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山陽電気鉄道本線脱線事故 [鉄道評論]

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2013年2月12日(火曜日)15時50分頃、山陽電気鉄道本線伊保―荒井間の踏切(第1種踏切道)で、直通特急梅田行き(乗客約70人)が自動車運搬用トレーラーの後部に衝突し、先頭1号車と2号車が脱線した。脱線車両は沿線の駐車場に止めていた自動車や、民家のブロック塀をなぎ倒したあと、先頭1号車は荒井のホームに乗り上げ、ようやく止まった。

この事故で乗客15人が軽傷(即日に帰宅)、男性運転士(34歳)は重傷を負い入院したたものの、命に別状はないという。

事故原因は踏切付近にある交差点で、トレーラーが止まった際、その後部は踏切をはみ出していた。警報機が鳴ると、遮断機が下りるが、トレーラーの後部に接触したのである。その後、直通特急梅田行きに衝突した。  

事故後、山陽電気鉄道は全線で運転を見合わせていたが、この記事をアップした時点では、本線高砂―大塩間以外、運転を再開する予定だ(同区間の運転再開は2月13日午後を予定。なお、同日5時よりJR西日本東海道・山陽本線三ノ宮―姫路間で振替輸送を行なう)。

今回の事故の焦点は、2つある。

1つ目は男性運転士。彼は制限速度を守っており、定刻通りに運転していた模様だ。事故現場は緩やかな曲線と見たが、見通しがいいとは言い切れない。たとえ、急ブレーキをかけたとしても、衝突は避けられなかった可能性が高く、男性運転士に落ち度はない。

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2つ目は踏切。事故現場の踏切は、遮断機、警報機が自動式の第1種踏切道で、線路沿いに障害物検知装置がある。なんらかの障害物を検知すれば、発光信号が作動し、列車が止まる仕組みである。私の推測だが、障害物検知装置の上に、トレーラーの後部が止まっていたため、検知できなかった可能性が高い(今後、国土交通省は踏切の安全基準を見直すことが考えられる)。

今回の脱線事故は、事故を防ぐことが充分可能だった。トレーラーの運転士が異常に気づき、ただちに運転席を降りて、迷うことなく踏切の非常ボタン(踏切支障報知用操作器)を押せば、大事故を防ぐことができたし、列車の遅延は最大10分程度で済んだ。“青信号になればなんとかなる”や、“ちょっとぐらいはみ出しても列車がぶつかることはない”といった甘い考えが、大事故を起こすのだ。さいわい死者は出なかったとはいえ、まだまだ活躍できる車両を損傷させたばかりではなく、沿線にお住まいの方などに多大な不便を与えたのだから、その責任は計り知れないほど重大である。

本線高砂―大塩間の復旧と、運転士さんの御快復を心より祈念いたします。

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