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レイルウェイズベイスターズ [鉄道評論]

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昭和のプロ野球は、国鉄スワローズ、西鉄ライオンズ、阪急ブレーブス、南海ホークス、大阪近鉄バファローズ、レイルウェイズ(ファミコンソフト、『ファミリースタジアム』の架空チーム)などといった鉄道系球団が多く、時代を築いたが、現在は埼玉西武ライオンズと阪神タイガースのみとなった。

さて、プロ野球セリーグの横浜ベイスターズは、今年も身売り騒動が世間をにぎわせているが、京浜急行電鉄(以下、「京急」)、相鉄ホールディングス(相模鉄道、相鉄バスなど。以下、「相鉄」。)、ミツウロコが共同で買収に乗り出しているという。

横浜ベイスターズは大洋漁業(現・マルハニチロ水産)を親会社とした球団で、当時は「横浜大洋ホエールズ」だったが、平成4年(1992年)シーズンオフに突如、現在の球団名に変更した。平成10年(1998年)には昭和35年(1960年)以来となる38年ぶりのセリーグ優勝と日本一に輝いた。ちなみに、日本シリーズは過去2回出場し、いずれも日本一に輝いており、“日本シリーズに出れば、優勝する確率10割”という、ある意味最強の球団といえる。

2002年からTBSが親会社となったが、地上波テレビとラジオは相変わらず巨人戦が中心で、横浜ベイスターズの本拠地全試合放送をして、新規ファン開拓させることをしない姿勢に、首をひねったプロ野球ファンは少なくないだろう。2009年から4年連続最下位で泥沼球団と化している。

現在、TBSはDeNA(モバゲーの会社)と球団譲渡の交渉が進んでいる情報がある。しかし、出会い系サイトがあることを理由に複数の球団が反対しており、仮に逆転で3社共同が球団買収に成功すれば、久々の鉄道系球団誕生となり、自社の活性化につながる。レールファンやプロ野球ファンも京急、相鉄、ミツウロコの各ブランドに大いに注目するはずだ。私は巨人ファンだが、“レイルウェイズベイスターズ”が誕生したら、大いに祝福したい。しかし、不安もある。

それは本拠地、横浜スタジアムのアクセス輸送で、最寄り駅はJR東日本根岸線及び横浜市交通局1・3号線(以下、「ブルーライン」)の関内だ(関内駅からでも結構歩く)。京急及び相鉄利用だと横浜で上記路線に乗り換えざるを得ないため、横浜駅東口や関内駅に横浜スタジアム直行の京急バス、相鉄バスで連携プレーをして、利便性をアピールしたいところだ。

鉄道系球団本拠地表
球団名球場名最寄り駅
国鉄スワローズ後楽園球場国鉄水道橋
  帝都高速度交通営団後楽園
 明治神宮野球場国鉄信濃町
  帝都高速度交通営団外苑前
阪急ブレーブス西宮球場阪急電鉄西宮北口
南海ホークス大阪球場南海電気鉄道、大阪市交通局なんば
  近畿日本鉄道難波
  JR西日本湊町
近鉄バファローズ藤井寺球場近畿日本鉄道藤井寺
 大阪ドームJR西日本大正
  大阪市交通局大阪ドーム前千代崎、九条
西鉄ライオンズ平和台野球場西日本鉄道西鉄福岡
埼玉西武ライオンズ西武ドーム西武鉄道西武球場前
阪神タイガース阪神甲子園球場阪神電気鉄道甲子園
すでに身売りした球団の本拠地最寄り駅は、当時の鉄道事業者名と駅名を表示しています。

将来は横浜駅近辺に横浜ドームを建設し、新本拠地にする青写真を描いているというが、京急、相鉄のほかにJR東日本、ブルーライン、東京急行電鉄が集結するため、球団運営がより厳しくなるのが確実といえる。試合のチケットと大幅割引乗車券をセットにした、格安きっぷを設定しないと、うまくいかないのではないかと懸念する。

大阪近鉄バファローズがプロ野球から身を引いた原因のひとつとして、本拠地移転が考えられる。鉄道系球団の本拠地は自社エリアが“鉄則”だが、同球団は藤井寺球場から大阪ドーム(現・京セラドーム)に移転したところ、最寄り駅はJR西日本大阪環状線大正及び、大阪市交通局長堀鶴見緑地線大阪ドーム前千代崎(現・ドーム前千代崎)、中央線九条という他社線になってしまった。これでは試合開催時の運賃収入が大幅に減ってしまい、メリットがまったくなかったのである。

“レイルウェイズベイスターズ”は、大阪近鉄バファローズの二の舞になる恐れがある。本拠地アクセスの不利を乗り越えるには、先ほどの連携プレーのほか、本拠地の試合開催時に、車両のLCDを使った生中継サービス(音声は手持ちのラジオで受信できるようにする)、LEDの場合は途中経過を流すなどして、新規ファン開拓に努めてほしいと思う。

余談だが、ファミコン『ファミリースタジアム』のレイルウェイズは、南海ホークス、阪急ブレーブス、近鉄バファローズの合併球団で、ユニホームは前者ベースとしている(ほかに日本ハムファイターズとロッテオリオンズを合併した「フーズフーズ」がある)。また、このソフトに「ナムコスターズ」があり、「ぴの」という選手がいた。巨人藤村大介選手のあだ名が「ぴの」なのは、それがゆえんである。ただし、ナムコスターズ発足当初、藤村選手はまだ生まれていない。

現在の30代選手の多くは、初期のナムコスターズで“ひと足先にプロデビュー”していたのかもしれない?!

★備考

①ニッカンスポーツ「京急が横浜買収名乗り 地元企業で連合」 

②SANSPO.COM
「横浜愛! 京急など地元企業、球団買収参戦」 

京浜急行電鉄ホームページ 

相鉄ホールディングスホームページ 

ミツウロコホームページ 

⑥南海ホークスは昭和63年(1988年)に身売りし、ダイエーが買収。平成元年(1989年)から2004年まで「福岡ダイエーホークス」、2005年以降は現在の「福岡ソフトバンクホークス」に球団名がそれぞれ変わっています。

⑦阪急ブレーブスは昭和63年(1988年)に身売りし、オリエント・リースが買収。平成元年(1989年)から平成2年(1990年)まで「オリックスブレーブス」、平成3年(1991年)に本拠地移転に伴い、「オリックスブルーウェーブ」に改称。2004年、大阪近鉄バファローズとの合併により、翌2005年から現在の「オリックスバファローズ」に名を改めています(その後、近畿日本鉄道はプロ野球運営から身を引いています)。

⑧近鉄バファローズは、平成11年(1999年)に「大阪近鉄バファローズ」に改称しました(その後は備考⑦を参照)。

⑨日本ハムファイターズとロッテオリオンズは、いずれも本拠地移転に伴い、「北海道日本ハムファイターズ」、「千葉ロッテマリーンズ」にそれぞれ改称しています。

⑩西鉄ライオンズの身売り後、太平洋クラブライオンズ、クラウンライターライオンズ、西武ライオンズにそれぞれ買収されました。現在は地域密着を掲げ、「埼玉西武ライオンズ」に名称を変えています。

⑪どの企業が横浜ベイスターズを買収しても、球団名は変更しない予定です。

⑫岸田法眼のRailway Blog.
「プロ野球2004」 

⑬岸田法眼のRailway Blog.
「プロ野球2004Ⅱ」

⑭岸田法眼のRailway Blog.「プロ野球2005」
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