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水戸黄門フォーエヴァー [波瀾万丈伝]

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TBSの看板番組、『水戸黄門』は、ただいま放送中の第43部をもって、42年の歴史に幕を閉じることになった。  

『水戸黄門』は昭和44年(1969年)8月4日(月曜日)にスタート。以来、“ゲッパチの顔”として多くの人々に愛され、第9部の最終回では視聴率が43.7パーセントを記録した(この回では2代目助さんが婚約をすることになる)。当時、2代目格さんを務めた大和田伸也とゲスト出演の五大夏子が共演し、やがて結婚に発展。また、第42部でも、ちゃっかり八兵衛役の2代目林家三平とゲスト出演した国分佐智子が共演し、早々に婚約を決めた。  

水戸光圀役は5人演じたが、このうち西村晃、佐野浅夫、里見浩太朗は、ニセ黄門役の出演を機に “ホンモノに昇格”した。特に現在、5代目水戸光圀を演じている里見浩太朗は、2代目助さん時代の第13・14・17部で“変装”しており、まるで将来が約束されたかのようであった。また、由美かおる、伊吹吾郎、大和田伸也、あおい輝彦はゲスト出演の経験があり、“満を持して”レギュラーに“昇格”している。特に由美かおるは、初代水戸光圀の東野英治郎時代から風呂に入っていた。ちなみに、東野黄門時代は、ジュディ・オングがゲスト出演の常連だった。 

放送開始当初、印籠は誰が出すのかが明確化されておらず、印籠を出さない回があれば、みずからの正体を明かさずに場を立ち去るケースもあった。第11部以降は格さんにほぼ固定されたが、過去に印籠を出したことがあるのは、助さん、風車の弥七、霞のお新、うっかり八兵衛などである。  

しかし、徐々に視聴率が落ち、それでも1部作の平均視聴率は20パーセントを越えていたが、第25部からは黄門様の命を狙う凶悪グループが基本的に現れなくなったこと、第26部からフイルム撮影からビデオ撮影に変わったことが響き、平均視聴率は20パーセントを切った。さらに悪役俳優の高齢化及び逝去で後継者といえる役者が台頭しなかったこと、手間隙かけて、その土地の名物に時間をかけ、1回しか使わない神社や神輿に多額の費用をかけていたが、いつしか“量産するだけ”という、質の低い番組となってしまった。  

21世紀に入ると、キャストを大幅に刷新し、放送回数を半年間に固定。4代目水戸光圀役に石坂浩二を迎えたものの、“史実どおりの黄門様”や助さん格さんに年の差がついたことが視聴者には不評だった。特に格さんは助さんを「佐々木さん」と呼ぶことに違和感を持った視聴者も少なくないだろう。第30部では、あわや視聴率がひとケタになりそうだった回がある。  

石坂浩二が病気のため、わずか2部で降板することになり、第31部からは先述した里見浩太朗に交代。第32部で助さん格さんを刷新し、“元通り”となった。また、第37部では風車の弥七が内藤剛志によって復活し、第40部ではうっかり八兵衛を慕う、ちゃっかり八兵衛が登場。「八兵衛」は2代目という位置づけとなった。ちなみに、うっかり八兵衛は第28部で勇退後、第32部のあとに放送した1000回スペシャルと第40部で出演している。  

第36部からはロケを増やし、諸国漫遊の臨場感を出そうとしていたが、鳥取砂丘のシーンは、“ミエミエ”の合成だった。それ以来、「CG」という、時代劇には似合わない“安易”な制作が目立つようになる。このやり方が響いたのか、第39部では初めて視聴率が1ケタを記録する回が発生してしまった。その後、第41部では番組史上初となるワンクール放送となり、打ち切りの可能性があることをにおわすものだった。  

第42部で助さん格さんを6代目に交代。また、由美かおるがレギュラーを外れたため、棒術の楓役に雛形あきこを起用した。6代目の助さんは落ち着きがあり、格さんは落ち着きがないという、今までにないキャラクターだが、視聴者はどう映っただろうか。  

第43部で終了する背景には、視聴率低迷がある。また、里見浩太朗は今年で75歳になる。黄門様には“75歳定年説”というのがあり、東野英治郎、佐野浅夫はそれに該当する(東野は降板を申し出たことによるもの。佐野は番組の刷新に伴い、自動的に勇退)。TBS側にとって、6代目水戸光圀は誰がふさわしいか見当がつかなかったのだろう。また、4代目水戸光圀から身長が170センチ台に入ったため、助さん格さんの選定にも困難な状況だったのかもしれない。  

『水戸黄門』の打ち切りにより、民放からレギュラーの時代劇が姿を消す。第43部は伊勢神宮へ向かうというが、できることなら、1度も渡ったことがない琉球へ足を伸ばして有終の美を飾ってほしい。可能性はないと思われるが……  

私は『水戸黄門・第15部』以来、26年間に渡り見続けてきた。先述したように近年は“つまらない”と思いつつも長年の習慣が抜けず、また好きな番組だからこそ、見続けてきた。『水戸黄門』がなければ、時代劇にハマることはなかっただろうし、私自身が諸国漫遊をすることもなかっただろう(最盛期は週5日時代劇を見ていた)。

★備考

『水戸黄門』ホームページ

歴代の主要出演者一覧
代数/役名水戸光圀部作佐々木助三郎部作渥美格之進部作
初代東野英治郎1~13杉 良太郎1・2横内 正1~8
2代目西村 晃14~21里見浩太朗3~17大和田伸也9~13
3代目佐野浅夫22~28あおい輝彦18~28伊吹吾郎14~28
4代目石坂浩二29・30岸本祐二29~31山田純大29~31
5代目里見浩太朗31~43原田龍二32~41合田雅吏32~41
6代目なし東 幹久42・43的場浩司42・43
代数/役名八兵衛部作風車の弥七部作
初代高橋元太郎2~28中谷一郎1~27
2代目林家三平40~43内藤剛志37~43  

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