4B.JPG

①2009年5月16日(土曜日)、ホビージャパン刊行の『TRAIN MODELING MANUAL Vol.4』が発売され、私も執筆スタッフとして、参加しております。ぜひ、御購入ください(完売の際は御容赦ください)。

くわしくはこちらにクリック!!(御意見、御感想もこちらにお願いします)

TRAIN MODELING MANUAL Vol.4 (ホビージャパンMOOK 293)

TRAIN MODELING MANUAL Vol.4(ホビージャパンMOOK 293)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2009/05/16
  • メディア: 大型本
②私が動画のアップロード及び公開に利用しているeyeVioですが、2009年5月29日(金曜日)の正午(12時00分)をもって、SONYの運営を終了。その後、株式会社スプラシアに移行するため、6月1日(月曜日)まで公開が休止されることになりました。

私も数多くの動画をアップロードしておりますが、一部はスプラシア移行後、公開不能になるものが発生する可能性がございますので、あらかじめ御了承ください。こちらもなにかしらの対策を考えたほうがよさそうなのかもしれません。

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コメント 4

Sanohpy

223系が大量増備されてから
京都、兵庫県北の山陰線を走る車両の
サービス向上につながりましたね。

あの113-3800は長時間揺られるには
かなり辛かったのを憶えています。

ラッシュ時に4両編成で運行したりするんですかね??
豊岡の方も、夕方になれば2両編成の列車も
満杯でした。
by Sanohpy (2009-05-22 02:26) 

しおつ

番台と番代、自分もどっちが正しいのか迷ってました。
これからは番代の時代なんですね。
自分もそれに合わせたいと思います。
by しおつ (2009-05-22 22:04) 

岸田法眼

Sanohpyさん、どうもありがとうございます。

223系5500番代は113系3800番代を置き換えていきましたが、ブサイクフェイスはなじめなかったですね。ちなみに113系3800番代は2回乗ったことがあり、坐れた区間はわずかで、ほとんど立っておりました。
by 岸田法眼 (2009-05-22 23:05) 

岸田法眼

しおつさん、どうもありがとうございます。

雑誌や執筆者によっては、「番台」にこだわるところもありますが、いったい、どういう経緯で「番代」になったのかが気になるところです。もしかしたら、国鉄時代から「番代」だったのかもしれません。
by 岸田法眼 (2009-05-22 23:06) 

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