拙著『波瀾万丈の車両』(アルファベータブックス刊)、発売中!! くわしくは、こちらへ。
拙著『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)、2021年2月9日(火曜日)発売!! くわしくは、こちらへ。
拙著『大阪の地下鉄大研究』(天夢人刊)、2023年10月3日(火曜日)発売!! くわしくは、こちらへ。
●お問い合わせ、御依頼はこちらへ。
・Railway Blogのコメント、トラックバック承認制になっておりますので、御了承願います。
・Railway Blogに掲載されている本文、画像などの著作権は、各国の著作権法、各種条約及び、その他の法律で保護されています。これらのデータなどについて、私的使用、その他、法律で明示されている範囲を超えて、許可なく引用、複製、改編、転用、電磁的加工、送信、頒布、二次使用するなどの一切の行為は禁止しております。著作権法に関係なく、ルール、マナー、エチケットをすべて守っていただきますよう、お願いいたします(該当する行為があった場合、当方の顧問弁護士より、賠償金を請求させていただきます。必ずお支払いください)。また、新聞、雑誌など、各種メディア関係者で本文や画像の利用等を希望される場合は、お問い合わせフォームを御利用ください(原則として、本文や画像は有償とさせていただきます)。
横浜市交通局4号線-2 [汽車旅2008番外編]
高田(G08)に戻り、12時30分発の中山行き(2号車10032:ワンマン運転)に乗って、次の東山田(East Yamata.G07)へ。地上へあがろうとするとき、対向の日吉行き(ワンマン運転)が到着したが、電車の屋根と剛体架線の高さは30センチものさしで計測できるのではないかと思うほど。そこには超薄型の冷房装置を1両に2台搭載。第3軌条車両よりも薄いが、車内の天井はデコボコしている部分がないので、技術が進んだということになるのだろうか(下の画像は参考として、第3軌条初の冷房車、大阪市交通局10系。冷房装置に注目!!)。
中山行き(ワンマン運転)編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
東山田 | 1 | 10061 | ○ | なし |
2 | 10062 | ○ | なし | |
3 | 10065 | ○ | 弱冷房車 | |
高田 | 4 | 10066 | ○ | なし |
東山田(G07)では百石橋(Hyakkoku Brige)を移転改称して、東山田駅停留所を作り、市営バスは88・302系統、東急バスは綱50・54系統と日40・52系統が発着。ちなみに88系統は経路を変更し、302系統は新北川橋から東山田駅へ延伸した。また、東山田(G07)の第3京浜寄りには道路復旧工事が9月12日(金曜日)まで行なわれており、8時00分から17時00まで、20時00分から翌朝6時00分まで作業をしている。いろんなものがあるけど、9月13日(土曜日)以降はどのような姿になっているのだろうか。
第3京浜をくぐり、東山田交差点近くに東急バスの下根住宅前停留所があるのだが、綱島駅・日吉駅方面は都筑区(Tsuzuki Ward)、江田駅方面は港北区に設置されている。
東山田(G07)から徒歩7分のところにある横浜東山田郵便局でこの日、5局目のゆうちょ。そのあと、13時02分発の中山行き(4号車10106:ワンマン運転)に乗り、一気にセンター南(G04)へ。あとで気づいたが、北山田(North Yamata.G06)、センター北(G05)の近辺にも郵便局があることを知った。これは不覚で、いつかは行かないと。
センター北(G05)-センター南(G04)間はブルーラインと並走。この区間は地上高架を走るのだが、すれ違いやデッドヒートがあるのかどうかを注目したけど、なかった。センター南(G04)で湘南台行き(ワンマン運転)に追いついたのがやっとで、日中時間帯に並走するシーンはないようだ。ちなみに路線愛称のブルーラインだが、あざみ野-関内間は3号線、関内-湘南台間は1号線を走っている。
中山行き(ワンマン運転)編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
センター南 | 1 | 10101 | ○ | なし |
2 | 10102 | ○ | なし | |
3 | 10105 | ○ | 弱冷房車 | |
東山田 | 4 | 10106 | ○ | なし |
センター南(G04)は1番線に到着。2008年3月15日(土曜日)から、センター北、センター南ともブルーラインは1・2番線をグリーンラインに譲り、3・4番線に変更されている。
久しぶりに港北ニュータウンの玄関口、センター南(B29・G04)を訪れる。平成5年(1993年)3月18日(木曜日)に3号線が新横浜からあざみ野へ延伸した当時は今とは考えられないほど、なにもなかったのだが、これが起爆剤となって開発が急ピッチで進み、今や大規模な住宅地となっている。しかし、港北ニュータウンの躍進が田園都市線の混雑増大を招く結果につながっているのは残念なところ。横浜市民なんだけど、実際は“横浜都民”が多いということなのだ。
平日の昼間なのに人が多く、いこいの場として定着しているようだ。また、結婚式場もあり、ここで永遠の愛を誓ったカップルも多いことだろう。30代独身の私に結婚式は似合わないだろうけど、20代でやっときゃ、似合っていただろうなぁー(個人的に婚姻届を出せば、結婚式までやる必要はないと思っている)。
銀行も新規開設または移転したところもあり、長年の課題であった郵便局も新設され、徒歩2分のところにある都筑郵便局へ。ゆうちょ銀行は郵政民営化色が色濃く出ており、番号札はどれを取ればいいのか迷ってしまうほどだが、この日、6局目のゆうちょ。局名印は「ゆうちょ銀行 都筑店」になっている。これも郵政民営化の表れと言える。
さて、港北ニュータウンにある都筑郵便局に「あれーっ?」と思う人はいるのではないだろうか。都筑郵便局は文字通り、都筑区にある郵便局で、港北ニュータウンは港北区ではなく、都筑区にあるのだ。
元々、港北ニュータウンは横浜市緑区と港北区にまたがっていた。しかし、緑区と港北区の人口が増えたため、一部は都筑区と青葉区に分割という行政再編成が行なわれ、平成6年(1994年)11月4日(日曜日)に発足した。このため、先ほど紹介した東急バスの下根住宅前停留所はのりばが港北区と都筑区に分かれ、第3京浜港北インターの所在地は港北区から都筑区に変わっている。
センター南(B29・G04)に戻り、ブルーラインを覗いてみよう。
ブルーラインはまだ路線愛称が決まっていない2007年1月20日(土曜日)からATO運転と運転士のドア開閉を開始。2月からホームゲートの設置を進め、12月1日(土曜日)からワンマン運転を開始している。これはグリーンラインの乗務員を確保するためというウワサもあるが、実際はどうなのかはわからない。何度も書いていることだが、少子高齢化による人口減少の波がすでに押し寄せているという証だろうし、人件費をカットしなければ運営できないという社内的な事情もあるだろう。近年の地下鉄はホームドアまたはホームゲートを設置して、ワンマン運転を行なっているのは経費節減が大きな理由だと思う。
3番線に3000R形の湘南台行き(ワンマン運転)が到着。初代車両の1000形を置き換える目的で誕生したが、初期の3000A形はフェイスデザインがいいのに、3000N形以降は経費節減のように見えてしまう。
グリーンライン、13時46分発の中山行き(ワンマン運転)に乗らずに見送るが、ホームゲートの閉める際のチャイムは洋画のBGMにそっくりだ。日本でも1990年代にクルマのCMで流れていた記憶があるものの、なんの洋画だったのか思い出せない。
次の13時54分発の中山行き(4号車10066:ワンマン運転)に乗り、発車すると地下に入る。ブルーラインだと丘陵トンネルになるが、グリーンラインだと地下にあたる。なぜならば、次の都筑ふれあいの丘(G03)は地下駅だからである。
中山行き(ワンマン運転)編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
都筑ふれあいの丘 | 1 | 10061 | ○ | なし |
2 | 10062 | ○ | なし | |
3 | 10065 | ○ | 弱冷房車 | |
センター南 | 4 | 10066 | ○ | なし |
都筑ふれあいの丘(G03)で下車。ここでは都筑ふれあいの丘駅というバスターミナルを新設したが、時間帯限定運行となっている。周辺に都筑ふれあいの丘と大丸(Ohmaru)という停留所があるためで、市営バスの放送ではいずれも「メンズプラザ、アオキ前です」を付け加えている。駅前にメンズプラザ、アオキ港北総本店があり、この紳士服屋は港北ニュータウンを拠点としていることになる。
それでは都筑ふれあいの丘駅に発着するバスを御紹介しよう。
①市営バス306系統センター南駅行きは終日9時台から16時台まで。市が尾駅行きの平日と休日は9時台から17時台まで、土曜日は9時台から16時台まで。それ以外の時間帯は大丸に移動して利用。
②市営バス308系統は終日9時台から17時台までで、センター南駅行きは土休の13時台、仲町台駅行きは土休の11・17時台はない。それ以外の時間帯はバス停留所の都筑ふれあいの丘に移動して利用。
③市営バス301系統江田駅行きは平日6時台から9時台まで。仲町台駅行きは設定がない。それ以外の時間帯はバス停留所の都筑ふれあいの丘に移動して利用。
④市営バス73系統は9時台から17時台まで。但し、センター南駅行きの平日は17時台、土休は11・16時台がない。中山駅行きの土曜日は11・15時台、休日は11・14時台がない。それ以外の時間帯は大丸に移動して利用。
⑤市営バス124・310系統は終日9時台から16時台まで。それ以外の時間帯は大丸に移動して利用。
⑥東急バス市72系統は終日6時台から17時台まで。江田駅行きの平日は6時台、休日は7時台がない。市が尾駅行きの平日は17時台がない。それ以外の時間帯は大丸に移動して利用。
近年はバスも方向幕から方向LEDに変わっているが、車体側面は「都筑ふれあいの丘駅」が表示できず、「ふれあいの丘駅」に略していた。方向LEDバスの難点であろう。なんせ、方向幕と違い、限られたスペースでしか表示できないのだから。
気になるのはバス停留所の都筑ふれあいの丘。グリーンラインを機に「都筑ふれあいの丘駅入口」に改称してもいいのではないかと思うが、都筑ふれあいの丘(G03)から徒歩3~5分のところにある。
この停留所はお年寄りの利用が多いのだが、久しぶりに行ったら見事にガラ空き(お年寄りの利用は都筑ふれあいの丘駅へシフトしていたように見える)。驚いたことに港北ニュータウンの市営バスではエース格にあたる301系統が大幅に減便。平日より土休のほうが本数の多いダイヤに変わっているのだ。
3号線があざみ野に延伸する前は市営バス300系統が新横浜駅-江田駅間を運行。道路は渋滞に悩まされていることが多く、港北インター付近や国道246号線にクロスする江田駅周辺がネックとなっていた。
このうち、江田駅周辺は道路の片側2車線化で改善され、下車専用の江田駅入口で下車する利用客が劇的に減った。そして、3号線あざみ野延伸後、300系統は減便の上、新横浜駅-センター南駅間の運行に変更。300系統が撤退した都筑ふれあいの丘-江田駅間は301系統が引き継ぐことになり、運行区間を江田駅-市が尾駅・港北ニュータウン車庫間から、江田駅-仲町台駅・港北ニュータウン車庫間に変更(のちに江田駅-中の瀬-センター南駅間も加わるが、2008年3月29日で姿を消す)。本数が確保され、東急側の江田駅では利便性を損ねることはなかったが、この減便は市営地下鉄の駅から遠い方々にとっては大きな痛手であろう。ちなみに300系統は現在、新横浜駅-仲町台駅間の運行に縮小されている(画像の300系統センター南駅行きは2004年4月25日に撮影)。
3号線あざみ野延伸では港北ニュータウン地区の市営バスは路線を大幅に再編。方向幕を日本語のみから、英文字併記となり、一新。“新生市営バス”をアピールしたが、“市営地下鉄を御利用していただく”ということを前提としたため、あざみ野・新横浜方面の所要時間は乗り継ぎにより、大幅に短縮されるものの、今までバス代で済んでいたため、割高感という悪いイメージを与えてしまったのである。その反省というわけでもないだろうが、グリーンラインの開幕では最小限に抑え、利便性を損ねないようにしているように思える。
グリーンラインのカゲでは市営バス全体が大幅なリストラを余儀なくされていた。
まず採算の合わない路線を切り捨て、または東急バスや神奈川中央交通に譲渡及び、移管。300番台の系統を多く受け持つ港北ニュータウン営業所は2007年3月31日(土曜日)限りで姿を消し、港北ニュータウン車庫発着便は消滅。管轄系統は港北営業所と緑営業所が引き継いだ(緑営業所に引き継がれた系統の一部は、2008年2月9日に若葉台営業所へ移管したものもある)。
市営バスの車両は車椅子対応を標準化にして、乗りやすくしているものの、路線のリストラは今後も進む可能性がある。横浜市交通局にとって、グリーンラインは大きなカケなのだ。なんとしてでも成功しなければならないのだ。
都筑ふれあいの丘(G03)に戻り、14時26分発の中山行き(1号車10031:ワンマン運転)に乗り、発車すると再び地上へ。防音壁に囲まれており、また地下へもぐるものの、3回目の地上で川和町(G02)に到着。ここで運転士をチェンジし、終点中山(G01)に向けて発車。それを見届け、私はここで下車をする。
中山行き(ワンマン運転)編成表 | ||||
乗車区間 | 号車 | 車両番号 | 禁煙 | 備考 |
川和町 | 1 | 10031 | ○ | なし |
2 | 10032 | ○ | なし | |
3 | 10035 | ○ | 弱冷房車 | |
都筑ふれあいの丘 | 4 | 10036 | ○ | なし |
★備考
①動画サイトはすでに閉鎖しています。
②横浜市交通局ホームページはこちらをクリック!!
③フリー百科事典『Wikipedia「港北ニュータウン」』は こちらをクリック!!
④フリー百科事典『Wikipedia「都筑区」』はこちらをクリック!!
⑤フリー百科事典『Wikipedia「横浜市営バス港北ニュータウン営業所」』はこちらをクリック!!
⑥フリー百科事典『Wikipedia「東山田駅」』はこちらをクリック!!
⑦フリー百科事典『Wikipedia「横浜市営地下鉄ブルーライン」』はこちらをクリック!!
⑧フリー百科事典『Wikipedia「横浜市営バス緑営業所」』はこちらをクリック!!
⑨お出かけ通信:blog版「#173:横浜地下鉄新線と東急6000(上)」はこちらをクリック!!
⑩お出かけ通信:blog版「#174:横浜地下鉄新線と東急6000(中)」はこちらをクリック!!
※お出かけ通信:blog版「#175:横浜地下鉄新線と東急6000(下)」はグリーンラインの記事ではありませんので、御注意下さい。
⑪レールファン音楽館スタッフの部屋「横浜市営地下鉄グリーンライン開通!」はこちらをクリック!!
⑫横浜中央新報「速報! グリーンライン開業」はこちらをクリック!!
⑬横浜中央新報「グリーンラインに『たねまる』出没!」はこちらをクリック!!
⑭MAKIKYUのページ「横浜市交通局・10000形電車~グリーンライン用に導入された小型車両」はこちらをクリック!!
⑮MAKIKYUのページ「横浜市営地下鉄グリーンライン・開業当日の様子と雑記」はこちらをクリック!!
⑯参考文献として、鉄道ジャーナル社刊行、『鉄道ジャーナル』2007年5月号と2008年8月号を使用。
※来訪御礼のみや記事に関係のないコメントをされる方は上にクリックして下さい。また、我がブログのコメント、トラックバック承認制になっておりますので、御了承願います。
★さぁー、みんなで買ってみよう!!
私の雑誌デビュー作、『TRAIN MODELING MANUAL Vol.1』(ホビージャパン刊行)が1600円(本体1524円)にて好評発売中です。まだお求めでない方、ぜひ御購入下さい(完売の際は御容赦下さい)。
くわしくはこちらにクリック!!(御意見、御感想もこちらにお願いします)
TRAIN MODELING MANUAL Vol.1 (ホビージャパンMOOK 249)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/06/21
- メディア: 大型本
『TRAIN MODELING MANUAL Vol.1』
(ホビージャパン刊行)
定価1600円(本体1524円)
雑誌コード…68143-49
ISBN…978-4-89425-714-6
※版元の商品紹介はこちらへダイレクトクリック!!
あれ、パンタどうなるのでしょう?畳んだままで集電ですか?
by トータン (2008-07-06 07:54)
トータンさん、どうもありがとうございます。
パンタグラフはもちろん、あげて集電しますが、一般的な剛体架線の地下鉄に比べると、キュークツな感じはしますね。これも冷房装置が超薄型だからでしょうか。
by 岸田法眼 (2008-07-06 11:27)
「センター北駅前郵便局」は「あいたい」(駅ビル)にあります。
by 伊租甫 (2008-07-25 09:06)
伊租甫さん、どうもありがとうございます。
調べたところ、確かに「横浜センター北駅前郵便局」はありました。開業当初にはなかったのですが、街の発展と共に新設したのですね。失礼しました。のちほど、修正する予定です。
by 岸田法眼 (2008-07-25 20:56)
この記事の一番最初の写真を見ると、大阪市の今里筋線よりもさらに架線と電車の天井との間隔が小さいように感じました。
by なにわ太郎 (2008-07-26 12:44)
なにわ太郎さん、どうもありがとうございます。
冷房装置が“ごくうす”ですが、今里筋線80系も小さいですね。どちらが薄いのかわかりませんが、リニア地下鉄の“ミニ”にこだわる真骨頂のような気がしますね。
いろいろと御覧いただき、また、「nice!」をたくさん押していただき、ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2008-07-26 16:22)