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2008年の汽車旅4-8(JR九州完全制覇達成!!) [汽車旅2008]

◆JR九州完全制覇達成!!  

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豪雨の都城を下車し、徒歩3分のところにある都城北原郵便局で、この日最後の旅行貯金。その後、急速に小康(Shokoh)状態となり、都城5番のりばへ。吉都線の各駅停車吉松行きワンマン列車(キハ47 9084)に乗り込む。2両編成だが、うしろの車両の車内にある車番はハイフンがついているものの、車体はついていない。時より見かける珍現象だ。

都城北原郵便局

 

小康状態の雨はやみ、16時10分に発車。日豊本線と別れ、力強く進んでいく。
 
各駅停車吉松行きワンマン列車編成表
各駅停車都城行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
吉松なしキハ479084吉松行きで乗車
都城なしキハ47-8125都城行きで乗車
 
日向庄内で大量乗車。無人駅で十数人が長蛇の列になっていたが、また雨が降り注いでゆく。自然の豊かなところにとっては恵みの雨だが、限度を超えると災害になってしまう。

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庄内川を渡り、谷頭(Tanigashira)はなんと架線を発見!! 全便気動車なのに不思議だが、電化計画はあったのだろう。今まで、そういう話を聞いたことがなく、不思議な光景だ。  

架線は谷頭発車後に途切れると、スピードに勢いはなくなったが、畑が多くなる。

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東国原知事就任で宮崎県はクローズアップされているが、農作物が多いことは車窓でも感じる。日本の食料自給率が40パーセントで、60パーセントは輸入に頼っているが、これによって農業人口の減少かつ高齢化が課題になっている。過疎地の活性化として新田開発を“急務”とさせ、農業人口を増やすべきではないだろうか。実際、農業に関心を持つ人も多いという。

あとは法を見直し、食糧危機を脱するようにしなければならないだろう。輸出している国の食糧生産量は無限大というわけではないのだから。

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雨は再びやみ、天気も晴れに回復し、高崎新田(Takasaki-Shinden)へ。駅舎は立派なコンクリート製だが、意外にも無人駅。大半の高校生は下車し、家路へ直行。近辺はマンションがあり、住宅地のようである。



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高崎新田を発車すると、軽やかに走るものの、ちょっと苦しそうな走りだ。勾配へ登り、高原へ向かう雰囲気がある。「タカハラ」じゃないよ、「コーゲン」だよ。と言うのも吉都線には高原(Takaharu)という駅があるからだ。ちなみに吉都線全線と肥薩線吉松-八代間は「えびの高原線」という路線愛称がつけられてはいるものの、浸透していないように思う。吉都線のダイヤはすべて各駅停車の運行で、吉松から肥薩線に入り、隼人まで向かう便はあるが、八代へ向かうことはない。

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16時47分、その高原(Takaharu)に到着し、4分停車。神武の里で各駅停車都城行きワンマン列車と行き違う。ホームの吉松寄りは雑草が多く、昔は3両以上の列車が走るのは当たり前の光景だったのだろう。



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16時51分に発車し、JR東日本成田線にも存在する小林で、大量乗車が発生。久々の有人駅で、改札付近には花壇があり、曇り空に白いお花が大きな存在感を示している。

発車すると、宅地が多く、小林で多く乗ってくることがうかがえるが、雨が降った痕跡(Konseki)がないものの、雲ゆきが少々あやしくなるのが気になる。また、先ほどまで順調なペースで走っていたが、急にスローペースとなる。勾配とカーブが多くなり、ここから先は難所をゆくらしい。

次の西小林まで宅地が続くものと思っていたが、意外と早く森へ突入。えびの飯野になると、雲ゆきがなおさらあやしくなり、発車すると左右の車窓に山が見え、晴れていたら、ものすごーく見晴らしはいいのだろうが、えびの上江(Uwae)でまた雨が降ってしまう。

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えびの上江でサラリーマンが2人乗ってくるが、扇風機に国鉄のロゴマークがあることに気づく。シートモケットは国鉄色から脱しても、扇風機は変わらなかった。また、国鉄時代の主力車種と言えた103系や113系が都市部を中心にJR産の車両に変わったが、気動車は若干の廃車はあるものの、鈍行の主力は今も昔もキハ40系シリーズ、キハ47系シリーズ、キハ48系シリーズで、活躍はまだまだ続きそうだ。

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 スピードは元に戻り、17時28分、えびのに到着。行き違いのため、7分停車するが、雨は激しくなってゆく。ホームに上屋がないため、高校生は駅舎に避難。どうやら各駅停車都城行きワンマン列車に乗るようだ。

いよいよ、各駅停車都城行きワンマン列車がやって来る。駅舎とホームのあいだに遮断機のない踏切があり、警報音が作動するのだが、男子高校生らはあわてて渡り出した。各駅停車都城行きワンマン列車の運転士はタイフォンを2度鳴らす。男子高校生らはまるでスリルを楽しんでいるかのようだが、これで事故が起こったら大迷惑だ。特に無人駅の多いローカル線だと、首都圏のように遅延情報は流れるわけではなく、列車を待っている利用客は待ちぼうけを喰うことになる。  

ふざけた男子高校生に撮影の邪魔をされ、殴り倒したくなってくるほどだが、17時35分に発車。あんだけ、ザァーザァー降っていたのに、またも小康状態となり、京町温泉に到着。大量下車が発生し、利用客は私を含め、たった4人に激減!!  

鶴丸から鹿児島県に入り、雨もやんでラストスパートは軽やかに駆け抜ける。次は終点吉松だ。

「あと1球、あと1球ぅー!!」  

野球場なら9回表2死の場面で、盛り上がって手拍子が起こるだろう。私はそういう心境で終点吉松到着が待ち遠しい。



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肥薩線に合流すると17時49分、終点吉松2番のりばに到着。吉都線全線完乗と共にJR九州完全制覇を達成した。JRの完全制覇はこれで4社目になり、残るはJR東日本とJR西日本だけとなった。
 
JR旅客鉄道完全制覇日一覧表
JR会社名完全制覇達成日達成路線名と駅名達成時の年齢
JR東海2001年10月6日(土曜日)名松線伊勢奥津25歳1か月
JR四国2003年8月14日(木曜日)高徳線志度26歳11か月
JR北海道2005年8月16日(火曜日)石勝線夕張28歳11か月
JR九州2008年9月1日(月曜日)吉都線吉松32歳
JR東日本とJR西日本は完全制覇を達成していない

初めて九州の地に足を踏んだのは平成10年(1998年)8月15日(土曜日)で、JR九州完全制覇まで10年かかった。個人的に平成10年(1998年)は4月5日(日曜日)に四国、12月28日(月曜日)に北海道の地へ足を踏み入れており、すでにJR四国とJR北海道の完全制覇を達成しているので、時間がかかったことになる。
 
実は2007年夏にJR九州完全制覇の青写真を描いていたが、島原鉄道の“お家騒動”により、そちらを優先させなければならず、日程や費用の面で実現できず、1年遅れの達成となった。

しかし、喜ぶのはまだ早く、九州新幹線が全通するとリセットになるし、九州新幹線長崎ルートが具体化すると、“課題かつ目標”が増えることにもなる。JR北海道も北海道新幹線の工事が本格化しているし、JR東海も2025年の予定で、リニアモーターカーによる中央新幹線が現実になる青写真を描いている。

私は日本の鉄道完全制覇を目指しており、2004年8月22日(日曜日)にはすべての都道府県に足を踏み入れ、“日本完全制覇”を達成している。日本人でもなかなかできることではないことをやったわけだが、いずれも国から表彰されるわけではない。

これからも日本の鉄道、社会を現地で見て、趣味で楽しむのはもちろんのこと、新しい日本の世の中が生まれることを考えていきたい。2年続けて内閣総理大臣がみずから立場を放り投げたあと、総裁選でムダな全国行脚を繰り広げている自民党は庶民の暮らしぶりはどうなのかわかるまい。

世の中には『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』のように、お忍びで庶民の町を歩き、暮らしぶりを知る人間がいつの世にも必要なのだ。政治家はそういうことをわかっているのだろうか? それがわからない限り、私の旅は日本の鉄道完全制覇を達成したあとでも続くだろう。

◆マナーの悪い若者をどげんとせんといかん!!  

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吉松で下車。ここを訪れるのは2000年8月16日(水曜日)以来、8年ぶりとなるが、まずは駅舎内にある座敷の待合室でひと休み。外へ出ると、駅前に鉄道の資料館、観光SL会館が存在するものの、営業時間は終了したらしい。また、駅前に展示されている蒸気機関車、C55形52号機は上屋がつけられ、静態保存体制を強化し、公園を整備し、雰囲気が変わった。

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C55形52号機は昭和12年3月14日(日曜日)、汽車株式会社という車両メーカーで産声をあげ、11日後の3月25日(木曜日)、小郡機関区に配置され、昭和13年(1938年)2月18日(金曜日)に糸崎機関区へ異動。昭和14年(1939年)4月8日(土曜日)には九州の鳥栖機関区へ。わずか5か月後の9月26日(火曜日)には大分機関区へ異動することになるが、九州の水にあう蒸気機関車となってゆく。  

昭和39年(1964年)10月14日(水曜日)、宮崎機関区へ異動したあとは4年以内で転勤することになり、昭和43年(1968年)10月14日(月曜日)に若松機関区、昭和47年(1972年)3月24日(金曜日)に吉松機関区、昭和49年(1974年)4月26日(金曜日)に鹿児島機関区へと渡った。 昭和50年(1975年)1月14日(火曜日)、吉松機関区へ戻った時点で、38年に渡る役目を終え、静態保存されている。

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駅前の整備によって、C55形52号機の運転席に入れるようになり、さっそく入ると、石炭が積まれている。もう動くことはないが、当時を再現しようという意気込みである。

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運転席はいろいろと機器類が多く、どうやって動かせばいいのか説明を受けないとまったくわからない。そして、運転席から身を乗り出すと、ずいぶん高い位置にあることがわかる。まるでダンプカーに乗っているかのようだ。

C55形52号機を下りるが、周辺にコンビニや弁当屋がなく、食事の面で不自由だ。歩けばどこかへ当たるのだろうが、次の列車の発車時間を考えると、遠くへは行けない。とりあえず、吉松駅の自販機でコーラを買って、空腹を抑えることにしよう。

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1番のりばには肥薩線の各駅停車隼人行きワンマン列車、3番のりばに各駅停車人吉行きワンマン列車が相次いで入線。ホームはすべて埋まり、私は2番のりばへ戻り、吉都線の各駅停車都城行きワンマン列車(キハ47-8125)へ。この日は宮崎泊まりのため、ダイヤの都合上、肥薩線で遊ぶわけにはいかないのである。

18時12分に発車し、改めて車窓を見ると、“田舎ののどかさはいいなぁー”と思うものの、“そこへ住むからには農業をやんなきゃ暮らしていけないのかな?”とも思う。

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19時43分、終点都城5番のりばに到着し、2度目の下車。ここで晩メシにしようというわけだが、宮崎名物の1つ、地鶏を食べたいと思いながら、店を探すものの、周辺は居酒屋が多く、そこへ入らなきゃ食べられない。居酒屋は“2人以上、1時間以上、ワリカン”というのが暗黙の了解みたいなもので、個人的には行く気になれない。チェーン店でもいいから、純粋に食事ができるところを探したら、あった。そこは都城駅の近くにあるところで、『食事の店 紀ノ川』というラーメン屋である。

店に入ると、2008年に営業開始から33年という年季の入ったところで、60代の夫婦が切り盛りしている。

1日1回は米を食わないと気が済まない私はやきめしを注文。もちろん、おいしい。居酒屋ばかりの都城駅近辺で、こういった“庶民の味”の外食屋さんは少ないのではないだろうか。

「おおきに」  

とおかみさんが言っていたので、店の名前からして、この夫婦は紀州の方だと思うが、末永く営業していただきたいものである。
 
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さて、都城駅へ戻り、日豊本線に乗るが、改札口と地下通路の入口にはLCDがあり、発車時刻を案内している。こういうところでLCDにお目にかかれるとは思っていなかったが、1番のりばから各駅停車宮崎行きワンマン列車(クモハ817-2)へ。定刻より2分遅れの到着となり、20時28分に発車する。


「ちょっと」  

三股で若者2人の男は先頭車1番うしろのドアではなく、前から乗り、運転士が声を掛けるが、無視。そして、足が不自由な60代の男性が乗るものの、足を引きずっており、歩ける状況ではなく、運転士は助け舟。その男性は山之口で下車したが、運転士の助け舟により、遅れが発生する。しかし、乗車した電車にはベテランの乗務員が1人乗っており、なぜ、最後部の乗務員室にい続けたのが気になる。こういうのは運転をしない乗務員の役目だろう。
 
各駅停車宮崎行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
宮崎なしクモハ817-2なし
都城なしク ハ816-2なし
宮崎から各駅停車延岡行きワンマン列車へ

この日は高校生といった若者のマナーの悪さが目につくが、上りの吉都線も駅舎に入らず、下りの線路沿いに歩いて、列車に乗る高校生がいたし、8月31日(日曜日)はJR西日本山陽本線の安芸中野駅構内で、線路を横断する男子高校生がいた。電車の中で見たのだから、車掌も気づいているはずなのに、鉄道営業法違反で拘束して警察に引き渡すこともしなかった。  

青井岳で713系の各駅停車西都城行きと行き違うが、4両編成のため、車掌が乗務している。  

車内は意外と閑散としており、都城では座席奪取に躍起で、停車中の817系を撮影することはできなかった。817系は一部に補助席を設けているが、ほかは転換クロスシート。しかも、JR西日本221系やJR東海313系5000番台などに比べると、座席定員が少ないのだ。それだけ、“ゆとりのある空間をくつろいでもらいたい”ということになるのだろうか?  

清武で817系の各駅停車鹿児島中央行きワンマン列車と行き違うが、こちらは高校生が多い。夜遅い時間まで高校生は学習塾に通っているのか、部活なのかはわからないが、帰宅するには遅い時間ではないだろうか(それは日本全国、どこも同じかもしれない)。  

遅れは回復し、南宮崎1番のりばに到着。ホームの行先案内板では「普通(ワンマン) 21:19 延岡」と表示。この電車の方向LEDは「宮崎」を表示しているが、この電車は鹿児島中央を18時40分に発車。「各駅停車」と言いながら、竜ヶ水を通過しているが、列車番号は6960Mである。そして、宮崎で列車番号は760Mに変わり、延岡まで運行するのである。

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21時22分、宮崎2番のりばに到着。ここで46分停車し、方向LEDも「延岡」に変わった。鈍行では驚異的に長い46分停車のあいだ、快速〈ホームライナー4号〉延岡行きを先に通す。

快速〈ホームライナー〉は乗車整理券300円が必要だが、宮崎空港-宮崎間のみ、乗車整理券がなくても乗れる。また、宮崎空港、南宮崎からでも乗車整理券を買うことができるものの、首都圏とは違い、駅の窓口で購入することになる。
 
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宮崎で下車し、東国原知事のパネルがお出迎え。そして、国道10号線を歩き、宿へ向かうが、ずいぶん遠い。首都圏みたいに電柱やビルに所在地のプレートがなく、コンビニで売ってある地図で確認するほどだったが、気になるのはタクシーが国道10号線に多くのタクシーが止まっていること。どうやら客待ちのようだが、“駐車ではなく、停車”と主張したいのだろう(道路は駐車禁止)。この姿勢はいかがなものか。堂々と宮崎駅で客待ちをすればいい。そのせいか、パトカーはタクシーを追っ払っていた。こういうのは会社の信用問題にもかかわる。

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所在地プレートがないことや交差点の名前のカンバンも少ないため、不便きわまりないが、22時過ぎ、道に迷うことなく、宿に到着した。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②岸田法眼のRailway Blog.「2003年の汽車旅6-3(JR四国完全制覇達成!!)」はこちらにクリック!!

③岸田法眼のRailway Blog.「2005年の汽車旅5-5(北海道の鉄道完全制覇)」はこちらにクリック!! 



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★お知らせ

2008年9月30日(火曜日)まで2者択一サイト、『Unow?』で、「モハよう著者からの20の質問」が公開されており、質問28・33で私の画像と解説が掲載されております。ぜひ、アクセスしてみて下さい。

なお、質問を回答するには会員登録が必要となりますので、あらかじめ御了承下さい。

①『Unow?』は
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②『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』はこちらにクリック!!

③『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問28は
こちらにクリック!!

④『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問33はこちらにクリック!!

※②~④は2008年9月30日(火曜日)まで公開予定です(翌日以降は削除されている可能性がありますので、あらかじめ御了承下さい)。


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2008年の汽車旅4-7 [汽車旅2008]

◆JR九州完全制覇に王手!!

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油津を発車した各駅停車志布志行きワンマン列車は再び、日向灘オーシャンショーへ。宮崎県といえば、青い海、暑い気候だが、なぜ、自然豊かなところにシーガイアを作ったのだろう?  

南郷を過ぎ、国道220号線と並走したあと、森へさまよい込む。平均駅間距離の宮崎-油津間は2.85キロだが、ここから終点志布志までは3.9キロと長くなっている。

 
各駅停車志布志行きワンマン列車編成表
臨時各駅停車南宮崎行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
油津→志布志なしキハ408104なし
南宮崎←

榎原(Yowara)で80歳を過ぎたように見えるおばあちゃんが運転士に話しかける。どうやら乗車区間を間違えてしまったようで、運転士はあわてて乗務員室を降りて、鉄道用の電話をかける。その後、どうなったのかはわからないが、おばあちゃんは対向の列車が到着するまで待ち、ここから乗車駅までは無賃となり、そのあと下車駅までは運賃を払うことになるのだろう。  

定刻より2分遅れの9時14分に発車し、登り勾配に差しかかる。電車は勾配区間を走っても、“平静”を装っているように思えるが、気動車は“正直者”だ。苦しいときはディーゼルエンジン音が悲鳴に聞こえる。  

日向大束(Hyuga-Ohtsuka)に到着し、ここで各駅停車南宮崎行きワンマン列車と行き違うため、少々停車。2分遅れで手前の榎原を発車しているが、ここで遅れを回復させることになる。

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駅の所在地である串間市は宮崎県の最南端にあたるところで、駅舎は民家のような建物になっているが、無人駅。ホームやその周辺は雑草が生い茂っており、ローカル線の風情を感じさせる。

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各駅停車南宮崎行きワンマン列車と行き違い、定刻通り、9時33分に発車。串間では5人下車し、利用客は私だけになってしまった。お天気も雲が多くなってきた。発車すると、運転士は盛んにタイフォンを鳴らす。警報機と遮断機のない踏切が存在するのだ。  

福島今町(Fukushima-imamachi)を発車すると、進行方向左側はちょっとだけ日向灘オーシャンショー。そして、ついに雨が降り出してしまう。運転士は“これしきの雨くらいなんだ!!”と言いたげにワイパーを動かさない。九州男児の意気地ってヤツか。  

福島高松でオバチャン1人が乗車し、利用客は私を含め、ようやく2人に。  

再び、険しい道をゆき、タグリ遊園地が見えると、気動車は気合いを入れ直し、国道220・448号線の“共用道路”と合流すると、大隅夏井へ。ついに鹿児島県へ入り、2人乗車。たった4人の利用客でラストコースを迎える。  

雨はやみ、ラストコースも道は険しいが、豪華客船の『さんふらわあ きりしま』がチラチラチラーッと見えると、スピードは25㎞/hに制限されるが、解除されるとカーブで車輪のきしむ音が聞こえ、それを乗り越えると、お天気は晴天に戻った。

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定刻通り、10時06分、上から読んでも下から読んでも同じ漢字、同じ読みがなの終点志布志に到着した。

「お疲れさん」  

青春18きっぷを見せると、運転士はねぎらいの声を掛ける。味のあるベテラン運転士だが、始発の宮崎から志布志まで運転士といっしょに“同行”したのは私だけなのである。  

こうして、志布志線全線完乗を達成し、JR九州完全制覇に王手をかけた。  

ホームは行き止まり式となっているが、『モハようございます。あの人はなぜ、鉄道にハマるのか?』の読者なら喜びそうなモノが目白押し?!

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まず、駅舎の手前にある車止め。その先にレールのない終点駅には必ずあるアイテムで、ホーム側と左側の留置線とは車止めの位置が異なる。また、車止めの先にはコンクリートの壁がある。あってはならない事故が発生した場合でも、列車の暴走を食い止めてやることを意味している。更に留置線の左側にはキロポストがあり、「89」と表示。日南線は全線の営業キロが88.9キロあり、あと10メートルで89キロになるのだ。鉄道に興味のない人がこのキロポストの「89」を見たら、福岡ソフトバンクホークス、王貞治監督の背番号が頭に思い浮かぶだろう。

◆志布志を歩く  

志布志を下車し、徒歩2分のところにある志布志郵便局でこの日、最初の旅行貯金。そのあとは志布志市を歩くことにしよう。

志布志郵便局



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まず、SUNPORT SHIBUSHI APIAへ。志布志駅前の交差点を渡ってすぐのところに“ラブラブゲート”があり、夜になると光り輝くのだろう。そこには鐘があり、鳴らしてみることにしよう。

この鐘を鳴らしたわけには大きな理由があり、そろそろじゃないね、今すぐ負け犬を返上しないと泥沼にはまり込んだまま、沈んでしまうことになるからだ。“結婚できないのは人間としてみっともない”と常日頃から思っていることだが、人によってはそうでもないようだ。

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その先には鉄道記念公園がある。  

ここは旧志布志駅跡地で、現在地のほうが距離は短く、89キロのキロポストがあったのは移転前に面影を残しているものといえる。そして、国鉄時代、旧志布志駅には日南線のほか、志布志線と大隅線が走っていた。  

志布志線は志布志-西都城間、大隅線は志布志-国分間を結んでいたローカル線で、3線とも日豊本線の駅まで結んでいた。しかし、昭和62年(1987年)、国鉄分割民営化直前に大隅線は3月13日(金曜日)、志布志線は3月27日(金曜日)でフォーエヴァー。翌日からバスに転換され、JR九州に引き継がれることはなかった(国鉄の分割民営化は1987年4月1日にスタート)。  

平成2年(1990年)2月20日(火曜日)に志布志駅は現在地へ移転し、日南線の営業キロは約100メートル短縮されている。

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鉄道記念公園は実際に使われていたプラットホームが残っており、そこには車両が展示されている。目玉は蒸気機関車、C58形112号機であろう。  

鉄道記念公園の案内板によると、C58形112号機は昭和14年(1939年)2月16日(木曜日)、汽車製作という車両メーカーによって新製された車両で、MAX85㎞/h。5日後には愛知県の稲沢機関区に配置された。  

昭和17年(1942年)11月7日(土曜日)に岐阜県の多治見機関区へ異動するものの、中京地方での活躍は11年と短く、昭和25年(1950年)1月31日(火曜日)に大分県の大分機関区へ移ることになるが、九州の水にあう蒸気機関車となる。  

昭和47年(1972年)6月17日(土曜日)に鹿児島県の志布志機関区へ異動。これが最後の活躍の場となり、昭和50年(1975年)1月20日(月曜日)で現役生活にピリオドを打った。  

その後、国鉄の厚意により、昭和50年(1975年)3月6日(木曜日)に鹿児島県曽於郡(So-o a County)志布志町に無償貸与され、静態保存。当初はどこで保存されていたのかはいくら調べてもわからないが、鉄道記念公園が誕生してからはこちらが“居住地”なのだろう。

2006年1月1日(日曜日・元旦)、曽於郡の3町(志布志町、有明町、松山町)を合併し、志布志市が誕生した。ちなみにこれは『トリビアの泉』で紹介されているが、志布志町時代の名残なのか、志布志市役所志布志支所がある。

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上屋をつけているので、保存状態がいいかと思いきや、そうでもなく、ヘッドライトの一部はヒビ割れが見られる。また、上屋の一部も破損されており、修理が急務ではないだろうか。九州地方は昔から台風が直撃しやすいイメージがあり、風雨は想像を絶するものがあるのだろう。


 
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C58形112号機のうしろには国鉄時代、貨物列車に必要不可欠な存在だった車掌車、ヨ8000形(静態保存の車番はヨ8951)。しんがりはキハ52 130だが、保存状態が悪いというより、「ひどい」という言葉が当てはまる状態で、カバーをかけて修繕中のようである。塗装ははがれており、茶色い鉄がムキ出しに近いような状態。また、線路の両端には腕木式信号機も展示されているが、上屋の外である。

志布志市建設課都市政策推進室によると、C58形112号機は旧国鉄OBらが結成したSL保存会が毎年、塗装などの維持補修を委託しており、ヘッドライトや付帯施設(信号機を含む)の破損については補修ができるかどうか、調査を行なったうえで結論を決め、上屋は早い時期に補修するという。  

キハ52 130は鉄道車両の改装業務を行なう会社に委託し、12月中旬の完了を目指し、ボロボロの車体を治している。2009年には美しくなった鉄道記念公園が見られそうだ。

そのあとは中核国際港湾として名高い志布志港へ。

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フェリーのりばや埠頭があちこちにあり、時間の許される限りのところへしか行けなかったが、駐車しているクルマが見られるが、志布志湾の綺麗な海で釣りをしているのだ。九州だとおいしい魚が獲れそうだが、この日の夕食のおかずにするため、真剣なまなざしで釣りざおを志布志湾に託す。その奥には『さんふらわあ きりしま』が停泊している。  

帽子を持っておらず、強い日差しに気分はもうろうとするが、再びSUNPORT SHIBUSHI APIAへ。今度は中へ入り、ショッピングセンター、コープしぶし店はこの日、毎月1日恒例となる「消費税を考える日」で、一部の商品以外はすべて、税抜き価格で買えるが、隣接する100円ショップ、ダイソーはいつも通りの税込価格だった。ちなみにコープしぶし店では昼食、ダイソーでは単3電池4個パックを購入した。


◆乗り継ぎに失敗?!  

さぁーて、志布志駅に戻り、臨時各駅停車南宮崎行きワンマン列車(キハ40 8104)へ。

運転士は乗務員室を開けて、なにやら操作。そのあとにドアが開くのだが、車内は進行方向右側すべての窓にカーテンを下ろしており、暑さ対策なのだろうが、蒸し暑い。どうやら、ディーゼルエンジンを1度切っていたようだ。折り返し時間が1時間41分もあるため、ディーゼルエンジンを一旦切るのは当然のことと言える。

P1330722.JPG
 
たまらず私やほかの利用客は扇風機のスイッチを入れるが、この旅で乗車したJR九州の気動車(キハ40・47系シリーズ)は冷房の効きがいまひとつである。  

11時47分に発車し、油津を過ぎると、利用客が増え、やがてたった1両の車内は満員御礼となる。

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田吉付近で停止信号にあうが、14時12分、終点南宮崎4番のりばに到着。向かいの3番のりばには宮崎空港発の特急〈にちりん18号〉別府行きに接続。田吉付近で停止信号になった原因であるが、次の宮崎まで乗車券のみで自由席に乗れることから、乗り換え客が多く、14時13分に発車。たった3両編成だとは思わなかった。

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特急〈にちりん18号〉別府行きに乗り換えず、日豊本線14時40分発の各駅停車西都城行きワンマン列車に乗り換えるが、これが大失敗。なぜかと言うと、4番のりばの隣りは車両基地のように見える留置線になっており、そこには方向幕が「ワンマン西都城」と表示した電車が止まっているのである。“まずい、このまま宮崎へ行くんじゃないか”と懸念していたが、その通りになってしまった。特急〈にちりん18号〉別府行きに乗り換えていれば、宮崎での座席GET率が高かっただけに判断ミスを悔やむ。しかも、その車両は713系900番台で、転換クロスシートではなく、リクライニングシートを装備しているのである。

 

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3番のりばから特急〈にちりん9号〉宮崎空港行きが発車したあと、14時36分に各駅停車西都城行きワンマン列車(クハ712-903:SUNSHINE車)が到着。思った通り、坐れない。しかも、この日は多くの学校で始業式を迎えたため、高校生主体だが、マナーの悪さはどこに行っても変わらない。ロングシートでも足を投げ出す女子高生がおり、くつろぐ場所はどこなのか、わきまえていない。

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14時40分に発車し、日向沓掛(Hyuga-Kutsukake)でようやくリクライニングシートに坐れ、田野で下車客が多かった。私立なのか公立なのかはわからないが、通学エリアは広いようだ。ここで817系の各駅停車宮崎行きワンマン列車と行き違う。



各駅停車西都城行きワンマン列車は勾配をゆき、森の中へ入っていく。カーブが多いので、883系・885系の運用範囲を広げてもらいたいほどだ。
 
各駅停車西都城行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
都城なしク ハ712-903SUNSHINE車
南宮崎なしクモハ713-903SUNSHINE車

10分以上も走って、ようやく青井岳へ。ここから宮崎県都城市へ入る。

都城市は東国原英夫知事の出身地で、ずいぶん広い印象を持つが、2006年1月1日(日曜日・元旦)、北諸県郡(Nohth-Morokata a Country)の3町(山之口町〔Yamanokuchi Town〕、高城町〔Takajoh Town〕、山田町、高崎町〔Takazaki Town〕)を吸収し、都城市の規模を広げたのである。  

山之口を発車すると、田園風景となり、畑が多くなる。サトウキビが多いようだが、都城市を外れ、北諸県郡三股町(Mimata Town)を走る。

 

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雨が降り出し、三股で10分停車。特急〈きりしま10号〉宮崎行きと817系の各駅停車宮崎行きワンマン列車と行き違いが行なわれる。10分停車なので、ホームでは煙草をふかす利用客の姿が見られた。

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15時40分に発車し、再び都城市へ入り、15時45分、都城1番のりばに到着。電車を降りると、一時的だが、ものすごーい豪雨に見舞われ、降りた利用客は騒然とした表情で大半は改札口へ向かった。


★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②参考文献として、吉田一紀著、オーム社刊行、『モハようございます。あの人はなぜ、鉄道にハマるのか?』を使用。

③フリー百科事典『Wikipedia「志布志駅」』は
こちらにクリック!!

④フリー百科事典『Wikipedia「志布志町」』は
こちらにクリック!!

⑤フリー百科事典『Wikipedia「志布志市」』は
こちらにクリック!!

⑥フリー百科事典『Wikipedia「都城市」』は
こちらにクリック!!

⑦志布志市役所ホームページは
こちらにクリック!!



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①『Unow?』は
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②『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』はこちらにクリック!!

③『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問28は
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④『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問33はこちらにクリック!!

※②~④は2008年9月30日(火曜日)まで公開予定です(翌日以降は削除されている可能性がありますので、あらかじめ御了承下さい)。


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TRAIN MODELING MANUAL Vol.1 (ホビージャパンMOOK 249)

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  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2008/06/21
  • メディア: 大型本

『TRAIN MODELING MANUAL Vol.1』
(ホビージャパン刊行)
定価1600円(本体1524円)
雑誌コード…68143-49
ISBN…978-4-89425-714-6

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2008年の汽車旅4-6 [汽車旅2008]

◆接続列車に乗り換える運転士  

特急〈ドリームにちりん〉宮崎空港行きの発車を見届けたあと、改札へ。JR北海道根室本線の帯広と同様、改札は1・2番のりば用、3・4番のりば用に分けており、わかりやすくしているが、ホームは2面4線というのは意外な気がする。それだけ列車の運行本数が少ないということでもある。  

改札係員はアロハシャツを着ているが、その姿に見慣れていない私は一瞬、“改札の人はどこだ?”と探そうとしてしまった。“定位置”に改札係員がおらず、あわてて戻ったところを見て、気づいた。ここでは下車せず、青春18きっぷに日付印を押してもらう。ちなみにアロハシャツの下は黒いスラックスをはいており、正規の制服のようだが、アンバランス。アロハシャツは半袖なので、腕章がつけられず、このほうがいいのだろう。  

宮崎では電車は「各駅停車」、気動車は「普通列車」と呼び分けている。放送する係員によってはどちらも「各駅停車」と案内しているが、自動放送ではすべて「普通列車」となっている。

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4番のりばでは817系の鹿児島中央行きワンマン列車が発車を待っており、利用客は高校生主体だが、運転士は「各駅停車」と案内していた。つまり、この電車は「各駅停車鹿児島中央行きワンマン列車」なのである。ちなみに以前は福岡都市圏の普通電車は「各駅停車」と案内していた時期があった。

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3番のりばに各駅停車油津行きワンマン列車(キハ40 8100)が入線。2両編成で、うしろ1両はマンゴー色の日南線カラー車で、先頭車に並んでいた私は頭を抱えるが、各駅停車鹿児島中央行きワンマン列車からの乗り換え客が意外と多いこともあり、動けない。動いてしまうと坐れない恐れがあるからだ。  

JR九州の国鉄産気動車の多くは415系鋼製車と同じ塗装をしており、車内もJR九州産に比べると、オリジナルを堅持しているため、大幅な格差を感じたが、近年はシートモケットを変えている。“まだまだ使う”という証でもある。シートモケットを変えただけでも格差が改善されている。
 
各駅停車油津行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
油津なしキハ408100なし
宮崎なしキハ408097日南線カラー車

6時45分に発車し、大淀川を渡る。日豊本線でもっとも印象に残る車窓だが、なぜか撮影しておらず、大淀川の大海原ならぬ“大川原”にじーっと眺める。国鉄時代、キハ80系で運行した特急〈おおよど〉を思い出す。ちなみに特急〈おおよど〉の愛称の由来は言うまでもなく、大淀川で、博多-宮崎間を吉都線経由で運行していた。  

大淀川を渡り終えると、南宮崎4番のりばへ。向かいの3番のりばには先ほど見かけた各駅停車鹿児島中央行きワンマン列車に追いつく。つまり、接続なわけで、宮崎で乗り遅れても南宮崎で追いつくのだ。

各駅停車鹿児島中央行きワンマン列車が先に発車し、上りの1番のりばには485系RED EXPRESSの特急〈にちりん2号〉別府行きの姿が。JR九州の485系は今や日豊本線が“最後の活躍”と言ってもよさそうだ。

6時56分に発車。ここから日南線に入るが、意外と利用客が多く、立客が発生するほどである。

田吉で各駅停車宮崎行きワンマン列車と行き違い、発車すると宮崎空港線と別れる。宮崎空港線はJRグループの路線ではもっとも距離が短いところで知られているが、宮崎空港発の上り1番電車は2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正時点、8時30分発の各駅停車延岡行きワンマン列車である。その分、下りの朝は早いものの、終電は延岡17時43分発の各駅停車宮崎空港行きワンマン列車で、終点には19時41分に到着する。

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南方は阪急電鉄京都本線にも同じ駅があり、発車すると進行方向左側には巨人の1軍キャンプで使用するサンマリンスタジアム宮崎が遠くから見える(画像は上り列車で撮影)。日南線沿線はプロ野球のキャンプ地が多く、2月になると利用客は多いだろう。特にサンマリンスタジアム宮崎は宮崎総合運動公園内にあり、巨人がキャンプを実施している。

巨人の宮崎キャンプは歴史が古いものの、福岡ソフトバンクホークスはダイエー時代に宮崎へ移転(同じ宮崎市内でも場所が異なる)。それまで福岡を本拠地とする球団なのに、なぜか九州でキャンプを張ることはなかった。

かつて、宮崎総合運動公園内にある宮崎市営球場で巨人の1軍キャンプを開催していたとき、平成5年(1993年)は長嶋茂雄監督の復帰、松井秀喜選手の入団で大いに沸き、2000年は背番号3の復活で再び沸いたものの、その後は“中古車戦略”による人気の低下で、キャンプの観客動員数は福岡ソフトバンクホークスが上回っていると言う(以前、日本テレビの番組で長嶋一茂が「どうして巨人のキャンプに行かないのですか?」と当時の福岡ダイエーホークスファンに直撃したことがある)。

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窓が汚れていて、車窓は満喫できねぇーが、運動公園を発車すると、日向灘に直通する加江田川を渡り、青島へ(画像は上り列車で撮影)。ここで各駅停車佐土原行きワンマン列車(Local for Sadowara)と行き違う。青島は宮崎県では5本の指に入る観光地である。

折生迫(Oryuzako)を発車すると、勾配となり、内海(Uchiumi)を過ぎると、進行方向左側は“日向灘オーシャンショー”へ。小内海を過ぎると、一旦、日向灘オーシャンショーは終了するが、列車は伊比井(Ibi-i)に到着。駅の所在地は宮崎市から日南市へ変わった。宮崎市は意外と規模がデカい。

伊比井で各駅停車宮崎行きワンマン列車と行き違い、発車すると、勾配はさらにキツくなり、気動車はうねりをあげる。


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「お客さーん、終点よぉー」  

と気がついたら、私以外に利用客はおらず、運転士に起こされていた。8時12分、終点油津1番のりばに到着していたのである。この列車は折り返し、各駅停車南宮崎行きワンマン列車へ変わる。

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さて、うしろの車両の日南線カラー車だが、沿線でキャンプを行なう巨人のオレンジと広島東洋カープ(通称、「広島カープ」)の赤を足すと、その色になるわけではないが、マンゴー色をベースにドルフィンのロゴがあり、“日南線の国旗”というふうにも受け取れる。

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車体側面には「NICHINAN LINE」のゴシック体の青い英文字があり、外側はスカイブルーでかこっている。青い海に澄み切った青空をイメージしているのだろう。オーソドックスカラーの多いJR九州の国鉄産気動車にしては派手に映る。

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車内は先述したように国鉄時代と変わらないが、シートモケットを張り替えたことにより、古さを軽減している。以前は国鉄ブルーのシートモケットのままであったため、古い車両がより古く見えるのだ。ただ、冷房改造車とあってか、効きが悪く、扇風機の力が必要だ。

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油津は日南市の玄関駅といえるところだが、簡易委託駅となっており、駅舎内の天井にはこいのぼりがつるされ、“日南市と言えば広島カープのキャンプ地”を連想させる。  

広島カープといえば、キャンプの猛練習でたたきあげるイメージがある。猛練習により、数々の名選手を輩出したが、多額の費用がかけられず、フリーエージェント(通称、「FA」)宣言で他球団に移籍されてしまっている。また、平成5年(1993年)にFA制度を開始して以降、広島カープは1度も優勝しておらず、平成3年(1991年)以来の美酒はいつになるのか、やきもきするファンも多いことだろう。

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駅舎内には飫肥杉(Obisugi)の一枚板ベンチがあり、バナナのような曲がり具合が印象に残るが、直線よりも少し曲げたほうが話に花が咲くのであろう。

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駅舎を出ると、クロマグロのモニュメントが目立つ。これは平成4年(1992年)度に宮崎県から一部助成を受けて、建立したもので、知りバーメタリック1色でマグロの周囲は空、海、波、雨を表現。夜はマグロが7色に輝くという。

日南市は昭和25年(1950年)1月1日(日曜日・元旦)、宮崎県南那珂郡(Minaminaka a Group)飫肥町(Obi Town)、吾田町(Agata Town)、油津町、東郷村を合併して誕生。昭和38年(1963年)から広島カープが日南市天福球場で日南キャンプが行なわれ、現在は日南総合運動公園野球場(東光寺球場)も使われ、前者は1軍、後者は2軍が使用している。  

2000年2月、日南市誕生50周年を記念し、マグロを“日南市の魚”に制定。2009年3月30日(月曜日)には南那珂郡南郷町(Nangoh Town)と北郷町(Kitagoh Town)を吸収する予定である。

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さて、油津に戻り、8時40分、2番のりばに各駅停車志布志行きワンマン列車(キハ40 8104)が入線。すると、下りの運転士は各駅停車志布志行きワンマン列車、上りの運転士は各駅停車南宮崎行きワンマン列車にそれぞれ乗り換え。こんな光景は初めて見た。  

下りの運転士は折り返し、各駅停車志布志行きワンマン列車になっても寝ている男性利用客を宮崎弁をまくしたて起こし、気がつくとあわてて乗り換えたが、利用客は標準語でしゃべっており、意外と“御当地言葉”がわからないらしい。


「ドア閉まります」  

と運転士はなぜか、そこだけアクセントはバッチリの標準語で、ドアが閉まり、8時48分、志布志に向けて発車した。

★備考

①日南市役所ホームページはこちらにクリック!!

②フリー百科事典『Wikipedia「日南市」』は
こちらにクリック!!

③岸田法眼のRailway Blog.「各駅停車と普通列車」は
こちらにクリック!!

★緊急速報  

2008年9月20日(土曜日)、11時50分頃に阪急電鉄甲陽線甲陽園駅で、終点到着を目前とした各駅停車(ワンマン運転)の最後部車両が脱線する事故が発生しました。  

さいわい、ケガ人はおらず、不幸中のさいわいですが、原因を究明し、1日も早い運転再開を願っております。




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①『Unow?』は
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2008年の汽車旅4-2 [汽車旅2008]

◆鬼門の相生

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普通電車網干行き発車と貨物列車通過のあと、姫路8番のりばに普通電車播州赤穂行き(1号車クハ222-6036:弱冷車)が入線し、乗り換える。

223系6000番台は223系2000番台をMAX120㎞/hに格下げしたもので、221系との併結運転が容易にできるようになっている。車番は223系2000番台に4000をプラスしているため、いつでも元に戻れる体制を整えている。

乗車車両は223系2000番台の改造車だが、223系1000番台に比べ、ドアと乗務員室の窓ワクは金から銀へと変わっている。

普通電車播州赤穂行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
相生1ク ハ222-6036弱冷車
 2モ ハ222-7039なし
 3サ ハ223-6081なし
姫路4クモハ223-7036なし

223系2000番台の新快速が隣りの6番のりばに到着。アーバンネットワークらしからぬ同一路線の階段乗り換えだが、やはり遅れての到着だったようで、定刻より1分遅れの10時39分に発車した。

相生付近でモタつき、前方の信号は2つとも赤。そのうちの1つはオレンジに変わり、ストップすることはまぬがれたが、こちらも定刻より1分遅れで到着。

下車して、南口にあるヤマザキデイリーストアへ行くものの、なんと定休日。コンビニに休みと24時間営業していないところがあるとは驚きだが、イチかバチかで北口へ行くと、国道2号線沿いにあった。ローソンとセブンイレブンの2つあり、近くの前者を選び、昼食を購入。青春18きっぷの旅は接続が良好な分、食料調達をおこたると、とんでもないメにあう。スキを見つけて買うのが大きなポイントだ。

相生3番のりばに戻り、ホームの足元、白三角の5~8番の位置に普通電車三原行きがやって来る。前回乗車時、4両すべて体質改善車の塗装でありながら、クハはニセモノ(オリジナルのまま)、モハはホンモノ(体質改善車)という“フェイント編成”であったため、白三角7番の岡山寄りに並ぶ。

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11時20分、普通電車三原行き(モハ115-3504:体質改善車。元117系)が入線。4両とも体質改善車だが、モハは元117系の2ドア車。したがって、白三角の6・7番の中央に並んでいる人は目の前にドアがないため、左右に移動しなければならず、青三角や赤三角の表示が必要になるだろう。

作戦はよかったが、クハは正真正銘の体質改善車なのに対し、モハはセミクロスシートかつ、座席はそのままになっており、居住性は前者のほうがいいだけに損した気分だ。

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元117系のモハ114・115形3500番台、117系300番台はセミクロスシート改造を受けているが、ドアの外側の車端部をロングシートにすりゃいいのに、なぜか内側に施行。しかも、4ドアの通勤形電車と遜色のない長さにしてしまったため、転換クロスシートが大幅に減り、今回乗車する編成の場合、クハよりも奪取率が低い。

普通電車三原行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
糸崎なしク ハ115-1150体質改善車。弱冷車
 なしモ ハ114-3504体質改善車。元117系
 なしモ ハ115-3504体質改善車。元117系
相生なしクモハ115-1121体質改善車

新快速播州赤穂行きの遅れにより、普通電車三原行きは定刻より1分遅れの11時29分に発車。まるで台風一過の快晴で順調に進んでゆく。

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上郡で特急〈スーパーいなば3号〉鳥取行きに遭遇するが、1号車指定席はガラガラで、無人では座席の向きを変えようがない。

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吉永で50代以上の女性客が多く乗り、車内はにぎやかになってきた。進行方向右側に吉井川が見え、和気-熊山間はリバーショーである。

上道(Johtoh)-東岡山間で山陽新幹線N700系の〈のぞみ15号〉博多行きに抜かれ、まざまざと新幹線の威力を魅せつけられるが、JR西日本のN700系はまだ見たことがない。

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長らく、高島の次は岡山だったが、2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正から西川原・就実となった。しかし、市販の時刻表では「西川原」しか表示しておらず、“謎めいた駅”になりそうだ。

その謎を解くと、駅の建設費は就実学園(就実大学、就実短期大学を運営する学校の総称)、駅周辺の整備費用は岡山市が負担した。つまり、JR西日本は1円も出していない。

JR西日本は駅名を「西川原」にするつもりだったが、地元と就実学園側は「就実大前」を主張。学校側にとってはわかりやすく、東京地下鉄南北線に「東大前(N-12)」という駅があるのだから、「就実大前」にしても問題はないように思う。

結局、正式駅名は「西川原」でJR西日本の意向を通したことになるが、車内の放送や駅名盤は「西川原・就実」とした。つまり、「就実」は“サブ駅名”で、大阪市交通局でかつて存在した「四天王寺前(夕陽ヶ丘)」のようなものである(その後、1997年8月29日に駅名は「四天王寺前夕陽ヶ丘」に変更された)。

中黒(「・」のこと)がつく駅といったら、昔はJR東日本吾妻線の「万座・鹿沢口」しかなかったが、現在は多摩都市モノレールの「中央大学・明星大学」、「大塚・帝京大学」、泉北高速鉄道の「栂・美木多(Toga-Mikita)」がある。

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12時38分、岡山2番のりばに到着。隣りの3番のりばには“ゆったりやくも”編成のエル特急〈やくも12号〉が到着。方向幕は方向LEDに変わったものの、フォントはJR東日本っぽくなっている。また、外幌を取りつけているが、その部分のボディーは痛々しい。

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12時40分に発車し、倉敷へ。駅前にチボリ公園があり、かつては221系を使用した快速〈チボリ号〉が走り、福山まで足を延ばしていたが、経営の悪化により、2008年12月31日(水曜日・大晦日)での閉園が決定した。駅前にあっても利用率が少ないのはチボリ公園側の誤算であろう。

新倉敷では115系3000番台の普通電車岡山行きが貨物列車の通過待ちにあっていた。旅客列車の数が少ない区間は貨物列車にとってはスピードの出せるところである。

福山を境に利用客が減り、尾道の美しい瀬戸内海を眺め、14時06分、糸崎4番のりばに到着。電車とホームの段差に開きがあり過ぎているが、いったい、いつになったら改良するのだろう?

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発車してほどなく、向かいの3番のりばに始発の普通電車岩国行き(モハ115-1119:体質改善車)が入線。体質改善車で、先ほどとは違い、坐り心地のいい転換クロスシートに坐る。
 
普通電車岩国行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
広島なしクハ115-1080体質改善車。弱冷車
 なしモハ114-1203体質改善車
 なしモハ115-1119体質改善車
糸崎なしクハ115-1155体質改善車

14時16分に発車し、三原で先ほど乗った普通電車からの乗り換え客が多く、本郷は橋上駅舎化が完成したものの、ホーム幅はせまくなったようで、上りホームでは女子中学生どころか、老練の男性までもが地ベタに坐っていた。チラッとしか見ていないが、ホームにベンチがない。
 
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「私だけぇー」  

だいたひかるが言いそうだが、私だけかもしれない注目の車窓は本郷-河内(Kohchi)間にかかる空港大橋の工事は進んでいるようだが、慎重なのかスローペースなのか、2008年度の完成はないかもしれない。  

白市(Shiraichi)は広島空港に近く、バスに接続する駅である。広島空港は都市部ではないところにあるため、東京-広島間の〈のぞみ〉を1時間に3本(そのうちの2本は博多行き)として、顧客の確保を狙っている。  

西条で大量乗車が発生し、八本松を過ぎてから天気が曇りだした。そのせいか、冷房の風が心地いいものから、冷たくなってゆく。  

海田市(Kaitaichi)3番のりばに到着。1番のりばは山陽本線の普通電車瀬野行き、4番のりばは呉線の普通電車呉行き、5番のりばは呉線からの普通電車広島行きで、すべて103系で運行。呉線からの普通電車広島行きとほぼ同時に到着したものの、先に発車されてしまう。車掌によると、呉線はドア故障が発生したため、15分の遅延が発生しているという。  

定刻より1分遅れの15時24分に発車したものの、ここから先は徐行運転。以前は夜中に大地震が起こったあとや強風で徐行運転になっていたことはあるものの、車両故障が原因なのは初めてだ。  

途中で徐行運転は解除され、向洋(Mukai-nada)へ。

P1330473.JPG

「ありがとう 小さなごみもゴミ箱へ」  

上りホームの下に表示しているのを見つけたが、今の時代、ホームは誤って転落した場合に備え、その下に避難できるような構造になっている駅が多く、時代の古さを感じさせる。  

遅れは回復することはなく、広島1番のりばに到着。定刻通りならば3分停車するが、あわただしく発車していった。

★備考

①フリー百科事典『Wikipedia「西川原駅」』はこちらにクリック!!

②フリー百科事典『Wikipedia「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」』は
こちらにクリック!!

③倉敷チボリ公園ホームページは
こちらにクリック!!

④岸田法眼のRailway Blog.「2007年の汽車旅2-5」はこちらにクリック!!

⑤岸田法眼のRailway Blog.「2007年の汽車旅4-2」はこちらにクリック!!

⑥岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅1-3」は
こちらにクリック!!

⑦岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅1-4」は
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①『Unow?』は
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②『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』はこちらにクリック!!

③『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問28は
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④『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』の質問33はこちらにクリック!!

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TRAIN MODELING MANUAL Vol.1 (ホビージャパンMOOK 249)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2008/06/21
  • メディア: 大型本

『TRAIN MODELING MANUAL Vol.1』
(ホビージャパン刊行)
定価1600円(本体1524円)
雑誌コード…68143-49
ISBN…978-4-89425-714-6

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2008年の汽車旅4-1 [汽車旅2008]

◆旅の途中で知った快速〈ムーンライトながら〉の危機  

2008年8月30日(土曜日)、花のお江戸じゃなくて、JR東日本東京へ。この週は激しい雷雨に見舞われ、前日は東京発着の寝台特急が全区間運休という非常事態に見舞われている。  

この日は朝と夕方近くまでは雨は1滴も落ちず、どんよりとした曇り空で、そのあとはザーッと降ってきた。Railway Blog1週間分の記事を作成しながら、JR東日本、JR東海、JR西日本のホームページにある運行情報を1時間おきにチェック。どうやら、前日ほど雨は激しくないようで、予定通りに動くことにホッとする。あとは居住地の沿線がダイヤ通りに走ってくれることを願い、祈るようにして自宅を出た。

P1330388.JPG
 
場所を東京に戻し、9番線には東海道本線の快速〈ムーンライトながら〉大垣行き(2号車指定席サハ373-1:豊橋から自由席)へ。このところ、名古屋止まりの7~9号車の“ハズレ車両”が多かったが、今回は“当たり号車”となる。乗車したサハ373形は2007年3月17日(土曜日)まで普通電車以外の運用だと喫煙車となっており、今まで乗る機会が少なかった。  

新橋で非常停止装置が作動した影響で、安全確認のため、5分遅れの23時15分に発車。しかし、新橋付近で再度の安全確認で止まり、進行方向右側の各駅停車用の複々線(一般的に内側は「山手線」、外側は「京浜東北線」となっている)では電車に抜かれるわ、すれ違うわで、まるで救助に取り残されたような気分になるが、ようやく動いた。
 
快速〈ムーンライトながら〉大垣行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大垣1ク ハ372-1豊橋まで指定席
 2サ ハ373-1豊橋まで指定席
 3クモハ373-1豊橋まで指定席
 4ク ハ372-14豊橋まで指定席
 5サ ハ373-14豊橋まで指定席
 6クモハ373-14豊橋まで指定席
 7ク ハ372-11豊橋まで指定席。名古屋止まり
 8サ ハ373-11豊橋まで指定席。名古屋止まり
東京9クモハ373-11豊橋まで指定席。名古屋止まり

品川は15分遅れの23時33分に発車。多摩川を渡って、神奈川県に入ると雨はやんでいた。“日常は激しくても、旅はおだやかでいたい”と願う旅人も少なくはないだろう。  

この先も油断大敵な状況は続き、行程通りに進むことを願うのみである。  

日付が変わり、8月31日(日曜日)0時01分、大船に到着。

「列車が遅れまして申し訳ございませーん」  

ドアが開いて、駅員が言った直後、発車メロディーが流れ、停車時間は30秒ほどだった。小田原まで乗車券利用の身としては、大船-小田原間を払い戻して欲しい心境だ。  

国府津(Kohzu)を過ぎると、また激しい雨が地面をたたきつけるが、JR東海に入り、金山付近で目が覚めると、雲は多いものの、青空が見えており、“この日は終日晴れてくれよ”と願う旅人は多いことだろう。

ところで、旅の途中、快速〈ムーンライトながら〉が定期運行の危機に直面していることを知った。青春18きっぷシーズン以外は利用率がよくないという。私が青春18きっぷシーズン以外で、快速〈ムーンライトながら〉を利用したのはわずか1回。車内も空席があり、過ごしやすかったが、夜行高速バスに押されているのだという。なんでもかんでもバスのせいにするのはいかがなものだろうか。  

思えば、快速〈ムーンライトながら〉は急行形電車による“大垣夜行”を継承するカタチで平成8年(1996年)3月16日(土曜日)に誕生。“臨時大垣夜行”は従来通り、JR東日本の165系・167系急行形電車を使用し、残留となったが、2001年夏にはJR東海113系2000番台で運行されたこともある。  

ダイヤのほうは下りの“臨時大垣夜行”が若干早く終点大垣に着いていたが、のちに所要時間を1時間近く短縮させ、利便性を向上させたものの、結局、行先を米原や大阪へ変えることはなかった。

165系・167系の老朽化により、2003年夏から183系1000番台と189系の混結による臨時快速〈ムーンライトながら91・92号〉の運行を開始。これにより、すべて指定席制となった。  

しかし、臨時快速〈ムーンライトながら91・92号〉は近年、運行日数が減少気味で、快速〈ムーンライトながら〉共々、大垣で乗り換えなければならないのがネックになっている。米原の在来線はJR西日本管理駅がネックになっているらしい。  

快速〈ムーンライトながら〉の大阪直通が実現しなかったのは、日中時間帯は特急〈(ワイドビュー)伊那路〉に使うことが大きい。臨時快速〈ムーンライトながら91号〉は東京-大阪間の運行にしても問題がないように思えるが、名古屋で降りる利用客が多いことを考慮してか、実現できない状況だ。米原-大阪間は京都、新大阪のみ停車すれば8時までには終点大阪に着けると思うのだが。  

このような騒動の疑問は企業努力をしたかどうかである。 この電車のネックは大垣発着を継続させたことで、中途半端なところで乗り換えなければならない。それも同一ホームではなく、階段で移動しなければならないのだ。また、往復割引きっぷの販売や運行区間の延長など、そういった策はまったくとっていない。あれやこれやの策をとって、結果が出なければ致し方ない。納得して受け止めよう。

しかし、2007年3月18日(日曜日)にダイヤをいじくっただけでは誰が納得するだろう? 東京発車時刻は早過ぎて、ゆとりが持てなくなった人々も多いはずだ。また、臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きは品川始発のほうが発車30分前に入線し、ゆとりが持てた。2007年3月18日(日曜日)のダイヤ改正では、どちらもゆとりが失われてしまったのである。  

快速〈ムーンライトながら〉の定期運用継続には皆様の力が必要だ。JR東日本またはJR東海のホームページに存続の熱い声を寄せ、そして、乗って常時満席にすることだ。

◆気動車に道を譲る新快速  

P1330389.JPG

6時06分、名古屋6番線に到着するが、隣りの3番線になんと寝台特急〈はやぶさ・富士〉東京行きが滑り込んだ。どうやら、JR西日本エリアで大雨に見舞われたようである。まさかのブルートレイン遭遇に眠気が一気にフッ飛び、6時13分に発車する。

P1330390.JPG

「ピカチュウ」  

と言いたげに太陽は昇るにつれ、まぶしい輝きを魅せるが、なにかおかしい。進行方向右側、つまり西から、まぶしい光が降り注いでいるのだ。普通、日の出は東じゃないのか(物理学をもっと勉強しとけばよかった)。

「♪西から昇ったお日様は、東ぃーへしずぅーむぅー♪」  

という歌詞を思い出す。  

P1330400.JPG

6時52分、終点大垣1番線に到着。いつもの座席争奪戦は見事に完敗し、普通電車(高槻-西明石間は快速)神戸方面加古川行き(1号車クハ221-2:弱冷車。ローレル賞のプレート。女性車掌乗務)に乗り換え。ローレル賞プレートの上にあるナンバープレートはなぜかシールによる応急処置だった。
 
P1330398.JPG

さて、前回乗車時、方向LEDは「神戸方面加古川」だったが、今回は「加古川」のみで、大垣始発は通常、そのようになっており、JR東海エリアでは「x方面y」は誤表示なのだろうか?


 

普通電車(高槻-西明石間は快速)神戸方面加古川行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
米原1ク ハ221-2弱冷車。ローレル賞のプレート
 2サ ハ220-2弱冷車
 3モ ハ220-2なし
 4サ ハ221-2なし
 5モ ハ221-2なし
大垣6クモハ221-2ローレル賞のプレート

6時57分に発車し、柏原、近江長岡、醒ヶ井で停車中の貨物列車を抜く。しかも、3駅連続で抜くのだから、異例と言えるが、雨の影響でダイヤが乱れているようである。米原から先は運行本数も多くなるため、旅客ダイヤが定時運行できるかどうかが気になるところである。

P1330406.JPG
 
7時31分、米原2番のりばに到着。ここで7分停車するが、1号車の停止位置は改良工事現場のため、乗り降りしづらいが、2009年春までガマンといったところであろう。

P1330407.JPG

7時38分に発車したあと、JR西日本の新快速姫路方面網干行き(1号車クハ222-1009:弱冷車)が入線し、乗り換え。1~8号車は223系1000番台、9~12号車は223系2000番台で、前者は新快速の定期運行歴が13年となり、117系に次ぐ最長記録となる(117系は19年運行)。ちなみに221系は2000年4月以降、不定期での新快速運用は健在で、2008年8月2日(土曜日)にも走っているので、19年運行していることになる。また、117系は2004年10月に臨時新快速〈117系新快速〉として、5年ぶりに運行しているが、再びその日は訪れるのだろうか?

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2008年の汽車旅3-最終回 [汽車旅2008]

◆雷雨が終わったあとに帰京  

P1330267.JPG

16時45分、終点豊橋6番線に到着し、8番線へまわり、16時53分発の普通電車掛川行き(モハ210-5056:ロングシート)に乗り換え。状況によって、東海道本線豊橋-東京間は“ロングシート大移動”になる可能性がある。一部はJR東海の沼津発着だが、JR東日本エリアだと快速〈アクティー〉または普通電車のグリーン車でくつろぎたいところ。グリーン車自由席ならば、青春18きっぷでも利用できるのだが、JR東日本のグリーン券売機はすべてSuica専用のため、現金だと一旦、下車して券売機で買わなければならない難点がある(熱海の乗り換え時間は5分以内が多い)。もちろん、車内でもグリーン券を払うことはできるものの、駅での発売額とは異なる(つまり、車内購入のほうが高い)。

普通電車掛川行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
浜松なしクモハ211-5608ロングシート
 なしモ ハ210-5056ロングシート
豊橋なしク ハ210-5025ロングシート
 
P1330269.JPG

17時26分、浜松1番線に到着。向かいの2番線には始発の普通電車熱海行き(クハ210-5047:ロングシート)に乗り換えるが、なんと211系5000番台3両編成!! トイレなし車両の連投となった。これで全区間乗るのはきついだろう。
 
普通電車熱海行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
 なしクモハ211-5608ロングシート。静岡で増結
 なしモ ハ210-5056ロングシート。静岡で増結
 なしク ハ210-5025ロングシート。静岡で増結
静岡なしクモハ211-5608ロングシート
 なしモ ハ210-5056ロングシート
浜松なしク ハ210-5025ロングシート

長蛇の列だったワリにはラクに坐ることができ、17時34分に発車。立客はいるが、思いっきり混み合っているわけではない。

P1330270.JPG

 

18時43分、静岡2番線に到着。ここで14分停車し、前3両を増結するが、こちらも211系5000番台。トイレは静岡停車中にすませなければならないようである。  

静岡で下車し、久々にパルシェ食彩館へ。この春は耐震補強とリニューアル工事で休業していただけに新装開店が楽しみだ。  

私のお気に入りは『中華惣菜屋 好運樓』で、弁当によっては炊飯器にあるアツアツごはんを購入時に入れるサービスがある。まるで“ほか弁”こと、『HOTTOMOTTO』を意識しているようだ。

P1330277.JPG
 
再び1・2番線にあがると、雷光がピカーッと光、暗雲の不安がよぎるが、雨は1滴も落ちておらず、1番線に普通電車東京行き(7号車自由席クハ372-11:女性車掌乗務)が入線。19時29分に発車する。ちなみにこの日、身延線で落雷による停電があり、身延-甲府間が一時、運転を見合わせていた。

P1330278.JPG
 
さて、『中華惣菜屋 好運樓』で買った晩メシは、ゴーヤと豚肉のシャキシャキ炒め弁当で、ゴーヤーチャンプルーを主体にごはん、シューマイ、ハルサメサラダ、昆布、柴漬けが入っている。

 
普通電車東京行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
東京9クモハ373-11自由席
 8サ ハ373-11自由席
 7ク ハ372-11自由席
 6クモハ373-14自由席
 5サ ハ373-14自由席
 4ク ハ372-14自由席
 3クモハ373-2自由席
 2サ ハ373-2自由席
静岡1ク ハ372-2自由席

由比で特急〈(ワイドビュー)ふじかわ13号〉甲府行きの通過待ちを行ない、車内でそのシーンを見るが、3両編成だとあっというまに消えてしまった。  

熱海からJR東日本に入り、真鶴では185系が留置。この区間は夜の利用が多いため、留置線があったことに“エッ?!”という感じだ。  

JR東日本の駅に停まるごとに行先案内板では遅延や運転見合わせの情報が流れ、この日は高崎線、川越線、中央本線、東武鉄道野田線(「とうぶてつどうのだせん」を変換すると、いつも「東武鉄道の打線」となることが多い)にアクシデントが発生していた。E231系シリーズやE233系シリーズでもリアルタイムで情報を流しており、自社以外の他社線についてもお知らせしている。近年は首都圏の鉄道の多くは連携して、こういった情報が流れるようになっている。  

しかし、乗車している373系の普通電車東京行きの情報案内装置には遅延や運転見合わせの一報が流れてこない。JR東日本の車両ではないから、致し方ない。  

373系の普通電車運用について、いつも思うことなのだが、“せめて、JR東日本エリアだけでも快速〈アクティー〉にすることはできないだろうか”ということ。快速〈アクティー〉は15両編成を原則としており、9両編成の373系普通電車ではワリに合わないだろうが、特急形電車を使っているのだから、種別のグレードを快速に引き上げて欲しいところ。JR東日本に「携帯電話の電波をシャットアウトする車両を作って欲しい」と共に要望したところ、このような回答があった。

「このたびは、貴重なご意見をいただきまして誠にありがとうございました。弊社といたしましては、このたび頂戴したご意見を含め、多くのお客さまのご意見を参考とさせていただきながら、サービスのレベルアップに努めてまいる所存でございますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」  

373系普通電車の快速〈アクティー〉化についてはJR東海との協議も必要になるのだろうが、所要時間を短縮して、帰宅時間を早めるダイヤに改善して欲しいものだ。

P1330282.JPG
 
22時43分、終点東京10番線に到着。ホームは熱帯夜で、雨がポツリ、ポツリと降っていた。 この8月は雷雨に見舞われることが多く、8月28日(木曜日)は川や海の近くに住んでいるわけじゃないのに、自宅近辺の道路が浸水するという非常事態に遭遇してしまった。さいわい、自宅は無事だった。

昨年は酷暑、今年はゲリラ豪雨。おだやかな夏、“あの夏、1番静かな海”が戻るのはいったい、いつになるのだろうか?

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②PARCHEホームページはこちらにクリック!!

③岸田法眼のRailway Blog.「携帯電話の電波をシャットアウトする車両の導入を!!」は
こちらにクリック!!

※都合により、お返事が遅れる場合がございますので、あらかじめ御了承下さい。



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2008年の汽車旅3-12 [汽車旅2008]

◆車中で黄泉(Yomi)の国へ旅立った漫画家を知る

P1330247.JPG

岐阜1番線にまわり、東海道本線13時07分発の快速豊橋行き(クモハ313-5006)に乗り換え、13時26分、名古屋2番線に到着。おなかがペコペコの状態で、ホームの東京寄りにある名代きしめんへ。久しぶりに名古屋できしめんを食べる。
 
快速豊橋行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
名古屋なしクモハ313-5006なし
 なしサ ハ313-5306なし
 なしモ ハ313-5006なし
 なしサ ハ313-5006なし
 なしモ ハ313-5306なし
岐阜なしク ハ312-5006なし

P1330250.JPG

標準的なきしめんを食べることが多いが、今回は期間限定、冷やし豚しゃぶきしめん(630円)を選ぶ。きしめんにもいろいろなバリエーションがあって面白い。普段、しゃぶしゃぶを食べる機会がないので、迷うことなく、それにしたが、おいしい。私は料理研究家でなければ、美食家でもないので、「おいしい」か「まずい」しか言えないが、料理記者歴50年の岸朝子なら、こう言うだろう。

「おいしゅうございます」

P1330252.JPG

昼食後、6番線へまわり、14時15分発の新快速大垣行き(クハ312-313:女性運転士乗務)へ。近年では珍しい313系方向幕車の新快速運用だが、313系5000番台の投入により、普通電車運用にまわっていることもある。これは月日の流れよりも、東海道本線で運用する211系5000番台をすべて静岡地区にまわしたことが大きいようだ。これにより、東海道本線豊橋-米原間はオールロングシートの車両が走らなくなり、快適性が向上している。

P1330253.JPG

さて、停車中、乗降を終えると、先頭車の乗務員室うしろでは作業員が中京スポーツを中心に日刊ゲンダイを少々、どっさり積み込む。快速系統の電車でこういう光景を目にするのは初めてだが、ブルートレインの電源車に積み込むシーンを思い出す。

停車時間はわずか2分。乗降が40秒ほどかかったとするならば、これはハヤワザであるが、中京スポーツの1面を見ると、2008年8月2日(土曜日)に漫画家の赤塚不二夫が肺炎のため、72歳でこの世を去ったことを知り、呆然。見出しでは「愛すべき天才を笑って送り出そう」となっている。

そういえば、丹波哲郎がこの世を去ったとき、“住まいを霊界に移動した”という認識が強く、亡くなったという感覚がないし、再放送の『水戸黄門』でもそうだ。個人的には逸見政孝さんがああいうことになったことが15年たった今も受け止められずにいる。
 
新快速大垣行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大垣なしク ハ312-313なし
 なしクモハ313-313なし
 なしク ハ312-21なし
 なしモ ハ313-15なし
 なしサ ハ313-15なし
名古屋なしクモハ313-15なし

今回のように夜汽車の3連泊だとニュースといった情報が入ってこないため、あとで知るケースが多い。

◆壮絶な激闘、快速VS快速特急『ミュースカイ』

「ヴィーッ!!」  

大垣までの道中、保線工事が多く、女性運転士は盛んに警笛を鳴らす。

P1330254.JPG
 
岐阜では岐阜新聞夕刊を先頭車の中央ドアと後部ドアの立客スペースに積み込んだ。そして、穂積では後部ドアに積み込んでいた岐阜新聞夕刊、終点大垣で残りを下ろすのであった。

P1330257.JPG
 
14時46分に終点大垣1番線に到着し、下車。いつも快速〈ムーンライトながら〉大垣行きの車窓でいつも見ていたあの郵便局へ足を向け、10分後に到着。その名は大垣藤江郵便局で、ついに旅行貯金。10年来の念願がかなった。そして、大垣駅に戻る直前、国鉄時代、貨物列車についていた車掌車が2両、静態保存されているのを発見。静態保存されているところは国鉄時代、大垣貨物駅の跡地だという。

大垣藤江郵便局



P1330260.JPG
 
大垣に戻り、5番線で発車を待つ快速豊橋行き(クハ312-5002)へ。8両編成であることや米原始発の普通電車との接続がないため、転換クロスシートをラクラクGET!!

P1330265.JPG

 

15時25分に発車し、木曽川を渡り、愛知県へ。ボケーっと車窓を眺めていると、進行方向右側には名鉄名古屋本線の快速特急中部国際空港行き『ミュースカイ』と合流。いつもなら、JR東海がスピードにモノを言わせて名鉄を圧倒するのだが、どうやらこちらも120㎞/h運転をしており、壮絶なスピードバトル!! 結局、2つとも同じ速度を保ったまま、快速豊橋行きは尾張一宮、快速特急中部国際空港行き『ミュースカイ』は名鉄一宮に到着。後者のほうが早く発車したものの、ガラガラだった。ちなみに『ミュースカイ』は車両の愛称である(列車の愛称ではない)。

快速豊橋行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
豊橋なしクモハ313-5002なし
 なしサ ハ313-5302なし
 なしモ ハ313-5002なし
 なしサ ハ313-5002なし
 なしモ ハ313-5302なし
 なしク ハ312-5002なし
 なしクモハ313-309なし
大垣なしク ハ312-309なし

東海道新幹線700系の〈こだま566号〉東京行きに抜かれてから、スピードは落ちるが、息を吹き返すかの如く、名古屋本線の急行豊川稲荷行きをバッサリ抜き、15時55分、名古屋2番線に到着。向かいの1番線には311系&313系300番台の普通電車岡崎行き6両編成と接続。日中の普通電車は4両編成なので、夕方のラッシュに向けて、動き出したことになる。  

金山を過ぎると、ウトウトしだし、快適な転換クロスシートでお昼寝にあてていた。


★備考

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TRAIN MODELING MANUAL Vol.1 (ホビージャパンMOOK 249)

TRAIN MODELING MANUAL Vol.1 (ホビージャパンMOOK 249)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2008/06/21
  • メディア: 大型本

『TRAIN MODELING MANUAL Vol.1』
(ホビージャパン刊行)
定価1600円(本体1524円)
雑誌コード…68143-49
ISBN…978-4-89425-714-6

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2008年の汽車旅3-8 [汽車旅2008]

◆日豊本線沿線の偉人、出身者  

別府ワンダーラクテンチから別府駅へ戻る途中、歩道の何百メートル先の日豊本線では終点別府に到着する特急〈にちりん6号〉の姿が見えた。ミレニアムに国鉄色へ復元された485系がまだ走っているのである。残念ながら撮ることはなかったが、まるで時が20年前に戻ったかのような錯覚である。

P1320945.JPG
 
別府駅に戻ると、駅前に足湯ならぬ、手湯があり、当然のことながら、別府温泉の湯である。 日本一の湧出量と源泉数をほこる別府の湯(源泉数は2800か所を超え、日量13萬7000リットルの湧出量をほこる)。近年は手頃な足湯がブームになっているようだが、手湯は初めて。足湯はクツやクツシタを脱がなければならないが、手湯だと手袋をはめていない限り、気軽にできるのがいい。せっけんを使うことはできないが、手を洗うのにちょうどいい。

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「山は富士 海は瀬戸内 湯は別府」  

というキャッチフレーズなのか、この方の名を知らない人にとっては“ヘンなジイさん”が空を飛ぼうとするモニュメントがある。これは2007年10月に建立されたもので、別府市創立80周年記念の一環で、モニュメントでこの世によみがえった男の名は油屋熊八である。

油屋熊八は文久3年(1863年)、愛媛県宇和島市に誕生。いつ頃、生まれたのかは不明である。

米問屋の息子で、小さいときから働き者だったが、店の跡継ぎになることはなく、明治21年(1888年)、27歳の若さで宇和島町議会選挙に出馬し、当選。しかし、町議員生活は長く続かず、大阪に渡り、米相場で巨万の富を築き、「油屋将軍」と呼ばれるものの、日清戦争が終了した34歳のとき、相場に失敗して全財産を失ってしまい、35歳になるとアメリカへ船で渡る。「将軍」と呼ばれなくなった油屋はクサくて暑い船底で道中を過ごしたという。

アメリカへ上陸すると、カナダからメキシコまで諸国漫遊を繰り広げ、38歳で帰国。海外での生活はアメリカでキリスト教の洗礼を受けていたという。 帰国後は相場師に復帰するも、うまくいかず、46歳になると別府温泉へ移住。海外生活は妻を日本に残しているが、その居住先が別府温泉だったのだ。その頃の別府は現在の「市」ではなく、「町」だった。

ここからは油屋は“将軍職”に返り咲くかの如く、明治42年(1909年)に亀の井旅館(現在の「別府亀の井ホテル」)がオープン。大正13年(1924年)、洋式ホテルに改装して、亀の井ホテルとして、新装開店。やがて、一流ホテルに躍進することになる。ちなみにその年の4月1日(火曜日)、別府は「市」に格上げした。

海外生活ではアメリカのスケールの大きさに衝撃を受け、別府を観光地にするため、邁進。大阪の上空からビラをバラまき、大正15年(1925年)には「山は富士 海は瀬戸内 湯は別府」と書いた標柱を富士山の山頂付近に建てた。その後、全国各地に標柱を建てまくった。

昭和3年(1928年)1月10日(火曜日)、亀の井自動車(現在の「亀の井バス」)を設立。日本で初めて、女性バスガイドによる定期観光バスの運行を開始。地獄めぐりが1番の人気だったという。

こうして、別府市を世界的な観光地にしようと“油屋将軍”は骨身を砕き、全国的な知名度をあげてゆき、昭和10年(1935年)3月24日(日曜日)、73歳でこの世を去るが、15年後の昭和25年(1950年)、国際観光温泉文化都市の第1号に指定され、ついに世界にも認められる観光地へ躍進したのである。

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とある温泉でひと浴びしたあと、昼食をとり、再び日豊本線へ。別府3・4番のりばへあがると、電車はまったくないものの、上屋があるからか、それとも別府湾が近いせいなのか、心地よい風がふいて暑さをしのいでいる。そして、2番のりばに始発の特急〈にちりん13号〉宮崎空港行きが783系で入線した。どうやら別府で直接折り返すのではなく、一旦、亀川(Kamegawa)まで回送するようだ。  

昔は日豊本線を縦断し、博多-西鹿児島(現在の「鹿児島中央」)間を運行していたこともある特急〈にちりん〉だが、2003年3月15日(土曜日)のダイヤ改正で、特急〈にちりんシーガイア〉〈ドリームにちりん〉以外、大半は大分・別府発着となった。

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4番のりばから特急〈ソニック30号〉博多行きが発車したあと、1番のりばに特急〈ソニック17号〉大分行きが到着。下車及び、特急〈にちりん13号〉宮崎空港行きに乗り換えるお客が多い。JR九州は特例として、改札を出ない限り、別府・大分で特急〈ソニック〉〈にちりん〉の乗り継ぎは特急料金が通算されることになっている(特急〈ソニック〉〈にちりん〉〈きりしま〉及び、寝台特急〈富士〉と特急〈にちりん〉〈きりしま〉の乗り継ぎによる特急料金は通算されない)。ちなみにこの日の特急〈ソニック17・30号〉は885系“白いソニック”の運行である。

皆様は特急〈ソニック〉に乗るとき、883系か885系のどちらを選びますか?(『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』に応募しときゃよかったと今になって悔やむ) ちなみに885系は“白いかもめ”で運行することもあり、100パーセント、“白いソニック”とは限らない。

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3・4番のりばに戻って、各駅停車柳ヶ浦行きワンマン列車(クモハ815-21)に乗り、12時58分に発車。自然風もいいが、冷房はやっぱり気持ちがいい。

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亀川の西側にある留置線ではキハ185系が休んでおり、特急〈ゆふ4号〉博多行きに使われるようだ。この時期は別府-大分間、延長運転をしており、全区間の所要時間は3時間18分で、起点から終点まで乗り通す人は少ないだろう。所要時間もそうだが、JR九州は2枚きっぷ、4枚きっぷが驚くほどの価格で販売していることもあるため、別府-由布院-博多-別府間の片道乗車券、行きと帰りの特急券を買ったとしても、安上がりにならないのだ。

日出で883系の特急〈ソニック19号〉大分行きと各駅停車臼杵行きワンマン列車と行き違う。停車時間が7分のため、中央以外のドアは締め切り、車内保温に努めているが、特急〈ソニック19号〉大分行き通過時のスピードは速く、F1レーサーがサーキット場を駆け抜けることを意識したような警笛の音色が印象に残るが、787系もそうである。
 

各駅停車柳ヶ浦行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
宇佐なしクモハ815-21なし
別府なしク ハ814-21なし

単線区間に入ると、カーブや勾配が多く、振子機能のない815系はスピードが出せない。運転士は可能な限り、スピードを出そうとワンマスコンハンドルをガチャガチャ動かす。

中山香で883系の特急〈ソニック32号〉博多行きの通過待ち。4・5号車は2008年7月19日(土曜日)から増結により、営業運転を開始したサハ883形1000番台(5号車)、モハ883形1000番台(4号車)であるが、アルミ車体のため、違和感があり、しっくりこない(くわしくは次回の「2008年の汽車旅3-9」にて)。

13時56分、宇佐1番のりばに到着。終点柳ヶ浦までは2つ先なのにここで降りるが、下車せず2番のりばへまわった。

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「ゴミ、落書きのない駅」  

宇佐のテーマで、ホームの上屋を支える柱は朱色。これは宇佐神宮の最寄り駅ということもあり、観光客の誘致を意識しているかのような色使いである。

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14時02分、2番のりばに始発の普通電車下関行き(クハ411-123:ロングシート改造車)が入線。始発電車で確実に座席をGETしようという、よくありがちなパターンだと思うが、普通電車下関行きはなんとロングシート改造車!! 日豊本線の鈍行はロングシート主体になっていることを物語っているが、リニューアルは“まだまだ使う”という証でもある。但し、JR九州は交直流近郊形電車の新型車両投入には慎重になっていることも言えるだろう。

P1320993.JPG

  
ロングシート改造車は一部の窓を固定化し、化粧板はグレー、吊り革は三角にチェンジ。ただ、九州の人たちは三角吊り革になじめないのか、815系・817系シリーズ、813系シリーズは増備途中から旧来の丸型に変更している。そういえば、関西の鉄道も三角吊り革を見かける機会が少ない。

P1320995.JPG

 
外観では通風機を撤去。国鉄の車両は通風機を装備するのが標準的だったが、冷房の普及により、必要ないのだろう。通風気は天井のレバーを操作すれば、外気を取り入れることができるのだが、今までそれを使った光景は見たことがない。

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乗車車両は4両編成だが、前から3両目の方向幕は日本語のみ、ほかは英文字もついており、なぜそうなっているのかが不思議である。また、電車とホームの段差がおおいにあり、ホームをかさ上げして欲しいところ。

 

1番のりばから885系“白いソニック”の特急〈ソニック34号〉博多行きが先に通し、普通電車下関行きはまったく席が埋まらず、10人も満たない乗車数で14時27分に発車。柳ヶ浦で先ほど乗っていた815系からの乗り継ぎ客が乗車。815系は西側の留置線で休んでいる。これだったら、終点柳ヶ浦で乗り換えればよかったのかもしれない。  

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天津は不滅の69連勝を誇る第35代横綱、双葉山の出身地。日豊本線沿線出身の大相撲力士はほかに別府市が元幕内力士の琴別府、大分市は大関在位記録第1位の千代大海である(但し、千代大海は北海道生まれなので、“道産子力士”でもある)。

普通電車下関行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
小倉なしクハ411-123ロングシート改造車
 なしモハ415-123ロングシート改造車
 なしモハ414-123ロングシート改造車
宇佐なしクハ411-223ロングシート改造車
 
バトミントン、“オグシオ”の潮田玲子選手も日豊本線の沿線、福岡県京都郡(Miyako Country)苅田町(Kandamachi)の出身で、うかつにも小波瀬西工大前、苅田のどちらかは失念してしまったが、ホームには北京オリンピックの大声援を送るカンバンがあった。

北京オリンピックでは残念ながらメダルに届かなかったものの、出ることだけでもスゴイことである。大半の人間は現地観戦、テレビ観戦をするのだから。


◆ヒマつぶしで乗りつぶし

 

小倉工場を過ぎ、鹿児島本線に合流して西小倉へ。隣りの鹿児島本線4番のりばは415系シリーズ普通電車早岐行き(鋼製車は早岐行き、ステンレス車は肥前山口止まり)が停まるも、接続にならず、16時03分、小倉3番のりばに到着。5番のりばにまわり、鹿児島本線の快速荒尾行き(クハ810-110)に乗り換え、16時14分に発車する。

P1330009.JPG

時間があるので、“どうしようか?”と思案するうち、まだ乗っていない鉄道に乗ろうと考えた。日本の鉄道完全制覇を目指しているからにはやっておきたい。当初は西日本鉄道天神大牟田線を考えていたが、『JR時刻表』をめくると“時間的にどうか?”という結論に達し、16時32分、黒崎に到着し、下車をする。

快速荒尾行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
黒崎なしク ハ810-110なし
 なしサ ハ811-110なし
 なしモ ハ811-110なし
 なしクモハ810-110なし
 なしクモハ813-208なし
 なしサ ハ813-208なし
小倉なしク ハ813-208なし

黒崎は以前、下車して徒歩数分のところにある黒崎駅前電停から西日本鉄道(通称、「西鉄」)北九州線に乗ったことがあり、2000年11月25日(土曜日)で営業を終了しているが、区間が黒崎駅前-折尾間で、鹿児島本線にほぼ並行しているため、利用客が少なかったのだ。ちなみに黒崎駅から黒崎駅前電停までは迷路のような感じである。  

しかし、黒崎駅前-熊西間は現在も鉄道を運行している。それは筑豊電気鉄道だ。路線名はなく、「ちくてつ」と称されているが、鹿児島本線と筑豊本線に並行しているものの、健闘しているほうではないだろうか。

P1330018.JPG

 
ちょうど1番線に16時45分発の筑豊直方行き(3001B)が入線。筑豊直方に向かって右側は降車専用、左側は乗車専用となっている。また、黒崎駅前電停はバスターミナルの一角にあり、西鉄バスと共存している恰好だ。  

路面電車タイプの電車だが、車内に整理券発行機はなく、ホームで事前に取ることになっている。運賃は下車時に払うことになっており、ちゃんと運賃箱は備えてある。また、2両編成であるが、ワンマン運転は行なわれておらず、車掌が乗務している。そのため、路線バスにある降りることを知らせるボタン、自動放送装置は装備されていない。  

3000形の方向幕を見ていると、フォントは大阪市営地下鉄にそっくりなのが印象的で、いよいよ乗り込むが坐れない。路面電車タイプの車両は網棚がないのが多く、荷物を置く場所に困ってしまうが、とりあえず、進行方向右側のドアが開くことが当分ないため、そこへ置くとしよう。
 

筑豊直方行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
筑豊直方なし3001Bなし
黒崎駅前なし3001Aなし

16時45分に発車。車掌は両替、回数券の販売、後方の車両で下車するお客を降ろすことがおもな業務。また、「筑豊x」という駅名を放送するときは「x」と案内し、「筑豊」を省略している。

熊西を発車すると、鹿児島本線と別れる。  

森下を発車すると踏切を通るが、遮断棒の長さがちょっと足りない。中には警報機や遮断棒がないものもある。ちなみに筑豊電気鉄道は一般道路を走ることはない。これは西鉄北九州線を共用するため、車両規格を合わせたのだ。  

今池で席が空き、三ヶ森で大量下車。この先は勾配が多くなり、アップダウンが激しい。また、枕木は木のタイプがほとんどである。
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筑豊中間(Chikuhoh-Nakama)で更に減り、ガラガラ。ここからは駅間距離が長くなり、車掌は運転士に話しかけ、談笑。土手ノ内を発車すると、だんだん田舎色が濃くなり、警報機、遮断機のない踏切が連発!! 

進行方向右側に車両基地が見え、元西鉄の車両、2000形が留置されており、楠橋(Kusubashi)に到着。

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楠橋を発車すると、JR西日本山陽新幹線の高架をくぐり、木屋瀬へ。発車すると、ここでは珍しいコンクリート枕木を通る。しかも、バラスト共々、初々しい色をしている。


P1330031.JPG

  
よく揺れる車内で感田(Kanda)を発車すると、利用客は私を含めて、たった3人。車掌は運賃を求め、手際のいいサービスに感心。黒崎駅前の場合、人がおおいので、こういったことはできないが、遠賀川を渡り、そのまま高架へ進むと、17時15分、終点筑豊直方2番線に到着。筑豊電気鉄道全線完乗を達成した。  

筑豊直方電停から筑豊本線、平成筑豊鉄道伊田線の直方駅までは徒歩12分。その途中、なつかしいノボリを見つけた。

P1330033.JPG

それは巨人時代の松井秀喜選手である。

松井選手がヤンキースに移籍してからの巨人は中古車の獲得に燃え盛って躍起になり、更に視聴率低迷、地上波中継削減など、ゴタゴタになっている。

北京オリンピック期間中も巨人戦の地上波中継はなく、星野JAPANに注目を集めたプロ野球ファンも多かったと思うが、オールプロ参加なのに、メダルに届かなかったのは残念というより、「なぜ?」と言いたくなってしまう人々も多いのではないだろうか。しかも、メジャーリーグを1人も出していないアメリカに2度も負けた。

日本代表選手は金メダルを獲ることしか考えていない。それはどこの国の選手もそうだが、野球に関してはどこか硬かった。まるで“お国のために戦場へ行ってきます”という悲壮感があった。そこまで追い詰めなくてもいいのにと思いながら、北京へ乗り込んだ。“シーズン中と同じような心中でよかったのでは?”と私は思った。

予選リーグは4勝3敗で、決勝トーナメントは4位通過という意外な成績。これは『SPORTSうるぐす』で江川卓キャスターが別の競技で言っていたのだが、“体調をオリンピックに照準を合わせることの難しさ”を実感した。

「色々という人もいると思いますが、戦っている選手のほうがキツかったと思います」  

3位決定戦で日本の敗戦が決まった直後、テレビで解説をしていた野村謙二郎氏が述べた。

「申し訳ない。ただそのひとことです」  

試合終了後、星野仙一監督は国民に謝ったが、スポーツ選手ではない我々はそのひとことで充分ではないだろうか。

野球の日本代表は北京オリンピックのメダルが獲れなかったものの、レギュラーシーズン、クライマックスシリーズ、日本シリーズ、アジアシリーズ、第2回World Baseball Classic予選でより一層、おおいに盛り上がることを願っている。  

余談だが、筑豊電気鉄道黒崎駅前-筑豊直方の運賃は大人380円、JR九州黒崎-直方間は大人450円である。


★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②フリー百科事典『Wikipedia「油屋熊八」』はこちらにクリック!!

※本文の一部はモニュメントの解説も参照している。

③フリー百科事典『Wikipedia「別府市」』は
こちらにクリック!!

④筑豊電気鉄道ホームページは
こちらにクリック!!

⑤JR九州883系についてはホビージャパン刊行、『TRAIN MODELING MANUAL Vol.1』の50・51ページを御覧下さい。



来訪御礼のみや記事に関係のないコメントをされる方は上にクリックして下さい。また、我がブログのコメント、トラックバック承認制になっておりますので、御了承願います。

★お知らせ

2008年8月31日(日曜日)まで2者択一サイト、『Unow?』で、「モハよう著者からの20の質問」が公開されており、質問28で私の画像が掲載されております。ぜひ、アクセスしてみて下さい。

なお、質問を回答するには会員登録が必要となりますので、あらかじめ御了承下さい。

①『Unow?』は
こちらにクリック!!(回答するには会員登録が必要となりますので、御注意下さい)

②『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』はこちらにクリック!!

③『Unow?「モハよう著者からの20の質問」』で、私が提供した画像があるところへは
こちらにクリック!!

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2008年の汽車旅3-5(まだまだ221系丹波路快速) [汽車旅2008]

◆まだまだ221系丹波路快速

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新大阪で東海道本線の快速(西明石から普通電車)姫路行き(1号車クハ221-51:弱冷車。女性車掌乗務)に乗り換えようとした矢先、前方に宮原電車区のアプローチ線があるのだが、そこに221系6両編成が通過し、“エッ?!”とあせる。事前に調べた情報では221系の丹波路快速篠山口行きは16時24分発なので、大阪で余裕を持つつもりでいた。

快速(西明石から普通電車)姫路行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大阪1ク ハ221-51弱冷車
 2サ ハ220-43弱冷車
 3モ ハ220-43なし
 4サ ハ220-42なし
 5モ ハ220-42なし
 6サ ハ221-51なし
 7モ ハ221-51なし
新大阪8クモハ221-51なし

 “早く着いてくれよ”とあせり、15時49分、大阪5番のりばに到着。隣りの4番のりばは、宮原電車区からの回送はやっぱり丹波路快速篠山口行き(1号車クハ221-5:弱冷車。ローレル賞のプレートつき)で、暑いのに冷や汗をかいたが、まにあった。

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15時54分に発車し、尼崎から福知山線へ。以前は勢いがあったようにも思えるが、2005年4月25日(月曜日)に発生した脱線事故の現場までは徐行運転である。運転士といった乗務員は後遺症がまだまだ残っており、この先、消えることはないだろう。



脱線事故現場のマンション、エフュージョン尼崎はまだ取り壊されておらず、福知山線を利用するのは脱線事故後、2回目。このときはエフュージョン尼崎でお焼香とお線香をあげ、犠牲者の御冥福をお祈りした。JR西日本のスーツを着た社員が深々と頭を下げ、ものすごく恐縮したが、私も会釈をした。あれから3年たっても、昨日のことのように思い出す出来事で、それまで高い評価をしていたJR西日本への信頼と信用が揺らいだ。それは沿線利用客などもそうであろう。

2005年12月25日(日曜日)、JR東日本羽越本線で特急〈いなほ14号〉新潟行きが強風により脱線転覆し、死傷者を出す事故が発生した。

JR東日本は徹底的な強風対策を行ない、関東地方でも武蔵野線や常磐線など、“起こりうる区間”でもやるのだから、安全にかける意気込みに感心した。車両のグレードに疑問があるJR東日本だが、事故防止にかける気迫に私は見直した。

その一方で、JR西日本はあの大惨事が発生したあとも大阪駅の改良工事を継続して行ない、車両の新製が多く、そっちを優先している印象を受け、遺族や負傷者に対する補償問題も完了していない。

そして、JR西日本に対する最大の怒りは福知山線で脱線事故が起こり、世界中のマスコミが大々的に報道したにもかかわらず、いまだに「JR宝塚線」と名乗り続けていることである。これは現実逃避かつ、あの事故を真正面から受け止めていないも同然の行為で、こういった姿勢が人々の信頼を取り戻せない要因にもなっているのだ。もともと、「JR京都線」や「JR神戸線」といった安直な路線愛称にも問題があり、オリジナリティーのなさに常日頃からあきれかえっているのだが、JR西日本に投書したところ、回答が届いたので、御紹介しよう。


「いつもJR西日本をご利用いただきまして、ありがとうございます。

関係部署からの報告に基づき、頂戴いたしましたご意見についてご回答させていただきます。

京阪神近郊は、運行エリアが多数の線区にまたがり、直通運転も行っていることから、お客様への分かりやすさを勘案し、東海道本線や山陽本線の一部をJR京都線、JR神戸線といったように、JR宝塚線と『愛称線区』でご案内させていただいております。

何卒ご理解をいただきますようよろしくお願いいたします」

これは回答になっていないも同然で、こういった答えで人々を納得させることができるのだろうか? 

東京だと国鉄時代から発車する東海道本線や東北本線の電車は「東海道線」、「横須賀線」、「京浜東北線」、「山手線」と柔軟に対応。JR西日本も分割民営化直後から、そういったスタイルを作りたかったのだろう。その答えは阪急電鉄のパクリが3つもあり、当初は沿線住民からは受け入れられず、JR京都線を予定していた米原-大阪間のうち、米原-京都間は「琵琶湖線」に変更、大阪-新三田(Shin-Sanda)間を予定していたJR宝塚線は篠山口まで延伸することで決着した。また、JR西日本みずから片町線の存在を否定するかのように「学研都市線」にしたのも理解できない。



脱線事故現場を通過すると、スピードがあがり、塚口を通過。留置線と上りホームには223系6000番台が止まっており、どうやら尼崎からの直通快速おおさか東線経由奈良行きに起用されるようだ。

丹波路快速篠山口行き編成表
快速大阪行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
篠山口1ク ハ221-5弱冷車。丹波路快速で乗車
 2サ ハ220-5弱冷車
 3モ ハ220-5なし
 4サ ハ221-5なし
 5モ ハ221-5なし
大阪6クモハ221-5快速で乗車
1・6号車はローレル賞のプレートつき

尼崎-宝塚間は意外と曲線が多く、スピードはそんなに出ないが、川西池田で321系の各駅停車新三田行きに接続。そういえば、宇治や四条畷でもそうだったが、待避による停車時間が長い場合、ドアは半自動扱いにしており、車内保温にはかなり徹底しているようだ。

川西池田を発車すると、阪急電鉄宝塚本線(通称、「宝塚線」)の平井車庫へのアプローチ線をくぐり、進行方向左側にはラインナップが集結。宝塚線に1編成しか所有していない9000系はお休み。2008年は京都本線用の9300系が増備され、通勤特急運用に進出。6300系を脅かす存在になりつつあるようだ。

中山寺で223系6000番台の丹波路快速大阪行きに遭遇。2008年6月28日(土曜日)から福知山線運用に進出し、アーバンネットワークのエース、221系の大半は一斉に置き換えられてしまった。

ジェー・アール・アール刊行の『普通列車編成両数表 第22号』によると、223系6000番台は2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正から決まっていたことであるが、宮原電車区所属車がそろっていなかったようで、6月28日(土曜日)からの一斉投入となった。このため、やりとりしているブロガーさんの記事を見て、大あわて(ブロガーさんが1番あわてていたのでは?)。たまたま都内の書泉グランデで『普通列車両数編成表 第22号』を見つけ、ダイヤを調べたところ、221系6両編成の福知山線運用は健在だったため、今回の乗車となったが、予定より30分早いのは嬉しい誤算である(たぶん、『普通列車編成両数表 第22号』を見落としていたのだろう)。

「阪急電車はお乗り換えです」  

車掌が案内をして、今度こそ宝塚線をくぐり、宝塚に到着。運転士は三田まで乗務員室の左と中央のカーテンを下ろし、16時19分に発車。街から一気に難所へ変わり、中国自動車道と共に歩む。  

福知山線生瀬(Namaze)-道場(Dohjoh)間は複線電化させるため、昭和61年(1986年)8月1日(金曜日)、新線に切り替え、11月1日(土曜日)のダイヤ改正で、全線及び山陰本線福知山-城崎(現在の「城崎温泉」)間の電化が完成。福知山線の複線は宝塚-新三田間に延伸。また、西宮名塩(Nishinomiya-Najio)、新三田の新駅が誕生。103系800番台の国電(塚本通過の各駅停車)も大阪-新三田間の運転に変わってゆく。

P1320790.JPG
 
福知山線の快速は平成元年(1989年)3月11日(土曜日)のダイヤ改正で誕生。当初は大阪-篠山口間の運転で、113系800番台を使用していたが、平成2年(1990年)3月10日(土曜日)のダイヤ改正で、221系の増備で新快速運用を拡大。一部の117系はホワイトを基調にグリーンの帯を巻く塗装に変更の上、置き換えたが、翌年には一部をセミクロスシートの117系300番台に改造されている。

平成8年(1996年)12月1日(金曜日)、福知山線は広野-古市間が複線化。また、平成9年(1997年)3月8日(土曜日)に新三田-広野間、古市-篠山口間が複線化し、JR東西線が開幕。すると、福知山線は尼崎-宝塚間の運行本数が急増。これは片町線・JR東西線からの快速及び、各駅停車が登場したためで、尼崎で東海道本線の各駅停車に同一ホームで接続することによって、大阪-宝塚間の利便性が格段に向上した。しかし、これが余裕のないダイヤを生むことになり、あの大事故につながってしまう。

P1320761.JPG

2000年3月11日(土曜日)のダイヤ改正で、日中の大阪-篠山口間に丹波路快速が誕生。新快速用に大量投入された223系2000番台により、捻出された221系が初代丹波路快速の運用に就いた。おそらく、JR東西線直通の快速とのすみわけが目的だったのではないかと思うが、朝夕の時間帯は快速になっており、“大阪-篠山口は丹波路快速”というふうに徹底されていない。また、117系300番台は丹波路快速の運用はなく、朝夕の大阪発着の快速運用は2005年4月25日(月曜日)まで継続された。JR西日本所属の117系シリーズはATS-Pを装備していないため、復旧後は福知山線の運用はできなくなってしまったのだ。

先述したように2008年6月28日(土曜日)から223系6000番台が福知山線の営業に就いている。これにより、一部の221系4両編成は山陰本線の運用にまわっている。

長いトンネルを抜け、三田へ。ここでは降りるお客が多く、神戸電鉄三田線に乗り換えた模様。兵庫県三田市は福知山線の複線電化以降、街へ変貌し、ウッディタウンという住宅地がある。福知山線の利用客が増えたのもウッディタウンの存在が大きいようだ。

新三田でも下車客が多く、ガラガラ。駅を開設した当初、改札口へは専用の踏切を渡らなければ行けなかったが、いつのまにか安全重視の地下道に切り替えていた。




すっかりガラガラとなってしまい、新三田を発車すると、その先に留置線がある。緑に囲まれ、自然豊かなところに通勤形電車とは妙な光景だが、以前は201系や205系ばかりだったのに、すっかり207系シリーズと321系に変わっていた。

丹波路快速は運行当初から、三田-篠山口間は各駅に停まるのが難点だが、田園風景をひた走る。豊作であることを願うのみだ。

P1320775.JPG

16時59分、終点篠山口3番のりばに到着。向かいの2番のりばには113系シリーズの普通電車福知山行きが発車を待っており、クハは体質改善車、モハは湘南色だった。JR西日本は塗装の異なる車両を平然と連結するのはレールファン的な視点では面白いが、こういった光景が見られるのも、これから先は少なくなるだろう。

P1320778.JPG

普通電車福知山行きが発車し、種別幕を回送に変えた221系は一旦、本線上へ引き上げ。すると、西側にある留置線では223系5500番台が休んでいた。

ワンマンカーの運用を前提とした223系5500番台は113系3800番台を置き換えるために登場したと言われている。また、2008年度から223系シリーズは車体強度を見直した車両を投入しているが、223系5500番台はその第1陣ということになる。

考えられるのは福知山線篠山口-福知山間、山陰本線京都-城崎温泉間の運用にあてられるのだろうが、もしかすると、2009年春のダイヤ改正で、丹波路快速を大阪-福知山間の運行に変更され、1・2号車を223系5500番台の福知山運用(篠山口-福知山間はワンマンカー)、3~6号車を223系6000番台の篠山口運用にするのかもしれない。そうなると、大阪-篠山口間は6両編成になるため、座席数が増えることになり、サービスの向上につながる。

山陰本線でも京都-福知山間を運行する普通電車は113系シリーズを2本つなげ、京都-園部間は6両編成、ワンマンカーとなる園部-福知山間は2両編成で運行している。おそらく、221系4両編成を投入したのは223系5500番台をつなぐことを前提としているのだろう。また、京都-園部間の快速を「x路快速」になることが予想される。

さて、113系3800番台は中間車を先頭車化改造したものだが、フェイスがJR西日本史上、最大の駄作と言ってもよく、おまけに体質改善車でもなかった。わずか7年で姿を消すことになりそうだが、記憶に残る車両とも言えるだろう。

P1320788.JPG

17時10分、1番のりばに快速大阪行き(6号車クモハ221-5:ローレル賞のプレート。女性車掌乗務)が入線。半自動ドア扱いで、種別幕はしばらく回送のままで、方向LEDはなにも表示していなかったが、発車10分前に「快速大阪」と表示された。

隣りの2番のりばにエル特急〈北近畿16号〉新大阪行きが到着。先に通し、17時31分に発車。ちょうど、私が当初のスケジュールでは乗る予定だった大阪16時24分発の丹波路快速が221系6両編成で、篠山口3番のりばに滑り込んだ。

早朝からアクティブに動いているせいか、広野を過ぎたあたりからウトウトしてしまい、気がついたら尼崎に到着するところだった。

P1320795a.JPG

再度、東海道本線に戻り、18時36分、終点大阪9番のりばに到着した。
2008年も“221系新快速リターンズ”がありますように。

※次の「2008年の汽車旅3-6」は2008年8月19日(火曜日)以降に掲載する予定です。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②JR西日本ホームページはこちらにクリック!!

③221系備考一覧は
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④フリー百科事典『Wikipedia「福知山線」』は
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⑤UZ's View「223系JR宝塚線デビュー【6/30】」は
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⑥UZ's View「はじめての223系丹波路快速」はこちらにクリック!!

⑦UZ's View「223系5500番台デビュー!」はこちらにクリック!!

⑧UZ's View「223系5500番台試乗記」はこちらにクリック!!

⑨住吉急行電鉄の日報「221系『丹波路快速』も健在」は
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⑩住吉急行電鉄の日報「尼崎で223系6000番台『丹波路快速』などを見る」は
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⑪住吉急行電鉄の日報「嵯峨野・山陰線221系」は
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⑫鉄道ニュース「223系6000番台,福知山線で運用開始」は
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⑬鉄道ニュース「223系5500番台登場」はこちらにクリック!!

⑭鉄道ニュース「223系5500番台,福知山電車区へ回送される」はこちらにクリック!!

⑮まさきんぐの多趣味な毎日「突然の登場」はこちらにクリック!!

⑯まさきんぐの多趣味な毎日「今日も登場」はこちらにクリック!!

⑰参考文献として、ジェー・アール・アール刊行、『普通列車編成両数表 第22号』を使用。

⑱岸田法眼のRailway Blog.「2005年の汽車旅4-3」は
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⑲岸田法眼のRailway Blog.「2004年の汽車旅7-2」はこちらにクリック!!



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2008年の汽車旅3-4(大阪市交通局10系VVVFインバータ車試乗) [汽車旅2008]

◆大阪市交通局10系VVVFインバータ車試乗

天満橋で大阪市交通局(大阪市営地下鉄)谷町線(T22)に乗り換え。ホームの八尾南(T36)寄りは2両分のスペースがあり、8両編成化に対応できるようになっているものの、増結のメドはたっていない。

大黒柱の御堂筋線は予定通り、10両編成化され、堺筋線も相互直通運転をする阪急電鉄千里線と京都本線に歩調を合わせ、2両増結して8両編成化。四つ橋線も23系に統一後、1両増結して6両編成化されているものの、御堂筋線以外の路線は赤字というのが現状である。

P1320718.JPG

さて、ホームの先のシールドトンネルは断面と架線がないのが新鮮に見える。意外かもしれないが、東京には第3軌条のシールドトンネルがないのである。まるで“気動車が通るのではないか”と錯覚しそうだ。

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14時30分発の八尾南行き(1号車22602)へ。昔は大阪市営地下鉄の第3軌条各線に散らばっていた30系がやって来るかなと思ったが、22系だった。実は22系に乗るのは初めてで、これにより、すべての新20系シリーズに乗ったことになる。

 
八尾南行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
天王寺122602なし
 222102なし
 322802女性専用車
 422302なし
 522202なし
天満橋622902なし
女性専用車は平日初電から9時まで

22系は平成2年(1990年)に入団。23系と共に新20系シリーズで最初に投入された形式で、平成3年(1991年)には御堂筋線に21系、中央線に24系、千日前線に25系を投入。更に大阪港トランスポートシステムでも新20系シリーズをベースとしたOTS系が入団している。  

新20系シリーズは軽量ステンレス車体を採用。車内は10系・20系の暖色系を継承し、シートモケットには着席区分を表示。照明は蛍光灯にカバーをつけるなど、グレードの高い車両とした。また、今まで車体側面の帯はラインカラーに大阪市営地下鉄の紋所を入れていたが、これを白い帯の組み合わせに一新。車両全体に巻き、一体感を表している。また、大阪市営地下鉄の紋所は車両側面の両端に健在で、ラインカラーで表示している。  新20系の大量投入により、50系・100形は姿を消し、30系は一気に廃車され、谷町線用だけが冷房改造を受けて残留。平成7年(1995年)に大阪市営地下鉄の冷房化率は18年がかりで100パーセントを達成した。   

その後、OTS系は大阪港トランスポートシステムが大阪市営地下鉄ではないため、運賃が高いのが響き、利用客が伸び悩んでおり、2005年7月1日(金曜日)、路線を中央線に編入。そのため、24系に編入。更に近畿日本鉄道けいはんな線の開幕にともない、谷町線20系と中央線24系の交換トレードが発生。中央線から移った24系は22系に改番し、下2ケタは55から63にして、レールファン的にはわかりやすいようになっている。ちなみに元OTS系も現在は谷町線で活躍。シートモケットはブルーのままである。

さて、谷町線は3号車を女性専用車にしているが、御堂筋線とは違い、夢塗装車ではなく、平日初電から9時までの設定となっている。  

天王寺(T27)で御堂筋線(M23)に乗り換え。14時49分発の新大阪行きと14時53分発の千里中央行きは21系なのでパス。14時57分発の新大阪行きは10系リニューアル車なので、乗るのだが、その直後、1番線に天王寺止まりが到着。車両番号のある数字を見たとき、衝撃が走り、血が騒いだ。そのため、15時04分発の新大阪行きまで待つことにした。

P1320729.JPG
 
人が多いので、ジャマにならないようにしながら待つこと5分以上、2番線に新大阪行き(9号車1017:リニューアル車)が入線。10系リニューアル車だが、関西のレールファン注目のVVVFインバータ車である。先頭車の車両番号の下が細い赤と白の帯が2本交互にあり、大阪市営地下鉄ではこれを「10A系」と名づけているが、改番はされておらず、ここでは「10系VVVFインバータ車」と記すことにする。

新大阪行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
新大阪101117リニューアル車
 91017リニューアル車
 81917リニューアル車
 71317リニューアル車
 61217リニューアル車。女性専用車。夢塗装車
 51617リニューアル車
 41717リニューアル車
 31417リニューアル車
 21517リニューアル車
天王寺11817リニューアル車
女性専用車は平日終日

10系は大阪市営地下鉄では唯一の電機子チョッパ制御で、平成10年(1998年)から車両のリニューアルが行なわれているが、2006年秋からはVVVFインバータ制御にチェンジすることになった。  

これは電機子チョッパ制御がオーダーメイドの状態となったため、部品の確保が必要になったためである。このため、今後の10系リニューアル車はVVVFインバータ制御となり、電機子チョッパ制御は廃棄せずに確保。既存の10系が重大な故障に直面した場合、再利用ができるようになる。  

10系のVVVFインバータ制御化は第23・25編成で、リニューアルと同時に施行。2007年12月から2008年4月にかけて、リニューアル済みの第17・18編成も急きょ、VVVFインバータ制御化されることになった。  

10系の第17編成以降は昭和61年(1986年)から、平成元年(1989年)にかけて増備され、20系と同様に冷房の薄型化、側面の車両番号を切り文字にして、ささやかなグレードアップをはかっている。どうやら、10系のVVVFインバータ制御は第17編成以降となり、第16編成以前は電機子チョッパ制御のままになる見込みである。
 
10系比較表
方向号車車両番号チョッパ車VVVF車
江坂101100形電動車付随車
 91000形電動車電動車
 81900形付随車電動車
 71300形電動車付随車
 61200形電動車電動車
 51600形付随車付随車
 41700形付随車付随車
 31400形電動車電動車
 21500形電動車電動車
なかもず11800形付随車付随車

15時04分に発車。VVVFインバータ制御の音が聞こえる。電機子チョッパとは明らかに違う。走りも以前より、軽快になったように思う。スピードは従来と変わらないが、速さの感覚が違っているような気がする。VVVFインバータ制御化により、電機子チョッパ制御の6M4Tから、5M5Tへと変わり、1100形と1300形は付随車、1900形は電動車に変更されている(「M」は電動車、「T」は付随車)。

今回は10系ではおそらく初めてであろう、車端部へ坐る。空いているハシッコの席がそこしかなかったからだが、最初は暑かったものの、動物園前(M22)で改善。ひんやりしてきた。  

案の定、なんば(M20)-梅田(M16)間は混雑していたが、2009年3月20日(金曜日・春分の日)、阪神電気鉄道は阪神なんば線が開幕。これにより、終点梅田で御堂筋線に乗り換える必要がなくなるため、利用客の減少が予想される。御堂筋線は大阪市営地下鉄のドル箱路線のため、減収になってしまうと頭が痛いところだろう。

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中津(M15)を発車すると、地上へ。高速道路のように見えて、実は一般道路の新御堂筋と合流し、共に淀川を渡る。第3軌条路線ではスケールのデカい鉄橋を渡り、終点新大阪(M13)2番線に到着。全員の降車を確認したあと、留置線へ引き上げた。

 

P1320748.JPG

その後、1番線になかもず行きが到着するが、なんとオリジナルを堅持する10系第4編成が到着。第1~3編成が10両編成化により、分解された現在では最古参車両にあたるが、2007年4月7日(土曜日)乗車時では見た目が少々ボロボロで、見るに耐えないものがあったけど、修復されていた。

P1320754.JPG

 

10系第4編成のあと、1番線には留置線で休んでいた10系VVVFインバータ車の天王寺行きが入線。ガラガラの車内だが、ヘッドライトの点灯が“鬼の形相”と化し、15時35分、発車。次のなかもず行きは21系が入ってきたため、スケジュールの都合もあり、自動改札機を出ることにしよう。



今回の御堂筋線は関西のレールファンが撮影のターゲットにするであろう、10系VVVFインバータ車と第4編成を見ることができるとは運とツキがよかった。この日は京阪の新塗装車も見ることができたのだから、充実した1日と言えるだろう。そして、10系の次なるリニューアル車に選ばれたのは意外にもラストナンバー、第26編成である(備考③参照。画像は2007年3月2日に撮影)。  

10系のオリジナル車は少なくなっているが、電気笛の高らかな音はいつまでも耳に焼きつけておきたい(増備末期とリニューアル車は違う音になっている)。ちなみにJR東日本は電気笛の装備が標準となっているが、トーンが10系オリジナル車と微妙に異なる。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②10系備考一覧はこちらにクリック!!

③住吉急行電鉄の日報「岸辺駅のホームから」は
こちらにクリック!!

④参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル1990年7月号』を使用。


★おまけ



















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2008年の汽車旅3-3 [汽車旅2008]

◆短命のターコイズグリーン



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八幡市3番線から京阪本線8000系の特急淀屋橋行き通過後、2200系の各駅停車淀屋橋行き(2274)に乗り、11時46分に発車。駅の発車時は東京メトロのブザーも使っており、ビックリ。車両は宇治線で乗った2600系と同様、化粧板は国鉄の通勤形電車、近郊形電車を彷彿させるグリーンで、ロングシート、床、カーテンも徹底的にこだわっている。
 
各駅停車淀屋橋行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
枚方市なし2274なし
 なし2321なし
 なし2333なし
 なし2384なし
 なし2363なし
 なし2319なし
八幡市なし2224なし

個人的に“誤算”だったのは京阪の通勤形電車は6000系、7000系、7200系、9000系、10000系といった“直流1500ボルト昇圧後の車両”が主力だと思っていたが、直流600ボルトの時代から走る“デメキンライト”の車両がまだまだ一線で活躍していることだ。京阪の直流1500ボルト化は意外と遅く昭和58年(1983年)12月4日(日曜日)、京阪本線、交野線(Katano Line)、宇治線で実施。京阪本線の延伸という位置づけもできる鴨東線(Ohtoh Line)も平成元年(1989年)10月5日(木曜日)の開幕時から直流1500ボルト。残る京津線、石山坂本線は平成9年(1997年)10月12日(日曜日)に直流1500ボルト化された(鋼索線の電圧は公表されていない)。  

カーブが多く、スピードが出せないが、御殿山が近くなると、車内に照明が入り、11時58分、枚方市3番線に到着。向かいの4番線から先に発車する12時01分発の特急淀屋橋行きを待つ。

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特急淀屋橋行きは“もしや”と思っていたが、8000系エレガント・サルーンがやって来た。6番線には12時04分発の交野線10000系の各駅停車私市行き(For Kisaichi.ワンマン運転)が発車を待っているが、ターコイズグリーンとエレガント・サルーンの顔合わせ。10000系の特長の1つであるターゴイズグリーンはシティ・コミューターに塗り替えられる。  

8000系以前の特急車は今まで、上半分がマンダリン・オレンジ(黄色っぽい色)、下半分がカーマイン・レッドのツートンカラーだったが、新塗装、エレガント・サルーンは上下の配色を逆転。上半分はエレガント・レッド、車体中央に巻く帯はエレガント・ゴールド、下半分はエレガント・イエローとした。雅やかなハレの気分でゆっくりくつろげるよう、厚みのある転換クロスシートで、先頭車の乗務員室寄りの2列は早い者勝ちの展望席、4号車は2階建て車両(ダブルデッカー)、5号車はテレビカーと目玉車両が多く、乗る車両に迷いそうなほどの魅力を持つ。今回の塗装変更で、シートモケットも一新し、黒を基調にピンクのシートカバーで落ち着きのある雰囲気になっている。

 

京阪の特急は乗車券のみで乗れるが、以前は京橋-七条間がノンストップだった。しかし、現在は停車駅が多くなっており、枚方市では乗車客が多く、立客多数で発車。“全員着席”にこだわり、2階建て車両を投入したというのに、定義が崩れてしまったような気がする。盛況であるのはいいことなんだけど。また、残念なのはシティ・コミューターもそうだが、外幌がグレーで、車体にマッチしないことである。無塗装の車両なら話は別だが、外幌にも色をつけたほうがいい。  

ここで交野線に乗り換えるが、自動改札機はすべてバーのないタイプに取り替えていた。宇治や八幡市はバーのある旧来のタイプがあり、自動改札機の取り替えが進行しているということになるのだろう。

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京阪の自動改札機は通れるものは「←」、通れないものは関西の流儀といえる「×」となっている。昔の関西の自動改札は“マルペケ方式”だったが、変わりつつあるようだ。そして、ICカード乗車券、PiTaPa専用の自動改札機は青いタテのラインが点灯。これは通れることを意味し、通れない場合は消灯し、PiTaPaタッチ部分の下にある「×」が点灯することになっている。

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6番線にまわり、交野線の各駅停車私市行き(10004:ワンマン運転)が入線。新塗装車が登場するまでは斬新だったターコイズグリーン1色の10000系である。  

ドアが開くと、車内は5秒おきにチャイムが鳴る。これは東武鉄道50000系シリーズやJR東海の700系のデッキ部分と同様で、人によっては耳障りな音のようだ。今回は塗り替えられる前にターコイズグリーンの10000系に乗ってみたかった。  

先頭車と前から2両目は盛況しているものの、うしろ2両はガラガラというアンバランスな乗車率で12時14分に発車。すぐに右へ曲がり、京阪本線と別れ、車窓は街から町へと変わってゆく。  

車内の照明は常時点灯。これはワンマン運転が影響しているようだ。運転中に照明のON・OFF作業は事故を起こす原因になりうると判断したのだろう。

関西の私鉄は明るい時間帯に照明をOFFにする傾向があり、消費電力の低減に努めている。また、関東の鉄道の大半やJRグループは終日前照灯つけっぱなし運転となっているが、関西だと地下鉄以外、明るい時間帯はつけていない。“電車イコールeco”という案内をよく見かけるが、二酸化単価の削減に貢献していることは事実だろう。しかし、照明や前照灯をつけっぱなしにすると電力会社の電力がパンクする可能性もあり、見直しをする必要性もあるのではないだろうか。

10000系は2002年に入団。当初からワンマン運転を視野に入れた車両で、7200系をベースに台車は防音車輪を採用。乗降用のドアは東京メトロと同一デザインになっている。

何度も述べているが、10000系最大の魅力は通勤形電車の塗装をターコイズグリーンに変更したこと。今までにない鮮やかなカラーは強烈だったが、ターコイズグリーン1色は国鉄通勤形電車のような単調さがあった。また、ほかの車両はターコイズグリーンに塗装変更されることはなかった。

2002年4月15日(月曜日)にデビュー。4両編成のため、交野線、宇治線といった支線で使用されており、1900系、2600系の一部を置き換え、2006年まで6編成増備されたが、思ったほど置き換えが進んでいないような気がする。

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2007年9月22日(日曜日)、交野線はワンマン化。宇治線で起用されることはほとんどなくなり、交野線専用車のようになっている。そして、ターコイズグリーンの塗装も2012年までには見納めになる。ちなみに10000系は当初、乗務員室寄りの窓上にメタリックシルバーで、「KEIHAN」のロゴを入れていたが、2008年に全車共通タイプに変更されている。

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ロングシートは7200系と同様、座面と背もたれが一体となっておらず、そのあいだには穴の開いた金属板が見える。急行淀屋橋行きで乗車した7200系では気づかなかったが、このデザインは着席区分を表示しているのだ。穴を開けることによって、着席区分を明確化しているのである。こうして、坐り心地のよさとの両立がはかられているのだが、利用客はそれに気づいているかどうかは沿線に住んでいるわけではないから、わからない。

あと、関西の私鉄で多いのは白いライトでおなじみの高輝度放電灯、ボルスタレス台車、バケットタイプのロングシートを積極的に採用していないことで、京阪もその1つ。高輝度放電灯は光の届く距離が普通のヘッドライトに比べ、長いメリットがあるし、ボルスタレス台車だとヨーダンパをつければいいように思える。バケットタイプのロングシートは着席区分が明確なため、定員通りに坐ることができるメリットがある。これだと“関東(特に首都圏)は積極的、関西は保守的”なのだろうか。

各駅停車私市行き(ワンマン運転)
編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
私市なし10004なし
 なし10504なし
 なし10654なし
枚方市なし10054なし

JR西日本片町線をまたぎ、河内森(Kawachi-Mori)へ。ここは片町線〔河内磐船駅(Kawachi-Iwafune Sta.)〕の乗り換え駅だが、距離が離れており、まるで地下鉄のようだ。

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河内森でガラガラとなり、私は前面展望席へ移動。発車すると、登り坂となり、12時26分、終点私市2番線に到着し、交野線全線完乗を達成。京阪で乗っていない路線は中之島線だけとなり、完全制覇に王手がかかったことになる。

終点私市で下車し、ログハウス調の駅舎を眺め、徒歩で河内磐船駅へ移動。駅前のマップで表示していたため、近いと判断した。青春18きっぷで旅をしていることもあり、ここは交通費を節約しよう。

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地図を見たが、交野線を直線に例えると、道路は曲線。歩いているうちに頭がこんがらがってしまい、田畑の道でショートカット(私有地なので、歩いちゃいけないのだが…)。公道で10000系を撮影し、ターコイズグリーンに目を焼きつけた。


◆試運転を始めた中之島線  

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昼食購入後、片町線河内磐船から13時02分発の快速JR東西線経由宝塚行き(クハ206-1068:弱冷車)へ。JR西日本で通勤形電車に乗るのは珍しいことだが、片町線の乗車はとっさに思いついた。
 
快速JR東西線経由宝塚行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
京橋なしク ハ206-1068弱冷車
 なしサ ハ207-1054なし
 なしクモハ207-1068なし
 なしク ハ206-136弱冷車
 なしモ ハ206-21女性専用車
 なしモ ハ207-38なし
河内磐船なしク ハ207-136なし
女性専用車について
①平日初電から9時まで
②平日17時から21時まで
 
四条畷(Shijoh-Nawate)で321系の各駅停車JR東西線経由西明石行きに接続。ここから利用客は増えてゆく。

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JR西日本207系シリーズはJR東日本より早く、ワイドボディーとワイドな窓を採用した通勤形電車で、ロングシートの両端と網棚にポールをつなげなかったこともあってか、車内は広々としているが、着席区分が不明確のため、7人掛けのロングシートは6人掛けと化している。関東だと7人掛けのロングシートが6人掛けと化している状況は、1人分が入り込める余地があり、詰めることができるのに対し、関西だと絶妙な空き間隔となっているため、坐れる余地がないほどで、かえって感心してしまうほど(上の画像はイメージ)。こういうのが日常茶飯事なのか、321系では長いものは6人掛けに変えたが、利用客のわがままに従ってしまったのではないだろうか。

 

徳庵(Tokuan)付近に車両メーカー、近畿車輛があり、JR西日本223系5500番台、阪神電気鉄道1000系を製造しており、まもなく発送できる模様。JRグループや関東の大半の私鉄は狭軌のため、甲種輸送がやりやすいものの、標準軌だと、近辺ならば深夜のトラック輸送、遠方だと仮台車をはいて、“配達”されるのだろう。  

13時22分、京橋に到着。再び京阪に乗るが、京都ではエスカレーターは“関東流”になっていたのに対し、京橋では“関西流”に戻っていた。

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2008年の汽車旅3-2 [汽車旅2008]

◆宇治川の東西に同じ駅名  

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京都で10番のりばへまわり、奈良線のみやこ路快速奈良行き(4号車クモハ221-20)に乗り換え。2001年3月3日(土曜日)に誕生したとき、市販の時刻表では「快速〈みやこ路快速〉」と表記されていたが、2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正で種別に昇格した(JR西日本は当初から、みやこ路快速を種別として案内している)。  

車内は外国人観光客が2割ぐらいだろうか、乗っており、ならは世界的観光地であることを物語っている。

 
みやこ路快速奈良行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
宇治4クモハ221-20なし
 3モ ハ221-20なし
 2サ ハ221-20なし
京都1ク ハ221-20弱冷車

8時50分に発車。東海道本線では関空特急〈はるか9号〉関西空港行き、大垣-米原間で利用した普通電車(高槻-西明石間は快速)神戸方面加古川行きが相次いでホームへ滑り込んでゆく。複々線だからなせるワザである。  

東福寺で早々と降りる人が多く、京阪電気鉄道(次からは「京阪」と略す)京阪本線に乗り換えて、三条方面へ向かうのだろう。これにより、立客はほぼ解消。  

六地蔵で103系の各駅停車京都行きと行き違い。奈良線は単線、複線入り乱れなので、221系の性能がフルに発揮できないが、単線で行き違いができる一部の駅では1線スルー化して、快適性を向上している。ちなみに単線の行き違いができる駅の多くはポイント通過時、左右に曲がるので、スピードダウンや揺れも発生する。そのため、快速以上の列車だとタイムロスが生じるのだ。  

進行方向右側には京阪宇治線と合流し、しばらく並走するが、電車とすれ違うことはなく、離れる。宇治線は六地蔵、木幡(Kohata)、黄檗(Ohbaku)、宇治と奈良線と同名の駅が存在するが、いずれも位置が離れており、乗り換え駅ではない。

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宇治川を渡ると、9時07分、宇治4番のりばに到着。向かいの3番のりばに停車中の各駅停車奈良行きに接続するが、なんと、221系6両編成だった。みやこ路快速奈良行きはほぼ満席の状況だが、各駅停車奈良行きは回送とカン違いしても不思議ではないほど、ガラガラだった。


 

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宇治で下車。駅前には壷のカタチをしたポストがあり、2001年3月23日(金曜日)、宇治市制定50周年を記念して設置されたもので、中島誠之助鑑定士がこれを見たら、こう言うだろう。

「いい仕事、してますねぇー」  

宇治に立ち寄ったからには宇治茶を飲みたいところだが、茶店についてはまったく下調べをしておらず、途中で宝くじとLOTO6うりばを見つける。テレビ朝日で『ロト6で3億6千万円当てた男』というドラマを放送しているが、私はこのくらいのカネを手にすることができれば、フリーライターとして完全にやっていける環境が入手できたも同然なので、専念できる。遊びほうけるつもりはなく、ひたすら働くのみだ。でも、フリーライターの心細い点は勤務先がどこだかわからないところだろう。ローンをどうやってくみゃいいのだろうね?(特にクルマや家を買う場合)  

そのあと、宇治橋郵便局を見つけるも、この日は土曜日でお休み。その上、時間外窓口もないため、旅行貯金交渉もできない。あー、くやし。

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宇治橋西詰交差点で宇治橋に遭遇。奈良線の車窓からいつも宇治橋を見ており、いつかは渡りたいと思っていた。ようやく、宇治川を歩いて渡る。

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宇治橋の中央で、立ち止まる。下を流れる宇治川に沖ノ鳥島より面積が小さい石の上には水鳥なのだろうか、白い鳥が立ち止まっており、何十分もじっとしている。103系の各駅停車奈良行きとみやこ路快速奈良行きが通過していったが、ビクとも動かない。よほど居心地のいいところらしい。  

宇治川を渡り終え、京阪宇治線宇治駅へ。奈良線の宇治駅から宇治線の宇治駅までは約890メートル離れており、これでは乗り換え駅にならない。
 
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駅舎は『飛翔』と銘打ったステンドグラスがお出迎え。1階は去来と流点、2階は天空昇をテーマに制作しており、観光地ということをアピールしているようだ。奈良線の宇治駅はいたって“普通の橋上駅”という感じだが、宇治線の宇治駅はなにか気合いが入っているようだ。

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駅舎に入ったのはいいとしても、きっぷうりばと自動改札機までは遠い。ホームが西側にあり、奈良線をくぐらなければならないため、時間がかかるのだ。コンクリートの建物だが、無機質なつくりではなく、来訪者へのおもてなしを感じるデザインとなっている。
 
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そして、関西の方ならおなじみ、おけいはんのプラスチックポスターがある。

おけいはんはアンパンマンといっしょにバイキンマンをこらしめることはなく、『おかあさんといっしょ』に出ている歌のお姉さんでもなく、京阪のイメージキャラクターで、2000年12月に誕生。現在は2006年10月25日(水曜日)から3代目おけいはんとして、神農幸(Sachi Jin-no)を森小路けい子役として起用。初代から3代目まで名前は「けい子」でも苗字が違うのが特長であるが、テレビドラマとしての放送や映画化されたことはなく、メディアの露出はCMとポスターのみのようである(もし、テレビドラマや映画化されるとしたら、ホームコメディーかサスペンスのどちらかになるであろう)。

おけいはんの反響は大きいようで、近年は「京阪電車」という長年使われてきたフレーズをおびやかすほどのようである。

「京阪電車からおけいはんへ」

と華麗なる転身をとげるのかもしれない。そして、中之島線開幕で確実なものにしたいのではないだろうか。

◆運よく乗れた新塗装車  

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乗車券を購入し、自動改札機を通ると、2番線に各駅停車中書島行き(For Chushojima.2815)が入線。2600系4両編成だが、内装はグリーン系に徹底しており、優先座席のみ背もたれをオレンジにして、優先座席の対象者はどんな方なのかを散りばめている。

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先頭車の乗務員室うしろには京阪の新しいロゴがあり、どうやら全車の貼りつけが完了したようで、中之島線への意気込みが伝わってくる。ただ、これから2012年までの予定で車両の塗装をすべて新しいタイプに変えるというのに、貼りつけるのはそのあとでもよかったのではないかと思う。

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通勤形電車ではあるが、照明はカバーがついているが、でっぱっており、蛍光灯ムキ出しのままでよかったようにも思える。また、今では珍しくなった非常灯も装備。現在の非常灯は蛍光灯の一部がその役目を果たしているので、わざわざつける必要性がなくなったのだ。

 

天井にある円盤を見て、最初は扇風機かと思ったが、360度回転する冷房吹き出し口だとわかった。そこまでして冷房効果を高めようとする京阪の姿勢に脱帽だが、そこまでせずとも涼しいけど、面白い。360度回転の冷房吹き出し口を取り入れたのは、グアム島だと天井に扇風機の羽根のようなものがグルグル回っているところがあるので、それを参考にしたのだろうか。
 
各駅停車中書島行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
中書島なし2815なし
 なし2715なし
 なし2915なし
宇治なし2615なし

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9時51分に発車すると、1分もたたないうちに三室戸(Minurodo)に到着。発車すると車掌はいきなり、「まもなく三室戸」と言うものだから、あせった。


「チーン、チーン」  

という電車の乗降合図が仏壇にある、りんを彷彿させる音色で気味が悪いが、停車中は運転士も窓から身を乗り出し、安全確認。車掌と共に事故防止に向けて、目を光らせている。  

六地蔵で多く乗ってきたが、ここは京都市交通局東西線(T01)の乗り換え駅でもない。路線図を見たが、乗り換えの案内はどこにもないのだ。だから、車掌は言わなかったのだ。

「チーン、チーン」  

と父子連れが六地蔵から乗り込み、男の子は発車の合図音が大好きなようで、相づちを打つ。  

観月橋(Kangetsukyo)を発車すると、次は終点中書島だが、ホームは「x番線」と言っているのに、車掌は「y番のりば」と異なっていた。こういう場合はどちらか1つに統一すればわかりやすい。  

近畿日本鉄道京都線をくぐり、京阪本線に合流。すると、車掌は妙なセリフを言ったのが耳に残る。

「右側のドアを開けます」  

普通は「x側のドアが開きます」だが、聞きなれない言葉だった。これも京阪独自の方針かと思ったが、実際はそうでもないようだ。

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終点中書島3番線に到着。宇治線全線完乗を達成したが、余韻にひたる余裕を与えないかの如く、2番線に京阪本線7200系の急行淀屋橋行き(7251:新塗装車)が到着。なんと、運がイイことに新塗装塗り替え第1号編成である。これは早く乗らなきゃ!!  

終点淀屋橋まで先に到着することは車掌の案内で知ったが、停車駅も知らずに乗り換えてしまった。さいわい、次の目的地の駅には停まることがわかった。
 
急行淀屋橋行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
八幡市なし7251塗装変更車
 なし7951塗装変更車
 なし7751塗装変更車
 なし7351塗装変更車
 なし7301塗装変更車
 なし7801塗装変更車
 なし7701塗装変更車
中書島なし7201塗装変更車

7200系は平成7年(1995年)に入団。京阪本線の輸送力増強用に投入されたが、阪神大震災のあとに納車されたため、遠回りを余儀なくされた車両もある。

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アルミ車体ではあるが、塗装を施し、フェイスは7000系に順ずるものの、丸みがあり、硬さをなくし、車内はパワーウインドウを装備。優先座席は夏の強い日差しでも明確にわかるよう、カーテンにも「優先座席」を表示しており、芸が細かい。ちなみに7200系のフェイスは9000系や10000系にも引き継がれており、通勤形電車の標準スタイルだったことがうかがえる。

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ロングシートは座面と背もたれが一体となっておらず、そのあいだには穴の開いた金属板が見えるが、坐り心地がいいため、ほとんど気にならない。関西の鉄道の多くのロングシートは着席区分が明確なバケットタイプよりも坐り心地のよさを重視しているようだ。また、各車両に車椅子スペースを設置。更に冬季対策として、急速暖房機能を装備。車両基地を出庫し、営業運転に入る頃には客室の温度が適温になるように努めている。

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ドア上のLEDによる情報案内装置は進行方向右側のみ、左側は路線図を徹底配置。情報案内装置の左側は次駅案内、右側は沿線情報等を流している。ちなみに入団当初、進行方向右側はランプ点灯式による路線図も装備していたが、中之島線の開幕が近づいたことにより、撤去した。  

さて、急行淀屋橋行きは淀を通過。ここで通勤形電車の新塗装車、「シティ・コミューター」を御紹介しよう。

従来の塗装は上半分が若草色、下半分は青緑色のツートンカラーだったが、これに深みを増し、アーバン・ホワイトを追加した。また、フェイスは黒い部分を広げ、その姿は西武鉄道30000系“スマイルトレイン”を彷彿させる。

今回、メインとなるレスト・グリーン(濃緑色)は淀-樟葉間の車窓をイメージし、成長、発展、若々しさといった京阪の企業イメージを象徴する色だという。そして、フレッシュ・グリーン(黄緑色)を細い帯としてアクセントをつけ、下半分をアーバン・ホワイトとした。

実際にナマで見たが、鮮やかで明るくなり、好印象。今までの通勤形電車のカラーはかつての南海電気鉄道と同一だったため、しっくりこない部分があった。これで両社は将来、完全に別々のカラーに統一されることになる。

◆まだまだ若いのか? それとも若々しいのか?

「左側の扉が開きます」  

急行淀屋橋行きは放送が車掌の肉声なのに、なぜかドアの開くところは自動放送という不可解さが気になり、八幡市2番線に到着。隣りの3番線は8000系の特急出町柳行きが通過したが、若干の立客はあるものの、満員御礼。塗装は“エレガン都エクスプレス”のままだが、いずれはエレガントサルーンになってゆく。

八幡市は鋼索線の乗り換え駅だが、運賃は通算されず、1度下車してからでないと乗り換えられない。私はケーブルカーを利用する際、片道利用を原則としているため、ここは歩いて男山を登ることにしよう。

駅前の自販機ではタスポを使って煙草を買う親父がいた。タスポで煙草を買う光景を見るのは初めてだが、“そこまでして吸いたいのか?”とあきれかえる。タスポは不評のようで、コンビニで煙草を買う人が急増しているようだが、なぜ、“煙草をやめよう”という発想がないのかが理解できない。“喫煙はみずから自殺行為に走る”という感覚はないのだろうか?

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さて、適当に歩き、登山開始。石ロードで道に迷うことはないものの、コインロッカーが見当たらず、大荷物を抱えて登山だから、暑いし、クタクタ。山中では黒と茶の細い野良猫が各2匹見かけた。

「東京から? 学生さん?」  

登山中、茶店の親父に声をかけられる。東京からやって来たことは間違いないことだが、学生という年齢じゃない。8月18日(月曜日)で32歳を迎える私にとって、年齢より若い感じで見られるのは嬉しいが、ムダにトシをとったような気がして、なんか悲しい。そういえば2007年12月、理髪店を利用したら、そんなにトシが変わらないように思える女性従業員に「学生さんですか?」ときかれたしなぁー(学割適用の理髪店ではない)。私を色に例えると、レスト・グリーンに当てはまるのだろうか。

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石清水八幡宮に到着。旅の無事を祈願し、少々休んだあと、11時過ぎに再び動き出し、徒歩7分で鋼索線の男山山上駅に到着。ここでは乗車券を販売しておらず、八幡市下車時に200円(子供100円)を支払うことになる。

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八幡市行き(2:ワンマン運転。非冷房車)が到着し、乗り込むものの、なんと2001年7月から2代目車両で運行しているというのに、冷房がない!! 特急車と同じ塗装のワリには見掛け倒しだが、ここは窓が開いている部分に『ひえゾウくん(“正体”は日立のCOOL SHOTという冷房機)』2台で強冷房。間近だと、ひんやりして気持ちいいものの、車両全体を冷やすには程遠い。

P1320641.JPG
 
座席は固定クロスシートだが、ほとんどは八幡市寄りに向いており、上からの壮大かつ雄大な眺めを重視した。また、運転席には市販の蚊取り機を設置しており、21世紀の車両のワリには誤算が多かったことになるのではないだろうか。

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11時30分に発車。山上から見る八幡市の景色を見せるかの如く、ゆっくり下り、運転士は立ちんぼ。途中、トンネルは2つあり、最後のトンネルで男山山上行き(ワンマン運転)と行き違い、11時34分、終点八幡市に到着。鋼索線全線完乗を達成した。
 
八幡市行き(ワンマン運転)編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
男山山上→八幡市なし2非冷房車

なお、鋼索線の車両は塗装変更の予定はなく、唯一残る20世紀カラーかつ、非冷房車である。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!



②京阪電気鉄道ホームページはこちらにクリック!!

③『京阪沿線おでかけ情報サイトおけいはん、ネット』は
こちらにクリック!!

④フリー百科事典『Wikipedia「おけいはん」』は
こちらにクリック!!

⑤フリー百科事典『Wikipedia「京阪2600系電車」』は
こちらにクリック!!

⑥フリー百科事典『Wikipedia「京阪7200系電車」』は
こちらにクリック!!

⑦フリー百科事典『Wikipedia「宇治駅(京阪)」』はこちらにクリック!!

⑧フリー百科事典『Wikipedia「鈴」』は
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⑨お仏壇の浜屋ホームページはこちらにクリック!!

⑩UZ's View「京阪新デザイン車」は
こちらにクリック!! 

⑪ホテル&トラベルジャーナル「京阪の新デザイン車営業開始」は
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⑫ホテル&トラベルジャーナル「創刊200号記念『京阪の新デザイン登場!』」は
こちらにクリック!!

⑬ホテル&トラベルジャーナル「電車の小ネタあれこれ」は
こちらにクリック!!

⑭ホテル&トラベルジャーナル「京阪電車が変わります!」は
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⑮ホテル&トラベルジャーナル「京阪の駅名標取り換え終盤に」は
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⑯ホテル&トラベルジャーナル「京阪電車『春の新柄登場』」はこちらにクリック!!

⑰住吉急行電鉄の日報「おけいはん新カラーは2200系」は
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⑱住吉急行電鉄の日報「京阪電車(2008年5月17日掲載)」はこちらにクリック!!

⑲参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル1995年4月号』を使用。

⑳221系備考一覧は
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21.岸田法眼のRailway Blog.「禁煙ではなく、喫煙禁止の法律制定を!!」は
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2008年の汽車旅3-1 [汽車旅2008]

◆壮絶なデットヒート

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2008年8月1日(金曜日)、JR東日本東京へ。今回は東京に直結する東京地下鉄(通称、「東京メトロ」)東西線〔大手町駅(T-09)〕から乗り込んだが、西船橋方面のホームは07系第4・6編成に遭遇。丸みで柔らかなデザイン、角ばったものはなく、アルミ車体の進化を物語る意欲的な車両だが、デザインを優先したため、ドアの位置が従来の車両と異なり、災いを招いてしまったものの、東西線07系は人気者になりそうだ。

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東西線〔大手町駅(T-09)〕から東京駅への通路にはJR西日本のポスターが2枚掲示。仲間由紀恵のDISCOVER WESTと長澤まさみの〈のぞみ〉で、いずれもN700系で広島・山口方面のお越しをお待ちしている。関東地方でJR西日本のCMはDISCOVER WESTしか流れてこないように思えるが、〈のぞみ〉の東京-広島間の日中は1時間に3本運行へ増強。ヒコーキよりも〈のぞみ〉を選んでくれることを願っているが、私なら新大阪で〈ひかり〉レールスター、100系シリーズの〈こだま〉、0系シリーズに乗り換えているかもしれない。500系〈こだま〉が12月以降にデビューする可能性もあるし、山陽新幹線は乗る電車の選択肢が増えそう。

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夏の青春18きっぷシーズンのため、Suicaで小田原までの乗車券を購入し、自動改札機を突破して地上にあがると、丸の内中央口はグリーンのカヤみたいなものに覆われ、封鎖(丸の内中央口は7時から21時までの営業)。東京駅丸の内口は過去の姿へ復元する工事が進められているが、駅は年中無休であるため、壮絶かつ難工事になるであろう。

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22時53分、東海道本線9・10番線へ。9番線はすでに快速〈ムーンライトながら〉大垣行き(①東京-名古屋間は7号車クハ372-2:豊橋まで指定席。名古屋止まり。②名古屋-大垣間は1号車自由席クハ372-7)が入線しており、ドアが開くのを待つのみ。平成10年(1998年)4月に初めて乗ったときは「366M」と呼ばれていた普通電車が終点東京に到着後、一旦、田町電車区(現在の「田町車両センター」)へ引き上げ、車内整備ののち、再び戻るダイヤだったが、のちに神田方の留置線に北上するカタチに変更。2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正で、直接、東京で折り返すことになった。ホームに余裕があるという表れだが、寝台急行〈銀河〉が消えたことが大きいようだ。  

もし、寝台急行〈銀河〉を青春18きっぷで乗れる特例があれば存続したのではないかという気がするものの、乗車率に波が出る可能性があり、結局は延命措置に過ぎないだろう。快速〈ムーンライトながら〉大垣行きの東京発車時刻が23時43分の時代にはそんなことすら考えていなかったのだが…

 

定刻通り、23時10分に発車すると、JR東海の東海道新幹線300系の回送とデッドヒート。予想外だったが、16両編成の300系を追い抜いた!! 営業列車ならば、そういうわけにはいかないだろうが、300系の廃車も本格化。2008年7月1日(火曜日)から700系の〈こだま〉転用が本格化している。JR東海ツアーズの人気商品、『ぷらっとこだま』なら、おトクな料金でグリーン車に乗れるから、喜ばしい反面、時代の流れを感じる。700系は0系シリーズどころか、100系も東海道新幹線から追いやった“悪役”という印象があるものの、JR西日本700系7000番台は逆に好印象である(インテリジェントサルーン、“ひかりRail star”だから)。

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川崎を通過し、東海道本線の支線(横須賀線と湘南新宿ラインの電車が通る)に合流すると、E217系の普通電車久里浜行き(横須賀線)と壮絶なバトル。JR西日本アーバンネットワークの複々線を彷彿させる。

 
快速〈ムーンライトながら〉大垣行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大垣1ク ハ372-7豊橋まで指定席。名古屋-大垣間乗車
 2サ ハ373-7豊橋まで指定席
 3クモハ373-7豊橋まで指定席
 4ク ハ372-3豊橋まで指定席
 5サ ハ373-3豊橋まで指定席
 6クモハ373-3豊橋まで指定席
 7ク ハ372-2豊橋まで指定席。名古屋止まり。東京-名古屋間乗車
 8サ ハ373-2豊橋まで指定席。名古屋止まり
東京9クモハ373-2豊橋まで指定席。名古屋止まり。

東神奈川で普通電車久里浜行きが失速し、そのスキをついた快速〈ムーンライトながら〉大垣行きは“逃げ切り圧勝”というカタチで横浜に到着。少々遅れて、普通電車久里浜行きも到着した。  

横浜を発車すると、相模鉄道本線の急行海老名行きを軽々と追い抜くが、モナモナいや、モタモタしていたのか、普通電車久里浜行きに追いつかれてしまうが、保土ヶ谷で再び引き離した。  

さて、車内は若干、空席がある。この日は臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きが運行されており、そっちのほうが人気は高い。名古屋から先の所要時間が約50分早いのは大きいのだ。  

私は当初、旅行代理店で“前受け(発売日前に申し込むこと)”を依頼したが、第1希望の臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きはハズレ、第2希望と言うか、試験で言うところの“滑り止め”で快速〈ムーンライトながら〉大垣行きが取れたものの、7~9号車は名古屋止まりのため、ハズレ席となってしまった。しかし、こうなってもスケジュールは事前に何通りも構想しているので、よほどのことがない限り、困った自体になることはないのである(青春18きっぷだと、北陸方面は臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きが取れないとキツい)。

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乗車している快速〈ムーンライトながら〉大垣行きだが、ひじかけに収納されているテーブルにテープが貼ってあった。これは私のところだけかと思ったら、多くの席でテープが貼っており、どうやら劣化しているための応急処置であることが考えられる。さいわい、テーブルにモノを載せてアクシデントが発生することはなかったものの、安心して食事をすることができないのではないだろうか。

◆運よく全区間着席  

快速〈ムーンライトながら〉大垣行きは東京-豊橋間、全車指定席だというのに、7号車、東京寄りのデッキでは“飛び入り客”が男女各1名乗車。アカの他人のようだが、どこまで立ち続けることができるのだろうか? 男はケータイ、女はゲーム機で“睡眠防止”に努めている。  

日付は8月2日(土曜日)に変わり、0時30分、小田原3番線に到着。小田急電鉄小田原線(通称、「小田急線」)が遅れているため、発車は数分遅れる見込みで、向かいの4番線に東京を23時13分に発車した普通電車が終点小田原に到着した。

「失礼します」  

小田急線からの乗り換え客は実際にいて、私の隣席に20代中盤と思われる女性があせった表情で、ひとことことわってから坐る。会釈することは今まで何度かあるが、「失礼します」という言葉をかけられたのは初めてだ。  

定刻より5分遅れの0時36分に発車。ベテラン車掌は小田原乗車からの車内検札を行なうが、指定席券なしで乗り込み、堂々と空席に坐る男がいて、困惑。 「寝ないで下さいね」  男は指定席券料金510円を払ったあと、ベテラン車掌は念を押す。ちなみに男は終点大垣まで利用するらしい。  

JR東海に入り、沼津あたりで眠りにつき、車掌の半自動ドア扱いにする放送で何度か起こされるが、5時20分ぐらいになると完全に目が覚める。豊橋から自由席に変わったため、岡崎から混み出し、まだ6時にもならないというのに混雑しているのだ。  

6時06分、名古屋6番線に到着。7~9号車を切り離し、1~6号車へ移動。いつもはデッキがあふれ、空席がないありさまだが、幸運かつ、奇跡的に坐れた。1号車は大垣での乗り換えがラクなだけに乗車率はいつも高いので、あっ、ラッキー、ラッキー、ラッキィー!!

「あらま、珍しいわ」  

穂積から乗ったオバサン2人組は意外と2人掛け席が丸々空いていたことにビックリし、6時52分、終点大垣1番線に到着した。

◆新快速 VS N700系  

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いつものように2番線へまわり、普通電車(高槻-西明石間は快速)神戸方面加古川行き(1号車クハ221-44:弱冷車。米原まで女性車掌乗務)に乗り換え。今までJR東海エリアの方向LEDは「加古川」しか表示されていなかったが、この日はJR西日本エリアと同様、「神戸方面加古川」になっていた。  

JR西日本アーバンネットワークエリアは「x方面y」という表示が多く、方向幕の車両にも採用。方面表示されている駅になると、方向幕と方向LEDは行先のみの表示に切り替える。おそらく、方向幕のマッサラな白はかなり減ったのではないだろうか。

P1280216.JPG
 
このような案内はJR東日本でもやっているが、「方面」は使わず、「x・y」となっているので、わかりにくい。どっちへ向かうのか戸惑う利用客も少なくないのではないだろうか。

 
普通電車(高槻-西明石間は快速)
神戸方面加古川行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
米原1ク ハ221-44弱冷車
 2サ ハ220-32弱冷車
 3モ ハ220-32なし
 4サ ハ221-44なし
 5モ ハ221-44なし
大垣6クモハ221-44なし

定刻より1分遅れの6時58分に発車。日常的な寝不足と221系の快適性から、垂井を発車してから居眠りに入り、醒ヶ井(Samegai)発車時に読んで字の如く、目覚めた。

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定刻通り、7時31分、米原2番のりばに到着。夏期の車内保温のため、半自動ドア扱いとなる。今では米原に乗り入れる定期旅客列車の国鉄産車両は583系、14系シリーズ、117系シリーズだけとなったが、JR東海所属車両は373系と285系3000番台以外、半自動ドアは装備されておらず、終日全自動開閉となる(大垣-米原間で373系の普通電車運用が存在する)。



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2008年の汽車旅2-最終回 [汽車旅2008]

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大垣1番線から15時55分発の特別快速浜松行き(クハ312-5011:大垣-名古屋間は女性車掌乗務)へ。  

発車前にオバサンが現れ、私の隣りに坐るのかと思いきや、レジ袋の入った商品だけを坐らせ、自分は立っているという失礼きわまりない非常識ぶりにカチーンとくる。座席はそんな役割をしていない。

特別快速浜松行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
浜松なしクモハ313-5011なし
 なしサ ハ313-5311なし
 なしモ ハ313-5011なし
 なしサ ハ313-5011なし
 なしモ ハ313-5311なし
大垣なしク ハ312-5011なし

非常識オバサンは穂積で下車し、枇杷島を通過すると、117系シリーズ8両編成の普通電車岐阜行きとすれ違う。

16時26分、名古屋2番線に到着するが、席が空くほど降り、その分、ドバーッと乗ってきた。そして、隣りの4番線に117系シリーズの普通電車が終点に到着。この時間帯、名古屋地区で117系シリーズを見ることができるとは思っていなかったが、これは夕ラッシュ時に向けての準備か、あるいは息を吹き返したか。

豊橋でも先行の新快速は浜松へ行かないせいか、乗り換え客が多く、全区間盛況していたが、私は人から見れば“大ハード”かもしれない乗り継ぎで、野洲を過ぎてからはクタクタで、金山から先は寝ていた。

17時46分、終点浜松3番線に到着し、向かいの4番線から17時51分に発車する普通電車静岡行き(クモハ313-2517:ロングシート)に乗り換える。

普通電車静岡行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
静岡なしクモハ211-5033ロングシート
 なしモ ハ210-5033ロングシート
 なしク ハ210-5033ロングシート
 なしクモハ313-2517ロングシート
 なしモ ハ313-2517ロングシート
浜松なしク ハ312-2326ロングシート

車内では若い男がパック入りの豆腐をそのまま食べるという、一般常識からして考えられない行動を目にする。向かい側のロングシートでケータイピコピコのお姉ちゃんは目がテン!! 仮にメールを打ち込んでいる最中なら、この出来事も追加して、誰かに送るのであろう。メールは“静かなおしゃべり”だ。

菊川を発車し、長いトンネルを抜けると、すっかり暗くなった。浜松発車時点では夕焼けが綺麗に輝いていた。

「ドアから手を離しまして、お待ち下さい」  

この日、JR東海の車掌は到着時、このセリフを言うことが多かった。JR西日本もそうで、流行語になるかどうか注目してみたいところだ。  

113系シリーズがJR東海の東海道本線から消えて、1年以上が経過したが、スピードはMAX110㎞/hにあがっている。どうやら、若干のスピードアップになっているようだ。ロングシートはシャクだが…

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西焼津からお客が増えて、浜松発車時ほどの乗車率ではないが、19時00分、終点静岡2番線に到着した。  

静岡で下車し、晩メシ調達後、シメはいつもの普通電車東京行き(7号車自由席クハ372-6:熱海まで女性車掌乗務)となるが、今回のダイヤ改正で静岡発車時刻は6分くり上げの19時29分となった。

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19時17分、1番線に入線し、2番線に普通電車沼津行きが到着。今まで、この時間帯は発車順に普通電車がホームに滑り込んでいたが、ちょっと変えた。  

2番線に普通電車沼津行きが発車したあと、特急〈(ワイドビュー)ふじかわ13号〉甲府行きが入線。以前は19時12分の発車だったが、今回のダイヤ改正では28分くり下げの19時40分発に変更されている。


「担当乗務員は運転士x、車掌はyです」  

19時29分に発車。JR東海は今回のダイヤ改正で、始発時及び乗務員交代時における車内放送を変えてきた。この放送は東京急行電鉄でも行なわれている。

普通電車東京行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
東京9クモハ373-6自由席
 8サ ハ373-6自由席
 7ク ハ372-6自由席
 6クモハ373-8自由席
 5サ ハ373-8自由席
 4ク ハ372-8自由席
 3クモハ373-9自由席
 2サ ハ373-9自由席
静岡1ク ハ372-9自由席

進行方向右側には国道1号線富士由比(Fuji-Yui)バイパスと合流。そこを走るクルマたちを次々と抜いてゆくが、いつもなら勢いよく由比へ到着するのに、なにかおかしい。また、以前は2番線に到着していたが、今回のダイヤ改正で1番線に変わっている。

「次の由比でしばらく停まります」  

と車掌は案内するにとどまっている。  

理由は『JR時刻表2008年3月号』をにらめっこしているうちにわかったが、由比には簡易的な自動改札がすぐ近くにある。本来、1番線がすぐ近くにあるのだから、そこに停めてもいいような気がするものの、利用客の不公平感を与えないようにするためなのか、跨線橋を渡った2・3番線の発着となっていることが多い。

 

さぁー、2番線に特急〈(ワイドビュー)ふじかわ13号〉甲府行きが通過。“営業中の373系特急形電車が、営業中の373系特急形電車を抜く”という衝撃の展開。これならば、普通電車東京行きに乗り遅れても、特急〈(ワイドビュー)ふじかわ13号〉甲府行きに乗れば、富士で軌道修正ができる(但し、青春18きっぷは運賃と特急料金を払わなければならず、出費がかさむ)。これならば、富士で接続をとったほうが、効率がいいように思える。  

これにより、富士で寝台特急〈はやぶさ・富士〉熊本・大分行きに並んで到着するシーンはなくなり、到着前にすれ違うことになった。  

普通電車東京行きは熱海に到着。ここからJR東日本になる。以前、熱海はE257系の回送が止まっていたが、今回のダイヤ改正で休日ダイヤのせいか、来なくなった。また、〈湘南ライナー〉は始発の発車が平日のみの運行となっている。  

さて、JR東日本の車掌はSuicaとTOICAをまたいでの利用ができないことを案内する。これには驚く人も多いだろうが、東海道本線内のTOICA利用区間は函南-関ケ原間である。なぜ熱海で使えないのか理解できない。ちなみにJR東日本-JR東海-JR西日本をまたぐ場合は券売機で、乗車券を購入しなければならない。  

東京都に入り、品川を発車すると、田町-浜松町間で東海道新幹線N700系回送とすれ違う。N700系の方向LEDは走行中でも「回送」を表示している。

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22時43分、終点東京9番線に到着。そのまま快速〈ムーンライトながら〉大垣行きとして、折り返していく。果たして、寝台急行〈銀河〉の利用客は快速〈ムーンライトながら〉にシフトするのかが注目されるだろう。ちなみに名古屋でN700系の〈のぞみ57号〉博多行きに乗り換えれば、京都には6時55分、新大阪には7時10分に到着することになっており、寝台急行〈銀河〉より若干、到着時刻は遅いものの、ビジネスマンは9時始業が多いので、大きな影響はないように思われる。  

横になれないという難点はあるものの、「なじめない」と言っている余裕はない。アニマル浜口なら、ハッパをかけるだろう。

「気合いだ、気合いだ、気合いだぁー!!」  

時間通りに着くという保証が薄いように思われる夜行バスか、眠気覚ましにちょうどいい(?!)電車の乗り継ぎか、東京-大阪間の夜行輸送はどのようになるか? 今後の注目点になると思う。

★備考

①「2008年の汽車旅2」シリーズの動画はこちらにクリック!!

②フリー百科事典『Wikipedia「由比駅」』は
こちらにクリック!!

③岸田法眼のRailway Blog.「寝台急行〈銀河〉フォーエヴァーTHE LAST RUN.」は
こちらにクリック!!

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2008年の汽車旅2-8 [汽車旅2008]

時刻は12時を過ぎたが、天王寺でいよいよJR西日本の出番がやって来た。まずは自動改札機。どーも、自動改札機の案内標識が気になって仕方ないのだ。これまで関西は“マルペケ方式”だっただけに、現状のスタイルを検証してみたいと思うようになった。個人的には全国共通化してわかりやすくするのが1番なんだけどね。  

JR西日本アーバンネットワークの自動改札機は「Jスルー」という名称がある。関西の私鉄や地下鉄は自動改札機がいち早く導入され、やがて首都圏にも普及していくのだが、なぜかJR西日本は遅れていた。

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Jスルーは今や珍しくなったバーのあるタイプで、入れるものは「←」、入れないものは進入禁止の標識となっている。また、Jスルー設置当初はICOCA対応ではなかったが、改造されている。  

2007年9月1日(土曜日)、岡山・広島地区でICOCAが利用できるようになったが、自動改札機は最新の“バーなし”となり、Jスルーカードがこのエリアで販売されていないものの、JR西日本の自動改札機であることに変わりはないので、「Jスルー」と呼ばれるらしい。

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14番のりばの大阪環状線では12時31分発、201系体質改善車の各駅停車弁天町・西九条方面行きが発車を待っている。  

JR西日本の201系は体質改善車しか見られなくなったが、おそらく、完了したのだろう。321系の入団にともない、201系は大阪環状線にコンバートされたが、その後は当初、予定されていなかった関西本線にも投入され、おおさか東線にも顔を出している。  

JR東日本でスカイブルーに塗り替えられた201系を見た時は違和感があり、JR西日本でオレンジにチェンジされた時もそうだった。しかし、JR東日本はE233系を1年半足らずで680両も投入され、中央線(東京-高尾間の路線愛称)の201系は高架化工事が完了するまで、わずかに残留。久しぶりに大阪環状線の201系を見ると、顔つきが少々変わったとはいえ、中央線に戻ったような感覚となる。  

しかし、JR東日本からの移籍車両がなかったため、大阪環状線の各駅停車は201系に統一されることはなく、体質改善工事を受けていない103系を一掃することができなかった(中央線201系がJR西日本に移籍して、大阪環状線に投入されていたら、色を塗り替えなくてもいいメリットがあった)。  

一方、関西本線では20数年前の鉄道模型で販売されていた“201系山手線バージョン”がついにお目見えしたことになる。但し、先頭車のフェイスに白いラインがなければだが…

これは事故防止のための危険標識を示すものらしいが、201系はブラックフェイスなので、必要なかったのではないだろうか。  

さて、関西本線18番のりばに特急〈スーパーくろしお12号〉新大阪行きが到着。ホームの西九条寄りはほぼ先端に停まっているため、撮影できないのは残念だが、この特急〈スーパーくろしお〉は運行開始から20年目を迎えた。

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そのあと、17番のりばに12時33分発の大和路快速大阪方面天王寺行き(6号車クモハ221-24:方向LEDは大阪まで「大阪環状線」と表示)が到着。この日のJR西日本初利用は種別幕が変わった20年目の大和路快速である。隣りの16番のりばに12時30分発、201系体質改善車の各駅停車奈良行きと顔を合わせるが、なぜか方向幕は「普通」と表示している。  

大和路快速は平成元年(1989年)4月10日(月曜日)に誕生。従来の113系の快速を置き換え、アーバンネットワークお得意の「x路快速」の第1号でもある。
 
大和路快速大阪方面天王寺行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大阪6クモハ221-24なし
 5モ ハ221-24なし
 4サ ハ221-24なし
 3モ ハ220-24なし
 2サ ハ220-24弱冷車
天王寺1ク ハ221-24弱冷車

天王寺のホームの案内板はなぜか大和路快速ではなく、快速になっているが、12時33分に発車し、新今宮で天王寺を2分早く発車した各駅停車弁天町・西九条方面行きに追いつく。当然のことながら、大和路快速大阪方面天王寺行きが先に発車するが、天王寺だと同一ホームの乗り換えができないため、新今宮にしたようである。さすがはキメ細かいJR西日本だ。  

ここから先は大阪環状線に入る。意外と思うかもしれないが、大和路快速が関西本線を走る区間は加茂-新今宮間である。これは天王寺-今宮間は複々線になっているが、内側は関西本線、外側は大阪環状線になっているため。したがって、阪和線直通電車は天王寺-新今宮間、関西本線を走行することになっている(西九条方面の一部は、新今宮の大阪環状線4番のりばを通る)。  

弁天町のホームの行先案内板は「大和路快速天王寺」になっているが、車内の情報案内装置は「大和路快速、大阪環状線」のまま。 弁天町を発車すると、関空快速関西空港行き&紀州路快速和歌山行きとすれ違うが、223系2500番台主体の編成である。

ダイヤ改正前日の2008年3月14日(金曜日)に大規模な編成替えを行なっているが、これだけ大がかりだと廃車するさい、編成ごとになるのか、1両ごとになるのか気になるところ。


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西九条を発車すると、意外と100㎞/hで突っ走り、12時45分、大阪2番のりばに到着。ちなみに隣りの3番のりばにはEF81トワイライトエクスプレス色牽引のジョイフルトレイン、『あすか』が停まっていたが、ほどなくして発車した。

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いつもならここで種別幕を「普通」に変えるのだが、大和路快速のまま。これは大きく評価できるサービスだ。ここから終点天王寺まで各駅に停まることに変わりはないものの、関空快速&紀州路快速も大阪-京橋間、各駅に停まることになったため、加茂及び奈良始発では“全区間大和路快速”が実現したのである(以前、天王寺始発の大阪まわりでは“全区間大和路快速”になっていた)。

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大阪の改札内にあるコンビニで昼食を購入後、3番のりばに臨時寝台特急〈トワイライトエクスプレス〉が到着。221系、大和路快速、特急〈スーパーくろしお〉と共に20年目のシーズンを迎えたが、車両リニューアルにより、まだまだ活躍。定期運行ではないため、豪華さを際立たせている。ちなみに電気機関車はホーム先端に到着したため、停車中の撮影はできなかった。

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大阪や姫路の停止目標位置は棒状タイプが導入されている。たいていは線路やホームの上屋に吊り下げて設置されていることが多いが、停車中だとジャマになり、撮影が難しくなっている(発車するまで待つしかない状況)。

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 Railway Watchingを終え、ここからは“帰京の方程式”で、新快速米原方面長浜行き(12号車クモハ223-2042:米原から8号車)に乗り換え。中間の車両は盛況しているが、先頭の12号車になると空席は補助シートのみとなる(画像は新大阪停車中に撮影)。



ひとまず、補助シートに陣取り、13時00分に発車。岸辺を通過すると、進行方向右側に阪急電鉄正雀工場の敷地内にアルナ車両があるのだが、そこには大阪市営地下鉄のエース、10系第17編成と思わぬところで遭遇した。
 
新快速姫路方面網干行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
米原12クモハ223-2042米原から8号車
 11サ ハ223-2096米原から7号車
 10サ ハ223-2097米原から6号車
 9モ ハ223-2140米原から5号車
 8サ ハ223-2098米原から4号車
 7サ ハ223-2099米原から3号車
 6モ ハ223-2019米原から2号車。弱冷車
 5ク ハ222-2042米原から1号車。弱冷車
 4クモハ223-3020米原止まり
 3サ ハ223-2044米原止まり
 2モ ハ223-3030米原止まり
大阪1ク ハ222-2020米原止まり。弱冷車

10系第17編成はすでにリニューアル工事を受けているが、その後、電機子チョッパ制御からVVVFインバータ制御にチェンジすることになったのだ。すでにリニューアル済みの第18編成もVVVFインバータ制御にチェンジしており、残る10系オリジナル車は第4編成以外、そのようになる(10系第4編成はリニューアルせずに廃車する予定…)。

これは電機子チョッパ制御がどこも生産されておらず、再起不能になった場合に備えて、部品の確保が必要になったためである。ちなみに第5~16編成のリニューアル車はVVVFインバータ制御にチェンジしない予定だが、もし、前日の新快速〈湖西レジャー号〉姫路方面網干行きで気づいていたら、正雀(Show-Jaku)下車で決ぃーまりぃーだったのになぁー。惜しいことをした(ちなみに常連の住吉人様が“助け舟”を出していただきました。くわしくは備考⑱参照)。



島本では5人ほどのレールファンが撮影に来ていた。どうやら新しい撮影の名所になっているようである。様々な列車が往来するので、ネタには困らないだろう。



京都で転換クロスシートに移動し、野洲を発車すると、京都総合運転所野洲派出所があり、なんと583系1編成が留置。1か月前にも583系を見ているから、まるで仮住まいをしているかのようだ。

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14時21分、米原5番のりばに到着。米原は改良工事の真っ最中だが、近江鉄道本線は2007年6月8日(金曜日)より、東海道本線2番のりばに隣接した地点へ移転していた。てっきり、改良工事の完成に合わせて移転するものと思っていたが、今まで、まったく気がつかなかったのはウカツだった。

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さて、7番のりばに回送が到着。ここに気動車が現れるのは珍しいが、先頭車は元臨時特急〈エーデル丹後〉、中間車はシュプール&リゾート用の4両編成になっている。いずれも四捨五入すれば車齢40年である大ベテランである。

先頭車の一部はハイデッカーの展望席になっているのが特長で、昭和60年(1985年)に入団した伊豆急行2100系『リゾート21』を機に、この種の車両が増えていった。平成初期まではこれはブームになっていたように思う。

元臨時特急〈エーデル丹後〉編成は前照灯とテールランプが新幹線0系・100系・200系・300系・E1系と同様、別個ではなく、ひとつで役割を担うのが特長。但し、元臨時特急〈エーデル丹後〉編成のテールランプはLEDになっており、前照灯に変えるには乗務員室で操作すると、回転すると出てくるという面白い仕組みだ。ここに取り上げた新幹線電車はテールランプにする時、赤いセロハン状が出てくることになっている。

「7番のりばから回送列車が発車しまーす」  

と駅員の放送があったものの、1分以上たっても、いっこうに発車しない。先頭の4号車では乗務員や作業員が3人集まり、どうやら車両に不具合が発生した模様である。

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ディーゼルエンジンは高らかに鳴り響いているあいだ、8番のりばに14時56分発、JR東海の普通電車大垣行き(クハ117-108)が入線。せっかく転換クロスシートの向きを進行方向に変えているにもかかわらず、50代の夫婦がカン違いして、逆向きに変えてしまった。その後、逆向きに変えるお客が続出してしまう。  

原因は大垣寄りの留置線から車両が現れたため、発車したら、そのまま直進するものと思っていたらしい。

「7番のりばから回送列車、発車しまーす」  



ようやく車両の不具合が解消され、発車。波動用で活躍できる後継の気動車がないだけに、まだまだ活躍するだろう。  

6番のりばに新快速近江塩津行きが到着したものの、なんと接続をとらずに普通電車大垣行きは発車してしまった。新快速近江塩津行きは本来、14時51分に到着するが、なんらかの事情により、遅れていた。


「バカヤロー!!」  

と急いで8番のりばに駆け込んだものの、乗り継ぎができなかった30代の男性だろうか、キレていた。ちなみに普通電車大垣行きの車掌は定刻より、1分遅れで発車したと言った。

米原は東海道新幹線がJR東海、在来線はJR西日本、私鉄は近江鉄道の管轄だ。在来線は“JR西日本の言いなり”になって当たり前のように思えるし、接続をしないのは会社が違うということを物語っているようなものだ。クレームをつけるならば、JR西日本・JR東海両社につけるべきだろう。  

米原を発車すると、カン違い夫婦は走る向きが違うことに気づき、ほかのお客はあわてて変える中、2人はもめている。そして、その前の席で逆向きに坐らされている別の50代夫婦にことわりを入れ、向きを変えてもらい、その上、別の席へ移動。往生際が悪い。
 
普通電車大垣行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大垣なしクハ117-108なし
 なしモハ117-48なし
 なしモハ116-48なし
米原なしクハ116-24なし

一方、別の50代夫婦は至って紳士で、グチの1つも言わずに席は変えず、いつしかお昼寝をしていた。  

15時31分、定刻通り、終点大垣5番線に到着した。  

一旦、下車するものの、晩メシの調達をすることができず、いつもの静岡にかけることになる。ダイヤ改正で躍起になっているのだ。“あの電車に坐れなかったらどうしよう”という意識が働いてしまう。

P1300267.JPG

 
さて、JR東海の自動改札だが、入れるものは「↑」、入れないものは進入禁止の標識を採用している。東海道新幹線はEX-ICに気を取られ、まったく記録かつ記憶していないのはウカツだが、いつかは寄る日を作って、調べてみようかと思う。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!

②フリー百科事典『Wikipedia「アーバンネットワーク」』は
こちらにクリック!!

③フリー百科事典『Wikipedia「Jスルー」』は
こちらにクリック!!

④フリー百科事典『Wikipedia「大和路快速」』は
こちらにクリック!!

⑤フリー百科事典『Wikipedia「新今宮駅」』は
こちらにクリック!!

⑥フリー百科事典『Wikipedia「米原駅」』はこちらにクリック!!

⑦住吉急行電鉄の日報「関空/紀州路快速は14日から4両+4両  堺市駅案内」は
こちらにクリック!!

⑧住吉急行電鉄の日報「14日は雨」はこちらにクリック!!

⑨住吉急行電鉄の日報「阪和線運用」は
こちらにクリック!!

⑩住吉急行電鉄の日報「関空/紀州路快速の車内放送」は
こちらにクリック!!

⑪住吉急行電鉄の日報「編集が追いつかない」は
こちらにクリック!!

⑫住吉急行電鉄の日報「4月5日・4月6日分編集」は
こちらにクリック!!

⑬住吉急行電鉄のホームページはこちらにクリック!!

⑭UZ's View「関空快速車中にて」は
こちらにクリック!!

⑮ホテル&トラベルジャーナル「祝島本駅開業&6万アクセス御礼」は
こちらにクリック!!

⑯10系備考一覧は
こちらにクリック!!

⑰221系備考一覧は
こちらにクリック!!

⑱岸田法眼とRailway Talk「1117」は
こちらにクリック!!(住吉人様の御投稿記事です。なお、全体の投稿数が1000を超えると、自動的に削除されますので御了承下さい)

⑲岸田法眼のRailway Blog.「2007年の汽車旅4-2」は
こちらにクリック!!

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2008年の汽車旅2-7 [汽車旅2008]

桂で京都本線へ。2号線に3300系の準急河原町行きが到着。ここで特急河原町行きの待ち合わせをするが、駅員は首都圏では考えられないような案内をした。

「このあとにまいります特急は大変な混雑が予想されます。終点河原町へは4分か5分しか変わりません。お時間の許されるお客様はすいております、準急を御利用下さい」  

東京では1分、スポーツでは1秒でも大きな開きがあるというのに、“たったの5分”という感覚には驚いた。それだけ生活にゆとりのある地方なのだろうかと感心する。首都圏は時間にゆとりのないところだと思う。

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3号線に6300系の特急河原町行きが到着。駅員が予想していた通りの混雑で、嵐山以外でも盛況しているようだ。大半は駅員の案内に耳を傾けず、特急河原町行きに乗り込んだようで、発車するのに手間取ったようだ。ちなみにこの時期、京都本線のみだが、特急にヘッドマークをつけて運行していることが多い。

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5号線に7300系の準急梅田行きが到着し、ほどなくして4号線に6300系の特急梅田行き(1号車6350:ブルーリボン賞のプレート)が『さくら』のヘッドマークをつけて登場!! 利用客が多くて坐れず、10時58分に発車する。阪急側も“いつもこのくらい乗ってくれれば”と思っていることだろう。

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走行中は蛍光灯OFFで走行。2007年9月7日(金曜日)に今津線を利用した時に気づいたが、これは「エコ」が浸透している表れといえるのだけど、首都圏では蛍光灯OFFはめったになく、2003年に京王電鉄で東京電力がパンクする恐れがあることを公表していたため、期間限定で実施しただけにとどまっている。照明の技術が発達すれば、自動で照明のON・OFFができるようになるのではないだろうか。
  
特急梅田行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
淡路16350ブルーリボン賞のプレート
 26800なし
 36900なし
 46850なし
 56860なし
 66810なし
 76910なし
86450ブルーリボン賞のプレート。携帯電話電源オフ車両
女性専用車は平日終日

東京の場合は地下鉄との相互直通運転が多いため、常時点灯しなければならないのだろうが、料金をとる優等列車では照明のOFFは厳しいかもしれない。  

運転席のATS表示機は「F」をさし、東海道新幹線並走区間ではN700系の〈のぞみ12号〉東京行きとすれ違う。運転士はすれ違ったあと、チラッと振り向いたが、N700系をにらみつける感じの“鬼の形相”だ。多くの新幹線は“速い”だけになってしまったが、6300系は車両全体に華やかさがある。最新の9300系や9000系が登場しても、6300系は阪急のエースであることに変わりはない。しかし、停車駅の激増とロングシート運用などから、特急としての貫禄が失われつつある。  

余談だが、JR東日本は2代目〈はやて〉用にE5系の投入を発表しており、ヒコーキのファーストクラスを鉄道にも取り入れ、1両26メートルの車体で、定員たった18人の“スーパーグリーン車”が話題になっている(JR九州は一部の787系に“デラックスグリーン車”を改造により、連結している)。果たして、新幹線に“ゆとり”の時代が戻るかどうか注目されるだろう。  

南茨木で頭上に大阪高速鉄道大阪モノレール線の門真市行き(ワンマン)と交差。4両編成だが、“1両1色”の夢塗装車である。

 

正雀を通過すると、進行方向左側には大阪市営地下鉄所有の東吹田検車場がある。ここでは66系が休んでおり、マルーンの車体が特長の阪急車に比べると、ステンレス車体が強烈なインパクトを与える。まるで“異端児”のようだが、昔はアルミ車体の60系が休んでいた。  

嵐山で乗車券を購入したが、当初は長岡天神で下車し、JR西日本東海道本線の長岡京まで歩き、そこから青春18きっぷ利用をするつもりでいた。しかし、途中で針路を変更することに決定するものの、どこへ行こうか考え込む。順当に梅田へ向かうか、あるいは遠回りをするか?

結論が出て、淡路2号線に到着。1号線には千里線3300系の各駅停車天下茶屋行きに接続するが、私はパス。もし私が関西在住だったら、スンナリ乗り換えていたことだろう。

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2つとも発車したあと、2号線に高槻市からの各駅停車天下茶屋行き(1号車66610:大阪市交通局車)が到着。実は高槻市の留置線で66系が止まっていたため、乗りたかったのだ。なにしろ、堺筋線内で66系に乗ったことがないのだから。

66系は平成11年(1999年)1月4日(月曜日)以来、9年ぶりの利用。この時は千里線北千里-山田間で利用しているが、発車すると8300系とすれ違ったため、急きょ、次の山田で各駅停車梅田行きに乗り換えたのである。それ以降、この2つの車両に乗ることは、この日までなかった。

66系は平成2年(1990年)に入団。堺筋線の2代目車両で、初の冷房車だが、阪急はすでに3300系・5300系が冷房改造を実施していたため、導入が遅れていたことになる(冷房化の要望も多かったという)。

堺筋線は大阪市営地下鉄初のパンタグラフ路線で、車両については阪急に合わせた。18メートル、3ドアではあるものの、車体側面は窓とドアの配置箇所が異なっている。これは初代車両の60系もそうで、車体側面は東京地下鉄日比谷線と共通している。そのため、阪急ではおなじみの“展望席”は設けていない(大阪市営地下鉄では以前、50系に“展望席”があった)。

60系はアルミ車体なのに対し、66系は軽量ステンレス車体を採用した。これは“新20系”と呼ばれる谷町線22系、四つ橋線23系も軽量ステンレス車体を採用しており、“新生大阪市営地下鉄”を象徴するものである。

軽量ステンレス車体を採用したのは、新製時の金属光沢はアルミ車体より、長期間維持できるためである。また、アルミ車体は軽量の面ではメリットは高いものの、製造費が高くつくデメリットもあった。大阪市営地下鉄が車両の冷房化を進めるためには製造費がアルミ車体よりかからない、軽量ステンレス車体を選んだのである。

新20系と66系は革命を起こしたのは従来、車体側面は車端部を除き、腰部に450ミリ幅のラインカラーに大阪市営地下鉄の“紋所”を入れていたが、22系・23系・66系は車両全体に巻き、アクセントとして色を追加して、洗練したデザインとした(新20系は白、66系はオレンジと白)。また、紋所はドアのヨコ2か所に移動した。

これは東京地下鉄の前身、帝都高速度交通営団も新世代車両の01系以降はラインカラーにプラスアルファーの色を組み合わせているが、おそらく、刺激を受けたのかもしれない。ちなみに現在、昔ながらの帯を巻いている車両は10系オリジナル車のみとなった。

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新20系は急速に増備が進められ、四つ橋線と千日前線はこの車両に統一し、50系・100系といった鋼製車は御役御免。30系は一部を除き、大量廃車され、谷町線専用となり、冷房改造を行なっているものの、2008年度からは新型車両が登場する予定だという(入札情報はあっても、車両のお披露目はまだ発表されていない。ちなみに上の画像は御堂筋線21系)。

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66系の冷房機のカタチは阪急に合わせ、大阪市営地下鉄では初のワンマスコンハンドル、急行灯を採用。フェイスは10系・20系と同じように運転台を広くとった左右非対称にしたものの、前照灯の位置が“額”の中央になっているため、違和感がある。

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こういうデザインの車両はライトの位置を両端にしているためだからで、VVVFインバータのシンボルマークが邪魔しているのだ。シンボルマークは運転席の下に貼ったほうがよかったのではないだろうか。また、方向幕の位置は阪急に合わせたが、ここは独自色を打ち出して、運転席側の窓に設置したほうがよかったように思う。急行灯は東京急行電鉄8000系のように上部に設置するか、JR北海道キハ183系500番台のように腰部にヘッドライトを追加するようなデザインのほうがよかったのではないだろうか。60系に比べると、フェイスに洗練さ、カッコよさがないのが残念なところである。

66系の投入により、一部の60系は冷房化改造を実施。更に側面に方向幕を設けたが、平成4年(1992年)からオリジナル車の廃車が始まり、平成5年(1993年)3月4日(木曜日)の天下茶屋延伸を機に8両編成化(1993年10月7日に完了)。60系は一部の編成を分解、66系は新製でそれぞれ対応した。

2003年11月8日(土曜日)で車両は66系に統一された(60系は1両だけ森之宮検車場で静態保存されている)。また、阪急も3300系・5300系に加え、7300系や8300系も運用に就いている。

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さて、大阪市営地下鉄の大半は各車両に車椅子スペースを設けているが、車体側面のほか、その部分のドア窓にもステッカーが貼ってあることを発見した。ドア窓は車椅子利用客にとって、見やすい目線であるが、これは2007年9月7日(金曜日)以前から貼ってある(その日に撮影した動画をよーく見たら発見した)。

関東地方は1編成に1~2か所しか車椅子スペースがなく、駅員もどこにあるのかわからない人が多いようで、設置されていない車両に案内する光景をよく見かける。いいかげんに車椅子スペースのあり方を見直してもらいたいものだ。

各駅停車天下茶屋行きは淡路の停車時間を長めにとっており、千里線からの各駅停車梅田行き、特急梅田行きを先に発車させたあと、ようやく腰をあげるが、ドアが閉まる際、ブザーが鳴るとはブッたまげた。ちなみに66系は第13編成以降、ドアチャイムに変更されており、車両のデザインも若干の変更点がある。これは60系の置き換えがスローペースだったことを物語っている。

 
各駅停車天下茶屋行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
堺筋本町166610なし
 266010なし
 366110なし
 466710なし
 566810なし
 666310なし
 766210なし
淡路866910携帯電話電源オフ車両

11時36分に発車すると、千里線へ。柴島(Kunijima)を発車すると、車掌は自信ありげにこう案内した。

「次は天神橋筋六丁目、“天六”です」  

天神橋筋六丁目(K11)は通称、“天六”となっており、車掌はずいぶん強調している。天神橋筋六丁目行きの場合、方向幕は天と六の文字は若干、大きめになっているのが特長だ。“天六”を知らない人はおそらく、天丼屋にあるメニューか『大工と天六』という昔話を思い浮かべるだろう。  

淀川を渡り、地下へもぐると、「ヴォーン」という警笛を鳴らし、天神橋筋六丁目(K11)に到着。ここから堺筋線に入り、自動放送が入る。

「ヴォーン」  

と大阪市営地下鉄の標準的な警笛を鳴らし、発車。全線完乗を達成した平成10年(1998年)4月4日(土曜日)以来、10年ぶりの堺筋線利用だ。

「ポワーン」

と扇町(K12)に到着する頃、運転士は別の警笛を鳴らし、到着。以後は2種類の警笛を使い分けている。

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堺筋本町(K15)で中央線(C17)のコスモスクエア行き(6号車7107:近鉄車)に乗り換え。今回の地下鉄利用は近鉄車に遭遇することが多いなと思いつつ、けいはんな線開業に備えて高速化改造及び車内リニューアルした7000系のドアチャイムは大阪市交通局と同じ音を採用している。


コスモスクエア行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
本町67107なし
 57207なし
 47307なし
 37407なし
 27507弱冷車
堺筋本町17607なし

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次の本町(C16)で御堂筋線(M18)へ。1本目の天王寺行きは21系なのでパス(“新20系”はよその路線でいくらでも乗れるので、御堂筋線では10系にこだわる)。2本目のなかもず行きは10系リニューアル車なので、文句なしの乗車(1号車1806:リニューアル車)。

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2008年の汽車旅2-6 [汽車旅2008]

2008年4月6日(日曜日)、8時55分に泊まり先を出る。天気がよくて気持ちいい。

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河原町の地下通路を通るが、阪急電鉄(次からは「阪急と略す」)京都本線烏丸の自動改札を見ると、平成初期に導入したラガールカード対応のタイプが残っていた。この当時から自動改札の入場を示すサインは「←」になっていたことに気づく。LEDが普及していない時代なので矢印はランプ表示となっている。  

ラガールカードはもともと、JR東日本のイオカードと同様、自動改札機に直接入れることができる「ストアードフェアシステム」という、プリペイドカードの一種だが、スタート当初はJRグループのオレンジカードと同じ券売機できっぷを買うシステムだった。  

ラガールカード対応の自動改札機の設置が完了したため、平成4年(1992年)4月1日(水曜日)から阪急全駅で本来のカタチになった。ちなみにイオカードは平成3年(1991年)3月1日(木曜日)にスタートしたが、2001年11月18日(日曜日)に導入されたSuicaの普及にともない、2005年3月31日(木曜日)で販売を終了。2006年2月11日(土曜日・建国記念日)未明で自動改札の利用が終了し、券売機と精算機のみでは引き続き、使うことができる。  

現在、関西の私鉄ではICカード乗車券、PiTaPaを導入しているが、ラガールカードは販売や使用を継続している。関東ではあっさりとICカード化され、“プリペイドカードはテレホンカードだけ”のような社会となっている。

ICカード乗車券は一生使えるメリットはあるが、デザインモノが少なく、単一のデザインになっているのが難点で、つけ外しが容易にできる“デザインシール”の導入はできないものだろうか。

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話を阪急の自動改札機に戻すが、隣りのPiTaPa用はきっぷを入れる部分が水平になっているのに対し、ラガールカード用は傾いている。これはきっぷやラガールカードを入れやすいように配慮したものと十数年前、NHKのテレビ番組で放送されていたと記憶しているものの、このタイプは阪急独自にとどまり、PiTaPa用の自動改札機は元に戻した恰好だ。ちなみに烏丸のPiTaPa用の自動改札機はきっぷやスルッとKANSAI(関西私鉄が他社でも共通利用できるストアードフェアシステムの統一名称)の2枚同時投入はできないのは意外だった(ほかの駅はどうなのかはわからない)。  

余談だが、機械のほとんどは右利き向けに製造しており、自動改札機もその1つ。この旅が終わった10日後だっただろうか、左利きと思われる女性はICカード定期券を左手で右側にあるタッチ部分にピタッと触れていた。私は右利きなので何気なく使っているが、JR東日本やJR東海はICカード専用の自動改札機があるのだから、各駅に1台だけは左利き用があってもいいように思える。右利きの人だって、右腕を骨折、あるいは脱きゅうなどのケガをしてしまえば、左手しか使えないのだから。

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阪急には乗らず、隣接の烏丸線四条(K09)へ。こちらの自動改札の出入口表示は関西の流儀と言える“マルペケ方式”を継承している。

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9時34分発の国際会館行き(3722:近鉄車。夢塗装車)はなんと、満員御礼の“.com(ドッと混む)”で、前日に続いての近鉄車に乗る。シリーズ21以外はなにもわからず、後日、フリー百科事典『Wikipedia』で調べたら、3220系だった。

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3220系は東京急行電鉄2代目5000系シリーズにそっくりだが、先頭車は満員御礼にもかかわらず、ベビーカーを折りたたまずに乗った家族連れがいて、乗降に時間がかかる。満員であれば普通は折りたたんでから乗るものだろう。車椅子の利用客ではないのだから。

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車内は古都あるいは和紙をイメージしたのか、化粧板や照明のデザインが印象に残る。

「うるさーい!!」  

と突然、車内では男の発狂した声が車内に鳴り響き、いっときだけ静まる。車内は至るところで会話のオンパレードだったが、私はあまり気にならない。この日、大入りになっているところを見ると、沿線でビックイベントがあって、気分が高揚しているのだろうし、乗車マナーが悪いというわけでもない。

国際会館行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
烏丸御池なし3722夢塗装車
 なし3822夢塗装車
 なし3322夢塗装車
 なし3422夢塗装車
 なし3222夢塗装車。弱冷車
四条なし3122夢塗装車

発狂した男性はどうも精神的に不安定なようだ。なにか追い詰められた気分なのだろう。  

烏丸御池(K08)で東西線(T13)に乗り換え。こちらもホームは盛況しており、六地蔵行き(ワンマン)は満員御礼の“.com”で発車。一方、ほどなくしてやって来た太秦天神川行き(5109:ワンマン。For Uzumasa-Tenjingawa)はガラガラだ。

太秦天神川行き(ワンマン)編成表

乗車区間号車車両番号禁煙備考
太秦天神川なし5109なし
 なし5209なし
 なし5309なし
 なし5409なし
 なし5509なし
烏丸御池なし5609なし

 

二条(T15)から2008年1月16日(水曜日)に延伸した新線区間に入り、右へカーブしたが、その後は直線になると快走。ちなみに東西線はホームドアを採用しており、発車チャイムは琴の音色でいかにも“京都らしさ”をアピールしている。また、発車チャイムは京都市交通局のホームページで美しい音色を聴くことができ、4曲用意されている(早くから知っていたら、動画は撮っていなかった)。

 

西大路御池(T16)を発車すると、複線シールドトンネルで、サイズの小さい50系には大き過ぎるようだ。剛体架線の吊り柱はやけに長い。50系は“リニア地下鉄”ではないが、9時40分、終点太秦天神川(T17)2番のりばに到着した。

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1番のりばは京阪電気鉄道(次からは「京阪」と略す)2代目800系、京津線(Keiahin Line)直通の浜大津行き(ワンマン)が発車を待っているが、先に発車するのは2番のりばに到着した六地蔵行き(ワンマン)で、9時46分に発車。浜大津行き(ワンマン)は9時50分に発車する。  

2代目800系は平成9年(1997年)に入団。東西線に直通するために誕生したが、三条京阪-山科間は京津線と並行するため、平成9年(1997年)10月11日(土曜日)で京津三条-御陵(Misasagi)間を切り捨てた。これは一般道路と東西線と並行する区間があったためとも言われるが、これで京阪本線とは分断され、京津線と石山坂本線は“孤島”となってしまった。

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4両編成のうち、先頭車のみ、向きは固定されているが、2人掛け-1人掛けのクロスシートを装備。ほかはロングシートとなっている。ちなみに初代800系はJR西日本125系のような単行車両である。

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余談だが、京阪は2008年10月19日(日曜日)に中之島線が開業する予定で、これにともない、車両の塗装を変更することになっている。さいわいと言うべきか、京阪本線に乗り入れることのない京津線、石山坂本線は対象から外れている。ちなみに京津線800系はシートモケットを濃いブルーにチェンジしており、鮮やかな色調になった。

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一方、50系も平成9年(1997年)に入団。烏丸線に比べると、規模が小さく、車体の長さは16メートルで、これは東京地下鉄銀座線なみだが、幅は2.4メートルとなっており、ワイドボディーを採用。高さも3.6メートルになっている。  

東西線は平成9年(1997年)10月12日(日曜日)、 醍醐(Daigo)-二条間が開業。京津線は御陵-京都市役所前間の乗り入れを開始したが、50系は6両編成なのに対し、800系は4両編成となった。そのため、50系は京津線に乗り入れることができない。また、東西線はホームドアを採用しているが、4両編成でも不足する2両分は開かないようになっている。そして、乗務員用のホームドアがない場合、運転士は客室に入り、カギをあけて乗務員室に入ることになっている。

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50系の車内はロングシートで、パープルのシートモケットを採用。着席区分を明確化すべく、赤いダイヤが2つ交わり、まるで蝶のようなマークがある。また、優先座席はグレーのシートモケットになっている。

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2004年11月26日(金曜日)、 六地蔵(T01)-醍醐(T03)間が延伸と同時に駅ナンバリングを施行。 2008年1月16日(水曜日)には二条(T15)-太秦天神川(T17)まで延伸した。これにより、800系の一部は太秦天神川まで直通運転を拡大した。

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下車すると、券売機の上にある運賃表に注目。駅名の上はひらがな、下はローマ字のルビが振っており、わかりやすくなっているのがいい。そして、地上にあがると、2008年3月28日(金曜日)にオープンした京福電鉄(通称、「嵐電〔Randen〕」)嵐山線嵐電天神川(A6)へ。なぜか東西線の延伸と同時に誕生せず、おまけに駅名も異なっており、「天神川」だけはそろえたことになる。  

オープンして1週間たったこともあり、ホームの路面は舗装されていて、ういういしさがある。嵐山(A14)方は新しい交差点を設ける予定になっており、道路信号が設置されているが、まだ準備中。おそらく、このルポを執筆している2008年4月20日(日曜日)には機能していると思う。

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ホームの四条大宮(A1)寄りはスロープで、そこには「嵐電」という文字が力強い毛筆なのが印象的。また、嵐電の社員も立っており、安全確認及び、利用客の質問等に対応する。その先は専用軌道で、この近辺で道路に乗り入れる。



「ハァーン」  

と大阪市営地下鉄10系オリジナル車を彷彿させる電気笛が高らかに響き、嵐山行き(623)が到着。本来はワンマン運行だが、たった1両の車内は満員御礼の“.com”で車掌も乗務している。

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なぜ、こんなに混雑しているのかはよくわからないが、10分後の電車は2両編成だという。そちらのほうが乗りやすいのだが、スケジュールに余裕がないため、乗り込む。さいわい、この日はどちらのドアからも乗り降りすることが可能で、運転士、車掌は共に運賃収受にあたる。

嵐山行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考

嵐電天神川→嵐山

なし623なし

10時04分に発車。クルマとの共演は蚕ノ社(A7.Kaikonoyashiro)付近で終了。嵐電天神川(A6)がオープンするまでは蚕ノ社(A7)が東西線の乗り換え駅になっていたという。  

次は太秦広隆寺(A8.Uzumasa-Koryuji)で、時代劇の撮影でおなじみ、東映太秦映画村の最寄り駅だが、『あゝ人生に涙あり』が流れて、私はあわてて上着のポケットからケータイを取り出す。まさかマナーモードにし忘れる不覚をとったものと思ったが、そんなことはなく、車内放送で『あゝ人生に涙あり』のBGMが収録されていたのである。個人的なことだが、ケータイの着メロは国民的番組、『水戸黄門』の主題歌、『あゝ人生に涙あり』なのだ。  

太秦広隆寺(A8)を発車すると、「ハァーン」と鳴らして、再び道路へ。これも長く続かず、帷子ノ辻(A9.Katabiranotsuji)へ。ここは北野線(B1)の乗り換え駅だが、思ったほど降りるお客は少なく、どうやら終点嵐山(A14)へ向かうようだ。

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終点嵐山(A14)に到着。ここはホームに足湯があるところだが、鉄道を利用する、しないに関係なく、利用券(1回150円だが、嵐電1日フリーきっぷを所持している利用客は100円)を改札に入る前に窓口で購入しなければならない。

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下車すると、嵐山は桜の花が満開。次の日の東京はもう桜の花が散って葉桜になっていたから、嵐山の桜の花びらは持続していたことになる。ちなみにこの日は嵐山桜まつりを開催していたため、嵐電の利用客が多いわけである。  

渡月橋(Togetsu Brige)を渡り、阪急嵐山線へ。普段は2300系が活躍している場だが、嵐山桜まつりのため、8300系が応援運用。6両編成なので、座席数を確保している(通常は4両編成)。下調べもせずに嵐山へ気の向くままに乗り込んだが、この日は臨時ダイヤになっていたようである。  

烏丸で見かけたラガールカード対応の自動改札機に乗車券を投入するが、入れやすいという感覚はない。それもそのはずで、プリペイドカードやきっぷを自動改札機に入れる機会が激減したため、ICカードに慣れてしまっているのである。

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8300系の各駅停車桂行き(8411:携帯電話電源オフ車両)に急いで乗り込み、10時38分に発車。VVVFインバータの音は東京急行電鉄7700系と同じ音にブッたまげる(8300系は1999年1月以来、9年ぶりの乗車だが、この時は付随車の利用だった)。 

各駅停車桂行き編成表

乗車区間号車車両番号禁煙備考
なし8311なし
 なし8861なし
 なし8961なし
 なし8881なし
 なし8811なし
嵐山なし8411携帯電話電源オフ車両

P1300182.JPG

吊り革は携帯電話電源オフ車両をアピールし、窓は電動式。阪急創立80周年を記念した車両は計器類をデジタル表示にするなど、意欲作であるが、その後は低迷。8000系共々、増備途中でフェイスが変わり、特に京都本線は優等列車の停車駅を大幅にいじくるなど、経営の苦しさを物語る。

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松尾と上桂(Kami-Katsura)で2300系の各駅停車嵐山行きと行き違い、10時48分、終点桂1号線に到着。向かいのホームは謎のC号線で9300系の回送が通過していった。9300系は思ったほど増備しておらず、6300系の置き換え予定も当分なさそうだ。

C号線の由来はわからないが、ホームは3面6線で、西側からC・1号線、2・3号線、4・5号線となっている。つまり、ホーム1面が3・4号線にした場合、「桂3・4」となり、上方落語界の大御所、桂三枝(Sanshi Katsura)の語呂合わせになるからだろうか? しかし、もしホーム1面が3・C号線になった場合でも「桂3・C」となれば同じことで、謎は深まるばかりである。

阪急は2007年10月29日(月曜日)から、全席優先座席制から、スペース指定の優先座席に変更。合わせて、6両編成以上の携帯電話電源オフ車両は、4両編成と同様、2両から1両に変更されている。そして、車番チェックでホームを歩くと、弱冷車(関東地方や九州では「弱冷房車」と案内)がないことに気づいたのだった。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!

②京都市交通局ホームページは
こちらにクリック!!

③京阪電気鉄道ホームページは
こちらにクリック!!

④京福電気鉄道ホームページは
こちらにクリック!!

⑤阪急電鉄ホームページは
こちらにクリック!!

⑥フリー百科事典『Wikipedia「ラガールカード」』は
こちらにクリック!!

⑦フリー百科事典『Wikipedia「イオカード」』は
こちらにクリック!!

⑧フリー百科事典『Wikipedia「Suica」』は
こちらにクリック!!

⑨フリー百科事典『Wikipedia「シリーズ21」』はこちらにクリック!!

⑩フリー百科事典『Wikipedia「京都市営地下鉄東西線」』は 
こちらにクリック!!

⑪フリー百科事典『Wikipedia「京都市交通局50系電車」』は
こちらにクリック!!

⑫フリー百科事典『Wikipedia「京阪800形電車(初代)」』は
こちらにクリック!!

⑬フリー百科事典『Wikipedia「京阪800系電車(2代)」』は
こちらにクリック!!

⑭参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『年鑑’98日本の鉄道』を使用。

⑮ホテル&トラベルジャーナル「アクセス4万件謝恩レポート 京都市地下鉄東西線延伸開業!」は 
こちらにクリック!!

⑯岸田法眼のRailway Blog.「2004年の汽車旅2」は
こちらにクリック!!

⑰岸田法眼のRailway Blog.「東京急行電鉄2代目7000系試乗」は
こちらににクリック!! 

⑱岸田法眼のRailway Blog.「2004年の汽車旅4-後編-」はこちらにクリック!!

★お知らせ

世界遺産にしたい車両を1つ選んでください(こちらにクリック!!)。

私がノミネートした「世界遺産にしたい車両」がついに頂上決戦?! 皆様の1票をお待ちしております(「世界遺産にしたい車両」の数々は
こちらにクリック!!)。



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このあと、桂駅C号線の由来が明らかに!!


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2008年の汽車旅2-5 [汽車旅2008]

奈良3番のりばで面白い光景を見た。

P1300073.JPG
 
それは京都からの103系各駅停車が終点に到着。ヘッドライトは1個しか点灯しておらず、故障かと思ったが、その後、2つともついた。103系の隠れたワザのようだ。  

JR東日本の103系は仙石線に1編成残るだけとなり、JR西日本はまだまだ活躍しているが、私が見た車両は体質改善工事の対象から外れた編成で、車番チェックはしていないけど、車齢40年前後だろう。ちなみにこの日、私のコンパクトデジカメは露出補正できることを初めて知った。夜の撮影だと明る過ぎる写りになっていたが、露出補正により、よりリアルな夜の写りになっている。

4番のりばから18時39分発(平日は18時38分発)の快速京都行きを待つ。すでにみやこ路快速の運行を終えており、格下の快速になるわけだが、221系の運行は確実なので妥協できる。ちなみに今回のダイヤ改正で、みやこ路快速は種別に格上げした。

「はいーっ?」  

警視庁特命係の杉下右京警部なら、こう言うだろう。  

みやこ路快速は2001年3月3日(土曜日)に運行を開始したが、市販の時刻表ではなぜか「快速〈みやこ路快速〉」と表記していた。しかし、駅や車内の表示、車掌の放送では種別として案内していた。そのため、私のブログでは今まで「快速〈みやこ路快速〉」と案内せざるを得なかったが、正式な種別化により、スッキリした。  

さて、快速京都行きが入線する放送があり、木津方に注目するが、なんと王寺方から大和路快速が到着した。


「はいーっ?」  

警視庁特命係の杉下右京警部でなくても言うだろうが、地元利用客はなんにも気にしていない様子。私は頭が混乱している。

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大和路快速は奈良から快速京都行き(1号車クハ221-43:弱冷車)に変身。これぞ、“ホントの直通快速”である。  

先ほどまで運行していた大和路快速の列車番号は3436Kで、奈良で快速京都行き3608Mに変わる。但し、土休のみの運行である。

私は以前から“221系フルコースツアー”を考えている。  

まず和歌山から阪和線快速に乗り、天王寺で大和路快速に乗り換え。もちろん、始発に乗るので、1周することになるが、奈良でみやこ路快速に乗り換え、京都へ。そこから東海道本線の普通電車(高槻-西明石間は快速)に乗り、大阪で丹波路快速に乗り換え、篠山口でゴールインするものである。  

今回のダイヤ改正で阪和線221系快速が和歌山入りする運用が激減。著名人にでもならない限り、貸切もできないだろう。  

仮に世界的な賞をとって、どこかの旅行代理店が“221系フルコースツアー”を企画して下さるのであれば、やってみたい。公式ツアーだと、221系4両編成を団体運用に使い、おそらく、奈良電車区で撮影会ができるのではないだろうか。また、京都-大阪間は複々線の外側を走るので、“新快速リターンズ”にもなる。
 
快速京都行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
京都1ク ハ221-43弱冷車
 2サ ハ220-29弱冷車
 3モ ハ220-29なし
 4サ ハ221-43なし
 5モ ハ221-43なし
奈良6クモハ221-43なし
 
快速京都行きは18時39分に発車し、平城山(Narayama)を通過。今回のダイヤ改正で加茂・奈良・高田-JR難波間の区間快速は快速に昇格したが、平城山の停車は継続している。そのため、平城山は快速が停まる便と通過する便が混在し、わかりにくくなった。種別幕の色を分けることによって、わかりやすくしているようだが、平城山はすべての快速が停まったほうがいいだろう。  

奈良電車区では221系と223系6000番台の回送がズラリと勢ぞろい。休日ダイヤでは早々に“店じまい”をするようだ。

「プシューッ!!」  

トイレに入り、ペダルを踏むとけたたましい空気音が発生。なんと水が出ないのだ。おまけに手も洗えない。この日はトイレの利用客が多かったのかどうかはわからないが、さいわい、福井のコンビニで買った際、おしぼりのサービスがあったのでそれで手をふく。  

木津から奈良線に入り、玉水で快速奈良行きと行き違い。221系2両+2両の4両で、種別幕はなぜか阪和線バージョンになっている。  

宇治で103系の各駅停車京都行きに連絡し、19時31分、終点奈良10番のりばに到着した。当初は東福寺で京阪電気鉄道京阪本線に乗り換えようかとも考えたが、221系なので初志貫徹、終点京都まで乗車した。  

さて、JR東海の東海道新幹線エクスプレス改札機は改良されており、2008年3月29日(土曜日)から、エクスプレスICサービス(通称、「EX-IC」)がスタートした。

P1300089.JPG
 
これはJR東海のエクスプレスカード会員限定で、パソコンやケータイで予約する点については従来と変わらないが、EX-ICは専用のICカードにタッチすればイイという。  

エクスプレス改札機にタッチすると、利用明細の紙が出てくるので、それを受け取るのだという。また、取り忘れた際は改札内に表示器を設置して対応している。  

在来線から東海道新幹線に乗り換える際、ICOCAとEX-ICを2枚重ねてタッチ&ゴーできる。今までICカード乗車券は自動改札に2枚重ねてタッチすることができず、1枚だけに限定されていただけに快挙と言えるだろう。また、紙のきっぷだと先に東海道新幹線乗り換え駅までの乗車券をエクスプレス改札機に投入し、次にEX-ICをタッチすればよい。 EX-ICは東海道新幹線及び個人会員に限定されているが、2009年夏からはJR西日本山陽新幹線及び法人会員にもサービスを拡大する予定である。

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京都で下車し、晩メシをとったあと、京都市交通局烏丸線(K11)へ。20時31分発の国際会館行き(3706:近鉄車)へ。

 
国際会館行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
四条なし3706なし
 なし3806なし
 なし3306なし
 なし3406なし
 なし3206弱冷車
京都なし3106なし

近鉄の車両に乗るが、車両形式が多種多様のため、車両名はよくわからなかったが、帰京後に調べると3200系だった。

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四条(K09)で下車。初乗り運賃210円は高いが、そのあとは河原町までの地下通路をテクテク歩いた。この日は河原町泊まりである。

★備考

①221系備考一覧はこちらにクリック!!

②JR東海ホームページは
こちらにクリック!!

③フリー百科事典『Wikipedia「近鉄3200系電車」』は
こちらにクリック!!

④参考文献として、2008年4月21日(月曜日)発売の月刊誌を使用(発売3日前の2008年4月18日に都内の書店で購入)。


★お知らせ

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2008年の汽車旅2-2 [汽車旅2008]

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米原7番のりばへまわり、北陸本線の普通電車敦賀行き(1号車クハ520-4)に乗り換え。521系は初乗車だが、たった2両での運行!! 車内は当然のことながら、混雑しており、もう1編成増結できなかったのだろうか。  

1・2号車、どちらもフェイスの下には連結器カバーが目立つ。冬季の凍結対策による故障阻止もあるだろうが、4両編成にする気がないというふうにも受け取れる。



立客が発生するほどの満員御礼で6時49分発に発車。坂田を発車すると、2号車はミュージックホーンとタイフォンが同時になり、“ダブルケーテキ”でなにごとかと思ったら、警報機、遮断機、共についていない踏切を通過。どうやら、そこを渡った人がいたのかもしれない。

P1290880.JPG

田村は上下線のホームが大きく空いているが、かつてはここでディーゼル機関車から交流の電気機関車にチェンジしていた。国鉄時代の北陸本線は坂田-田村間で直流と交流の切り替える地点があり、そのため、客車や貨物列車は米原-田村間はディーゼル機関車が牽引。田村で付け替えていたわけだ。当時、交直流対応の電気機関車は高価だったこともあるのだろうが、直流電化の東海道本線から分岐するため、配置できなかったのであろう。

かつて、ブルートレインは交流電化内で、交直流電気機関車から交流機関車に変える列車が多かったが、現在は寝台特急〈はやぶさ・富士〉だけとなった。
  
普通電車敦賀行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
敦賀2クモハ521-4なし
米原1ク ハ520-4なし

北陸本線は大半の区間が交流電化だったわけだが、これは直流電化よりもコストがかからないことが大きな理由で、JR北海道・JR九州(関門トンネルと姪浜-西唐津間を除く)はほぼ全域、JR東日本は東北本線黒磯以北、常磐線取手以北、羽越本線は村上以北が交流電化になっており、隣接する電化路線もそれに合わせた。しかし、北陸本線だけ、隣接電化路線はすべて直流となっており、2003年3月15日(土曜日)に小浜線が電化されたが、交流電化ではなかった(一時、敦賀はJRの1つの駅で直流と交流、2つの電化が存在する珍しい現象があったが、交直流電車が北陸本線から小浜線へ乗り入れることは可能だった)。つまり、北陸本線は“離れ孤島”と化してしまっているのだ。  

JR西日本になってからは地元自治体等の要請を受け入れ、平成3年(1991年)9月14日(土曜日)、坂田-長浜間を直流電化に変えて、新快速の乗り入れを開始。そして、2006年10月21日(土曜日)、湖西線永原-近江塩津間、北陸本線長浜-敦賀間の直流電化に変え、新快速の最北運転区間も延伸した(直流電化の切り替えは2006年9月24日に実施)。小浜線の125系も敦賀1・2番のりば以外にも足を運べるようになるなど、大きな出来事だった。

長浜は2番のりばに到着。大半のお客はどうやら終点敦賀まで乗るようだ。そして、1番のりばは利用客が多く、発車すると普通電車(野洲から新快速)姫路方面播州赤穂行きとすれ違う。223系2000番台4両編成だが、米原で仮に8両増結しても、“北陸本線編成”は途中の姫路か網干で切り離されることが多く、姫路行き以外は終点まで向かわないのかもしれない。

521系は2006年に入団。223系5000番台をベースにしているように思えるが、683系シリーズと321系で培われたノウハウを結集したものである。  

具体的にあげると、321系のレーザー溶接による構体を採用し、機器類は683系シリーズ、フェイスや車内設備は223系5000番台をベースにしているが、MAX120㎞/hである。

JR西日本初の交直流近郊形電車ではあるが、運用区間は米原・近江今津-福井間に限定されている。これはワンマンカー運転という前提で、運賃表を設けているが、福井以北の駅名が表示されていないことや、敦賀までの直流化の費用は滋賀県と福井県が負担しており、521系の製造費も含まれているためである。


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車内は転換クロスシート(一部は座席の向きを固定)を採用しているが、クモハ521形の優先座席はロングシートを採用している。321系と同じデザインになっているが、ドア寄りはカサが引っ掛けにくい構造になっている。

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面白いのはロングシートにも席番がふっており、AからDまで表示している。また、JR西日本産の近郊形電車では初めて、妻面に窓を設けたが、これはワンマンカー運行時、運転士が隣りの車両が見渡せるように配慮したためで、車内の通りぬけドアもガラス面を拡大している。

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ワンマンカー運転を前提としているため、整理券発行機が各車両の車端部に設けられており、その部分には補助シートがない。そして、半自動ドアボタン、SOSボタンが見やすく、照明のグローブは223系2000番台も増備途中から形状を変えており、521系にも踏襲されているが、材質をガラスに変更しており、火災対策基準法改正に適合している(2003年2月18日に韓国の地下鉄で火災事故が発生しており、これを機に火災対策基準法を見直した)。ちなみに321系の車内の半自動ドアボタンも521系と同じデザインとなっている。

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余談だが、JR西日本のワンマンカーの英訳は運賃を「Fare」、回数券を「Ticket」、整理券を「Numbered Ticket」、両替を「Change」と案内している。

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一部のドア上には情報案内装置を設けているが、号車表示はデジタルからLEDに変更されている。これは10両以上の運行がないということなのだろうか。ちなみに521系の種別幕には新快速が入っており、もしかすると「臨時新快速敦賀方面福井行き」が設定される可能性がある(臨時新快速は221系も運行しているため、130㎞/hは定期便に限定されているようだ) 。

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7時37分、終点敦賀4番のりばに到着。折り返し、普通電車米原行きになるが、せっかくの交直流電車がもったいない!!

その先の5番のりばへまわり、普通電車福井行き(クモハ457-16:近郊形改造車)に乗り換え。7時41分に発車すると、北陸トンネルの手前で電流は直流から交流に変わった。
 
普通電車福井行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
福井なしクモハ457-16近郊形改造車
 なしモ ハ456-16近郊形改造車
敦賀なしク ハ455-43近郊形改造車。弱冷車

福井までの道中は寝不足の穴埋め(近江塩津から先は睡眠モードだった)に徹した。臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きの睡眠時間が4時間少々なのはコタえる。

8時33分、終点福井4番のりばに到着。折り返し、普通電車敦賀行きになるが、待っている人々は多く、接続する普通電車金沢行きは隣りの3番のりばで、乗り換えが同一ホームでないという面倒があるけど、6両編成のため、坐れる確率は高いだろう。


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越美北線へ直通する列車はすべて2番のりばからの発車で、そこだけ架線はない。高架化された福井は2面5線となっており、下り1面は1~3番のりばで、どうやら1番のりばは優等列車、3番のりばは鈍行の発着が主体になっているようだ。また、2番のりばの長さは4両分である。

一方、上り1面は4・5番のりばで鈍行はどちらも発車するようだ。

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2番のりばは鋼製車体が特長のキハ120系200番台の回送が止まっており、九頭竜湖(Kuzuryuko)寄りに『明日へ走れ! 越美北線』のヘッドマークが掲げられている。

越美北線は2004年7月18日(日曜日)、集中豪雨により、橋りょうが流出。全線不通となり、7月20日(火曜日)に越前大野-九頭竜湖間で運行再開。その2か月後の9月11日(土曜日)に越前花堂(Echizen-Hanandoh)-一乗谷(Ichijoudani)間及び、美山-越前大野間の運行が再開。不通区間は一乗谷-美山間だけになった。長期不通期間中は越前東郷-美山間で運行された。越前東郷発着になったのは手前の一条谷はバスが入れないからである。

集中豪雨から3年たった2007年6月30日(土曜日)、一乗谷-美山間が復旧し、ようやく全線で運転を再開したのである。  

さて、1番のりばに面白いものを見つけた。

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それはホームの地面にある停止位置で、黄色い線の外側は車掌わかるような位置に貼りつけており、外側の舗装部分はチョークで列車名の略称が書かれている。ちなみに乗車口はホームの上にあり、LEDによる表示やボードなど様々。

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回送が発車したあと、留置線から待機していた普通列車九頭竜湖行きワンマンカー(キハ120 203:セミクロスシート)が入線。キハ120系200番台2両だが、うしろの車両は途中の越中大野止まりである。また、車両にはトイレをつけたが、デザインの自由度がきく鋼製車体にもかかわらず、窓がふさがれた姿が痛々しい。更に車両はセミクロスシートであるが、ボックスシートはわずか4つしかないことに驚いた。

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改造により取りつけたトイレは洋式で、フタをあけると大量の泡!! これでトイレを綺麗に保っているようだ。また、客室の面影は残っており、天井には冷房ダクトがあり、吹き出し口が閉ざされている。

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9時06分に発車。あわてず騒がずの速度で、高規格の北陸本線をゆっくり進み、越前花堂はなんと、北陸本線から離れていた。越美北線に入ったという証であるが、まるで隅に追いやられたような感じだ。

 
普通列車九頭竜湖行きワンマンカー編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
九頭竜湖なしキハ120 203セミクロスシート
福井なしキハ120 205セミクロスシート。越前大野止まり
 
発車すると、ものものしい解体工事で、粗大ゴミの嵐だが、そこを抜けると、田園だ。1か月たてば田植えの季節になっているだろう。

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田園から町へ変わり、越前東郷へ。以前は行き違いのできる駅だったが、レールは撤去していないものの、ホームはサクで通せんぼ。レール自体もさびついており、使えないだろう。また、駅舎には「乗って残そう! 越美北線」のノボリが見られた。  

一乗谷が近づくと、山間部の入口に突入したようだ。発車すると、一乗谷川を渡る。カーブも多くなり、けわしい道のりとなっていく。  

越前高田を過ぎると、運転士は盛んにタイフォンを鳴らす。踏切を通るのだが、遮断棒、警報機のないタイプが多過ぎるのだ。

 

市波を発車し、県道38号線に合流すると、スピードが急速に衰え、止まりそうになるが、息を吹き返し、水面が綺麗な足羽川(Asuwa Liver)を渡り、今度は国道158号線へ。

越前薬師-越前大宮間にアイアイドームというのを発見!! 童謡に『アイアイ』というのがあるけど、曲名の由来は猿の名前が「アイアイ」なのだろうか?  

意外と道のりは思ったほど険しくなく、計石(Hakari-Ishi)-牛ヶ原(Ushigahara)間は坂戸トンネルを通るものの、ケータイの電波はバリサン!!


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山場を越えたかのように普通列車九頭竜湖行きワンマンカーは颯爽(Sassoh)と走る。再び田園となり、遠方の山の頂上は雪化粧をしている(北大野-越前大野間で撮影)。  

10時02分、越前大野2番のりばに到着。ここで13分停車し、うしろ1両は折り返し、普通列車福井行きワンマンカーとなる。ホームは待ち人が多かった。

P1290936.JPG
  
ホームの九頭竜湖寄りに安全の鐘がある。これは越前大野鉄道部が設置したものである。この鐘には次のことが述べられている。

「安全の鐘  

私ども越前大野鉄道部は安全第一を使命に鉄道事業を生業としています。  

安全の鐘は九頭竜湖線の安全運行をはじめ、通勤・通学などでご利用の皆様、そして遠来の多くのお客様の無事を念じて造ったものです。  

皆様の今日一日の安全を心よりお祈りしています。」

 

九頭竜湖線についてはのちほど述べるが、安全の鐘を鳴らす。その音色は除夜の鐘を彷彿させるもので、身が引き締まる想いだ。JR西日本は2005年4月25日(月曜日)に福知山線脱線事故を起こし、乗客106人の死者を出す大惨事を発生させているだけに世間に対する目は厳しくなっていることは間違いないだろう。どこでもそうだが、対策というのは事故が発生してから行なわれることが多い。  

さて、JR西日本の車内ではよく見かける広告があり、越前大野にはでっかーいポスターが掲示されていた。

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それは高校生なのかどうかはわからないが、背番号1の男は「エースの座は譲らない」と意気込んでいるものの、そのあと、「でも、優先座席は譲ってください」と言われると、なぜか動揺が表情に表れている。と私は解釈するのだが、優先座席や優先席ではいかにも健常者が平然とした表情で坐っている姿が目立つ。

私はよっぽど疲れていない限りはそこへ坐ることはないのだが、「携帯電話の電話を切って下さい」という放送があっても、しない人が多い。もっとも、そんな中途半端な案内をしていること自体に問題があり、携帯電話の電波をシャットアウトする車両を開発することが急務ではないだろうか。また、未成年は自分のおカネで払えない者が多いというのに、携帯電話を持つということにも問題がある(持たせる親御さんもいけない)。世の中が便利になるということは、マナーやモラルの低下につながるのだ。携帯電話のあり方というものを見つめ直す時期に来ているはずだ。それにもかかわらず、携帯電話企業は利益をあげることしか考えていないような印象を受ける。

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改札寄りにある留置線では保線作業員では、多くの枕木に白いペンキでピッとラインを引いていた。これは枕木交換のサインなのだろうか?

車内に戻り、切り離された折り返しの普通列車福井行きワンマンカーは10時14分に発車。安全確認がとれたかのように普通列車九頭竜湖行きワンマンカーも10時15分に発車する。

福井県大野市は“小京都”という地もあってか、軽快に走る。車窓はのんびりとした田舎である。

下唯野から道が険しくなることを予告するような感じとなり、柿ヶ島を発車すると、その通りに。柿ヶ島トンネルに入ると、ケータイの電波は圏外になってゆく。

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勝原(Kadohara)を発車すると、白谷トンネル(805メートル)、シェルター、荒島トンネル(5251メートル)と難関をゆく。もし、この区間のトンネルで立ち往生するような事態が発生したら、救出にかなりの時間を要するような気がするが、無事に抜けて越前下山に到着。正規の駅名盤から少し離れたところにサブ駅名なのか、それとも越前下山を改称する要望でもあるのか、「九頭竜温泉」もある。

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ラストコースは下山トンネルを通り、残雪景色を走り、10時46分、終点九頭竜湖に到着。越美北線全線完乗を達成したが、レールはその先で途切れている。  

越美北線は本来、ここから北濃へ延伸し、越美南線に直結。おそらく、路線名も「越美本線」に改称していたと思うが、全通の青写真を描いていた。しかし、過疎地帯でなおかつ、越美南線は昭和61年(1986年)12月11日(木曜日)、第3セクター、長良川鉄道に転換されたため、全通の夢は断たれた。鉄道全通の夢は断たれても、美濃白鳥から九頭竜湖まで国鉄バス(のちのジェイアール東海バス)の路線が通っていたものの、2002年9月30日(月曜日)でなくなってしまい、交通機関の乗り継ぎによる“越美本線ルート”も閉ざされてしまった。ちなみに長良川鉄道の路線名は「越美南線」である。

P1290962.JPG


JR西日本は北濃まで全通する野望がなかったようで、平成7年(1995年)9月12日(火曜日)、福井-九頭竜湖間に「九頭竜湖線」の路線愛称をつけている。  

余談だが、2005年4月30日(土曜日)、NHKの企画で俳優の関口知宏が越美北線全線完乗にチャレンジしたものの、途中で代行バスをはさみながら、終点九頭竜湖に到達。多くの出迎え者がいたが、私は有名人でも著名人でもないので、静かな全線完乗達成であった。これがこの駅の本来の姿だと思うが、基本的に代行バスは鉄道ではないため、私は乗車とみなさないことにしている(NHKの場合、復旧したわけではないので、認定は致し方ないだろう)。国土交通省から公式ルールは発表されていないが、やはり、鉄道に乗ってこその全線完乗ではないだろうか。

IMG見本a.JPG


九頭竜湖は簡易委託駅で、営業時間中は希望者に到着証明書が配布される。また、下車してすぐのところに道の駅「九頭竜」があるものの、ゆっくり食事ができるほどの折り返し時間はなく、10時58分発の普通列車福井行きワンマンカーに乗る。越美北線は福井-九頭竜湖間4往復、福井-越前大野間5往復、越前大野-九頭竜湖間1往復しかないのだ。

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普通列車福井行きワンマンカーは全区間1両で、途中の越前大野で検測用車両、キヤ141系と行き違い、越前花堂でエル特急〈雷鳥13号〉金沢行きを先に通し、12時22分、終点福井2番のりばに到着した。

普通列車九頭竜湖行きワンマンカー編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
九頭竜湖→福井なしキハ120 203セミクロスシート

福井中央郵便局



下車して、福井中央郵便局で事前交渉により、旅行貯金。この日は土曜日だからで、ATMで入金したあと、郵便窓口で局名印を押してもらった。

P1290990.JPG


昼食購入後は福井鉄道福武線(軌道線)福井駅前へ。今回は乗らないものの、元名古屋鉄道の車両が入線したことを見届け、福井に戻った。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!

②フリー百科事典『Wikipedia「JR西日本521系電車」』は
こちらにクリック!!

③フリー百科事典『Wikipedia「越美北線」』は
こちらにクリック!!

④フリー百科事典『Wikipedia「美濃白鳥駅」』は
こちらにクリック!!

⑤参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル2007年2・11月号』を使用。

⑥狩人を綴る~旅情日記~「越美北線」は
こちらにクリック!!

⑦ホテル&トラベルジャーナル「雪を蹴り、再び敦賀へ」はこちらにクリック!!

⑧岸田法眼のRailway Blog.「2005年の汽車旅1-中編-」は
こちらにクリック!!

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2008年の汽車旅2-1 [汽車旅2008]

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2008年4月4日(金曜日)、JR東日本東京へ。東海道本線9・10番線ホーム下の行先案内板を見ると、快速〈ムーンライトながら〉大垣行きと臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きがそろい踏み。何度も東京から旅立っているが、実に新鮮な気分でホームへの階段を登ることにしよう。  

東京に乗り込んだのは23時過ぎとずいぶん遅かったが、ホームへあがると、あれっ、10番線の快速〈ムーンライトながら〉大垣行きがいない!! これはJR東海エリアで人身事故が発生したため、発車時刻は23時35分頃になるという。  

東京9・10番線は3月14日(金曜日)以来となるが、ホームは人が多い。“ダブル〈ムーンライトながら〉”のどちらかに乗る人、23時30分発の〈湘南ライナー17号〉小田原行きを待つ人で、特に後者は座席定員制のため、乗車口が限られており、綺麗に整列しているのが印象的だ。

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快速〈ムーンライトながら〉大垣行きの発車は遅れても、臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行き(8号車指定席モハ188-25)は時間通りの発車となり、9番線に入線。1号車寄りはブルートレイン便がなくなっているため、立入禁止となっており、“ツラ”は10号車寄りでないと撮れない。  

ヘッドマーク、方向幕は回送のままで、到着するとクルクルまわるが、「快速成田」「快速銚子」など、意外と快速のコマが多い。早くからわかっていたら、動画を撮っていたのだが…

「お手元のチケットをよくお確かめの上、御乗車いただきますよう、お願いいたします」  

と駅員は何度も放送。指定席券を「チケット」と言うのも新鮮だ。きっぷは英訳すると「Ticket」と言うし、指定席券は「指定券」と略すのが一般的。「チケット」と言う駅員はおそらく、旅立ちの気分を高らかにして、道中の無事を祈っているのだろう。

P1290868.JPG
 
定刻より36分遅れの23時19分、10番線に普通電車が到着。折り返し、快速〈ムーンライトながら〉大垣行きとなるが、JR東海エリアで発生した人身事故とはいえ、大幅に遅れたことに対し、「申し訳ありません」と駅員は謝罪の放送を流す。利用客の中には終電に乗り損ねるような状況になっている人がいるのかもしれない。青春18きっぷユーザーならば新宿で快速〈ムーンライトえちご〉新潟行きを利用するはずができなかったということもあるだろう。緊急措置として、青春18きっぷで上野-高崎間、急行〈能登〉金沢行きに乗せてもらえる方法もあるだろうが、実際はどうだったのかはわからない。  

余談だが、快速〈ムーンライトながら〉大垣行きは以前、天候の影響で大船始発になったことがある(普通電車東京行きは大船で運転を打ち切ったことになる)。  

今までにない新鮮な旅立ちは23時20分にスタート。新橋でE233系3000番台の普通電車東京行きとすれ違う。

E233系シリーズは中央線用(東京-高尾間の路線愛称)の増備が終了。中央本線三鷹-立川間の高架化工事が完了していないこともあり、201系は20両残留となっているが、現在は京浜東北線用(大宮-東京-横浜間の路線愛称)として、E233系1000番台を投入。209系の置き換えが進行中である。  

3月10日(月曜日)、E233系3000番台(近郊形タイプ)を投入。E231系近郊形タイプには表示されていない「普通」を表示しているが、これは東海道本線にコンバートされたE217系を古巣の横須賀線・総武本線運用に戻すため、急きょ投入した。ちなみにE217系は209系の近郊形バージョンと言えるが、こちらはリフレッシュ工事で続投することになっている(1994年の入団からまだ14年しか経過していない)。  

更にこの夏にはE233系2000番台が常磐線に投入され、203系シリーズと207系試作車が置き換えられることになっている。ちなみに207系試作車は国鉄唯一のVVVFインバータ制御車だが、JR東日本では増備されず、量産車はJR西日本が投入したものと私はみなしている。また、E233系2000番台の投入が完了されると、日暮里-土浦間の定期便はJR東日本産の車両に統一される。


臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
大垣1クハ189-513指定席
 2モハ188-34指定席。簡易リクライニングシート
 3モハ189-34指定席。簡易リクライニングシート
 4モハ188-30指定席
 5モハ189-30指定席
 6モハ188-26指定席
 7モハ189-26指定席
 8モハ188-25指定席
 9モハ189-25指定席
東京10クハ183-1023指定席。デラックス車

臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きは2006年8月19日(土曜日)以来、2年ぶりの利用。2007年3月18日(日曜日)のダイヤ改正で、下り便は品川始発から東京始発に変更された。品川始発時代は発車30分前に入線しており、ゆとりがあったものの、東京発はそれがなくなり、あわただしい。

臨時快速〈ムーンライトながら91・92号〉は183系1000番台と189系の合体編成を使用しているが、車齢はベテランの域に達しており、先はそんなに長くないのではないかと思う。なぜならば、2008年2月5日(火曜日)、JR東日本は特急〈成田エクスプレス〉の2代目車両として、E259系が2009年に入団することを発表したからである。

E259系投入により、253系を順次置き換えるが、平成3年(1991年)に入団して、20年を経過していないため、廃車になるとは考えにくく、波動用にまわることが予想される。そうなると、臨時快速〈ムーンライトながら91・92号〉〈エアポート常磐〉などは253系の運行に変わる可能性がある。  

253系は大型荷物が置けるスペースはあるものの、特急形車両なのに指定席はリクライニングシートではないため、“外見よくても中身がねぇー”という印象がある(2002年に投入された253系200番台はリクライニングシートを採用)。また、東武鉄道が夏・冬季に運行する夜行の臨時特急〈尾瀬夜行23:55〉〈スノーパル23:55〉も回転式クロスシートの300系であるため、リクライニングシートの要望が寄せられるという。夜行ならばリクライニングシートが必須であろう。  

戸塚を通過し、時刻は23時59分となったが、スピードが鈍る。これだと大船到着は日付が変わった直後になり、“なぁーんだ、小田原まで乗車券を買う必要ないじゃん”と思ったが、そのあと、信じられない展開となる。  

日付は2008年4月5日(土曜日)に変わり、大船はなんと通過!! 以前は大船、茅ヶ崎に停車していたが、2007年3月18日(日曜日)のダイヤ改正で通過にしたのである。これにより、横浜-小田原間ノンストップとなったが、ノロノロ運転をしているようでは大船、茅ヶ崎に停車して欲しい。  

ノロノロ運転で、なおかつ車内検札を受けていないため、眠るわけにはいかず、iモードを操作。Bookmarkは自分のブログも登録しており、コメントチェックをしているが、ほかに『女子大生 国鉄全線 ひとり旅』へアクセス。ブログはケータイからアクセスできるものが多く、“旅をしながら過去の旅のブログを見る”という不思議な時間を過ごす。  

この日は昭和56年(1981年)7月19日(日曜日)を取り上げており、青函連絡船に揺られながら、江差線全線完乗を目指すもので、国鉄が企画した『いい旅チャレンジ20,000km』に参加しておらず、写真はほとんど撮っていないというが、当時の情景は過去にいろいろな鉄道の書籍、雑誌、ムックを見ているから、“国鉄とのお付き合い10年7か月”の私でも思い浮かべることができる(思い浮かべられないこともあるけど…)。ちなみに江差線は私も全線完乗している。  

0時17分、ノロノロ運転が続く中、8号車指定席に車掌が入り、脱帽。ようやく、“チケットの拝見”となるが、あとから9号車指定席から別の車掌が現れ、“うしろから失礼します”という感じで車内検札を行なう。

2人の車掌が8号車指定席の検札を終えると、進行方向右側の貨物線では貨物列車にカンタンに追い抜かれた。

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戸塚からほとんどノロノロ運転の状態で、小田原3番線に到着。向かいの4番線では211系2000番台の回送が止まっているが、9号車のドアは全開なのに、8号車はすべて閉まっている。半自動ドア機能がないのに珍しいことをするものだが、2番線から貨物列車が通過していく。  

小田原からの利用客は多く、8号車指定席はほぼ満席。本来は0時55分に発車するのだが、後続の電車が遅れているため、発車は1時00分になるという。乗り換え客がいると見込んでいるからで、また、ダイヤが回復する可能性が高いからこそ、できるワザといえよう。

P1290871.JPG

 
隣りの5番線になんと〈湘南ライナー17号〉が到着。乗り遅れなのか、思った以上に乗り換えるお客が多かった。

帰宅後、『JR時刻表2008年3月号』を見ると、小田原で臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きは14分停車。東京発が平日の場合に限り、〈湘南ライナー17号〉に接続するのだ。これだと他線の遅れで乗り遅れてしまった場合、ライナー券500円を投資すれば追いつくのだ。但し、ライナー券が売り切れてしまった場合、東京23時23分発の普通電車国府津行き(Local for Kohzu)に乗り、大船から平塚までの各駅及び、終点国府津で〈湘南ライナー17号〉小田原行きに乗り換えればよい。と言うのも、〈湘南ライナー〉はライナー券を販売しない駅でも乗れるのである。実際に大船でその光景を目撃しているが、駅員は乗車を黙認しており、どうやら大船から先は“快速〈アクティー〉豪華版”みたいな感じである。  

1時03分、臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きが発車。3・4番線には先に発車するはずの快速〈ムーンライトながら〉大垣行きに乗るお客が待っていた。  

その後は眠りにつき、JR東海に入り、気がつけば5時19分、名古屋6番線に到着。支度をするお客が多かったからだが、降りたのは、そんなに多くはなかったように思う。  

名古屋は薄暗かったが、次第に空模様は明るくなるものの、小田原から様々な列車のチャイム(メロディー)をケータイの着メロに使っている奴がマナーモードにしていないため、うるさくてしょうがない。  

5時44分に岐阜を発車すると、前へ行くお客が続出。これは終点大垣到着時、乗り換え及び出口へ行くことができる階段は1号車指定席の前寄りと3号車指定席のうしろ寄りのみで、後方の車両は乗り遅れる可能性が高いわけだが、渋滞が発生し、目指す3号車指定席の出口へ向かうことができなかった。

P1290875.JPG

  
5時55分、終点大垣1番線に到着。2番線の普通電車(高槻-西明石間は快速)姫路行き(4号車クモハ223-2092:米原まで女性車掌乗務)に乗り換えるが、たった4両なので満員御礼となる。
 

普通電車(高槻-西明石間は快速)
                 姫路行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
米原1ク ハ222-2092弱冷車
 2モ ハ223-2181なし
 3サ ハ223-2206なし
大垣4クモハ223-2092なし
米原で5~8号車を増結


6時00分に発車し、垂井で女性車掌2人は2号車にあわてて向かったが、アクシデントはなかった模様。そして、2008年3月1日(土曜日)に見られた関ケ原の雪景色はなかった。4月だから当然といえば、そうなのだが。  

乗車車両は2007年に川崎重工で増備されているが、JR西日本223系2000番台は130㎞/h対応車では、国内最多となっている。221系があまりにも衝撃的なだけに際立ったものを感じないが、増備期間が長いとは想像していなかった。

これまで10年ごとに主力車両をチェンジしていたJR西日本の新快速だが、“長期政権”はほぼ確実になるだろう。また、近郊形電車では初めて、130㎞/h対応とした223系1000番台は13年経過した現在も“脇役”として新快速運用に就いている(ほかの種別を受け持つこともある)。  

6時33分、米原2番のりばに到着。向かいの3番のりばではJR西日本の新快速姫路方面播州赤穂行きが2分の接続で発車を待っているものの、あわただしく、駅員がイラついているような声で放送しているのが印象に残った。定刻発車にシビアなのはわかるが、4両編成から12両編成に変わり、空席を求めていることや改良工事中のため、ホームの位置によっては動きづらい状況なのだから、接続時間を少し長めにしたほうがいいのではないだろうか。ちなみに新快速姫路方面播州赤穂行きは米原から増結した1~8号車は終点まで行くのに対し、敦賀始発の9~12号車は姫路止まりである。

★備考

①UZ's View「久々の東京(4)E233系3000番台【3/25】」はこちらにクリック!!

鉄道写真美術館「E233系3000番台(東京にて)」はこちらにクリック!!

③女子大生 国鉄全線 ひとり旅「1981年7月19日-江差線」は
こちらにクリック!!

④フリー百科事典『Wikipedia「いい旅チャレンジ20,000km」』は
こちらにクリック!!

⑤参考文献として、交通新聞社刊行、『JR時刻表2008年3月号』を使用。

⑥参考文献として、東武鉄道刊行、『東武の車両10年の歩み写真集』を使用。

⑦岸田法眼のRailway Blog.「2006年の汽車旅7-1」は
こちらにクリック!!

⑧岸田法眼のRailway Blog.「寝台急行〈銀河〉フォーエヴァーTHE LAST RUN.」は
こちらにクリック!!

⑨岸田法眼のRailway Blog.「臨時特急〈尾瀬夜行23:55〉会津高原尾瀬口行き」は
こちらにクリック!!

⑩岸田法眼のRailway Blog.「臨時特急〈尾瀬夜行23:55尾瀬国立公園誕生記念号〉会津高原尾瀬口行き」は
こちらにクリック!!

⑪岸田法眼のRailway Blog.「2002年の汽車旅9-2(快速〈海峡〉フォーエヴァー夏場所-前編-)」は
こちらにクリック!!

⑫岸田法眼のRailway Blog.「2008年の汽車旅1-1(寝台急行〈銀河〉フォーエヴァー)」はこちらにクリック!!

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2008年の汽車旅1最終回 [汽車旅2008]

P1290759.JPG

名古屋から東海道本線15時58分発の快速豊橋行き(クハ312-5012)へ。313系5000番台の快速に乗るのは初めてであるが、席にありつくことしか考えておらず、撮影するのを忘れてしまった(画像は終点豊橋で撮影)。


快速豊橋行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
豊橋なしクモハ313-5012なし
 なしサ ハ313-5312なし
 なしモ ハ313-5012なし
 なしサ ハ313-5012なし
 なしモ ハ313-5312なし
名古屋なしク ハ312-5012なし

強風なのが気になるが、車内は意外と閑散。平日の昼間はこういう光景が普通なのだろう。

「ドアから手を離してお待ち下さい」  

JR西日本でひんぱんに行なわれていた車掌の放送だが、JR東海でも行なわれていた。

P1290760.JPG
 
16時49分、終点豊橋6番線に到着。8番線から16時53分に発車する普通電車浜松行き(クハ116-28)に乗り換えるが、大垣と同様、なぜか同一ホームで乗り換えができない。
 
普通電車浜松行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
浜松なしクハ117-111なし
 なしモハ117-56なし
 なしモハ116-56なし
豊橋なしクハ116-28なし
 
JR東海の117系シリーズはできれば居住性のよい100・200番台を選びたいところだが、まず編成によって連結位置が異なることから、“読めない”ことや1人でも坐っていると、あいている車両を選ぶ傾向にあるので、思い通りにはいかない。これは人生でもいえることなんだけどね。  

17時27分、終点浜松1番線に到着。向かいの2番線で発車を待っている17時30分発の普通電車富士行きには乗り換えず、次の普通電車熱海行きを待つが、風が強いのが気になる。

P1290762.JPG
 
普通電車熱海行き(クハ312-2323:ロングシート)は静岡寄りの留置線でスタンバっているにもかかわらず、入線が遅い。  

隣りの3番線に313系の普通電車が到着。折り返し、普通電車豊橋行きとなるが、ドア上の情報案内装置では「各駅停車」と表示していた。これは311系も同様である。
 
普通電車熱海行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
静岡なしクモハ313-2514ロングシート
 なしモ ハ313-2514ロングシート
 なしク ハ312-2323ロングシート
 なしクモハ211-6004ロングシート
浜松なしク ハ210-5052ロングシート

17時48分、普通電車熱海行きが発車。磐田から袋井にかけては混み合っていたため、夕ラッシュを迎えていた。東京に比べると、すさまじいものではなく、ずいぶんゆとりがあるように思える。  

211系5000番台と混結しているわけでもないだろうが、乗車している313系2000番台はなぜかドア上の情報案内装置が作動しなかった。  

風は強いが定刻通り、18時58分、静岡1番線に到着。突然、鼻血が出るアクシデントに見舞われるが、一旦下車。ホームの高架下にある食品うりばは耐震補強工事のため、4月25日(金曜日)まで休業。いつも晩メシはここで買っているため、利用できないのは残念だが、今回は事前に用意しており、ここではヨーグルトとコーヒーを購入。

P1290767.JPG
 
19時10分過ぎ、1番線に戻り、“青春18きっぷユーザー、帰京(または上京)の切札”でおなじみ、373系の普通電車東京行き(7号車自由席クハ372-4)へ。すでに乗車口では荷物を置いているところがあった。  

今回は乗り継ぎミスなどもあり、“帰京の方程式”をまったく組み立てておらず、“乗車券も東京までにすればよかった”と反省点が出てしまった。平日ダイヤではこういうふうに組み立てなければならなかった(この旅の12日後、ダイヤ改正が行なわれており、参考にならないので御注意)。  

まず、加古川12時08分発の新快速米原方面長浜行きに乗り、米原で14時44分発の普通電車大垣行き、大垣15時40分発の新快速豊橋行きに乗り換える。そして、途中の岡崎で16時44分発の普通電車浜松行きに乗り換え、浜松で先ほど乗車した普通電車熱海行きに乗るルートにすればよかったのだ。ちなみに静岡では食料調達と373系の普通電車東京行きに坐りたいため、時間に余裕を持たせている。

P1290769.JPG
 
普通電車東京行きは19時35分に発車。京都の東海道新幹線ホーム下の売店で購入した柿の葉ずしを食べる。柿の葉にくるんだサンマの寿司で、鮮度がいい。

普通電車東京行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
東京9クモハ373-4自由席
 8サ ハ373-4自由席
 7ク ハ372-4自由席
 6クモハ373-1自由席
 5サ ハ373-1自由席
 4ク ハ372-1自由席
 3クモハ373-12自由席
 2サ ハ373-12自由席
静岡1ク ハ372-12自由席

静岡県北部に入ると、路面は雨で濡れていた。この日の関東地方もイイ天気ではなかったようだが、熱海でJR東日本に入り、小田原を過ぎると、路面が濡れていないことに気づく。

P1290770.JPG
 
22時43分、終点東京7番線に到着した。


★備考

①「2008年の汽車旅1」シリーズの動画はこちらにクリック!!

②岸田法眼のRailway Blog.「各駅停車と普通列車」は
こちらにクリック!!

※次回から「2008年の汽車旅2」シリーズをお送りする予定です。

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2008年の汽車旅1-14 [汽車旅2008]

加古川の改札内にコンビニがあり、昼食を購入。12時08分の新快速米原方面長浜行きに乗れず、“どうせならば姫路で始発に乗り換えればいいや”という作戦に出る。ちなみに12時10分発の221系の普通電車(西明石-高槻間は快速)京都方面米原行きに乗り換えれば、高槻まで利用していただろうが、なぜかこれが頭になかった。

P1290739.JPG


12時10分発の普通電車姫路方面網干行き(1号車クハ221-51:弱冷車)に乗り、気分よく昼食。途中、ひめじ別所で高校生が大量乗車。この時期と時間帯からして、卒業生なのだろう。

留置線で待機する221系の普通電車播州赤穂行きを見届け、姫路に到着したが、隣りでは新快速米原方面近江塩津行きが発車を待っているものの、もう発車時間だという。急いだものの、間に合わなかった。『JR時刻表』を見ると、普通電車網干行きの到着と新快速米原方面近江塩津行きの発車はいずれも12時27分なのだ。

普通電車姫路方面網干行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
姫路1ク ハ221-51弱冷車
 2サ ハ220-43弱冷車
 3モ ハ220-43なし
 4サ ハ220-42なし
 5モ ハ220-42なし
 6サ ハ221-51なし
 7モ ハ221-51なし
加古川8クモハ221-51なし

この判断ミスがとんでもない展開となり、静岡で373系の普通電車東京行きに乗るには、先ほどの新快速米原方面近江塩津行きが“タイムリミット”だったのである。  

JR東海の東海道本線のダイヤは休日の利便性はよく、平日がよくないのだ。なにはともあれ、JR東海の東海道新幹線を利用しないとまずい展開になってしまった。  

今回の旅では普通乗車券は長崎-京都間を購入。カード分割払いにしてあるので、東京までにしてもよかったが、当初は名古屋鉄道モンキーパークモノレール線に乗ろうと考えていた。三木鉄道は過去1回乗っているので、そういう気がなかったからだが、数日前に“やっぱり乗っておきたい”と計画を変更したのである。理由の1つとして、前回乗った時に見つけた三木福井郵便局で旅行貯金をしたいという願望が強かった。  

時刻表をめくる。東海道新幹線を利用する案として、米原でSuicaを使い、東海道新幹線で名古屋へ行くルート(JR西日本の券売機はSuicaが使える)、京都から乗車券を乗り越し精算するという2つの選択肢を考えた。できることなら、東京まで乗りたいが、青春18きっぷがもったいない。
P1290748.JPG
 
姫路12時42分発の新快速京都方面野洲行き(2号車モハ223-2014:弱冷車)へ。日中の上り新快速は高槻まですべて「x方面y行き」となっており、今回、日中の新快速の上りの行先はすべて乗ったことになる(湖西線経由の便は山科で下りに変わる)。



東海道本線に戻り、吹田工場で223系2500番台のピカピカボディーを見る。223系2500番台は223系2000番台をベースにしているが、補助シートがついていないため、定員は少ないのが難点だ。
  
新快速京都方面野洲行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
京都8クモハ223-3034なし
 7サ ハ223-2073なし
 6サ ハ223-2074なし
 5モ ハ222-2014なし
 4サ ハ223-2075なし
 3サ ハ223-2076なし
 2モ ハ223-2014弱冷車
姫路1ク ハ222-2034弱冷車

14時14分、京都2番のりばに到着。改札を出ずとも、みどりの窓口があり、乗車券を見せて、精算してもらおうとするが、失敗。これは京都から青春18きっぷを使ったため、乗車券の効力が失われるのである。この日はまったく時刻表をめくらずにただ漠然と行動したのがいけなかった。

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2008年の汽車旅1-9 [汽車旅2008]

佐世保で佐世保線13時31分発の快速〈シーサイドライナー〉市布経由長崎行きワンマン列車(キハ200-12)に乗り換える。

P1290397.JPG 

佐世保は2001年12月26日(水曜日)に高架化されているが、ホームの一部は東京ドームのような上屋となっている。近年は東京急行電鉄が駅の改良工事などでよく採用しているが、JR西日本桜島線ユニバーサルシティにも帆のような上屋が存在する。

P1290400.JPG

乗車車両はキハ200系で青々としたブルーにドアは赤でメリハリがある。元々、キハ200系は赤い車体だが、指宿枕崎線用は黄色になっており、運行路線によって、色分けをしている。青いキハ200系は赤い車体の名残なのか、冷房機は赤かったが、ディーゼルエンジンの排煙の影響か、黒ずんでいるのが気になる。  

P1290396.JPG

車内は転換クロスシート(一部固定座席)を採用しており、居住性はよく、また、シートモケットはカラフルになっており、ワクワク感のする車内となっている。ちなみにトイレには便器への空き缶を入れることを禁止するステッカーが貼ってあった。そんなことをするお客がいるのだろうか。

P1290408.JPG 

13時31分に発車。大村線ハウステンボスまで各駅に停まるが、日宇で817系の普通電車佐世保行きワンマン列車と行き違う。

P1290411.JPG  

次の大塔へ向かう途中、進行方向右側の道路は青と緑にちょっと染まっている。舗装したあとに塗料をまぶしたようだが、いったいなんなのかと思ったら、青い道路は国道35号線伊万里・有田方面、緑の道路は右折したら国道205号線ハウステンボス・大村・長崎方面へ向かうというサインだった。これはわかりやすくていいが、国道205号線沿いに西九州自動車道佐世保大塔インターもあり、その案内も兼ねている。
 
快速〈シーサイドライナー〉市布経由
      長崎行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
長崎なしキハ200-12なし
佐世保なしキハ200-1012なし

大塔でも快速〈シーサイドライナー〉佐世保行きワンマン列車と行き違い、13時44分、早岐1番のりばに到着。ここで5分停車し、大村線に入るが、佐世保線はここで進行方向を変える。初めて佐世保線に乗った時、早岐で進行方向が変わることを知らず、向きが変わったことに気づくと、あわててしまったことを思い出す。  

1・2番のりばのあいだの留置線は783系“ハウステンボス編成”が留置している。

P1290414.JPG 

783系はJRグループ初の特急形車両として、昭和63年(1988年)に入団してから、ちょうど20年。“ハイパーサルーン”という車両愛称、MAX130㎞/hやドアを車体中央に設置したデザインは斬新かつ衝撃的だったが、わずか4年後に787系が入団したため、JR九州のエースになることができなかった。また、787系も九州新幹線の開業により、ウリであったビュッフェが座席に変わり、エースは800系に変わったように思えるが、全通するとJR西日本山陽新幹線直通車両に交代するかもしれない。  

九州新幹線が全通すると、800系は山陽新幹線に乗り入れない予定で、787系はおそらく、日豊本線にコンバートされ、残る485系シリーズを置き換えるものと思われる。

4番のりばには大村線14時03分発、キハ200系の普通列車長与経由長崎行きワンマン列車が発車を待っており、外側にある留置線ではキハ67系が休んでいる。

P1290415.JPG 

キハ67系は篠栗線に投入された2ドア転換クロスシート装備の車両で、JR西日本やJR東海で活躍する117系シリーズはそれをベースにしたように思えるものがある。車体側面の構造が若干の違いはあるけど、そっくりなんだよね。

篠栗線の電化にともない、大村線にコンバートされたわけだが、塗装変更を行なっており、快適さを向上しているものの、JR九州の国鉄産気動車はJR四国から移籍したキハ185系や自社のキハ183系1000番台以外、車内リニューアルはまったくしないため、差が激し過ぎる難点がある。キハ67系と117系シリーズの大きな違いは車内の内装で前者は寒色系、後者は暖色系を採用している。

P1290409.JPG  

さて、快速〈シーサイドライナー〉の種別幕は「快速ワンマン(市布経由)」となっているが、これは長崎本線喜々津-浦上間は支線もあるためである。しかし、快速〈シーサイドライナー〉は市布に停車することはない。また、大村線の普通列車は長崎本線の支線を走ることになっている。  

13時49分に発車し、ここから大村線へ。次のハウステンボスまでは電化されており、エル特急〈ハウステンボス〉のみが走る。

P1290422.JPG

車内の運賃表でハウステンボスは「H・テンボス」となっており、略した恰好となっているが、7文字入りきれなかったようである。

P1290424.JPG

長崎オランダ村ハウステンボスが見えると、ハウステンボスへ。ちなみにハウステンボスはオランダ語で、日本語に訳すと「森の家」である。また、敷地面積は152萬平方メートルで、これは東京ディズニーランドの約2倍、東京ドーム33個分と広い。

P1290426.JPG

  

ハウステンボスを発車すると、大村湾オーシャンショーだが、大海原を見ているうちに昼寝をしてしまい、気がついたら諫早に到着していた。

 

14時43分に発車し、ここから長崎本線へ。運転停車の現川(Utsutsugawa)で783系のエル特急〈かもめ30号〉博多行きと行き違う。ちなみにここは寝台特急〈あかつき〉長崎行きが運転停車をして、エル特急〈かもめ1号〉長崎行きに抜かれるところである(この光景は2008年3月14日で終了)。  

現川を発車し、長ーい長崎トンネルへ。その途中、肥前三川信号場で817系の普通電車諫早行きワンマン列車を待たせ、行き違う。

長崎トンネルを抜けると、大きな雄たけびをあげて、支線に合流。単線並列の複線となる。本線部は電化されているが、支線は電化されていない。

浦上で完全たる複線となり、15時13分、終点長崎1番のりばに到着したが、完全に降りきっていないのに乗り込むお客の姿勢に疑問を持つ。

P1290438.JPG

1・2番のりばの浦上寄りにはカヌーらしき船とドラが展示されている。ホームが長いが、列車は短いため、人目につかないようなところに置いているのかもしれないけど、かつて川か海に浮かべていたのだろう。また、改札口寄りには春の長崎港まつりで使う御朱印船が展示されている。あのカヌーも長崎港まつりで使うのだろうか?

P1290466.JPG

意外と思われるかもしれないが長崎で下車するのは初めてで、1時間近く、ちょいとブラブラ。そのあと、SEATTLE’S BEST COFFEE長崎支店で16時30分発、885系のエル特急〈かもめ36号〉博多行きを見ながら、注文した品物を飲む。うーん、うまい。

「うまいコーヒーはポッカ」

という柴田恭兵のCMと『あぶない刑事』シリーズの影響で、ポッカの缶コーヒーを好んで飲む私だが、コーヒーショップのコーヒーも格別である。

P1290475.JPG 

16時15分過ぎ、長崎電気軌道本線長崎駅前(27)へ向かい、3号系統赤迫行き(303:ワンマン)へ。運賃は100円均一となっており、これは100円ショップよりも安い(大半の100円ショップは税込価格105円だから)。  

乗車車両は昭和28年(1953年)7月に新製された55年の大ベテランで、路面電車はなぜかオシャレな現代風よりも、古風がよく似合っているような気がする。現在は超低床式車両の投入が進む路面電車だが、果たして、50年以上、活躍できるかどうかが注目だ。
 
3号系統赤迫行き(ワンマン)編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
長崎駅前→大橋なし303なし

これだけ長持ちなのはスピードが遅いということもあるのだろうが、やはり手入れがいいのだろう。心地よい走行音だが、通過する電停が多く、途中で1号系統赤迫行き(ワンマン)に追いついてしまった。

P1290479.JPG  

浜口町(Hamaguchi Machi.20)で道路と別れ、大橋(18)に到着し、下車。路面電車にも踏切が存在するものの、警報機がなければ遮断機もないありさまだが、道行く人とドライバーは交通ルールを守っている。つまり、長崎電気軌道の運転士と踏切を渡る人とドライバー、それぞれ空気が読めないと事故が発生する確率が高いということになる。ちなみに広島電鉄宮島線の踏切は警報機と遮断棒がついている。  

ここでは銭湯を利用。長崎駅の観光案内所で尋ねたところ、そこへ案内されたのだが、最寄りは1つ先の浦上車庫前(17)が近かった。そのため、道に迷い、到着するのに時間がかかってしまった。

P1290486.JPG

 

浦上車庫前(17)はズラリと車両が休んでいるが、そのあと、超低床式車両、3000形が登場。一旦、電停の赤迫方面のりばに着いたあと、進行方向を変えて、浦上車庫の別のレールへ移動した。ここでも踏切があっても、なにもないので運転士は慎重になる。

P1290498.JPG  

路面電車には乗らず、平和公園へ。初めて立ち寄るが、シンボルの平和祈念像を見ると、心が引き締まる。広島の平和記念公園とは違った雰囲気があり、いつかは「8月9日」という日にもう1度、行きたいと思っている。

P1290514.JPG  

18時を過ぎ、平和公園の最寄り電停、松山町(19)から1号系統正覚寺下行き(1506:ワンマン。夢塗装車)へ。車内の吊り革が長いものや短いものなど様々。1両運行のため、混雑時に上背のないお客が持ちやすいようにしているのだろう。  

長崎電気軌道は2008年3月20日(木曜日・春分の日)からICカード回数券システムを導入した。いよいよ、ICカード乗車券の波は九州にも広がっており、JR九州もSUGOCAを投入する予定である。
 
1号系統正覚寺下行き(ワンマン)編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
松山町→長崎駅前なし1506夢塗装車

当分は16両に設置するが、2009年3月末までに全車に取りつけたあと、ICカード定期券の導入を予定している。これでSuicaなどと共通利用ができればいいなと思う。

P1290516.JPG 

暗闇が近くなる頃、長崎駅前(27)へ到着。18時30分過ぎ、少々早いが長崎の駅ビルへ行き、長崎ちゃんぽんで晩メシ。そのあと、コンビニで準備万端に買って、この旅の“大一番”を迎える。

★備考

①長崎電気軌道ホームページはこちらにクリック!!

②UZ's View「名脇役JR九州783系【2/22】」は
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③参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル1992年8月号』を使用。

★お知らせ

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2008年の汽車旅1-6(寝台特急〈なは〉〈あかつき〉フォーエヴァー2日目-前編-) [汽車旅2008]

2008年3月2日(日曜日)6時40分頃、JR九州長崎本線佐賀へ。佐賀県は九州新幹線西九州ルートに積極的で、“「県全体の活性化」という名の起爆剤”にしたいようだ。

「お願いします」

有人改札に入り、青春18きっぷに日付のスタンプを押してもらうよう、ベテランの係員に頼む。

「今日の日付ですね」

「はい」  

と私が返答して、日付のスタンプを押してもらう。すると、意外な言葉をかけてきた。

「お疲れ様ぁー」  

と私をねぎらったのだ。東京を2月29日(金曜日)の23時10分に旅立ち、佐賀に到着したのは22時24分。所要時間は23時間14分という長丁場だったし、この日も早朝から動かなければならない。日常生活ならイヤに決まっているハードスケジュールだが、旅は早起きというプレッシャーは大きいものの、好き勝手に動いていることだし、気分転換、ストレス解消につながる。  

3月15日(土曜日)のダイヤ改正で、東京-佐賀間の所要時間は青春18きっぷ利用だと、快速〈ムーンライトながら〉大垣行きの東京23時10分発が日~木曜日だと22時間44分(佐賀21時54分着)、金・土曜日だと24時間10分(佐賀23時20分着)。臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きの東京23時20分発が日~木曜日だと22時間34分(佐賀21時54分着)、金・土曜日だと21時間26分(佐賀20時46分着)かかる。  

東海道新幹線だと東京6時00分発、N700系の〈のぞみ1号〉博多行きを利用する場合、終点博多で885系のエル特急〈かもめ17号〉長崎行きに乗り継ぐと、佐賀には11時35分に到着。所要時間はたった5時間35分で、正午になる前に到着するのだ。但し、博多の乗り換え時間はわずか10分のため、783系のエル特急〈かもめ19号〉長崎行きに乗り換え、時間に余裕を持たせてもいいだろう。佐賀に到着するのは12時00分で、東京からの所要時間はそれでも6時間ジャストである。

 

さて、3番のりばへ行くと普通電車長崎行きワンマン列車(クモハ817-23)が7時00分の発車を待っている。6時35分に到着しており、25分も停車しているため、各車両、中間のドア以外は閉めている。この電車は肥前山口で、佐世保線の普通電車佐世保行きワンマン列車に接続をとるのだが、行先案内では下段にある3番のりばの「普通ワンマン 7:00 長崎 2両 3」を消して、乗り換え案内を流れ文字で案内すると、「各駅停車 佐世保行」と表示している。
  
普通電車長崎行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
肥前山口なしク ハ816-23なし
佐賀なしクモハ817-23なし

決して、間違っている表現ではないが、車内の自動放送では「長崎行き普通、ワンマン列車」と案内しているため、佐世保線でもそのような案内になると容易に想像がつく。実際、そうだったのだが…

P1290265.JPG 

空は暁ではなく、サンライズだが、6時52分、2番のりばに寝台特急〈あかつき〉長崎行きが到着した。  

2007年9月4日(火曜日)に見た時はガラガラだったが、この日は盛況。2段式B寝台の利用客はすでに起床しており、佐賀の到着と発車を立ち見で見届けている。わずか半年でこんなに差があるとは信じられないが、まだまだ現役ならば、盛況していないのかもしれない。  

オレンジの[晴れ]てぃだがまぶしく光り、6時53分に寝台特急〈あかつき〉長崎ゆきが発車。7分後の7時00分に普通電車長崎行きが発車した。

P1290272.JPG 

7時15分、肥前山口3番のりばに到着。向かいの2番のりばにはエル特急〈みどり2号〉博多行きが到着しており、遠方にはエル特急〈かもめ2号〉博多行きの姿が見える。ってことは入団から20年を迎えた783系ハイパーサルーンの運行で、エル特急〈みどり2号〉博多行きは本来の“みどり編成”のほか、“ハウステンボス編成”も連結しており、肥前山口から13両編成で運行するが、なぜか6号車は欠番となっている。ちなみにエル特急〈かもめ2号〉博多行きは1~5号車、エル特急〈みどり2号〉博多行きは7~14号車となっている。

P1290279.JPG 

慎重に連結が完了し、エル特急〈ハウステンボス〉の運行はなくても、3タイプのハイパーサルーンがそろい踏みを見届け、1番のりばへ。7時27分発の普通電車佐世保行きワンマン列車(クモハ817-21)に乗り換え。ちなみに肥前山口は、九州新幹線西九州ルートのホームが設けられる予定である。

「ドアが閉まります。御注意下さい」 ×2 

最初に車外で鳴らしたあと、次は車内に流し、ドアが閉まって発車。長崎本線と別れて直進。大町はSLが上屋の下で静態保存されているものの、状態はよくない。

P1290280.JPG  

北方(Kitakata)で415系100番台の普通電車鳥栖行きと行き違う。まさか佐世保線でも運行しているとは思わなかったが、4両編成の車内はガラガラ。行き違った普通電車鳥栖行きは佐世保を6時38分に発車し、終点鳥栖には8時32分に到着するが、全車ロングシートに改造されているため、2時間近くの乗車に耐えられるかどうか?
  
普通電車佐世保行きワンマン列車編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
有田なしク ハ816-21なし
肥前山口なしクモハ817-21なし

佐世保線は平成10年(1998年)8月16日(日曜日)以来、10年ぶりの利用。当時、肥前山口は橋上駅舎化されておらず、ホームに寝台特急〈さくら〉佐世保行きが延々停まっていたことを思い出す。 かつてはブルートレインの花形だった寝台特急〈さくら〉だが、チラッとホームから覗くと、お客は少なく、まるで回送列車を見ているかのようだった。これでは営業休止の食堂車もロビーカーの代用にもならない。

  

武雄温泉は高架化されており、発車すると、旧線とは少し離れた位置を走る。建物が多く、用地確保に困難したことを物語っている。  

勾配を登り、永尾でエル特急〈みどり4号〉博多行きと行き違うが、“ハウステンボス編成”を使用。次の三間坂(Mimasaka)は毎年8月7日に三間坂七夕祭りを行なうところで、有人駅で係員が下車客を出迎えるものの、1人もいなかった。  

8時03分、有田1番のりばに到着。普通電車肥前山口行きワンマン列車と行き違うため、少々停車した。

★備考

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2008年の汽車旅1-5(寝台特急〈なは〉〈あかつき〉フォーエヴァー初日) [汽車旅2008]

P1290177.JPG

終点門司で1番のりばへまわり、鹿児島本線19時46分発の準快速(赤間-久留米間は快速、久留米から普通電車)荒尾行き(クハ810-105)に乗り換えるが、電車とホームの段差があまりにもあり過ぎている。

P1290173.JPG 

JR九州はホームの地面に乗車口があり、両数表示をしているが、4・8両編成はオール811系シリーズと415系シリーズ、3・6・9両編成はオール813系シリーズ、7両編成は双方の混結となっている。  

P1290189.JPG

車内は先頭車のみ自由席のプレートがあり、先ほどの普通電車門司行きでもそうだったが、乗務員室寄りに温度計が設置された。どうやら、JR九州では標準装備になったようである。ちなみにこの日の温度は18℃である。
  
準快速(赤間-久留米間は快速、
  久留米から普通電車)荒尾行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
鳥栖なしク ハ810-105自由席
 なしサ ハ811-201なし
 なしモ ハ811-105なし
 なしクモハ810-105なし
 なしク ハ810-17なし
 なしサ ハ811-17なし
 なしモ ハ811-17なし
門司なしクモハ810-17なし

定刻より1分遅れで小倉に到着し、3分停車。遅れている883系のエル特急〈ソニック49号〉大分行き、787系の特急〈きらめき5号〉博多行きを定刻通り、先に発車させる。

「閉まるドアに御注意下さい」  

と車掌はJR九州の“定番フレーズ”を言い、19時55分に発車する。  

鉄道会社によって、定番フレーズはあり、今回は私が今まで聞いたものを御紹介しよう。


◆ドアから手を離してお待ち下さい  

これはJR西日本の定番フレーズで、ドアに注意ステッカーを貼ってからだと思うが、使われだした。ちなみに東京のラッシュ時だとドアから手を離すことがほとんど不可能で、朝より23時台のほうがきつい(特に金曜日)。

◆お降りの方はお支度をお願いします  

これはJR東海静岡地区の定番フレーズで、普通電車の停車時間が短い駅が多いため、定刻通りに運行するためにも、お早目のお支度をお願いしている。ちなみに東海道新幹線ではそのような定番フレーズは流していない。

◆足元に御注意下さい。出口はx側です  

これは東京地下鉄の定番フレーズ。到着時に放送を流すのだが、なぜか駅名を省略し、このようなフレーズを発している。これは帝都高速度交通営団時代にはなかった。  

足元に注意するほどのホームは少なく、「出口はx側です」と略すところが多いものの、ラッシュ時は乗り換え路線を案内しないため、放送の質は帝都高速度交通営団時代より落ちている(乗り換え路線の終電が出てから、案内を省略するのは理解できる)。ちなみに帝都高速度交通営団時代、英語放送は南北線のみであったが、東京地下鉄になってからは自動放送を搭載していない車両以外は全線に拡大したものの、やはりラッシュ時は省略している。

P1290190.JPG 

準快速(赤間-久留米間は快速、久留米から普通電車)荒尾行きは水巻で大量下車があり、空席が見られるようになり、海老津で811系の回送が止まっているが、種別幕は黒地に赤いJR九州のコーポレートカラーを入れている。これは衝撃だ。なんせ、今までJRのマークが種別幕に入っている姿を見るのは初めてだからだ。ちなみに813系シリーズは種別幕のJRは白地になっている。  

余談だが、JR西日本は種別幕に回送を表示するが、なぜか125系は方向LEDである(125系はフェイスに種別幕がなく、側面にあるという、疑問のある車両)。また、JR東海は種別幕ではなく、方向幕に回送を表示する。これは東京急行電鉄2代目5000系も同様である。

P1290200.JPG 

福間で883系のエル特急〈ソニック50号〉博多行きの通過待ち。停車中、車番チェックをすると側面の種別幕は準快速から快速に変わっていた。  

香椎を発車すると、西日本鉄道貝塚線に合流。貝塚線の香椎宮前まで距離は短く、共にある千早もあっというま。貝塚線はほとんど鹿児島本線と並行しているため、苦しい立場だが、福岡市交通局箱崎線に乗り継げば、繁華街の天神や中洲が近いので、まだまだ必要だ。  

千早(Chihaya)を発車して5分足らずで貝塚を通過。JR九州に駅はなく、設置できるスペースもないようだ。また、運転士は通過駅やそうでないところでも、警笛を鳴らしまくる。  

吉塚でJR西日本山陽新幹線0系の〈こだま669号〉博多行きに抜かれる。東海道新幹線開業時から活躍を続けていた0系は2008年11月の予定で運行を終了。その後、サヨナラ運転を行なう計画があるという。  

21時06分、博多7番のりばに到着。ここでは大量乗車があり、21時07分に発車。警笛は相変わらず、豪快に鳴らし続け、南福岡に到着。隣りの6番のりばで発車を待っていたエル特急〈リレーつばめ67号〉新八代行きに抜かれる。そうさせるぐらいなら博多で先に通せばいいのに、よくわからないダイヤだ。ちなみにドアは中間以外、締め切っていた。  

上りの4番のりばでは813系シリーズ(初期車と1000番台)の普通電車門司港行きが885系のエル特急〈かもめ46号〉博多行きに抜かれた。

P1290203.JPG 

大野城でスピードが落ち、ノロノロ運転。都府楼南(Tofuroh-Minami)まで続き、そこを通過すると、一気にスピードがあがり、21時26分、二日市に到着。811系と813系を混結した普通電車鳥栖行きに接続し、定刻より1分遅れの21時27分に発車。ダイヤは回復して、定刻通り、21時39分、鳥栖に到着。ホームの上屋を支える柱はドイツ製の古いレールで、明治29年(1896年)に製造。本業としての役目を終えたあとはホームで“縁の下の力持ち”に転身しており、112年間、鉄道事業を支えていることになる。  

話は変わり、もし、この鳥栖にせんだみつおがいたら、きっとレールファンには、あのフレーズで声を掛けているだろう。

「ナハッ、ナハッ!!」  

P1290205.JPG

ふと進行方向右側に目をやると、1番のりばに寝台特急〈なは〉京都行きが停まっている。レールファンも集結しており、これから寝台特急〈あかつき〉京都行きを待つが、私が1番のりばに着いた時、運悪く、熊本から牽引したED76が切り離されていた。

P1290208.JPG 

ここで疑問が発生し、鳥栖で寝台特急〈あかつき〉京都行きとドッキングするのだが、どうやってやるのかが気になった。『JR時刻表』をよく見ていないから、疑問が生まれてくるのだが、てっきり寝台特急〈あかつき〉京都行きが先に到着するものと思っていた。

P1290216.JPG 

さて、レールファンは寝台特急〈なは〉京都行きを思う存分に撮るものの、3号車B寝台個室ソロはボロボロ。寝台特急〈なは〉はJR九州所属だが、同僚の寝台特急〈はやぶさ〉〈富士〉はそういう姿を見せていないだけにこの差はいったい、なんだろうか? よくも哀れな姿で営業運転をしているものである。この姿を見ていると、JR東日本の583系を思い出す。  

2000年に入り、JR東日本583系はわずか24両に減少し、そのうちの1編成は無残な姿だった。その編成は検査切れの2003年に廃車することを予定していたが、哀れな姿がなんと2002年12月下旬、郡山-仙台間の臨時快速〈SENDAI光のページェント〉で運行。これが好評となり、仙台支社は必要な戦力と判断。郡山工場(現在の「郡山総合車両センター」)で大手術を受け、美しい姿がよみがえっている(2008年3月現在、JR東日本の583系は12両と更に減少している)。  

しかし、JR九州は車体修繕をしなかった。採算が合わないものにカネがかけられなかったのだろう。その結果、最悪の結末を迎えてしまったのだ。JR九州らしくない気がするものの、九州新幹線に力を入れているため、いずれにしても、寝台特急〈なは〉は役目を終えるという筋書きは以前から描いていたのだろう。

P1290227.JPG  

21時48分、3番のりばに「お待たせしましたぁー」と言いたげなブレーキ音で、寝台特急〈あかつき〉京都行きが到着。少々、停まったあと、発車して一旦、鹿児島本線へ進入。そのあと、バックして寝台特急〈なは〉京都行きとドッキングすることがわかった。その光景を目に焼きつけたいのだけど、見ちゃうと長崎本線21時56分発の各駅停車肥前山口行き(クハ810-16:自由席)に乗れなくなってしまうため、無念だ!!(青春18きっぷでなければ見ることができたのだが…)

P1290229.JPG 

各駅停車肥前山口行きに乗り換える。JR九州は車掌によって、「各駅停車」や「普通列車(電車)」と言うため、どちらかに統一してもらいたいものである。個人的には「各駅停車」のほうがわかりやすくていいが、駅の行先案内板では「普通」と表示している。

 

中原(Nakabaru)でエル特急〈みどり29号〉佐世保行きの通過待ちをしたあと、22時24分、佐賀に到着。この日は佐賀泊まりである。

各駅停車肥前山口行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
佐賀なしク ハ810-16自由席
 なしサ ハ811-16自由席
 なしモ ハ811-16なし
 なしクモハ810-16なし
 なしク ハ813-2なし
 なしサ ハ813-402なし
鳥栖なしクモハ813-2なし

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2008年の汽車旅1-4 [汽車旅2008]



「この電車は下関行きです。途中、西条まで各駅に停まります。西条から岩国間は快速列車として運転します。途中、停まらない駅がございますので、あらかじめ御了承下さい。岩国から先、終点下関まで、各駅に停車いたします」  

岡山を発車すると、車掌が放送を流す。岡山の行先案内板は「各駅停車」と表示しているので、適切な案内である。

 

北長瀬へ進んでいくと、ジョイフルトレイン、『サロンカーなにわ』が休んでいる。国鉄時代の昭和58年(1983年)、『サロンエクスプレス東京』と共にジョイフルトレインという、新しい列車の分野を誕生させたもので、25年が経過している。残念ながら『サロンエクスプレス東京』は平成9年(1997年)、お座敷客車、『ゆとり』に再改造され、2008年3月で幕を閉じたが、『サロンカーなにわ』はまだまだ活躍を続ける。ちなみに『サロンカーなにわ』は昭和61年(1986年)夏、臨時急行〈サロン銀河〉を運行しており、盛況したという。もう1度、臨時急行〈サロン銀河〉を運行して欲しいけど、“真夏の夜の夢”が再びやって来ることはないだろう。  

中庄を発車するものの、なぜかスピードはあがらない。

「もしもしーっ!!」  

と車内に突然、車掌の大声が流れてきた。いったい、なにがあったのか?

「大変失礼しました。次は倉敷、倉敷です」  

ほどなくして、スピードがあがると、車掌は放送を流し、お詫びをした。気が動転するような出来事があったのだろう。

P1290118.JPG

乗車している車両はいかにも国鉄という雰囲気を感じさせるもので、ドアは珍しく緑の化粧板(?)がついている。国鉄の通勤形・近郊形車両の内装は乗務員室と変わらないのが多く、暖かみを感じない。天井には空調吹き出し口と扇風機がある。のちに笠岡停車中、頭上を見上げたら、冷房改造車だとわかった。この空調吹き出し口も国鉄を感じさせるものがある。現在だと冷房装置は標準装備されているので、天井がスッキリしている。  

笠岡で快速〈サンライナー〉福山行きワンマンカーの待ち合わせ。停車中、運転士と車掌は乗務員室を出て、前から3両目に合流。

「どうしたん?」  

と運転士はきくと、車掌は事情を説明して謝罪。内容は聞き取っていないし、事故を起こしたわけでもないので、ここでは公表しない。

P1290123.JPG 

笠岡停車中、車番チェックをするが、1番うしろの車両はリニューアル車だった(体質改善車ではない)。最初からわかっておれば、そこを選んでいるが、トイレが遠く、長距離利用であれば不向きな乗車位置である。また、リニューアル車のフェイスは昔、でかーい目玉のヘッドライトだった痕跡(Konseki)が残っていた。つまり、現在はヘッドライトのサイズが小さいということだが、目をこらすと、人間がなにかに驚いている様子に見えてしまう。テールランプがついているからだろうか(テールランプは頬が赤く染まっており、“ホの字”かもしれない)。  

広島県に入り、大門から車内は盛況。福山から立客が出るほどであるが、松永で大量下車。てっきり、尾道まで混み合うものと思っていた。  

東尾道に近づくと、瀬戸内海オーシャンショーだ。  

客層は青春18きっぷのほか、ジパング倶楽部の会員もおり、定期券、回数券、普通乗車券を合わせれば千差万別、十人十色。お客の中にはどう考えても旅人だが、停まるごとに降りて、駅名盤を撮りまくるオジサンもいる。  

岡山から乗務している車掌は広島までだが、運転士は糸崎でチェンジ。三原を発車すると、車掌はこう案内した。


「この列車は快速〈シティライナー〉下関行きです。西条-岩国間は快速列車として、運転します。途中、停まらない駅がございますので、あらかじめ御了承下さい。岩国から終点下関まで、各駅に停まります」  

お気づきの方も多いだろうが、西条にまだ到達していないのに、もう快速〈シティライナー〉と案内しているのだ。

P1290121.JPG 

方向幕では「西条-岩国 快速」となっているが、実際は下りの場合、糸崎-岩国間、上りの場合、徳山-西条間は快速〈シティライナー〉と案内している。駅の行先案内板もそのように表示している。  

快速〈シティライナー〉は平成3年(1991年)3月16日(土曜日)、西条-広島間、ノンストップで結ぶものの、それ以外は各駅に停まるというパターンで登場。但し、愛称はつけられていなかった。  

平成10年(1998年)3月14日(土曜日)、朝ラッシュ時の上り、柳井・岩国-広島間に快速が登場し、同じ年の10月3日(土曜日)、夕ラッシュ時の下りにも拡大した。  

2001年3月3日(土曜日)、日中時間帯の快速運転は広島-岩国間にも拡大し、快速〈山陽シティライナー〉が誕生。西条-岩国間の停車駅は広島-五日市間の各駅と宮島口である。但し、広島から快速〈山陽シティライナー〉に変わる便も存在している。  

2002年10月5日(土曜日)には瀬野、八本松に停車し、2003年3月15日(土曜日)から日中は快速〈シティライナー〉、ラッシュの時間帯は快速〈通勤ライナー〉に改称。また、広島で快速〈シティライナー〉から快速〈通勤ライナー〉にチェンジする便もあるが、停車駅はどちらも同じである(この場合は広島で列車番号が変わる)。  

2008年3月15日(土曜日)のダイヤ改正では宮内串戸、大竹も停車になり、速達性は薄れるものの、途中駅で普通電車に接続することがほとんどなく、西条-岩国間の普通電車、快速〈シティライナー〉〈通勤ライナー〉は独走である(上りの快速〈通勤ライナー〉は宮島口で普通電車に接続する)。

P1290127.JPG 

電車は本郷に到着。改良工事を行なっており、橋上駅舎になる模様で、ホームも1面2線になりそうな感じである。完成すれば、下り電車の出口は左側から右側に変わるだろう。  

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次の河内(Kohchi)へは空港大橋の工事現場を通るが、まだまだ完成に時間がかかる模様。雄大かつ壮大な橋だが、ドライバーは高いところから走っているという感覚はないのではないだろうか。  

西条から快速運転となり、ウトウト。勾配を下っている途中、アルミ車体に青い帯を巻いた見慣れない電車とすれ違うが、すぐさま東武鉄道50090系を配達中だとわかった。  

東武鉄道50090系は東上本線の〈TJライナー〉に使われる車両で、4ドアだが、回転式クロスシートを装備。向きを変えればロングシートになるため、効率性を重視しているが、東上本線の顔になることは間違いないだろう。ただ、〈TJライナー〉で運行するならば、車内を綺麗に整備し、始発の池袋では1両につき1か所しかドアが開かないようにして欲しいところ。〈TJライナー〉は池袋乗車時のみ300円が必要なためだからである。ちなみに運行開始日はまだ発表されていないが、2008年6月14日(土曜日)が有力視されている。  

15時26分、広島1番のりばに到着。広島シティネットワークという名の通り、多くのお客が押し寄せる。車掌も女性に変わり、ここからは中盤戦といったところだろう。


「お手洗いはついておりませんので、御了承下さい」  

15時30分に広島を発車すると、女性車掌は誤った案内を流す。103系じゃないんだから(広島地区の103系は快速〈安芸路ライナー〉で使われることが多い)。  

横川(Yokogawa)はキハ40系体質改善車6両編成とすれ違い、圧巻!! 五日市では大量下車があり、宮島口でも更に減る。ここから岩国まではノンストップ運転で、速くもなく、遅くもない、ほどよいスピードで山陽路を駆け抜ける。  

大竹-岩国間では2008年3月15日(土曜日)にオープンする新駅、和木を通過。ここまでJR西日本新駅を3つ通ったが、いずれもホーム全体に上屋がなく、雨や雪の日はカサをさしたまま電車を待たなければならず、いかがなものかと思う。  

岩国から各駅に停まり、藤生(Fuju)-通津(Tsuzu)間の瀬戸内海オーシャンショーは相変わらず綺麗だ。日本の車窓では5本の指に入るだろう。  

余談だが、私が選ぶ日本の車窓ベスト5は次の通りである。  

第5位:JR東日本京葉線新木場-葛西臨海公園間の東京湾オーシャンショー。  

第4位:JR東日本五能線の日本海オーシャンショー。  

第3位:JR西日本山陽本線尾道近辺の瀬戸内海オーシャンショー。  

第2位:JR西日本山陽本線山口県内のオーシャンショー。  

第1位:大阪市交通局御堂筋線中津-西中島南方間。地上にあがると、クルマと一体となって淀川を渡る車窓は壮観である。

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大畠(Oh-Batake)を過ぎると、瀬戸内海オーシャンショーは終わりを告げ、暖房は弱まった。前のボックスシートでは岡山からずーっと乗っている男性2人、女性1人の若者3人組は下段の窓をちょっとだけ開けていた。“ガンガン暖房”に嫌気がさしたのだろう。  

時刻は17時となり、夕日が東へ。普通は西なのにどーなってるの?

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17時15分、徳山4番のりばに到着。3人組の女性は電車とホームの段差が思いっきりあることに興味津々。地方を感じる光景と言えよう。  

17時18分に発車。福川を過ぎると、夕日は西に向いたが、戸田(Heta)を発車すると、また東へ。めまぐるしい夕日の位置だが、18時00分、新山口6番のりばに到着。ここで12分停車するので、晩メシを仕入れることにしよう。

下車してセブンイレブンへ駆け込んだが、高い駅弁を買いたがらない性分なので、「風情がない」と言われる。しかし、旅をしている時こそ、財布と気は緩まないよう、気をつけなければならない。

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新山口といえば、臨時快速〈SLやまぐち号〉を思いつく人も多いと思うが、2008年で運行30年目を迎える。国鉄初のSL動態保存列車で、分割民営化になってから一気に増えた。今後もSL動態保存列車は走り続けるのだろうが、原油の高騰が気がかりである。

車内に戻ると、日は沈み、徳山で交代した車掌は半自動ドア機能がないという放送を流したため、暖房能力をアップした。温かい心づかいである。

若者3人組も窓を閉め、18時12分に出発進行。暗くなりかける中、一般道路ではオレンジのガードレールが目立つ。これは山口県の特産品の1つにみかんがあり、それをアピールするため、オレンジにしたという。

すっかり暗くなり、電車は暗闇を走る。

幡生で快速〈みすヾ潮騒4号〉新下関行きとすれ違い、19時18分、終点下関6番のりばに到着。向かいの7番のりばにはJR九州の普通電車門司行き(クハ411-220:ロングシート)が発車を待っており、乗り換える。

P1290169.JPG

9番のりばに寝台特急〈はやぶさ・富士〉東京行きが到着。乗車率はよく、この日は土曜日だからということもあるのだろうが、存続を願う“暗黙の乗車運動”なのだろう。

普通電車門司行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
門司なしクハ411-220ロングシート
 なしモハ414-120ロングシート
 なしモハ415-120ロングシート
下関なしクハ411-120ロングシート

19時27分に発車。関門トンネルを通り、九州へ上陸。いつもはここで電流を直流から交流にチェンジするため、車内の照明を一旦、切れることになっているが、消灯することはないまま、19時33分、終点門司2番のりばに到着した。

★備考

①今回の動画はこちらにクリック!!(うまく再生できない場合はこちらを御利用下さい)

②フリー百科事典『Wikipedia「シティライナー(列車)」』は
こちらにクリック!!

③『今すぐ使える豆知識 クイズ雑学王』ホームページは
こちらにクリック!!

※次回の「2008年の汽車旅1-5」はこちらにクリック!!

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2008年の汽車旅1-3 [汽車旅2008]

相生に戻ると、2007年12月1日(土曜日)から、2008年3月31日(月曜日)まで、折り返しや待ち合わせ等で2分以上停車する新快速と普通電車は半自動ドア扱いになる貼り紙があった。相生に姿を見せる115系シリーズも体質改善車が増え、221系や223系シリーズを合わせて、半自動ドアボタンの車両が主流になってきたのだろう。

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3番のりばにEF210牽引の貨物列車が通過したあと、折り返し、山陽本線の普通電車三原行き(モハ114-3505:体質改善車。元117系)が入線。115系シリーズの体質改善車で、なおかつ中間2両は2ドアの車両だ。2ドア車は転換クロスシートを装備しているので、迷うことはなかったが、この編成には大きなカラクリがあった。

P1290095.JPG 

それは、クハ115形は体質改善車ではないのだ。なぜ、カラーを体質改善車に合わせたのかは理解できないが、湘南色のままにしたほうがよかったのではないだろうか。

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短時間で体質改善車を見ると、転換クロスシートは117系のオリジナルを踏襲。ドアは取り替えたのか、化粧板がなく、ステンレスの地肌がムキ出しになっている。

体質改善車では一部の通勤形車両を除き、標準装備となっている半自動ボタンを設置。また、車内の化粧板は木目調から223系1000番台調にチェンジした。

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外装は塗装変更のほか、妻面の雨どいはステンレス製に取り替えた。ちなみに外幌はなく、オリジナルの117系シリーズは1両も体質改善車がない。  

東海道本線長岡京-山崎間の踏切故障の影響で、新快速播州赤穂行きは少々遅れて到着。その影響で1分遅れの11時27分に発車した。
 

普通電車三原行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
岡山なしク ハ115-332弱冷車
 なしモ ハ114-3505体質改善車。元117系
 なしモ ハ115-3505体質改善車。元117系
相生なしクモハ115-331なし

上郡で特急〈スーパーいなば3号〉鳥取行きと同時到着。ここから進行方向を変え、智頭急行智頭線を経て、因美線(Inbi Line)を通ることになっているが、キハ187系はたった2両!! 中間車がないのはJR九州にキハ186形が存在するため、重複を避けたのかもしれない。

 

熊山から利用客が増え始め、瀬戸ではなんと117系の回送が止まっている。以前、瀬戸で381系が止まっている姿を見たことがあるけど、岡山の留置線の容量上、ここまで回送しているのだろう。高島に到着する頃にも高速で通過する117系の回送に遭遇した。  

国鉄色に復元されたのか、急行形気動車が止まっている姿を見届け、12時31分、岡山5番のりばに到着。隣りの7番のりばではエル特急〈やくも12号〉の姿があり、編成の一部は国鉄色。まさか、国鉄色があるとは思ってもみなかったが、撮ろうというとき、行っちゃったよ。

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岡山の行先案内板は駅のリニューアルを機に、鈍行は普通電車から各駅停車に表示が変わっている。利用客に浸透しているのかどうかはわからないが、これからの日本の鉄道は「鈍行(正式な列車種別ではない)」と「普通」をなくし、各駅に停まる種別は「各駅停車」、1つでも通過するものには「区間快速」にしたほうがいいと思う。近年ハヤリの言葉、ユニバーサルデザインでわかりやすく、どこへ行っても戸惑わない環境づくりを願いたいものである。

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10番のりばには快速〈マリンライナー31号〉高松行きが発車を待っているが、1号車(JR四国5000系)に瀬戸大橋開業20周年を記念するヘッドマークを装着している(JR西日本223系5000番台には装着していない)。

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20年前の昭和63年(1988年)3月13日(日曜日)に青函トンネル、4月10日(日曜日)に瀬戸大橋が開業し、「一本列島」と呼ばれた。日本の鉄道にとって、革命的な出来事で、それまで鉄道の通れない区間をカバーしていた青函連絡船、宇高連絡船が姿を消した。

いずれの連絡船に乗ることはなかったが、今も民間フェリーで船旅を楽しむことはできる。乗船及び下船場所は異なるが、潮のニオイをかぎ、晴れている日はてぃだ(太陽)の光を浴び、“スローライフ”な船旅を楽しんで、気分転換するのもいいだろう。

青森と北海道を結ぶ道路がないため、フェリーは貴重な足で、宇野と高松はあるわけだが、高速道路の料金がベラボーに高いため、フェリーで交通費を浮かすドライバーは少なくないようだ。

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6番のりばから、12時43分発の各駅停車(西条-岩国間は快速〈シティライナー〉)下関行き(クハ115-607:弱冷車。広島-徳山間は女性車掌乗務)に乗り換えるが、なんと体質改善車ではない!! もし、213系のグリーン車が今も現役バリバリならば、快速〈シティライナー〉にまわしても差しさわりがなかっただろうが、長距離運用には転換クロスシートのほうがいい。また、体質改善車にする予定のない車両は223系6000番台を投入して、置き換えたほうがよいのではないだろうか。山陽本線は海沿いを走ることがあるため、塩害対策として、投入したほうがいいように思うからだ。

 
各駅停車(糸崎-岩国間は快速〈シティライナー〉)
下関行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
下関なしクハ115-607弱冷車
 なしモハ114-6193なし
 なしモハ115-6109なし
岡山なしクハ115-5091リニューアル車

車内は暖房がガンガンに効いて心地よく、下関まで6時間35分の長丁場がまもなく始まる。

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2008年の汽車旅1-2(JR西日本223系6000番台試乗) [汽車旅2008]

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米原で3番のりばへまわり、JR西日本の新快速姫路方面網干行き(1号車クハ222-1002:弱冷車)に乗り換える。221系の普通電車(高槻-西明石間は快速)神戸方面加古川行きは近江八幡まで先に到着するので、できれば乗りたいのだけど、昔からの習性で、米原で新快速に乗り換えてしまう。米原始発であることや近江八幡から先、坐れないと疲れるしね。  

普通電車(高槻-西明石間は快速)神戸方面加古川行きがホームの中ほどに停まってくれたおかげでラクラク、坐りたい席にGETすることができた。


新快速姫路方面網干行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
網干1ク ハ222-1002弱冷車
 2モ ハ223-1003なし
 3サ ハ223-1005なし
 4クモハ223-1002なし
 5ク ハ222-2041弱冷車
 6モ ハ223-2018弱冷車
 7サ ハ223-2095なし
 8サ ハ223-2094なし
 9モ ハ222-2018なし
 10サ ハ223-2093なし
 11サ ハ223-2092なし
米原12クモハ223-3041なし
 
近年は快速運用も増えている223系1000・2000番台は、ドアとドアのあいだの座席は5列あり、3・8番席の進行方向右側が個人的なベストポディションである。ちなみに補助シートに席番はないものの、網棚(材質は網ではないけど…)はある。網棚が補助シートまで延びているのは、さすがキメ細かなJR西日本である。  

2番のりばに関空特急〈はるか13号〉関西空港行きが入線。米原-新大阪間は能登川と高槻以外は新快速と停車駅が同じである。

P1290060.JPG 

2007年9月8日(土曜日)以来のJR西日本利用だが、ドアはシールがペタペタ貼っていることに気づいた。ドア窓に貼っている駐車禁止の標識に手を入れたものは「ドアに触らないで下さい」なのだろうか。サッカー選手ならば、「ゴールキーパー以外、ハンドは反則です」と解釈するのかもしれない。

P1290061.JPGP1290062.JPG

東京のラッシュではまずムリなことだが、次に黄色いシールはドアの上は「開くドアに御注意 Please be careful of the doors.」、下は「ひらくドアにごちゅうい Please be careful of the doors.」となっている。どうやら上は大人用、下は子供用になっており、さすがキメ細かいJR西日本だが、戸袋に手を引き込まれる事故が多いのだろうか。ちなみに米原-彦根間、ドアはバタバタと音をたてていた。

P1290064.JPG

7時49分に発車し、1号車はトイレ待ちが多く、行列はなかったものの、早い者勝ちの状態。ようやく入ると、禁煙ステッカーが目に飛び込む。以前はなかったように思うが、トイレで煙草を吸う奴がいるのだろう。

余談だが、この旅が終わった3月7日(金曜日)、寝台急行〈銀河〉大阪行きを撮るため、東京に着いた私は7番線へ行き、22時33分発、E231系近郊形タイプの普通電車小田原行きの発車前、11号車のトイレへ入ったら、手を洗うところに煙草があった。ヒコーキみたいに煙を感知すると、すぐに非常装置が作動するようにしたほうがいいのではないかと思う。

雪から小雨へと変わったが、ようやくやみ、路面は濡れているが、青々とした空ではないけど、晴れてきた。そして、野洲の留置線では583系がお泊まり。

草津を発車し、石山へ向かっている頃、221系と223系x番台の併結とすれ違った。普通電車米原行きだと思うが、もしかして、221系の併結相手は223系6000番台なのだろうか(普通電車米原行きと確信できないのは、『JR時刻表』で確認したが、遅れていた模様のため)。

223系6000番台は突如、姿を現した車両で、なぜか120㎞/h止まりとなっており、投入したことに理解できない。米原-姫路間の新快速と快速(京都・高槻-西明石間以外は普通電車となる)を130㎞/h対応の車両(223系1000・2000番台)に統一させ、221系を他線にコンバートするウワサもあるので、理解できないのだ。


 

いつのまにか眠ってしまい、8時50分になると、京都総合車両所の脇で止まっていた。いったい、なにが起こったのか気になるが、車掌によると、長岡京-山崎間で踏切の安全確認を行なっているという。その後、踏切の故障と判明したが、意外と早く8時55分に運転再開。複々線の内側を走る207系シリーズの各駅停車西明石行きがスキをついて、追い抜こうとするが、あっさり新快速姫路方面網干行きはあっさりかわす。

 

上り線はビュンビュン飛ばしているが、乗車している新快速姫路方面網干行きはノロノロ。徐行というより、低速運転であるが、踏切2か所を通過し、阪急電鉄京都本線の並走地点で、スピードはあがり、山崎で221系の普通電車(高槻-西明石間は快速)姫路方面網干行きを抜き、その後は元通りのスピードに戻る。

山崎-高槻間は3月15日(土曜日)のダイヤ改正で、島本がオープンすることになっているが、ヘルメットをかぶった係員が最終チェックに入っているようだ。

吹田工場高槻派出所では221系と223系2000番台が仲良くならび、201系の姿はもうなかったが、高槻4番のりばへは9分遅れの到着。向かいの3番のりばには、321系の各駅停車新三田行きが吹田工場高槻派出所から入線した。

10分遅れで高槻を発車。進行方向右側にある明治製菓の工場では路面電車1両を発見。上屋もあり、大切に保存されているようだ。

ここから先、10分遅れはどう回復するかが注目されるが、摂津富田-茨木間でエル特急〈(ワイドビュー)しなの9号〉長野行きとすれ違う。この日は383系10両編成で運行。その後、新快速米原方面長浜行き、関空特急〈はるか6号〉京都行きとタテ続けにすれ違うものの、複々線の内側は岸辺でようやく321系の各駅停車高槻行きと出会った。複々線の外側は運行頻度が内側よりも高いようだ。

新快速姫路方面網干行きはめまぐるしいほどのスピードで西へ急ぐ。東京ならば、DVDのリモコンで早送りボタンを押しているような感覚だ。そのせいか、進行方向左側にある吹田工場はチラッとしか見ることができなかったが、223系2500番台が3・4両編成留置されている。

3月15日(土曜日)のダイヤ改正で、日根野電車区に所属する“本家223系”と223系2500番台は3両1組と5両1組の2タイプから、4両1組に統一されることになっている。このため、223系2500番台を60両増備。最初から4両編成になっているバージョンもあるが、大半は本家223系と223系2500番台が混結した編成になる。

どうやら、3月14日(金曜日)の運行終了時、一斉に編成替えを行ない、短時間で間に合わせるようだ。そして、吹田工場以外にも森ノ宮電車区などでも作業が行なわれる模様。もちろん、日根野電車区でもやるだろうし、和歌山列車区新和歌山車両センターでもやるだろう。

ところが3月11日(火曜日)、『住吉急行電鉄の日報「関空/紀州路快速は14日から4両+4両」』によると、3月14日(金曜日)から4両1組になることが大阪駅の掲示により、発表された。どよめきそうだが、万全磐石の状態でダイヤ改正を迎えるには1日前倒しする必要があったのだろう。

東淀川-新大阪間でエル特急〈雷鳥9号〉金沢行きとすれ違う。先頭9号車は昭和60年(1985年)3月14日(木曜日)から、昭和61年(1986年)10月31日(金曜日)までエル特急〈くろしお〉で活躍した先頭車化改造車。1号車は平成元年(1989年)3月11日(土曜日)のダイヤ改正で、改造により投入され、当初は特急〈スーパー雷鳥〉で活躍したパノラマグリーン車である。

新大阪は8分遅れの9時17分に到着し、ホームはラッシュなみにふくれあがっていた。

踏切故障の影響は貨物線を走るエル特急〈くろしお4号〉新大阪行きにも及び、淀川を渡る直前にすれ違ったが、ノロノロ運転だった。

8分遅れのおかげなのか、大阪環状線を走る大和路快速奈良行きと同時に大阪へ滑り込んだ。

停車時間は2分から1分に切り詰めたようで、8時22分、大和路快速奈良行きと同時に発車。線形の都合もあってか、スタートダッシュは大和路快速奈良行きに軍配があがる。大和路快速はアーバンネットワークのエース、221系を使用しているが、“ノーマルの快速が似合わない”ことを改めて実感する。

アーバンネットワークのエース、221系は山陰本線進出がウワサされているが、快速として運行するのなら、「古都路快速」にしていただきたいものだ。あるいは京都と兆の上である京(Kei)をかけ合わせた「K京快速(K.K.Rapid Service)」にしてもいいだろう(まるでPL学園出身のプロ野球選手、“KKコンビ”みたいだが)。

甲子園口は改良工事中で、かつては「各駅停車甲子園口行き」があり、高校野球は甲子園口下車をPRしていたこともあったが、阪神甲子園球場は阪神電気鉄道本線甲子園下車のほうが圧倒的に近く、大阪で乗り換えたほうが無難である。

西宮で223系6000番台&221系の快速(西明石から普通電車)姫路行きを抜く。今度はハッキリと223系6000番台を確認するが、一部の車両は7000番台になっていた。こうなると、223系10000番台が現れる可能性もありそうだ。

芦屋で207系シリーズの各駅停車西明石行き(JR東西線からの直通電車)と同時到着。本来は西宮で抜いた快速(西明石から普通電車)姫路行きに接続をとるのだが、踏切故障により、予想外の展開になっている(芦屋で接続する各駅停車は高槻方面からの電車となっている)。

阪急電鉄神戸本線に合流し、東海道本線の駅はない春日野道では5000系リフレッシュ車両の各駅停車三宮行きを抜くが、外幌は太っちょで、車体の色にマッチしておらず、7000系の各駅停車梅田行きとすれ違っても、そうだった。京都本線用の6300系は特急車とあってか、車体の色と合わせているだけに残念である。

神戸から山陽本線に入り、8分遅れで発車。序盤は山陽本線に入るとあってか、慎重な滑り出しである。 新長田付近で複々線は“JR東日本方式(快速線と緩行線に分かれており、乗り換えが面倒な難点がある)”に変わり、JR貨物の神戸貨物ターミナルではなぜか207系1000番台が停留。この日は思いがけないところで、ネグラ(所属車両基地)の違う車両に出会う。

老兵、キハ181系の特急〈はまかぜ2号〉大阪行きとすれ違うと、太平洋オーシャンショー。山陽本線は“海沿いを走る路線”という印象がある。

8分遅れが回復しないまま、西明石を10時04分に発車。草津から120.9キロ続いたうらやましいほど続いた複々線は終わり、複線へ。加古川では普通電車の接続はなく、ひたすら西へ急ぐ。いつのまにか暖房がOFFになっており、寒い。冷房はガンガンなのに、暖房がユルユルなのは困ったものだ。

10時23分、定刻より7分遅れで姫路に到着。当初は姫路まで利用するつもりでいたが、加古川寄りの留置線に止まっている普通電車播州赤穂行きは221系ではなかったため、終点網干まで乗ることにした。

姫路で一気にガラガラとなり、130㎞/h運転区間は終了。英賀保(Agaho)-網干間で3月15日(土曜日)にオープンする、はりま勝原も最終チェックに入っており、ヘルメットをかぶった係員は白旗を振って、新快速網干行きを通す。

7分遅れのまま10時34分、終点網干3番のりばに到着。回送となり、運転士がドアを閉めると、特急〈スーパーはくと3号〉倉吉行きが通過していった。ちなみに踏切故障の影響で、11時09分発、始発の普通電車(西明石-高槻間は快速)京都方面米原行きは3番のりば、12両編成に変更されていた。

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定刻通り、10時47分発の普通電車播州赤穂行き(1号車クハ222-6030:弱冷車)が到着したが、なんと223系6000番台だった。姫路の留置線で見た時は223系2000番台だと思っただけにウカツだった。

223系6000番台の特長は3つあり、1つ目は貫通扉と乗務員室のドアにオレンジのラインを2本あること。2つ目は先頭車の列車番号表示をLEDに戻したこと(223系2000番台は2003年以降の増備車はデジタル数字方式に変更している)。3つ目は先ほども述べたが、なぜかMAX130㎞/hにしなかった不可解な車両である(223系2500番台は“本家”と混結するため、MAX120㎞/hなのは理解できる)。

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網干を発車し、車番チェックをするのだが、2号車のドアの窓にガムが付着していた。誰かがホームの進行方向左側でドアが開く前か閉まったあと、故意につけた悪質な行為である。

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内装は223系2000番台と変わらないが、乗務員室の運転台はいたるところに「221系性能」のシールが目立つ。特に速度計は120㎞/h地点で“ATC装備の車両なの?”と思わせるほどの制限表示がある(223系シリーズはATCを装備していない)。ちなみにATCは「Automatic Train Control device」の略で、和訳すると自動列車制御装置。列車速度を自動的に制限速度以下に制御するもので、信号は外ではなく、乗務員室の運転台にある。これにより、スピードアップが可能で、所要時間の短縮につながっている。

普通電車播州赤穂行き編成表
乗車区間号車車両番号禁煙備考
相生1ク ハ222-6030弱冷車
 2モ ハ222-7036なし
 3サ ハ223-6066なし
網干4クモハ223-7030なし

223系6000番台を作らずとも、221系はMAX130㎞/hの223系1000・2000番台と併結可能で、実際にそういう運用もあった。223系2000番台の増備でいいように思えるが、223系6000番台は網干総合車両所のほか、宮原電車区にも配属され、奈良-尼崎間の直通快速で使用する予定である(宮原電車区所属の223系6000番台は列車番号表示がデジタル数字方式)。

ただ、21世紀の鉄道車両は高輝度放電灯、シングルアームパンタグラフ、フルカラーLEDを採用しているのが一般的になった時代である。種別幕はいいとしても、方向LEDはフルカラー表示にしたほうがいいのではないだろうか。223系6000番台は目新しさが感じないのが残念なところである。

10時56分、相生2番のりばに到着。ここで下車し、駅前のコンビニで昼食を購入した。


★備考

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②住吉急行電鉄の日報「オーシャンアロー」は
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③住吉急行電鉄の日報「関空/紀州路快速編成変更のご案内」は
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④住吉急行電鉄の日報「鶴ヶ丘 尼崎」は
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⑤住吉急行電鉄の日報「森ノ宮電車区223系留置車」は
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⑥住吉急行電鉄の日報「阪和線223系」は
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⑦住吉急行電鉄の日報「関空/紀州路快速は14日から4両+4両」はこちらにクリック!!

⑧参考文献として、交友社刊行、『鉄道ファン2008年4月号』を使用。

⑨参考文献として、松本典久著、並木書房刊行、『一度は乗りたい鉄道 1999年度版』を使用。

⑩フリー百科事典『Wikipedia「和歌山列車区新和歌山車両センター」』は
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⑪岸田法眼のRailway Blog.「2008年3月15日(土曜日)、JR線ダイヤ改正情報-後編-」はこちらにクリック!!

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