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JR東日本日光線107系フォーエヴァー総集編 [汽車旅2013番外編]

①2002年12月28日(土曜日)


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夜が明け、6時54分、宇都宮に到着。ここでもドアは半自動。私は日光線の普通電車日光行き(クハ106-4)に乗り換える。こちらもドアは半自動だが、E231系近郊形タイプはボタンで開閉できるのに対し、107系はドアを引かなければならない。  

107系は昭和63年(1988年)に登場。急行から普通電車に転用された165系を置き換えるために誕生した。車体は新製したものの、機器類は165系を転用。まるで車体更新車に思えるが、改造車という名目にはなっていない。  

165系は2扉で、最低3両編成でないと運転できないことから、107系はロングシートの3扉とした通勤形電車である。また、車両メーカーには発注せず、すべて自社の工場で製造した。

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クハ106形はトイレを設置しており、その向かい側は2人掛けの“枕木席”となっている。進行方向に向いている場合は好都合の席かもしれないが、それ以外はすべてロングシートのため、常に坐っている人の表情を見るような感じである(1回、211系3000番代で坐ったことがあるが、落ち着かない)。  

日光線は勾配が多い路線のため、クモハ107形に砂箱を設け、台車が空転しないよう、努めている。また、冬季限定使用の霜取りパンタグラフも装備している。  

107系は日光線専用だ。群馬地区には107系100番代が投入されており、砂箱と霜取りパンタグラフは装備されていない。また、塗装も異なっている。  

7時03分、普通電車日光行きが発車。意外と終点日光まで距離があることに驚く。これではかつての“日光バトル”が東武鉄道を選ぶのがわかる気がする。
 
普通電車日光行き編成表
普通電車宇都宮行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
日光なしク ハ106-4日光行きで乗車
宇都宮なしクモハ107-4宇都宮行きで乗車

鹿沼を発車すると、日光へアタックするかのように宅地が消えて、山岳へ。よく揺れる。そして、車窓は杉並木を走り、“花粉症線”と言いたくなる。

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7時51分、終点日光1番線に到着。日光線全線完乗を達成した。

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一旦下車し、東武日光へ。この地へ訪れるのは東武鉄道日光線を全線完乗した平成9年(1997年)8月16日(土曜日)以来となる。

②2007年4月30日(月曜日・振替休日)

標高543メートルの東武日光はSuicaイオカードで自動改札を出るものの、標高533メートルのJR東日本日光線日光は自動改札がない!! 当然、自社のSuicaは使えず、プリペイドカードはオレンジカードのみ対応というさびしい駅である。隣接しておきながら、東武はSuicaが使えて、JR東日本はICカードさえも使えないというのは改善できないものだろうか。



③2008年5月5日(月曜日・こどもの日)

東武日光を下車して、JR東日本日光線日光駅へ。2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正で、日光でもSuicaが使えることになった。しかも、簡易改札機ではなく、自動改札機を設置したのである。

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自動改札機は日光線仕様となっており、観光客を意識したようなデザインになっている。

④2009年5月4日(月曜日・みどりの日)

東武日光線のガード下をくぐり、JR東日本日光線の跨線橋へ。ずいぶん古そうで、道幅は狭い。宇都宮寄りの東武日光線側は、スペースが広大な留置線があり、昔、線路がたくさん敷かれたのではないかと思う。今は2本に減っているが、使われているかどうか。  

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自動的にポイントが切り替わったので、今市からの普通電車(日光14時14分着)を待つものの、ずいぶん時間がかかり、ようやく、やって来た。107系はオリジナルカラーだが、塗装変更車が出現しており、順次、塗り替えられる模様だ。  

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跨線橋を下り、日光駅へ。ホームの宇都宮寄りに団体出口がある。今や伝説となっているが、国鉄と東武は“日光街道”で火花を散らしあっていた。国鉄は多くの利用客が円滑に降りることができるように作られたものと考えられる。こういう場所を見ると、JR西日本大社線大社駅(1990年3月31日で営業終了)を思い出す。ちなみに国鉄が“日光街道”に白旗をあげたのは、昭和57年(1982年)11月14日(日曜日)で、急行〈日光〉が劣勢になっていても抵抗していたのである。JR東日本になってからは臨時特急〈日光〉を運行していたが、2006年3月18日(土曜日)、JR東日本と東武がタッグを組み、新宿発着で運行され、特急〈日光〉〈きぬがわ〉〈スペーシアきぬがわ〉が誕生した。  

Suicaで入場券を購入。JR東日本日光線は2008年3月14日(土曜日)のダイヤ改正で、Suicaが使えるようになった。これは東京近郊区間をさらに拡大したことによるもので、日光線は以前からそのエリアに入っているからだ。Suicaが使えることになったことで、日光も「首都圏」の仲間入りを果たしたことになるだろう。

東京近郊区間拡大表
路線名拡大区間備考
烏山線全線Suica未対応
上越線渋川-水上間以前は高崎-渋川間
常磐線高萩-いわき間以前は日暮里-高萩間
総武本線成東-銚子間以前は東京・御茶ノ水-成東間
内房線君津-安房鴨川間以前は千葉-君津間
外房線大原-安房鴨川間以前は蘇我-大原間
鹿島線全線Suica未対応
成田線成田-松岸間以前は佐倉・我孫子-成田空港間
久留里線全線Suica未対応

1番線から普通電車宇都宮行きが定刻通り、14時20分に発車。1番線をゆっくり眺めるとしよう。

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JR日光線は世界遺産である日光を意識してか、クラシックルビーブラウンをラインカラーに設定。駅名盤やベンチ、自販機を徹底的かつ、積極的にクラシックルビーブラウンを使い、極力、デザインが統一されている。また、メインで使う1番線はLED照明を採用しており、頭上の案内表示、駅名盤も使われている。ただ、天気が悪くないのに早いうちからLED照明を使うのはどうかと思う。いくら蛍光灯より消費電力を低減しているとはいえ、空の明るさを考えてからにしてほしい。  

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隣りの2番線と跨線橋は普通の蛍光灯が使われている(なぜか、跨線橋も蛍光灯が点灯していた)。駅名盤は日光線仕様になっており、おそらく、そこはLED照明であると思われる。また、2番線の向かい側は3番線跡地で、東武に白旗をあげた痕跡といえるだろう。バラストのスペースは意外とあり、昔は線路を敷いて、留置線にあてていたのだろうか?  

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1・2番線の違いは照明だけではない。上屋にもあり、1番線は下の部分以外、木製なのに対し、2番線は鉄骨だが、一部は不要になった古レールが使われている。  

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15時14分、1番線に普通電車宇都宮行きが4両で入線。先ほどの電車が発車してから、この電車が入ってくるまでのあいだ、東武日光線は6050系と300系の臨時特急〈きりふり260号〉浅草行きの回送が通っており、JR日光線は差をつけられてはいるものの、JR東日本は独自色を展開して、新たな魅力を開拓している。次に日帰りとなるのならば、JR日光線の利用を考えてみたい。ちなみにJR日光線は一部の駅以外、ドアは半自動扱いとなっている。

JR東日本日光線日光駅データー
ホーム全長上屋の全長照明
1番線11両分6両分LED
2番線7両分4両分蛍光灯
①長さは1両20メートルで換算。
②当方の目視調査ですので、正確であるという保証はまったくありません。

⑤2010年5月2日(日曜日)

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臨時快速北千住行きは、8割ぐらい席が埋まる盛況ぶりで、15時50分に発車。往路と違って、復路は話し声が聞こえるが、元気な人と、そうでない人がハッキリしている状態だ。

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下今市でJR東日本485系東武直通対応車がスタンバイしており、特急〈日光8号〉新宿行きの任務を待つのみという状況だ。乗るのであれば、特急〈スペーシアきぬがわ〉だ。 


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