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2012年3月17日(土曜日)、JR線ダイヤ改正情報-前編- [鉄道評論]
2011年12月16日(金曜日)、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、JR貨物、小田急電鉄、IGRいわて銀河鉄道は、2012年3月17日(土曜日)にダイヤ改正を実施することになった。
それではJR各社のホームページの情報をカンタンにお伝えすることにしよう。くわしくはJR各社のホームページへどうぞ。
なお、JR旅客鉄道を2社以上走るものについて、列車名と車両は所属している会社に載せております。
◆JR東日本
http://www.jreast.co.jp/
●新幹線
①東北新幹線はE5系を増備し、すべての〈はやぶさ〉に加え、〈はやて93・95・15・19・21・23・29・33・35・37・111・16・20・22・24・30・32・36・40・96・98・102号〉、〈やまびこ217・223・122・204号〉〈なすの259・279・254・276号〉で運行する(〈はやて21・30号〉〈やまびこ217・122号〉は2012年4月27日から投入する予定)。なお、〈はやて93・98号〉はグランクラスの営業を行なわない。〈はやて111・102号〉と上記の〈やまびこ〉〈なすの〉はE3系も連結する。
②東北新幹線〈なすの〉のグランクラスは専任アテンダントによる車内サービスを行なわないため、料金は〈やまびこ〉より若干安めに設定する。
※〈なすの〉グランクラス料金(東京発着)
東京―小山間…4,000円(〈やまびこ〉は6,000円)
東京―宇都宮・那須塩原間…5,000円(〈やまびこ〉は7,000円)
③山形新幹線〈つばさ127・131・133・139・141・143・151・157・120・124・136・138・140・146・148・154号〉は、東北新幹線東京―福島間の相棒をE4系〈Maxやまびこ〉からE2系〈やまびこ〉に変更(号数は上記の〈つばさ〉と同一)。東北新幹線内275㎞/h運転により、東京―山形間は最速2時間29分、東京―新庄間は最速3時間14分(上りは3時間30分)に短縮する(全区間単独運行する〈つばさ121・160号〉も東北新幹線内275㎞/h運転)。
④東北新幹線盛岡6時28分の〈やまびこ208号〉東京行きを〈やまびこ124号〉に変更し、停車駅の整理により盛岡―東京間を3時間40分から3時間08分に短縮する。なお、ダイヤ改正後の〈やまびこ208号〉東京行きは仙台―東京間の運転になる。
⑤東北新幹線〈やまびこ147号〉仙台行きと〈やまびこ99号〉盛岡行きを一本化し、〈やまびこ69号〉盛岡行きとして運転する(仙台で〈はやて35号・こまち35号〉新青森・秋田行きの待ち合わせを行なう)。
⑥東北新幹線〈やまびこ63号〉〈はやて105号〉は、一ノ関で大船渡線気仙沼行きに接続する。
⑦東北新幹線〈やまびこ61号〉は、北上で東北本線普通電車盛岡行きに接続する。
⑧東北新幹線〈はやて103・107号〉〈やまびこ70号〉は、一ノ関で在来線の接続時間を2~9分拡大する(〈はやて103号〉は東北本線普通電車盛岡行き、そのほかは大船渡線普通列車気仙沼行き)。
⑨東北新幹線〈はやて106号〉〈やまびこ51・59号〉は、新花巻で釜石線の接続時間を2~3分拡大する(〈はやて106号〉は普通列車花巻行き、〈やまびこ51号〉は快速〈はまゆり2号〉盛岡行き、〈やまびこ59号〉は普通列車釜石行き)。
⑩東北新幹線〈はやて17・29・16・18・26号〉は、盛岡で在来線の接続時間を1~2分拡大する(〈はやて16号〉は釜石線直通の快速〈はまゆり1号〉釜石行き、〈はやて18・26号〉は東北本線普通電車北上行き、〈はやて17・29号〉は山田線普通列車宮古行き)。
⑪東北新幹線〈はやて95号〉は、新青森で奥羽本線普通電車青森行きの接続時間を1分拡大する。
⑫秋田新幹線〈こまち13・17・19・18・22・26号〉は、東京―秋田間の所要時間を1~6分短縮する。
⑬秋田新幹線〈こまち19号〉は、終点秋田(12時53分着)で特急〈いなほ10号〉新潟行き(13時00分発)に接続する。
⑭上越新幹線〈Maxとき309・341・345・349・300・302・334号〉はE1系からE4系16両編成に変更(注、〈Maxとき300号〉は新潟―高崎間8両編成で、高崎の増結は祝日を除く月~土曜日。休日は全区間8両編成で運転。〈Maxとき345号〉は金曜日と休日のみ16両編成、ほかの日は8両編成で運転。〈Maxとき349号〉は土曜日のみ8両編成で運転し、ほかの日は16両編成で運転。現行の〈Maxとき309号〉はE1系を充当しているが、休日のみE4系8両編成で運転している)。合わせて〈Maxとき302号〉東京行きを本庄早稲田に停車する。
⑮上越新幹線〈Maxたにがわ473号〉(東京―高崎間)は、〈Maxたにがわ429号〉に変更し、越後湯沢までの運転に変更する。
⑯現行の上越新幹線〈とき331号〉は、上毛高原を「停車」から「通過」に変更する。
⑰上越新幹線〈Maxとき301号〉は、終点新潟で特急〈いなほ1号〉秋田行きの乗り換え時間を20分から11分に変更することで、東京―羽後本荘・秋田間の所要時間が7分短縮する。
⑱北陸新幹線(長野新幹線)〈あさま506号〉東京行きは、上越新幹線本庄早稲田を「停車」から「通過」に変更する。
■寸評
JR東日本エリアの新幹線は、E5系増備による世代交代が軸になっているようだ。すでに200系は2011年11月19日(土曜日)以降、東北新幹線は大宮以北の定期営業列車の運転がなくなっている。
今回のE5系増備で〈なすの〉にも進出したが、グランクラスは専任のアテンダントが乗務せず、“座席料金”のみ設定している。果たしてどのくらい利用するかに注目が集まるが、グランクラスを“短時間乗車”で利用するのは、個人的に抵抗がある。“座席+アテンダントサービス”がグランクラス本来の姿ではないだろうか。このほか、少子高齢化社会を見据えてか、在来線の接続時間を拡大させ、“ゆとり”を持たせている。
プレスリリースで気になったのは、E1系初代Max。将来はMaxが消滅し、平屋のみの車両に統一されることになっているため、2012年はE1系の廃車が始まる可能性がある。
●在来線特急
⑲E657系を特急〈スーパーひたち7・11・15・23・31・35・39・47・59・63・10・14・22・30・34・38・46・54・58・62号〉〈フレッシュひたち13・55・69・71・73・4・8・40・64号〉で運転を開始する。なお、2012年秋には常磐線特急をE657系に統一する予定である。
⑳特急〈スーパーひたち11・19・23・35・43・63・26・38・42・46・62号〉は、勝田の停車時間を見直し、上野―いわき間1~9分の所用時間短縮を図る。
21.特急〈スーパーひたち7・15・27・31・35・39・43号〉は、終点いわき4番線に到着し、向かいの3番線で常磐線普通電車(行先は久ノ浜または広野)に同一ホーム接続する。
22.E657系の特急〈スーパーひたち7号〉いわき行きは、上野―水戸間を1分短縮し、水郡線普通列車郡山行きの接続時間を1分拡大する。
23.特急〈スーパーあずさ11・15・23・18号〉を立川に停車する。
24.特急〈あずさ9・13・17・21号〉〈かいじ117号〉は、新宿―甲府間の所要時間を1分短縮する。
25.特急〈草津〉は現行1・6号の運転を土休運転(改正後は31・32号)に変更し、全区間7両編成に統一する。また、臨時特急〈水上〉の併結運転(上野―新前橋間)も行なわない。
26.特急〈あかぎ〉の運転区間を上野―前橋間に統一する。また、3・5・6・10号は全区間7両編成に統一する。
27.特急〈成田エクスプレス〉は、3・19・25・47・49・4・20・26・48・50号を12両編成から6両編成に減車(多客期は12両編成で運転する場合あり)。また、横浜―東京間3往復、新宿―東京間2往復を減便する。なお、東京―成田空港間は現行どおりの27往復で運転する。
28.特急〈いなほ10号〉は秋田―新潟間の所要時間を3分短縮。終点新潟で上越新幹線〈Maxとき338号〉の乗り換え時間が1分短くなる(〈Maxとき338号〉は新潟―東京間の所要時間が1分短縮)。
29.特急〈つがる3号〉は、終点青森到着時刻の見直しにより、特急〈スーパー白鳥25号〉に乗り換えることができるようになる。
30.寝台特急〈日本海〉運行終了(臨時列車として運行する可能性あり)。
31.寝台特急〈北斗星〉〈カシオペア〉の食堂車を終日禁煙にする。
■寸評
いよいよE657系がデビューする。当初は独自の愛称をつける方針だったが、現行の特急〈スーパーひたち〉〈フレッシュひたち〉に落ち着いたが、暫定的な可能性があり、上野―いわき間特急が2012年秋に651系、E653系を一掃することから、晴れて新愛称で運転するものと考えられる。
特急〈草津〉〈あかぎ〉は東北・上越新幹線と並行していることから、利用客の減少が目立っているようだ。高崎支社のプレスリリースを見ると、ダイヤ改正以降は臨時特急〈水上〉を運転しない可能性がある。上記の特急〈草津〉〈あかぎ〉14両編成の運転減少により、185系200番代が余剰になる模様で、今後が気になる。車齢を考えると、廃車になってしまうのだろうか。
●在来線関東・静岡県北部地区
32.武蔵野線〈しもうさ号〉大宮行き2752M(現行。ダイヤ改正時の列車番号は不明)のダイヤを朝ラッシュのピーク時に変更し、混雑を緩和させる。
33.武蔵野線〈しもうさ号〉の一部はダイヤを変更する。
【現行】
大宮1803→1904西船橋
西船橋638→738大宮
西船橋1915→2011大宮
【改正】
大宮1828→1926西船橋
新習志野711→821大宮
西船橋1934→2030大宮
34.武蔵野線吉川―新三郷間に「吉川美南(Yoshikawa-Minami)」が開業。輸送障害が発生した場合に備え、折り返し運転ができる体制を作る。
35.武蔵野線は平日16時台の各駅停車西船橋行きを南船橋まで延長する。
36.京葉線新習志野は、平日6時台の始発武蔵野線直通電車を1本増発する。
37.京葉線東京は、武蔵野線直通快速の9~22時台を毎時3本に統一する。
38.京葉線新浦安は、武蔵野線直通快速の6時44分から7時30分までの運転間隔を均等化させる。
39.横浜線下り平日の東神奈川発は、15・16時台に各1本、19時台に2本を増発する。
40.南武線川崎19時03分発の各駅停車登戸行き、20時00分発の各駅停車稲城長沼行きをそれぞれ立川まで延長する。
41.東海道本線国府津―熱海間、伊東線全線、横須賀線逗子―久里浜間は、御利用の少ない時間帯での普通電車運転本数を見直す。
42.湘南新宿ライン3670E(特別快速小田原―高崎間)、2320Y(快速高崎―国府津間)は、籠原―高崎間以外を10両編成から15両編成に増強する。
43.中央本線八王子は、下り平日17時41分発、土休16時42分発の各駅停車高尾行き、上り平日17時45分発、土休17時05分発の快速東京行きをそれぞれ新設。
44.八高線は平日朝ラッシュ時に八王子―拝島間で各駅停車を1本増発する。
45.総武本線、成田線は千葉―成田間の各駅停車2往復を成田空港まで延長する。
【改正】
千葉1621→1708成田空港(211系3000番代5両編成)
千葉2019→2124成田空港(209系2000・2100番代8両編成)
成田空港1730→1827千葉(211系3000番代5両編成)
成田空港2132→2228千葉(209系2000・2100番代8両編成)
46.成田線成田は、上り20時42分から22時30分までの快速、各駅停車の運転間隔を見直す。
47.久留里線は運転保安方式をタブレット閉塞方式から、特殊自動閉塞方式(軌道回路検知式)に変更。併せてダイヤの見直しも行なう。
48.内房線は館山6時29分発の各駅停車千葉行きを6分繰り上げ6時23分に発車し、上総湊で京葉線直通の通勤快速東京行きに接続する(終点東京は平日8時37分着、土休8時39分着)。
49.外房線は安房小湊6時03分発の各駅停車安房鴨川行きの終点到着を4分繰り上げ、6時16分発の内房線各駅停車千葉行きに接続する。
50.安房鴨川では平日朝ラッシュ時に内房線各駅停車と外房線各駅停車を同一ホームに接続させる。
51.銚子は朝8時台の各駅停車の発着番線を変更し、総武本線と成田線直通を同一ホームから別ホームにわけて混雑緩和を図る。
52.常磐線上野15時12分発の快速(取手から普通電車)勝田行きは、上野―水戸間の所要時間を2分短縮し、水戸で水郡線17時23分発の普通列車常陸大宮行きに接続する(ただし、土休運休)。
53.常磐線いわき7時40分発、19時08分発(現行19時15分発)の普通電車水戸行きは、終点到着時刻を1分短縮し、普通電車(取手から快速)上野行きの接続時間を1分拡大する。
54.現行常磐線上野7時37分発の快速(取手から普通電車)勝田行きは、上野発車時刻を7時32分に変更する。
55.上越線普通電車733M(高崎―水上間)は、高崎発車時刻を11時31分に変更し、特急〈草津1号〉万座・鹿沢口行きから乗り換えられるように改善する。
56.信越本線120M(横川―高崎間)は、横川発車時刻を5時18分に改め、終点高崎で湘南新宿ライン快速小田原行き2120Yに接続する。
57.〈中央ライナー〉新宿行きの行先を「東京」に変更する。
58.〈青梅ライナー〉東京行きの立川―新宿・東京間の所要時間を8分短縮する。
59.〈ホームライナー鴻巣3号〉鴻巣行きは、充当する車両を485系300・1000番代6両編成から185系200番代7両編成に変更し、座席定員を増やす。
■寸評
関東地方の在来線は、首都圏の運転区間延長や若干の増発が目立ち、利便性が高まる。節電をしつつ、利便性が高いダイヤを作ることは本当に大変な作業だったと思う。節電という制約をクリアしてダイヤ改正を実施したJR東日本に拍手を送りたい。
●在来線東北地区
60.常磐線朝5時台の普通電車いわき―久ノ浜間は、運転区間を広野まで延長。上りは終点いわきでE657系の特急〈スーパーひたち10号〉上野行きに接続する。なお、常磐線は広野―亘理間が不通となっているが、2011年12月21日(水曜日)に原ノ町―相馬間が運転を再開する予定。これにより、不通区間は広野―原ノ町間、相馬―亘理間になる。
61.現在、仙台―石巻間を小牛田経由で結ぶ平日の快速を、「直通快速」という種別で終日運転する。なお、石巻線は現在も石巻―女川間が不通だが、2011年度中に石巻―渡波間が運転を再開する予定である。
【現行】
仙台1758→1902石巻
石巻643→759仙台
【改正】
仙台1758→1902石巻
石巻627→735仙台
※石巻発は終点仙台で東北新幹線〈はやぶさ4号〉東京行きに接続。
62.東北本線平日朝ラッシュ時の上りは、松島発7時05分から7時54分までの普通電車発車時刻を見直し、運転間隔を調整する。
63.東北本線は仙台発着10~16時台を中心に、仙台―小牛田間の普通電車を4両編成基本とする。また、郡山―仙台間も一部編成両数を見直す。
64.IGRいわて銀河鉄道いわて沼宮内7時15分発の東北本線直通普通電車(盛岡7時52分発)は、北上で東北新幹線〈はやて106号〉に接続する。
65.仙石線下りは、あおば通21・22時台の本数を増発し、15分間隔で運転する。なお、14時台は6本から5本に減らす。仙石線は現在も高城町―矢本間が不通になっているが、2011年度中に陸前小野―矢本間が運転を再開する予定である。
66.仙山線は快速8往復のうち、6往復を面白山高原通過とする。
67.仙山線は仙台発着10~17時台を中心に、すべての電車を4両編成基本とする。
68.気仙沼線前谷地―柳津間は1両または2両編成のワンマンカーを基本とする。なお、柳津―気仙沼間は現在も運転再開のめどが立っていない。
69.奥羽本線大館5時56分発の普通電車青森行き2両編成を「弘前行き」に変更。終点弘前で普通電車青森行き3両編成に同一ホーム乗換えとなる。
70.奥羽本線弘前7時15分発の普通電車青森行きは、7時11分発に変更。終点青森は青い森鉄道2番線に到着し、向かいの1番線(同一ホーム)から野辺地方面の各駅停車に乗り換えられる。
71.奥羽本線の特急〈つがる52号〉〈スーパー白鳥34号〉及び普通電車(現行639M、651M、666M)は、新青森で東北新幹線〈はやて20・24・28・32・34号〉の乗り換え時間を1~3分拡大する。
72.奥羽本線普通電車2428M(秋田―新庄間)は、大曲と横手の停車時間見直しにより、秋田―横手間を11分、秋田―湯沢間を12分に、それぞれ所用時間を短縮する。
73.奥羽本線普通電車430M(秋田―湯沢間)は、羽後境、大曲、横手の停車時間見直しにより、秋田―横手間を8分、秋田―湯沢間を17分に、それぞれ所用時間を短縮する。
74.奥羽本線は弘前―碇ケ関間、湯沢―横手間に普通電車を増発する。
【改正】
弘前1830→1850碇ケ関(701系2両編成)
湯沢2020→2041横手(701系4両編成)
75.奥羽本線快速3629M(弘前―青森間)は、終点青森(7時49分着)で青い森鉄道各駅停車三戸行き(7時52分発)に接続する(乗り換え時間3分)。
76.奥羽本線普通電車678M(青森―弘前間)は、終点弘前(19時42分着)で普通電車秋田行き1680Mに接続する。
77.奥羽本線普通電車1685M(秋田―大館間。現行1683M)は、終点大館(20時20分着)で花輪線普通列車鹿角花輪行き(20時29分発)に接続する。
78.奥羽本線普通電車1624M(東能代―秋田間)は、終点秋田(7時28分着)で羽越本線普通電車新屋行き1532M(7時34分発)に接続する。
79.寝台特急〈日本海〉の定期運転終了により、秋田―弘前間、弘前―秋田間に代替の普通電車各1往復を新設する。
【改正】
秋田533(奥羽本線1633M)→805弘前809(奥羽本線637M)→858青森(終点青森で特急〈スーパー白鳥95号〉函館行きに接続)
青森1900(奥羽本線678M)→1942弘前1944(奥羽本線1680M)→2212秋田(特急〈スーパー白鳥42号〉新青森行きを利用すれば、青森で奥羽本線678Mに乗り換えられる)
80.寝台特急〈日本海〉の定期運転終了により、普通電車631M(碇ケ関―青森間)は1633Mに統合する。
81.花輪線普通列車1931D(盛岡―大館間)は、終点大館(15時34分着)で奥羽本線普通電車弘前行き665M(15時55分発)に接続する。
82.五能線普通列車224D(岩館―東能代間)は、終点東能代(14時34分着)で奥羽本線普通電車大館行き1661M(14時36分発)に接続する。
83.五能線東能代―能代間(現行133D、139D、134D、140D、152D)は11~14時台に2往復、21時台の上り1本の運転をそれぞれとりやめる。
84.羽越本線は新屋―秋田間で普通電車を1往復増発する。
【改正】
新屋759→808秋田(701系2両編成)
秋田734→744新屋(701系2両編成)
85.羽越本線普通電車酒田―吹浦間(現行231M、236M)は、13時台に運転する1往復の運転をとりやめる。
86.男鹿線は11~14時台まで下り1本、上り2本(現行1131D、1134D、1138D)の普通列車運転をとりやめる。
87.羽越本線は、現行の普通電車2551M(羽後本荘―秋田間)を「553M」に改め、酒田―秋田間の運転に変更する。
【改正】
酒田1636→1826秋田(701系2両編成)
88.大船渡線普通列車一ノ関行き(現行322D、330D、334D 、338D)は、終点一ノ関で接続する東北新幹線〈はやて102・108・110号〉〈やまびこ58号〉の乗り換え時間を1~4分拡大する。
89.北上線普通列車北上行き(現行722D)は、終点北上で接続する東北新幹線〈やまびこ124号〉の乗り換え時間を1分拡大する。
90.釜石線普通列車釜石行き(現行1665D)は新花巻で接続する東北新幹線〈やまびこ66号〉の乗り換え時間を1分拡大する。
91.東北本線普通電車(現行1521M)、山田線普通列車盛岡行き(現行631D)は、それぞれ盛岡で東北新幹線〈はやて12号〉の乗り換え時間を1分拡大する。
92.八戸線は種市―久慈間が復旧。これにより、全線で運転が再開される。
93.八戸線普通列車八戸行き(現行456D、460D)は、終点八戸で東北新幹線〈はやて42・98号〉の乗り換え時間を1~2分拡大する。
94.八戸線の臨時駅、プレイピア白浜は平成7年(1995年)度より営業休止をしていたが、ダイヤ改正に伴い廃駅となる。
95.大船渡線、釜石線、北上線、山田線、八戸線、津軽線、五能線、奥羽本線(秋田―追分間、弘前―青森間)、磐越東線、陸羽東線は一部列車の編成両数を見直す(詳細は盛岡支社プレスリリース、秋田支社プレスリリースを参照〔PDFです〕)。
※山田線は現在も宮古―釜石間が不通です。
■寸評
東北地方の在来線は、編成両数の見直しが目立つ。
明るい話題として、東北地方太平洋沖地震で一部区間津波の被害にあった八戸線が全線復旧することである。これは集落の移転を行なわなかったことで、ルート変更をしなかったことが早期復旧につながった。三陸鉄道北リアス線の久慈側は陸中野田で折り返しとなるが、同線の活性化にもつながると思う。
◆JR東海
http://jr-central.co.jp/
●新幹線
①すべての定期〈のぞみ〉をN700系で運転。
②〈ひかり473・491・493・495・513・515・525・529・535・537・462・490・500・504・508・528・530・536号〉をN700系で運転。
③〈こだま643・647・687・703・803・805・809・630・640・664・668・694・696・700・702・704・706・808号〉をN700系で運転。
④現行の東京20時10分発〈のぞみ125号〉(東京―姫路間)は、〈のぞみ127号〉(東京―岡山間)に変わり、首都圏滞在時刻を約20分拡大する。これにより、岡山に到着する〈のぞみ〉は毎時3本から4本に増える。
⑤現行の東京20時50分発〈のぞみ265号〉新大阪行きを〈のぞみ131号〉姫路行き(23時54分着)に変更。
⑥東京20時30分発の〈のぞみ129号〉岡山行きを西明石に停車(23時29分着)。
⑦現行〈ひかり485・487号〉の〈のぞみ〉置き換えにより、〈ひかり485号〉のみ、新大阪―岡山間代替となるJR西日本山陽新幹線〈こだま771号〉岡山行きに乗換えができる。
【改正】
東京1903(東海道新幹線〈ひかり527号〉)→2213新大阪2215(山陽新幹線〈こだま771号〉)→2322岡山
⑧東京18・19時台の臨時〈のぞみ〉新大阪行きに、「53分発」を新設。
⑨日中時間帯、東京―新大阪間の〈のぞみ〉の所要時間を3~4分短縮し、2時間33~36分で運転する。
⑩定期〈のぞみ〉東京―新大阪間2往復を臨時列車化、また東京―博多間1往復を東京―広島間に変更し、広島―博多間は多客期に延長運転する。
⑪300系退役。
■寸評
東海道・山陽新幹線は300系が22年の歴史に幕を閉じる。これにより、東海道新幹線は700系、N700系に統一され、快適性がより一層向上する。 N700系の〈ひかり〉〈こだま〉も拡大したが、特に東京―名古屋間の〈こだま643・647・687・630・640・664・668号〉は「ぷらっとこだま」(JR東海ツアーズの旅行商品)でも乗車できるため、グリーン車の旅を満喫したいところである。
今回のダイヤ改正は東京―岡山間の〈のぞみ〉強化で、早朝と夜間を充実させることで、首都圏の滞在時間を長くした。
●在来線特急
⑫特急〈あさぎり〉を小田急電鉄60000形MSEに統一させ、併せて新宿―御殿場間平日3往復、土休4往復に変更。
⑬中央本線上りエル特急〈(ワイドビュー)しなの〉の南木曽停車を現行の14号から20号に変更する。これにより、ダイヤ改正後は2・16・18・20号が南木曽に停まる。
■寸評
以前から371系の特急〈あさぎり〉撤退が話題となっていたが、なんと運行体制も刷新し、時計の針を巻き戻すかの如く、新宿―御殿場間の運転に戻り、小田急電鉄60000形MSEに交代する。
371系はわずか1編成しかない特急車で、市販の時刻表では「JR東海ワイドビュー車両」で運転と記載されていたが、検査時は小田急電鉄20000形RSEが代走していた。RSEは小田急ロマンスカー史上、最大のボリューム感がある車両だったが、バリアフリーに対応できないのが災いしてしまった。仮に2012年で廃車になってしまうと、わずか21年で現役生活を終えることになる。
●そのほかの在来線
⑭東海道本線幸田―岡崎間に「相見」が開業。普通電車と区間快速が停車する。
⑮東海道本線は平日朝ラッシュ時に運転する特別快速2本が幸田(7時台のみ)に停車。
⑯東海道本線大垣―美濃赤坂間の一部電車でワンマン運転を実施する。
⑰中央本線は名古屋22時36分発(平日のみ)の快速中津川行きを新設。
⑱太多線可児は平日6・7時台の美濃太田方面の普通列車を20分間隔にそろえる。これに伴い、〈ホームライナー太多〉の運転をとりやめる。
⑲飯田線豊橋―中部天竜間の一部電車でワンマン運転を実施する。
■寸評
在来線については、特に大きな変化がないものの、ワンマン運転を拡大する。特に東海道本線大垣―美濃赤坂間は313系300番代2両編成で運転し、時には優等列車でしか見ることができないベージュの制服を着用した車掌が乗り込み、ある意味“豪華な普通電車”だった。
◆小田急電鉄
http://www.odakyu.jp/
●特急ロマンスカー
①特急ロマンスカー〈メトロはこね〉を平日(下りは北千住9時56分発、箱根湯本11時54分着。上りは箱根湯本14時40分発、北千住16時50分着)も運転し、併せて全便を成城学園前に終日停車。
②特急ロマンスカー〈メトロホームウェイ〉全便を新百合ヶ丘に終日停車。併せて全便10両編成に統一する。
③特急ロマンスカー〈メトロさがみ〉〈メトロホームウェイ〉の運転時刻を変更。
④臨時特急ロマンスカー〈ベイリゾート〉の運転をとりやめる。
⑤特急ロマンスカーは、平日朝ラッシュ時に上り2本(〈さがみ62号〉相模大野6時10分発、新宿6時41分着。〈えのしま66号〉藤沢6時14分発、新宿7時12分着)をそれぞれ新設。土休朝ラッシュ時も上り2本(〈さがみ56号〉町田6時00分発、新宿6時29分着。〈さがみ58号〉相模大野6時26分発、新宿6時58分着)をそれぞれ新設する。
⑥朝ラッシュ時に下り1本(〈さがみ57号〉新宿7時15分発、小田原8時33分着)を新設。また、特急ロマンスカー〈はこね5号〉箱根湯本行きの始発駅を本厚木から新百合ヶ丘(8時11分発)に変更。
⑦現行の特急ロマンスカー〈さがみ69号〉小田原行きを特急ロマンスカー〈はこね〉箱根湯本行きに変更。
⑧特急ロマンスカー〈はこね〉は上り1本を増発する(〈はこね16号〉箱根湯本12時03分発、新宿13時39分着)。
⑨新宿発の平日15~22時台、土休17~22時台の特急ロマンスカー〈えのしま〉片瀬江ノ島行き、特急ロマンスカー〈ホームウェイ〉藤沢行きを増発する。
⑩新宿発の特急ロマンスカー〈ホームウェイ〉は、18時30分発の箱根湯本・片瀬江ノ島行きを本厚木行きに、19時00分発の箱根湯本行きを小田原行きに変更する。
⑪土休日中の特急ロマンスカー〈えのしま〉は、新宿―相模大野間で特急ロマンスカー〈さがみ〉〈あさぎり〉に併結する(特急ロマンスカー〈えのしま〉は、下りの7~13・15時台に毎時1本運転)。
⑫新宿発の特急ロマンスカー〈ホームウェイ〉は、毎時00・30分発を小田原方面行き、毎時44~50分発(土休は毎時40分発)を藤沢行きに統一し、わかりやすくする。
⑬JR東海御殿場線に直通する特急〈あさぎり〉を60000形MSE6両編成に交代し、併せて新宿―御殿場間平日3往復、土休4往復に変更。新百合ヶ丘、相模大野、秦野にも停車する。
⑭50000形VSEは終日6往復運転に統一する(現在は平日5往復、土休6往復)。
⑮10000形Hise、20000形RSE退役。
●通勤形電車
⑯途中駅の増解結をとりやめる(ダイヤ改正後は特急ロマンスカーのみになる)。
⑰土休の日中時間帯に新宿―小田原間の快速急行を毎時1往復運転。
⑱土休の日中時間帯に町田始発の急行新宿行きを毎時1本運転。
⑲5000形が退役。
⑳箱根登山鉄道小田原―箱根湯本間の各駅停車は、小田原11番ホーム発着に統一させ、一部の除き1000形箱根登山車で運転する。
■寸評
今回のダイヤ改正で目立つのは、60000形MSEが全盛期に入ったといえるほどの大躍進である。東京地下鉄千代田線に直通する特急ロマンスカーが増発し、さらに特急ロマンスカー〈あさぎり〉に就くなど、文字通りの「Multi Super Express」ぶりを発揮している。
10000形Hiseは一部が長野電鉄に渡っていたため、退役も時間の問題といえたが、20000形RSEもそうなってしまうとは想像もしていなかった。新製からまだ20年しかたっていないとはいえ、10000形Hiseと同じハイデッカー構造(一部ダブルデッカー)が災いして、バリアフリーに対応できないと判断されてしまったようだ。
JR北海道、JR西日本、JR四国、JR九州は後日お伝えします。
それではJR各社のホームページの情報をカンタンにお伝えすることにしよう。くわしくはJR各社のホームページへどうぞ。
なお、JR旅客鉄道を2社以上走るものについて、列車名と車両は所属している会社に載せております。
◆JR東日本
http://www.jreast.co.jp/
●新幹線
①東北新幹線はE5系を増備し、すべての〈はやぶさ〉に加え、〈はやて93・95・15・19・21・23・29・33・35・37・111・16・20・22・24・30・32・36・40・96・98・102号〉、〈やまびこ217・223・122・204号〉〈なすの259・279・254・276号〉で運行する(〈はやて21・30号〉〈やまびこ217・122号〉は2012年4月27日から投入する予定)。なお、〈はやて93・98号〉はグランクラスの営業を行なわない。〈はやて111・102号〉と上記の〈やまびこ〉〈なすの〉はE3系も連結する。
②東北新幹線〈なすの〉のグランクラスは専任アテンダントによる車内サービスを行なわないため、料金は〈やまびこ〉より若干安めに設定する。
※〈なすの〉グランクラス料金(東京発着)
東京―小山間…4,000円(〈やまびこ〉は6,000円)
東京―宇都宮・那須塩原間…5,000円(〈やまびこ〉は7,000円)
③山形新幹線〈つばさ127・131・133・139・141・143・151・157・120・124・136・138・140・146・148・154号〉は、東北新幹線東京―福島間の相棒をE4系〈Maxやまびこ〉からE2系〈やまびこ〉に変更(号数は上記の〈つばさ〉と同一)。東北新幹線内275㎞/h運転により、東京―山形間は最速2時間29分、東京―新庄間は最速3時間14分(上りは3時間30分)に短縮する(全区間単独運行する〈つばさ121・160号〉も東北新幹線内275㎞/h運転)。
④東北新幹線盛岡6時28分の〈やまびこ208号〉東京行きを〈やまびこ124号〉に変更し、停車駅の整理により盛岡―東京間を3時間40分から3時間08分に短縮する。なお、ダイヤ改正後の〈やまびこ208号〉東京行きは仙台―東京間の運転になる。
⑤東北新幹線〈やまびこ147号〉仙台行きと〈やまびこ99号〉盛岡行きを一本化し、〈やまびこ69号〉盛岡行きとして運転する(仙台で〈はやて35号・こまち35号〉新青森・秋田行きの待ち合わせを行なう)。
⑥東北新幹線〈やまびこ63号〉〈はやて105号〉は、一ノ関で大船渡線気仙沼行きに接続する。
⑦東北新幹線〈やまびこ61号〉は、北上で東北本線普通電車盛岡行きに接続する。
⑧東北新幹線〈はやて103・107号〉〈やまびこ70号〉は、一ノ関で在来線の接続時間を2~9分拡大する(〈はやて103号〉は東北本線普通電車盛岡行き、そのほかは大船渡線普通列車気仙沼行き)。
⑨東北新幹線〈はやて106号〉〈やまびこ51・59号〉は、新花巻で釜石線の接続時間を2~3分拡大する(〈はやて106号〉は普通列車花巻行き、〈やまびこ51号〉は快速〈はまゆり2号〉盛岡行き、〈やまびこ59号〉は普通列車釜石行き)。
⑩東北新幹線〈はやて17・29・16・18・26号〉は、盛岡で在来線の接続時間を1~2分拡大する(〈はやて16号〉は釜石線直通の快速〈はまゆり1号〉釜石行き、〈はやて18・26号〉は東北本線普通電車北上行き、〈はやて17・29号〉は山田線普通列車宮古行き)。
⑪東北新幹線〈はやて95号〉は、新青森で奥羽本線普通電車青森行きの接続時間を1分拡大する。
⑫秋田新幹線〈こまち13・17・19・18・22・26号〉は、東京―秋田間の所要時間を1~6分短縮する。
⑬秋田新幹線〈こまち19号〉は、終点秋田(12時53分着)で特急〈いなほ10号〉新潟行き(13時00分発)に接続する。
⑭上越新幹線〈Maxとき309・341・345・349・300・302・334号〉はE1系からE4系16両編成に変更(注、〈Maxとき300号〉は新潟―高崎間8両編成で、高崎の増結は祝日を除く月~土曜日。休日は全区間8両編成で運転。〈Maxとき345号〉は金曜日と休日のみ16両編成、ほかの日は8両編成で運転。〈Maxとき349号〉は土曜日のみ8両編成で運転し、ほかの日は16両編成で運転。現行の〈Maxとき309号〉はE1系を充当しているが、休日のみE4系8両編成で運転している)。合わせて〈Maxとき302号〉東京行きを本庄早稲田に停車する。
⑮上越新幹線〈Maxたにがわ473号〉(東京―高崎間)は、〈Maxたにがわ429号〉に変更し、越後湯沢までの運転に変更する。
⑯現行の上越新幹線〈とき331号〉は、上毛高原を「停車」から「通過」に変更する。
⑰上越新幹線〈Maxとき301号〉は、終点新潟で特急〈いなほ1号〉秋田行きの乗り換え時間を20分から11分に変更することで、東京―羽後本荘・秋田間の所要時間が7分短縮する。
⑱北陸新幹線(長野新幹線)〈あさま506号〉東京行きは、上越新幹線本庄早稲田を「停車」から「通過」に変更する。
■寸評
JR東日本エリアの新幹線は、E5系増備による世代交代が軸になっているようだ。すでに200系は2011年11月19日(土曜日)以降、東北新幹線は大宮以北の定期営業列車の運転がなくなっている。
今回のE5系増備で〈なすの〉にも進出したが、グランクラスは専任のアテンダントが乗務せず、“座席料金”のみ設定している。果たしてどのくらい利用するかに注目が集まるが、グランクラスを“短時間乗車”で利用するのは、個人的に抵抗がある。“座席+アテンダントサービス”がグランクラス本来の姿ではないだろうか。このほか、少子高齢化社会を見据えてか、在来線の接続時間を拡大させ、“ゆとり”を持たせている。
プレスリリースで気になったのは、E1系初代Max。将来はMaxが消滅し、平屋のみの車両に統一されることになっているため、2012年はE1系の廃車が始まる可能性がある。
●在来線特急
⑲E657系を特急〈スーパーひたち7・11・15・23・31・35・39・47・59・63・10・14・22・30・34・38・46・54・58・62号〉〈フレッシュひたち13・55・69・71・73・4・8・40・64号〉で運転を開始する。なお、2012年秋には常磐線特急をE657系に統一する予定である。
⑳特急〈スーパーひたち11・19・23・35・43・63・26・38・42・46・62号〉は、勝田の停車時間を見直し、上野―いわき間1~9分の所用時間短縮を図る。
21.特急〈スーパーひたち7・15・27・31・35・39・43号〉は、終点いわき4番線に到着し、向かいの3番線で常磐線普通電車(行先は久ノ浜または広野)に同一ホーム接続する。
22.E657系の特急〈スーパーひたち7号〉いわき行きは、上野―水戸間を1分短縮し、水郡線普通列車郡山行きの接続時間を1分拡大する。
23.特急〈スーパーあずさ11・15・23・18号〉を立川に停車する。
24.特急〈あずさ9・13・17・21号〉〈かいじ117号〉は、新宿―甲府間の所要時間を1分短縮する。
25.特急〈草津〉は現行1・6号の運転を土休運転(改正後は31・32号)に変更し、全区間7両編成に統一する。また、臨時特急〈水上〉の併結運転(上野―新前橋間)も行なわない。
26.特急〈あかぎ〉の運転区間を上野―前橋間に統一する。また、3・5・6・10号は全区間7両編成に統一する。
27.特急〈成田エクスプレス〉は、3・19・25・47・49・4・20・26・48・50号を12両編成から6両編成に減車(多客期は12両編成で運転する場合あり)。また、横浜―東京間3往復、新宿―東京間2往復を減便する。なお、東京―成田空港間は現行どおりの27往復で運転する。
28.特急〈いなほ10号〉は秋田―新潟間の所要時間を3分短縮。終点新潟で上越新幹線〈Maxとき338号〉の乗り換え時間が1分短くなる(〈Maxとき338号〉は新潟―東京間の所要時間が1分短縮)。
29.特急〈つがる3号〉は、終点青森到着時刻の見直しにより、特急〈スーパー白鳥25号〉に乗り換えることができるようになる。
30.寝台特急〈日本海〉運行終了(臨時列車として運行する可能性あり)。
31.寝台特急〈北斗星〉〈カシオペア〉の食堂車を終日禁煙にする。
■寸評
いよいよE657系がデビューする。当初は独自の愛称をつける方針だったが、現行の特急〈スーパーひたち〉〈フレッシュひたち〉に落ち着いたが、暫定的な可能性があり、上野―いわき間特急が2012年秋に651系、E653系を一掃することから、晴れて新愛称で運転するものと考えられる。
特急〈草津〉〈あかぎ〉は東北・上越新幹線と並行していることから、利用客の減少が目立っているようだ。高崎支社のプレスリリースを見ると、ダイヤ改正以降は臨時特急〈水上〉を運転しない可能性がある。上記の特急〈草津〉〈あかぎ〉14両編成の運転減少により、185系200番代が余剰になる模様で、今後が気になる。車齢を考えると、廃車になってしまうのだろうか。
●在来線関東・静岡県北部地区
32.武蔵野線〈しもうさ号〉大宮行き2752M(現行。ダイヤ改正時の列車番号は不明)のダイヤを朝ラッシュのピーク時に変更し、混雑を緩和させる。
33.武蔵野線〈しもうさ号〉の一部はダイヤを変更する。
【現行】
大宮1803→1904西船橋
西船橋638→738大宮
西船橋1915→2011大宮
【改正】
大宮1828→1926西船橋
新習志野711→821大宮
西船橋1934→2030大宮
34.武蔵野線吉川―新三郷間に「吉川美南(Yoshikawa-Minami)」が開業。輸送障害が発生した場合に備え、折り返し運転ができる体制を作る。
35.武蔵野線は平日16時台の各駅停車西船橋行きを南船橋まで延長する。
36.京葉線新習志野は、平日6時台の始発武蔵野線直通電車を1本増発する。
37.京葉線東京は、武蔵野線直通快速の9~22時台を毎時3本に統一する。
38.京葉線新浦安は、武蔵野線直通快速の6時44分から7時30分までの運転間隔を均等化させる。
39.横浜線下り平日の東神奈川発は、15・16時台に各1本、19時台に2本を増発する。
40.南武線川崎19時03分発の各駅停車登戸行き、20時00分発の各駅停車稲城長沼行きをそれぞれ立川まで延長する。
41.東海道本線国府津―熱海間、伊東線全線、横須賀線逗子―久里浜間は、御利用の少ない時間帯での普通電車運転本数を見直す。
42.湘南新宿ライン3670E(特別快速小田原―高崎間)、2320Y(快速高崎―国府津間)は、籠原―高崎間以外を10両編成から15両編成に増強する。
43.中央本線八王子は、下り平日17時41分発、土休16時42分発の各駅停車高尾行き、上り平日17時45分発、土休17時05分発の快速東京行きをそれぞれ新設。
44.八高線は平日朝ラッシュ時に八王子―拝島間で各駅停車を1本増発する。
45.総武本線、成田線は千葉―成田間の各駅停車2往復を成田空港まで延長する。
【改正】
千葉1621→1708成田空港(211系3000番代5両編成)
千葉2019→2124成田空港(209系2000・2100番代8両編成)
成田空港1730→1827千葉(211系3000番代5両編成)
成田空港2132→2228千葉(209系2000・2100番代8両編成)
46.成田線成田は、上り20時42分から22時30分までの快速、各駅停車の運転間隔を見直す。
47.久留里線は運転保安方式をタブレット閉塞方式から、特殊自動閉塞方式(軌道回路検知式)に変更。併せてダイヤの見直しも行なう。
48.内房線は館山6時29分発の各駅停車千葉行きを6分繰り上げ6時23分に発車し、上総湊で京葉線直通の通勤快速東京行きに接続する(終点東京は平日8時37分着、土休8時39分着)。
49.外房線は安房小湊6時03分発の各駅停車安房鴨川行きの終点到着を4分繰り上げ、6時16分発の内房線各駅停車千葉行きに接続する。
50.安房鴨川では平日朝ラッシュ時に内房線各駅停車と外房線各駅停車を同一ホームに接続させる。
51.銚子は朝8時台の各駅停車の発着番線を変更し、総武本線と成田線直通を同一ホームから別ホームにわけて混雑緩和を図る。
52.常磐線上野15時12分発の快速(取手から普通電車)勝田行きは、上野―水戸間の所要時間を2分短縮し、水戸で水郡線17時23分発の普通列車常陸大宮行きに接続する(ただし、土休運休)。
53.常磐線いわき7時40分発、19時08分発(現行19時15分発)の普通電車水戸行きは、終点到着時刻を1分短縮し、普通電車(取手から快速)上野行きの接続時間を1分拡大する。
54.現行常磐線上野7時37分発の快速(取手から普通電車)勝田行きは、上野発車時刻を7時32分に変更する。
55.上越線普通電車733M(高崎―水上間)は、高崎発車時刻を11時31分に変更し、特急〈草津1号〉万座・鹿沢口行きから乗り換えられるように改善する。
56.信越本線120M(横川―高崎間)は、横川発車時刻を5時18分に改め、終点高崎で湘南新宿ライン快速小田原行き2120Yに接続する。
57.〈中央ライナー〉新宿行きの行先を「東京」に変更する。
58.〈青梅ライナー〉東京行きの立川―新宿・東京間の所要時間を8分短縮する。
59.〈ホームライナー鴻巣3号〉鴻巣行きは、充当する車両を485系300・1000番代6両編成から185系200番代7両編成に変更し、座席定員を増やす。
■寸評
関東地方の在来線は、首都圏の運転区間延長や若干の増発が目立ち、利便性が高まる。節電をしつつ、利便性が高いダイヤを作ることは本当に大変な作業だったと思う。節電という制約をクリアしてダイヤ改正を実施したJR東日本に拍手を送りたい。
●在来線東北地区
60.常磐線朝5時台の普通電車いわき―久ノ浜間は、運転区間を広野まで延長。上りは終点いわきでE657系の特急〈スーパーひたち10号〉上野行きに接続する。なお、常磐線は広野―亘理間が不通となっているが、2011年12月21日(水曜日)に原ノ町―相馬間が運転を再開する予定。これにより、不通区間は広野―原ノ町間、相馬―亘理間になる。
61.現在、仙台―石巻間を小牛田経由で結ぶ平日の快速を、「直通快速」という種別で終日運転する。なお、石巻線は現在も石巻―女川間が不通だが、2011年度中に石巻―渡波間が運転を再開する予定である。
【現行】
仙台1758→1902石巻
石巻643→759仙台
【改正】
仙台1758→1902石巻
石巻627→735仙台
※石巻発は終点仙台で東北新幹線〈はやぶさ4号〉東京行きに接続。
62.東北本線平日朝ラッシュ時の上りは、松島発7時05分から7時54分までの普通電車発車時刻を見直し、運転間隔を調整する。
63.東北本線は仙台発着10~16時台を中心に、仙台―小牛田間の普通電車を4両編成基本とする。また、郡山―仙台間も一部編成両数を見直す。
64.IGRいわて銀河鉄道いわて沼宮内7時15分発の東北本線直通普通電車(盛岡7時52分発)は、北上で東北新幹線〈はやて106号〉に接続する。
65.仙石線下りは、あおば通21・22時台の本数を増発し、15分間隔で運転する。なお、14時台は6本から5本に減らす。仙石線は現在も高城町―矢本間が不通になっているが、2011年度中に陸前小野―矢本間が運転を再開する予定である。
66.仙山線は快速8往復のうち、6往復を面白山高原通過とする。
67.仙山線は仙台発着10~17時台を中心に、すべての電車を4両編成基本とする。
68.気仙沼線前谷地―柳津間は1両または2両編成のワンマンカーを基本とする。なお、柳津―気仙沼間は現在も運転再開のめどが立っていない。
69.奥羽本線大館5時56分発の普通電車青森行き2両編成を「弘前行き」に変更。終点弘前で普通電車青森行き3両編成に同一ホーム乗換えとなる。
70.奥羽本線弘前7時15分発の普通電車青森行きは、7時11分発に変更。終点青森は青い森鉄道2番線に到着し、向かいの1番線(同一ホーム)から野辺地方面の各駅停車に乗り換えられる。
71.奥羽本線の特急〈つがる52号〉〈スーパー白鳥34号〉及び普通電車(現行639M、651M、666M)は、新青森で東北新幹線〈はやて20・24・28・32・34号〉の乗り換え時間を1~3分拡大する。
72.奥羽本線普通電車2428M(秋田―新庄間)は、大曲と横手の停車時間見直しにより、秋田―横手間を11分、秋田―湯沢間を12分に、それぞれ所用時間を短縮する。
73.奥羽本線普通電車430M(秋田―湯沢間)は、羽後境、大曲、横手の停車時間見直しにより、秋田―横手間を8分、秋田―湯沢間を17分に、それぞれ所用時間を短縮する。
74.奥羽本線は弘前―碇ケ関間、湯沢―横手間に普通電車を増発する。
【改正】
弘前1830→1850碇ケ関(701系2両編成)
湯沢2020→2041横手(701系4両編成)
75.奥羽本線快速3629M(弘前―青森間)は、終点青森(7時49分着)で青い森鉄道各駅停車三戸行き(7時52分発)に接続する(乗り換え時間3分)。
76.奥羽本線普通電車678M(青森―弘前間)は、終点弘前(19時42分着)で普通電車秋田行き1680Mに接続する。
77.奥羽本線普通電車1685M(秋田―大館間。現行1683M)は、終点大館(20時20分着)で花輪線普通列車鹿角花輪行き(20時29分発)に接続する。
78.奥羽本線普通電車1624M(東能代―秋田間)は、終点秋田(7時28分着)で羽越本線普通電車新屋行き1532M(7時34分発)に接続する。
79.寝台特急〈日本海〉の定期運転終了により、秋田―弘前間、弘前―秋田間に代替の普通電車各1往復を新設する。
【改正】
秋田533(奥羽本線1633M)→805弘前809(奥羽本線637M)→858青森(終点青森で特急〈スーパー白鳥95号〉函館行きに接続)
青森1900(奥羽本線678M)→1942弘前1944(奥羽本線1680M)→2212秋田(特急〈スーパー白鳥42号〉新青森行きを利用すれば、青森で奥羽本線678Mに乗り換えられる)
80.寝台特急〈日本海〉の定期運転終了により、普通電車631M(碇ケ関―青森間)は1633Mに統合する。
81.花輪線普通列車1931D(盛岡―大館間)は、終点大館(15時34分着)で奥羽本線普通電車弘前行き665M(15時55分発)に接続する。
82.五能線普通列車224D(岩館―東能代間)は、終点東能代(14時34分着)で奥羽本線普通電車大館行き1661M(14時36分発)に接続する。
83.五能線東能代―能代間(現行133D、139D、134D、140D、152D)は11~14時台に2往復、21時台の上り1本の運転をそれぞれとりやめる。
84.羽越本線は新屋―秋田間で普通電車を1往復増発する。
【改正】
新屋759→808秋田(701系2両編成)
秋田734→744新屋(701系2両編成)
85.羽越本線普通電車酒田―吹浦間(現行231M、236M)は、13時台に運転する1往復の運転をとりやめる。
86.男鹿線は11~14時台まで下り1本、上り2本(現行1131D、1134D、1138D)の普通列車運転をとりやめる。
87.羽越本線は、現行の普通電車2551M(羽後本荘―秋田間)を「553M」に改め、酒田―秋田間の運転に変更する。
【改正】
酒田1636→1826秋田(701系2両編成)
88.大船渡線普通列車一ノ関行き(現行322D、330D、334D 、338D)は、終点一ノ関で接続する東北新幹線〈はやて102・108・110号〉〈やまびこ58号〉の乗り換え時間を1~4分拡大する。
89.北上線普通列車北上行き(現行722D)は、終点北上で接続する東北新幹線〈やまびこ124号〉の乗り換え時間を1分拡大する。
90.釜石線普通列車釜石行き(現行1665D)は新花巻で接続する東北新幹線〈やまびこ66号〉の乗り換え時間を1分拡大する。
91.東北本線普通電車(現行1521M)、山田線普通列車盛岡行き(現行631D)は、それぞれ盛岡で東北新幹線〈はやて12号〉の乗り換え時間を1分拡大する。
92.八戸線は種市―久慈間が復旧。これにより、全線で運転が再開される。
93.八戸線普通列車八戸行き(現行456D、460D)は、終点八戸で東北新幹線〈はやて42・98号〉の乗り換え時間を1~2分拡大する。
94.八戸線の臨時駅、プレイピア白浜は平成7年(1995年)度より営業休止をしていたが、ダイヤ改正に伴い廃駅となる。
95.大船渡線、釜石線、北上線、山田線、八戸線、津軽線、五能線、奥羽本線(秋田―追分間、弘前―青森間)、磐越東線、陸羽東線は一部列車の編成両数を見直す(詳細は盛岡支社プレスリリース、秋田支社プレスリリースを参照〔PDFです〕)。
※山田線は現在も宮古―釜石間が不通です。
■寸評
東北地方の在来線は、編成両数の見直しが目立つ。
明るい話題として、東北地方太平洋沖地震で一部区間津波の被害にあった八戸線が全線復旧することである。これは集落の移転を行なわなかったことで、ルート変更をしなかったことが早期復旧につながった。三陸鉄道北リアス線の久慈側は陸中野田で折り返しとなるが、同線の活性化にもつながると思う。
◆JR東海
http://jr-central.co.jp/
●新幹線
①すべての定期〈のぞみ〉をN700系で運転。
②〈ひかり473・491・493・495・513・515・525・529・535・537・462・490・500・504・508・528・530・536号〉をN700系で運転。
③〈こだま643・647・687・703・803・805・809・630・640・664・668・694・696・700・702・704・706・808号〉をN700系で運転。
④現行の東京20時10分発〈のぞみ125号〉(東京―姫路間)は、〈のぞみ127号〉(東京―岡山間)に変わり、首都圏滞在時刻を約20分拡大する。これにより、岡山に到着する〈のぞみ〉は毎時3本から4本に増える。
⑤現行の東京20時50分発〈のぞみ265号〉新大阪行きを〈のぞみ131号〉姫路行き(23時54分着)に変更。
⑥東京20時30分発の〈のぞみ129号〉岡山行きを西明石に停車(23時29分着)。
⑦現行〈ひかり485・487号〉の〈のぞみ〉置き換えにより、〈ひかり485号〉のみ、新大阪―岡山間代替となるJR西日本山陽新幹線〈こだま771号〉岡山行きに乗換えができる。
【改正】
東京1903(東海道新幹線〈ひかり527号〉)→2213新大阪2215(山陽新幹線〈こだま771号〉)→2322岡山
⑧東京18・19時台の臨時〈のぞみ〉新大阪行きに、「53分発」を新設。
⑨日中時間帯、東京―新大阪間の〈のぞみ〉の所要時間を3~4分短縮し、2時間33~36分で運転する。
⑩定期〈のぞみ〉東京―新大阪間2往復を臨時列車化、また東京―博多間1往復を東京―広島間に変更し、広島―博多間は多客期に延長運転する。
⑪300系退役。
■寸評
東海道・山陽新幹線は300系が22年の歴史に幕を閉じる。これにより、東海道新幹線は700系、N700系に統一され、快適性がより一層向上する。 N700系の〈ひかり〉〈こだま〉も拡大したが、特に東京―名古屋間の〈こだま643・647・687・630・640・664・668号〉は「ぷらっとこだま」(JR東海ツアーズの旅行商品)でも乗車できるため、グリーン車の旅を満喫したいところである。
今回のダイヤ改正は東京―岡山間の〈のぞみ〉強化で、早朝と夜間を充実させることで、首都圏の滞在時間を長くした。
●在来線特急
⑫特急〈あさぎり〉を小田急電鉄60000形MSEに統一させ、併せて新宿―御殿場間平日3往復、土休4往復に変更。
⑬中央本線上りエル特急〈(ワイドビュー)しなの〉の南木曽停車を現行の14号から20号に変更する。これにより、ダイヤ改正後は2・16・18・20号が南木曽に停まる。
■寸評
以前から371系の特急〈あさぎり〉撤退が話題となっていたが、なんと運行体制も刷新し、時計の針を巻き戻すかの如く、新宿―御殿場間の運転に戻り、小田急電鉄60000形MSEに交代する。
371系はわずか1編成しかない特急車で、市販の時刻表では「JR東海ワイドビュー車両」で運転と記載されていたが、検査時は小田急電鉄20000形RSEが代走していた。RSEは小田急ロマンスカー史上、最大のボリューム感がある車両だったが、バリアフリーに対応できないのが災いしてしまった。仮に2012年で廃車になってしまうと、わずか21年で現役生活を終えることになる。
●そのほかの在来線
⑭東海道本線幸田―岡崎間に「相見」が開業。普通電車と区間快速が停車する。
⑮東海道本線は平日朝ラッシュ時に運転する特別快速2本が幸田(7時台のみ)に停車。
⑯東海道本線大垣―美濃赤坂間の一部電車でワンマン運転を実施する。
⑰中央本線は名古屋22時36分発(平日のみ)の快速中津川行きを新設。
⑱太多線可児は平日6・7時台の美濃太田方面の普通列車を20分間隔にそろえる。これに伴い、〈ホームライナー太多〉の運転をとりやめる。
⑲飯田線豊橋―中部天竜間の一部電車でワンマン運転を実施する。
■寸評
在来線については、特に大きな変化がないものの、ワンマン運転を拡大する。特に東海道本線大垣―美濃赤坂間は313系300番代2両編成で運転し、時には優等列車でしか見ることができないベージュの制服を着用した車掌が乗り込み、ある意味“豪華な普通電車”だった。
◆小田急電鉄
http://www.odakyu.jp/
●特急ロマンスカー
①特急ロマンスカー〈メトロはこね〉を平日(下りは北千住9時56分発、箱根湯本11時54分着。上りは箱根湯本14時40分発、北千住16時50分着)も運転し、併せて全便を成城学園前に終日停車。
②特急ロマンスカー〈メトロホームウェイ〉全便を新百合ヶ丘に終日停車。併せて全便10両編成に統一する。
③特急ロマンスカー〈メトロさがみ〉〈メトロホームウェイ〉の運転時刻を変更。
④臨時特急ロマンスカー〈ベイリゾート〉の運転をとりやめる。
⑤特急ロマンスカーは、平日朝ラッシュ時に上り2本(〈さがみ62号〉相模大野6時10分発、新宿6時41分着。〈えのしま66号〉藤沢6時14分発、新宿7時12分着)をそれぞれ新設。土休朝ラッシュ時も上り2本(〈さがみ56号〉町田6時00分発、新宿6時29分着。〈さがみ58号〉相模大野6時26分発、新宿6時58分着)をそれぞれ新設する。
⑥朝ラッシュ時に下り1本(〈さがみ57号〉新宿7時15分発、小田原8時33分着)を新設。また、特急ロマンスカー〈はこね5号〉箱根湯本行きの始発駅を本厚木から新百合ヶ丘(8時11分発)に変更。
⑦現行の特急ロマンスカー〈さがみ69号〉小田原行きを特急ロマンスカー〈はこね〉箱根湯本行きに変更。
⑧特急ロマンスカー〈はこね〉は上り1本を増発する(〈はこね16号〉箱根湯本12時03分発、新宿13時39分着)。
⑨新宿発の平日15~22時台、土休17~22時台の特急ロマンスカー〈えのしま〉片瀬江ノ島行き、特急ロマンスカー〈ホームウェイ〉藤沢行きを増発する。
⑩新宿発の特急ロマンスカー〈ホームウェイ〉は、18時30分発の箱根湯本・片瀬江ノ島行きを本厚木行きに、19時00分発の箱根湯本行きを小田原行きに変更する。
⑪土休日中の特急ロマンスカー〈えのしま〉は、新宿―相模大野間で特急ロマンスカー〈さがみ〉〈あさぎり〉に併結する(特急ロマンスカー〈えのしま〉は、下りの7~13・15時台に毎時1本運転)。
⑫新宿発の特急ロマンスカー〈ホームウェイ〉は、毎時00・30分発を小田原方面行き、毎時44~50分発(土休は毎時40分発)を藤沢行きに統一し、わかりやすくする。
⑬JR東海御殿場線に直通する特急〈あさぎり〉を60000形MSE6両編成に交代し、併せて新宿―御殿場間平日3往復、土休4往復に変更。新百合ヶ丘、相模大野、秦野にも停車する。
⑭50000形VSEは終日6往復運転に統一する(現在は平日5往復、土休6往復)。
⑮10000形Hise、20000形RSE退役。
●通勤形電車
⑯途中駅の増解結をとりやめる(ダイヤ改正後は特急ロマンスカーのみになる)。
⑰土休の日中時間帯に新宿―小田原間の快速急行を毎時1往復運転。
⑱土休の日中時間帯に町田始発の急行新宿行きを毎時1本運転。
⑲5000形が退役。
⑳箱根登山鉄道小田原―箱根湯本間の各駅停車は、小田原11番ホーム発着に統一させ、一部の除き1000形箱根登山車で運転する。
■寸評
今回のダイヤ改正で目立つのは、60000形MSEが全盛期に入ったといえるほどの大躍進である。東京地下鉄千代田線に直通する特急ロマンスカーが増発し、さらに特急ロマンスカー〈あさぎり〉に就くなど、文字通りの「Multi Super Express」ぶりを発揮している。
10000形Hiseは一部が長野電鉄に渡っていたため、退役も時間の問題といえたが、20000形RSEもそうなってしまうとは想像もしていなかった。新製からまだ20年しかたっていないとはいえ、10000形Hiseと同じハイデッカー構造(一部ダブルデッカー)が災いして、バリアフリーに対応できないと判断されてしまったようだ。
JR北海道、JR西日本、JR四国、JR九州は後日お伝えします。
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