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2009年の汽車旅3-3(四国の鉄道完全制覇に王手!!) [汽車旅2009]

◆下記の記事をまだ御覧になっていない方は、下記のURLへクリックしてください。

・2009年の汽車旅3-1
http://railway583.blog.so-net.ne.jp/2009-12-01

・2009年の汽車旅3-2
http://railway583.blog.so-net.ne.jp/2009-12-05

◆四国の鉄道完全制覇に王手!!

古高松南(T22)を下車し、国道11号線を歩くと、高松東郵便局を発見し、旅行貯金。そのあと、コンビニで昼食を購入し、意気揚々と山へ登る。

高松東郵便局



ところが、古高松南(T22)を下車した時点から道を間違えており、四苦八苦。屋島方面へ歩いて引き返していたのである。山を登って、ケーブルカーの駅を訪ねるが、すでに廃線になったという。それは屋島登山鉄道で、2004年10月16日(土曜日)に運行を休止し、2005年8月31日(水曜日)をもって、正式に消えたケーブルカーだ。ちなみに屋島登山鉄道は、残念ながら乗れなかった。

いくら歩いても、四国ケーブル八栗登山口駅が見つからない。どこへ向かって歩いているのか、よくわからない。このままだと高徳線の駅すら見つからず、野宿の危機に陥ってしまいそうだ。

『JR時刻表2009年8月号』の地図を見せて、地元の男性にきいてみるが、話を聞くと、屋島登山鉄道だ。今も走っていると思っているようで、四国ケーブルを知らないらしい?

時刻は13時30分を過ぎており、ここで私は決断。カンで左折する。すると、遠くの山にはケーブルカーが見えた。ようやく四国ケーブルに乗れる。あとは道を間違えないのみだ。



※高松市の山道を歩く

DSC_0090a.JPG

ヘトヘトになりそうなほど体力を消耗しているが、登り道をひたすら歩き、14時20分頃、ようやく四国ケーブル八栗登山口駅へ。時間の都合や急斜面を見ると、往復が安全である。ちなみにケーブルカーは、片道乗車を基本としている。山を登って汗をかき、ケーブルカーで下るのが理想だ。

DSC_0093a.JPG

発車5分前となり、いよいよ改札。ポロシャツ姿の若い女性が応対するが、運転もこなす。「人件費」というものが頭に浮かぶが、八栗山上行き(2:非冷房車、女性運転士乗務)へ乗り込む。ケーブルカーは冷房のない車両が多く、乗車車両は昭和39年(1964年)に日立製作所で作られたもので、その年の12月28日(月曜日)に運行を開始してから、45年経過している大ベテランだ。車両の屋根上には、パンタグラフが3つもあり、架線は2本張っている。パンタグラフは進行方向に向かって、左側に2つ、右側に1つある。

八栗山上行き編成表(ワンマン運転)
乗車区間号車車両番号禁煙備考
八栗登山口→八栗山上なし2非冷房車

念のため、2008年8月2・3日(土・日曜日)に利用した京阪電気鉄道鋼索線、岡本製作所別府ラクテンチケーブル線の架線の数を調べると、前者は1つ、後者は2つ張っていることを確認した。ケーブルカーによって、架線の数は異なるようだが、“「鋼索鉄道」という名の特殊な鉄道”であることが災いし、冷房装置が取りつけられないのかもしれない。しかし、暑い時期は、自然の心地よい風を浴びたほうが健康にいいだろう。

14時30分に発車。車内BGMとして、いろは唄が流れ、それを聴きながら登り、自然の心地よい風を浴びる。冷房に慣れている者にとって、新鮮な気分だ。山の恵みの心地よさをかみしめ、14時34分、終点八栗山上に到着。四国ケーブル全線完乗を達成し、四国の鉄道完全制覇に王手をかけた。屋島登山鉄道に乗れなかったのは痛いが、これまでにも乗れなかった鉄道会社や路線はたくさんある。悔やんでも仕方ないのだ。

下車し、八栗寺へ。このケーブルカーは八栗寺の参拝輸送を主目的にしているということが、おわかりだろう。

DSC_0100a.JPG



※八栗寺の鐘Take1



※八栗寺の鐘Take2

セミの鳴き声を聞きながら、八栗寺の鐘を鳴らしてみる。しかし、両手を持たなければならないところ、右手しか使えない。左手はデジタル一眼レフカメラ(NikonのD90)を持ち、動画撮影するためだ。



※八栗寺の鐘Take3



※八栗寺の鐘Take4

3回目でようやく鐘を鳴らせたが、鳴ったあとに動画をスタートさせたため、納得がいかず、4回目でいい音色を収録することができた。残念ながら、D90の動画はモノラル音源のため、臨場感に欠けてしまうが……

◆謎の自動改札機

DSC_0106a.JPG





次は八栗登山口 終点

八栗山上駅へ戻り、15時00分発の八栗登山口行き(1:非冷房車)へ。車内BGMはシルクロードのテーマが流れ、風鈴の音色とともに下山する。  

八栗登山口行き編成表(ワンマン運転)
乗車区間号車車両番号禁煙備考
八栗山上→八栗登山口なし1非冷房車

八栗登山口駅にはタクシーが数台待っているものの、当然のことながら歩く。往路は道に迷ってようやく着いたが、復路はカンタンに下り、高松琴平電気鉄道志度線八栗駅に到着。私は踏切を越えて高徳線の駅へ行くつもりだったが、道がわからず、八栗駅へ引き返す。ここから高松築港まで330円だ。ここには簡易IruCa改札機があるものの、残念ながらSuicaが使えない。  

DSC_0117a.JPG

瓦町行き(623:夢塗装車)に乗り、16時00分に発車。2両編成だが、車掌が乗務している。電車は灼熱のような真っ赤な広告電車だが、冷房の効きはよく、バッチリ冷えている。  

瓦町行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
瓦町なし623夢塗装車
八栗なし624夢塗装車

琴電屋島、松島二丁目で琴電志度行きと行き違い、16時19分、終点瓦町4番線に到着。ここで琴平線に乗り換えるが、ホームが離れており、まるで地下鉄を利用しているような気分だ。  

DSC_0118a.JPG

急いで16時21分発の高松築港行き(1209:女性車掌乗務)に乗り、片原町を発車すると、右へクネクネ回り、16時25分、終点高松築港2番線に到着した。  

高松築港行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
高松築港なし1210なし
瓦町なし1209なし

DSC_0121a.JPG

当然のことながら、ここで下車するわけだが、自動改札機が3台並んでいる。私が手にしている乗車券は磁気券ではないので、自動改札機を利用することはできない。利用客の多くは有人改札を利用しており、自動改札機を通らないのはどうしてだろうか?  

その答えは意外だった。  

DSC_0123a.JPG

高松築港の自動改札機は、すべてIruCa対応で、乗車券や定期券は一切受け付けていないのである。これだけ徹底した自動改札機を見たのは初めてだ。また、入出場は「←」、通れないときは進入禁止の標識を表示しており、これは関東地方の東武鉄道や東京都交通局と同じである。  

DSC_0124a.JPG

徒歩で高松駅(Y00、T28)へ行くと、こちらも自動改札機を設置していた。色は違うものの、高松築港と同じタイプで、おそらく同一メーカーなのだろう。こちらは磁気の乗車券、定期券が入れられるものの、JR旅客鉄道では唯一、ICカードが導入されていない。  

かつての高松駅(Y00、T28)は女性の改札係員がいて、制服がオシャレだったので、風情がなくなってしまったのが残念であるが、自動改札機の導入は時代の流れだろうか。


◆223系5000番代初乗車!!  

DSC_0129a.JPG

高松5番のりばへ行き、予讃線(Y00)の快速〈マリンライナー48号〉岡山行き(6号車自由席クモハ223-5002)は、JR西日本223系5000番代を選択。実は223系5000番代に乗るのは初めてだ。これで、すべての223系を利用したことになる。  

223系5000番代へ乗り込むものの、転換クロスシートは必ず1人坐っている状態のため、やむなく補助シートへ。213系時代は6号車自由席の最前列で前面展望を楽しんでいたが、223系5000番代は展望席がない。乗務員室うしろの補助シートに坐れば、“横取り”されない限り、前面展望を楽しむことができるものの、背もたれ90度なので、坐り心地はよくない。

快速〈マリンライナー48号〉岡山行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
岡山6クモハ223-5002自由席
 5サ ハ223-2050自由席
 4ク ハ222-5002自由席
 35003自由席、弱冷車
 25203自由席
高松15103グリーン車、指定席
1号車の2階と高松寄り平屋はグリーン車、1階と岡山寄り平屋は指定席。

快速〈マリンライナー〉は2003年10月1日(水曜日)、213系から5000系と223系5000番代に置き換えているが、213系時代の基本6両編成から、5両編成に減った。それでも自由席は4両のままだった。しかし、ラッシュ時になると9両編成から7両編成に減り、自由席は1両減車の6両になってしまった。223系5000番代をもう1つつなげば9両編成になるが、そうしなかった。

自由席の座席定員減少に苦情が多く、2007年7月1日(日曜日)、岡山電車区は、網干総合車両所から223系2000番代の一部編成を借りて、サハ223形2000番代を223系5000番代に挿入し、自由席は基本5両体制に入った。しかし、自由席は213系に比べて劣る。213系はオール転換クロスシートだったのに対し、5000系2・3号車と223系5000番代は、固定座席が存在しているためである。

車端部はボックスシートなので、グループ利用に重宝するだろうが、ドア付近の固定座席は、坐り心地がよくない。特に進行方向の1・2列目は“ボックスシート同然”となってしまうのだ(この車両に限ったことではない)。3ドアなので、座席定員を重視せざるを得ないのが残念なところ。おそらく、御覧になっている方の多くは、“そこへ坐らなきゃいいじゃん”と思うだろうが、その通りです。また、補助シートも設置されており、1両分の座席定員は、213系よりも多い(但し、ラッシュ時は使えない)。

しかし、利用客の減少で、2010年1月19日(火曜日)から順次、1両減車され、1月24日(日曜日)に完了する。これにより、5両編成を基本に、2・3・7両編成で運行される。どうやら網干総合車両所から借りていた223系2000番代を返却する模様だが、ラッシュ時や多客期に不満が噴出すことは、確実ではないだろうか。  

アーバンネットワークは、2010年5月頃に225系が投入され、新快速で使われる予定である。おそらく、223系2000番代の一部は余剰になるだろうから、4両車を岡山電車区に転属させ、快速〈マリンライナー〉に使えないだろうか。223系5000番代とは、車内の通り抜けができないデメリットはあるものの、性能は同一だし、ラッシュ時や多客期に4両車をつなげば、9両編成になり、混雑緩和にもつながる。

さて、213系は国鉄最後の新形式車両で、117系を上回るグレードだが、211系を改良したような印象があり、インパクトはないだろう。しかし、近郊形電車初のオール転換クロスシートは、“国鉄最後の意地”だったのではないだろうか。また、転換クロスシートは、坐り心地のいいバケットタイプを採用している。



次は坂出(Y08)

快速〈マリンライナー48号〉岡山行きは、16時40分に発車。120㎞/hで駆け抜けてゆく。223系2000番代などに比べ、前面展望は上である。おそらく、将来はワンマン運転することを視野に入れているのだろう。  

DSC_0137a.JPG

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いろいろな列車とすれ違い、鴨川(Y06)で6000系の各駅停車観音寺行きを抜く。なぜ、坂出(Y08)で接続を取らないのだろうか? 坂出(Y08)は2面3線で、下りは1面2線なのだから。  

『JR時刻表2009年8月号』を見ると、16時27分発の各駅停車観音寺行きは、坂出(Y08)で9分停車し、快速〈サンポート〉琴平行き、8000系のエル特急〈いしづち23号〉松山行きに接続。宇多津(Y09)で8分停車し、エル特急〈しおかぜ19号・いしづち23号〉松山行きに接続している。ダイヤを見直せば、各駅停車観音寺行きは坂出(Y08)で快速〈マリンライナー48号〉岡山行き、多度津(Y12、D12)で快速〈サンポート〉琴平行き、エル特急〈しおかぜ19号・いしづち23号〉松山行きに接続できる。

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次は児島

坂出(Y08)を発車し、8羽の海鳥が陸地を飛んでいる姿を見ながら、本四備讃線へ。16時59分に瀬戸大橋へ。序盤は120㎞/hで飛ばすものの、離島が近づくと、ブレーキをかけて、80~90㎞/h台へ落とす。騒音を配慮してのことで、一時期、エル特急〈しおかぜ〉〈南風〉〈うずしお〉は児島を通過していた。  

3321737

瀬戸大橋上で、8000系のエル特急〈しおかぜ19号〉松山行きにすれ違う。どうやら瀬戸大橋では振子機能が働いていないようだ。カーブの曲がり具合が“普通の車両”と変わらないからである。  

17時07分、瀬戸大橋が終わり、鷲羽山トンネルへ。阪急電鉄6300系や9300系は、走行中に乗務員室のカーテンを自動昇降できる機能があるものの、223系5000番代にはなく、運転士はみずからカーテンを下ろさずに走る。  

児島で乗務員はJR西日本に交代し、運転士は乗務員室のカーテンを下ろす。そして、競艇オヤジたちが乗り込み、立客が発生する。  

すっかり天気は晴れ上がり、いい気分。翌日は“真夏の[晴れ]てぃだ”が照りつけていることだろう。




次は早島



まもなく早島
足元にご注意ください
左側ドアきます



ただいま早島

宇野線に合流し、茶屋町へ。ここでエル特急〈南風19号〉中村行きの行き違いをするが、遅れており、快速〈マリンライナー48号〉岡山行きは、定刻より2分遅れの17時21分に発車。一部のドア上に設置されている情報案内装置がスクロール表示されていることに気づく。ちなみにアーバンネットワークの223系シリーズは、ピッポッパッと表示が切り替わる。  

早島を発車すると、単線になる地点で快速〈マリンライナー49号〉高松行きと行き違い、遅れが増してしまう。  

高架を登ると、複線になり、大元を通過。しばらく複線は続くものの、地平へ下りると、単線に戻る。おおがかりな配線変更工事をしない限り、複線化されることはなく、山陽新幹線、山陽本線、吉備線に合流し、17時36分、定刻より4分遅れで終点岡山6番のりばに到着。向かいの8番のりばでは、2000系のエル特急〈しおかぜ21号〉宇和島行きがあわただしく発車した。

★備考

eyevio「2009年の汽車旅3」



岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅3-2」 

岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅3-7(別府ワンダーラクテンチ、危機一髪!!)」



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