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2006年の汽車旅7-1 [汽車旅2006]



2006年8月19日(土曜日)、JR東日本品川8番線から、東海道本線の臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行き(6号車指定席モハ188-21)に乗る。今回は10両全車がリクライニングシートという、“当たり編成”だった。

発車すると、こんな放送が。

「最近、スリや置き引きといった被害が多発しております」

これはいつも流しているのだが、そんなに多いのだろうか? 置き引きと言っても、たいてい着替えしか入っていないので、盗む必要性はないように思う。たとえ盗んだとしても、若者が持ちそうなカバンの中身はオバサンの下着じゃバカバカしいでしょ(失礼しました)。ちなみに当方はスリの対策はちゃんとしているが、企業秘密なので、それは皆様の御想像にお任せしよう。

1つだけ教えられるのは防犯対策のため、消灯することはまずないということだけである。

8月20日(日曜日)、臨時快速〈ムーンライトながら91号〉大垣行きは突然、止まった。アクシデントが発生したようだが、なかなか放送が入ってこない。車内は6号車1番A・B席のレールファン2人組以外、静かである(男2人でそこまでしゃべりまくるか)。

ようやく、車掌から放送が入り、国府津(Kohzu)付近で線路内に人が立ち入ったという防護無線が流れていたとのこと。安全の確認をするため、しばらく止まっていたが、1時10分に運転再開。車掌は「保護しました」と言っているけど、れっきとした犯罪者だ。お客様ではない。

トイレへ行き、洗面台へ。臨時快速〈ムーンライトながら〉は各車両についているので、とても便利だが、せっけんが消えていた。品川入線時にはまだパッケージに入っていたままで、私が取り出して最初に使ったのだが、誰かが勝手に盗んだらしい。スリや置き引きに注意をうながす車掌の放送がよくわかるけど、せっけん泥棒に言いたいのは「ここはホテルじゃない!! せっけんぐらい自分で用意しろ」と怒鳴りつけたい。

小田原4番線に到着。線路内に人が立ち入った影響なのか、車内検札ははかどらない様子。

定刻より、10分遅れて小田原を発車したあとはSleep Time。ちなみに6号車1番A・B席のレールファン2人組はまだしゃべっていた。“人の迷惑かえりみず、やってきました電線音頭”という状態だが、どうも“のめり込み過ぎている人”の口調というものは、“秋葉原系”のような雰囲気がある。近寄りたくないと思う人の心境というものがわかる。

JR東海に入り、岐阜を発車すると、車内は後方に乗っているお客が次々と動き出した。終点大垣が近いことを物語り、普通電車(高槻-明石間は快速)姫路行きに乗り継ぐためである。

終点大垣に到着し、普通電車(高槻-明石間は快速)姫路行き(1号車クハ222-2073:弱冷車)に乗り換え。いつも、ひどい混雑に見舞われているが、今回は意外とゆったりしていた。しかし、米原で増結する車両を大垣に持ってくれば全員坐れただろう。青春18きっぷ期間中はフレキシブルに対応できないものか。

発車すると、進行方向左側に新入団選手、313系5000番台が2本留置していた。行先と種別表示はJR東海の“禁じ手”であったLED(フルカラー対応)を使ったことが特徴。もっとも、N700系試作車が最初の解禁車両であるが…

米原でJR西日本の新快速姫路方面播州赤穂行き(姫路まで11号車、姫路から7号車サハ223-2142:姫路から女性車掌乗務)に乗り換え。

「新快速電車、播州赤穂行き、発車いたしまーす」

と車内は車掌の放送でうるさい。221系が新快速という時代は車外スピーカーで案内していたが、JR西日本は意外にも新幹線とワンマン対応車を除き、自動放送装置は搭載されていない。東京地下鉄みたいに「ウーッ、扉が閉まります。御注意下さい。扉が閉まります。御注意下さい」といった車外ブザーをつけたほうがいい。

大阪で583系オール座席車の団体を発見し、先に発車。神戸から山陽本線に入り、加古川で221系の普通電車姫路行きと待ち合わせ。223系シリーズより、221系がお気に入りの私にとっては乗り換えたいが、ガマンする。

姫路で再び583系の団体と遭遇。ここで新快速姫路行きは1~4号車を切り離す。やるんであれば、姫路より車両基地のある網干のほうが効率がいいのではないかと思うが…

9時07分に発車。進行方向右側にはとっくに廃線になっているモノレールがよーく見える。今までは山陽新幹線新大阪方面のホームでしか見れなかった。また、在来線高架化に支障をきたす山陽電気鉄道本線は新線建設で対処。大がかりな工事であることがうかがえる。

300系の〈ひかり393号〉博多行きも発車し、高架を下りればのどかな景色。

新快速播州赤穂行きは相生2番のりばに到着。向かいの3番のりばから普通電車糸崎行き(モハ114-1153:体質改善車)に乗り換えるが、接続時間はわずか1分。しかも、3両編成というありさま。本来は新快速播州赤穂行きと同時発車だが、普通電車糸崎行きは1分遅れの9時31分、700系3000番台の〈こだま641号〉岡山行きと同時発車した。

余談だが、地元は日中の普通電車は姫路-相生間の運転がなくなり、新快速に変わったことに不満を持っている様子で、以前のような運転形態に戻して欲しいと願っている(姫路の高架化とカンケイしているのかどうかは知らないが…)。姫路-播州赤穂間の新快速は8両編成だったり、4両編成だったりとバラついており、できれば前者に統一してもらいたいところである。

三石からお客が乗り込むが、ほぼ同数が下車したため、乗車率は変わらない。以前の姫路始発時代のダイヤは4両編成だったから、改善する必要がある。特に青春18きっぷのシーズンになると混むのだから、増結する対策が必要だ。

車内のドア寄りでは喪服の熟年女性が足のむくれを防止するためなのか、乗車中は新聞を敷いて、ヒールを脱いで、その上に立っていた。大混雑だというのに、よくやれたものである。普通ならひんしゅくを買うだろう。

岡山7番のりばに到着し、向かいの8番のりばへまわり、快速〈サンライナー〉福山行き(クハ116-17:弱冷車。ワンマン運転)に乗り換え。ちなみに快速〈サンライナー〉の利用は平成10年(1998年)8月以来、8年ぶりとなる。

弱冷車のせいか、せんすで“仰げば尊し”する人もいたが、10時50分に発車すると、117系の性能をフルに発揮。笹岡で先ほど乗った普通電車糸崎行きに追いつき、追い越すものの、どうせならば起点の岡山と福山で接続したほうが快速〈サンライナー〉の速さをアピールでき、所要時間の短縮効果が大きいのではないだろうか。

余談だが、私が乗った10時50分発の快速〈サンライナー〉福山行き(ワンマン運転)は糸崎9時07分発の普通電車岡山行きとして、運行している。尾道の綺麗な瀬戸内海を眺めるには絶好の電車ではないかと思う。

終点福山で下車。福山城をめぐり、福山駅ローズ郵便局は日曜日も郵便窓口が営業していた。なので、ATMで入金して、局名印を押してもらい、日曜日では異例の旅行貯金ができた。


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2006年の汽車旅6-後編- [汽車旅2006]

2006年8月6日(日曜日)、広島電鉄本線広島駅(M1)から、6号線江波行き(811:ワンマン)に乗る。小中学生や外国人観光客が多く、乗る前から長蛇の列だった。

 

物騒な機動隊のバスの赤色灯が、この日を物語り、原爆ドーム前(M10)に到着。大半のお客はここで下車した。

この日は原爆が投下されてから61年になり、平和記念公園を歩く。重々しい雰囲気で、戦争の悲しさや再発してはならない思い、モノの大切さを改めて刻み込む。

本線紙屋町西(M9)から、3号線広島港(宇品)行き(1901:ワンマン)に乗る。路面電車は元京都市交通局の車両で、昭和53年(1978年)に移籍した。Green Moverなどといったオシャレな雰囲気の現代エースから、ベテラン車両まで、幅広い車齢の路面電車が活躍及び共存するのが広島電鉄のよさである。

紙屋町西を発車すると、すぐに右折。宇品線に入り、本通で早くもお客の半分が入れ替わった。

終点広島港(宇品。U18)に到着し、宇品線全線完乗かと思いきや、紙屋町東-本通間は乗っておらず、乗車区間は残り1区間だけとなってしまった(これは帰京後に気づいた)。

広島港で広島お好み焼きを食べ、 5号線広島駅行き(808:ワンマン)へ。

皆実町六丁目(Minamimachi-6 Chome.U9)から皆実線(Minami Line)に入り、的場町(H3)に到着し、全線完乗達成!!

本線(M3)の2号線宮島口行き“Green Mover”(5005D:女性車掌乗務)に乗り換え、八丁堀(M7)へ。八丁堀は東京地下鉄日比谷線、JR東日本京葉線に同じ駅名があり、“江戸の特権”ではないことを物語る。

白島線(Hakushima Line.W1)の9号線白島行き(912:ワンマン)に乗り換え。この路線だけ、運賃は大人100円、子供50円(通常の“市内線”エリアは大人150円、子供80円)で乗れる。ちなみに私は広島駅で購入した1日乗車券(600円)を使用。

乗車車両は元大阪市交通局の車両で、昭和44年(1969年)に移籍した。移籍車両は今や路面電車が日本地図から消されたところからやって来た、“リストラ車両”だが、広島の地は水に合うようだ。

短時間で終点白島(W5)に到着し、全線完乗達成!! したまではよかったが、車内にデジカメを置き忘れるというヘマをしてしまった。

街を散策したあと、同じ車両の八丁堀行きに乗り、終点で本線(M7)の2号線宮島口行き“Green Mover”(5004D)に乗り換え、土橋(M13)へ。

ここで江波線の8号線江波行き(713:ワンマン)に乗り換え。舟入幸町(Funairi-Saiwaicho.E3)を出ると、次の舟入川口町(E4)では幼児の男2人と、おばあちゃんが下車するも、“お孫さん”2人は到着まで待ちきれない様子で、運転士とトークをしていた。通常、運転中はしてはいけない行為だが、運転士はイヤな顔をせず、笑顔で応えていた。

終点江波(E6)に到着し、江波線全線完乗達成!! 車両基地があるところで、バスも同じ。どうやら、江波は“交通休息地”のようである。

8号線横川駅行き(For Yokogawa Sta.914:ワンマン)に乗り、土橋-十日市町(M12)間から横川線に入る。

終点横川駅(Y5)に到着し、横川線全線完乗達成!! これで残り1区間以外、広島電鉄の路線はすべて乗ったことになる。

JR西日本山陽本線横川から、可部線からの普通電車広島行き(クモハ105-527:元103系)に乗り換えるが、トロトロしたスピードで、ずいぶん時間がかかった。ちなみに可部線105系は毎年12月10日から翌年の3月10日まで、ドアは手で開閉することになっている。

広島の暑い夏に別れを告げる時がやってきた。

山陽新幹線ホームにあがると、うだるような暑さに包まれている。広島から山陽新幹線を利用するのは昭和63年(1988年)5月以来、18年ぶりだが、在来線の改札を通らないことには行けないというのが難点だ。すでに自動改札が設置され、そのうち、在来線にも広がり、ICOCAも使えるようになるものの、関西地区とは共用できないという信じられないデメリットがある。ってことは広島でSuicaは使えないということか?

14番のりばでは私服を着た修学旅行の中学生たち(たぶん)が、700系の〈のぞみ36号〉東京行きに乗っていき、指定席はたちまち満席。私は山陽新幹線では“ノーマル”の700系に乗りたい気はなく、最初から乗車を見送っていた。

14番のりばの岡山方から100系シリーズの〈こだま658号〉新大阪行きが入線。それと同時に〈ひかり468号〉新大阪行き“レールスター”(7号車指定席725-7701:サルーンシート)が到着。山陽新幹線に乗るなら、東京直通の700系シリーズ〈のぞみ〉より、500系の〈のぞみ〉か700系7000番台のインテリジェントサルーン“ひかりRail Star”(〈ひかり〉“レールスター”と案内)がイイ。ちなみに画像は〈ひかり466号〉新大阪行き“レールスター”である。

余談だが、〈のぞみ36号〉東京行きと、〈ひかり468号〉新大阪行き“レールスター”の博多-広島間の所要時間は、どちらも70分である。後者のほうが“乗りドク”であることがおわかりでしょう。

インテリジェントサルーン“ひかりRail Star”はなんといっても、指定席がウリ。「サルーンシート」と呼ばれるオール2人掛け(自由席は2人掛けと3人掛け)が目玉で、ハシッコの席はパソコン用コンセントが備えられている。また、8号車の一部は4人用個室(防音対策なし)があり、4号車はサイレンスカーとして、車内放送が緊急と始発終点の場合を除き、カットされているが、この日は多客期とあり、その設定はなかった。

インテリジェントサルーン“ひかりRail Star”は2000年9月以来、2度目の乗車。いずれもウリの指定席サルーンシートに乗っているが、意外と広いことに驚かせる。グリーン車と遜色のない座席なのだから、山陽新幹線は300km/hの500系の〈のぞみ〉かインテリジェントサルーン“ひかりRail Star”しか乗る気がしない。100系シリーズの〈こだま〉にも乗ってみたいが、乗車する機会はあるのだろうか? また、この日、0系を見かけることはなかった。いよいよ、フォーエヴァーに向けてのカウントダウンが始まっていると見ていいだろう。

今まで、〈ひかり〉のチャイムは定番のアレを使っていたが、いつしか『いい日旅立ち・西へ』に変わっていた。聞いた時は戸惑ったが、インテリジェントサルーン“ひかりRail Star”に合っているような気がする。

疲労で、新大阪まで寝てしまったが、車内検札で起こされることはなかった。

終点新大阪20番線に到着し、JR東海の東海道新幹線25番線から発車する、臨時〈のぞみ316号〉東京行き(13号車指定席326-539:女性車掌も乗務)に乗り換え。乗り換え時間はわずか5分だが、指定席券の発券がよく、インテリジェントサルーン“ひかりRail Star”の7・8号車は16両編成の13号車に位置していたので、意外とスムーズに乗り換えられたが、まさか300系だとは思ってもみなかった。

17時49分に発車。さっきの〈ひかり468号〉“レールスター”とは違い、300系は歴代の新幹線電車では1番うるさい車両である。

300系は2007年からN700系量産車の投入にともない、廃車が始まる予定。東武鉄道100系“スペーシア”と同じ平成2年(1990年)に入団しているせいか、フェイスがなんとなく、似ている感じだ。

発車から3分もしないうちにベージュの制服を着た女性車掌が車内検札。よく似合っており、少々ダボダボ(ゆったりサイズ)のように思えるが、かわいらしさを演出しているのだろうか。暑い夏にベージュの衣装には清涼感がある。

東海道新幹線のハイライト的な存在の鳥飼の車両基地を過ぎ、車番をとる。500系以降、車内に車番の提示がなく、車体のみとなり、700系・800系は下2ケタ(あるいは1ケタ)が同じ番号なので、気にならない。500系はなんとかならないものだろうか(N700系の投入が完了したら、山陽新幹線専任の可能性がある)。

京都で観光客をドバーッと乗せて、たちまち満員になった。車内ではさっそく晩メシの弁当を食べるお客が続発しているが、新大阪発車時点、喫煙車はガラ空きの車両が多く、どうなったか?

余談だが、JR東海でもチャイムが変わり、『AMBITIOUS JAPAN!』になっていた。2004年以降、そのようになったようである。また、3人掛けの座席表示はA窓側、B中央、C通路側。2人掛けの座席表示はD通路側、E窓側となっている。

岐阜羽島付近で、進行方向左側には細長いソーラーアークが目を引き、京都-名古屋間だけの利用が多かったのは意外だった。

300系のサービスカウンターは700系シリーズ全盛の今、休業状態で、ワゴンサービスが主体になっているようだ。この日はビールが売れているようで、車販のお姉ちゃんがビール缶1ケースを重そうに抱えて14号車へ向かった。客室を去る時に小声で、「失礼しました」と言っていたが、そこまで気を遣われると、乗っているお客のほうが恐縮する。

19時29分、静岡を通過。いつもは373系の普通電車東京行きに乗るが、小さく見えた。青春18きっぷユーザーの利用率が高い人気便だが、これを快速〈アクティー〉にして、速達化を望みたいところだ。

名古屋からの怒涛の走りで、定刻通り、新横浜に到着。大量下車し、ここから先はスピードが落ちる。都会に入ったことを示すようなものだが、カーブが多く、周辺住民の騒音に配慮したのが正当な理由だ。

品川でも新横浜ほどではないが、降車客がいた。実は2003年10月1日に東海道新幹線ホームを新設後、上り便に乗るのは初めてで、新鮮な景色である。

20時26分、終点東京18番線に到着。JR東海からJR東日本にワープするが、微妙な“温度差”を感じた。 

◆お知らせ(追記)

2006年8月27日(日曜日)、当ブログへお越し下さるお客様の数は25,000人を突破いたしました。ありがとうございます。

今後は『2006年の汽車旅7』シリーズを掲載していきます。掲載まで、お時間を下さい。


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2006年の汽車旅6-中編- [汽車旅2006]

オマタセ、ベイベー。イッツ・ショータイム。

和歌山で和歌山電鐵貴志川線に乗り換え。9番のりばの乗り換え精算所で、青春18きっぷを提示し、乗車券を購入するが、係員のシャツはいちごのロゴししゅうがいくつかあり、新鮮味を感じる。

2006年4月1日(土曜日)に南海電気鉄道(次からは「南海」と略す)貴志川線から引き継ぎ、最低10年の運行が保証されているが、それ以後はお客の利用に託されている。キャッチフレーズは「乗って残そう貴志川線」から「もっと、ずっと、貴志川線」に変わり、変わらぬ路線の御愛顧を願っている。

 

風鈴の涼やかな音色が夏を彩り、貴志行きワンマンカー(2703)は9時43分に発車。いきなり、“紀州の民謡か?”と思わせるようなメロディーが流れるが、そのあとは南海時代と変わらない。

車内も南海時代と変わらないものの、和歌山駅の券売機はすべてJR西日本式であるせいか、 乗車券の買い間違いが目立っているらしい(つまり、和歌山電鐵ではなく、JR西日本の乗車券を買ってしまうこと)。1つだけでいいから、専用の券売機が欲しいところで、なおかつ、1日乗車券の販売も検討して欲しいところだ。車内に『貴志川線沿線ガイド』という広告もついたのだし、気軽に下車できる1日乗車券は必要不可欠のように思う(500円が妥当な販売額であろう)。

日前宮、伊太祈曽(Idakiso)の行き違いは変わらず、ダイヤと運賃も変わらない。次は伊太祈曽と終点貴志にメロディーがついた以外は変わりなく、10時14分、終点貴志に到着し、和歌山電鐵貴志川線全線完乗を達成したが、無人駅に降格し、回数券は駅舎内の小山商店に任されていた。また、すべての駅名盤は南海時代と変わらず、まだまだ“南海色”が濃く、“和歌山電鐵カラー”になるのは、これからになるのだろう。

気になったのは雑草が多いこと。ローカル線では絵になるとは言え、手入れはしてもらいたいものである。

利用客からは増発やJR西日本(阪和線、紀勢本線、奈良線)の接続利便性強化を願っており、9月中にダイヤ改正をするそうだ。JR西日本も車内精算の強化をはかり、和歌山電鐵の乗車券を販売したり、ICOCAの共通利用も視野に入れて欲しいところ。

ほかに多い要望として、JR西日本紀勢本線和歌山市への相互直通運転がある。

レールファン的には元南海と現役南海の車両が和歌山市で顔を合わせるという楽しみもあろうが、隣りの7・8番のりばから普通電車和歌山市行きワンマンカーが発着しているため、できればレールをつないで欲しいのだ。しかし、南海時代に2070系を投入しても、直流600ボルトから1,500ボルトに昇圧されなかったので、まずは電圧をJR西日本に合わせない限り、実現はしないだろう。また、和歌山での和歌山電鐵貴志川線は9番のりばを使用しているが、紀勢本線との相互直通運転が実現した場合、不要になる可能性も出てくる。ホームの管理問題も浮上してくるに違いない。ほかに貴志のホーム増設も検討して欲しい。ムリであれば甘露寺前(Kanrojimae)でもできると思う。

なお、利用客のアンケート結果については、こちらにクリックして下さい。

11時50分発の和歌山行きワンマンカー(2273:女性運転士乗務)に乗り、和歌山電鐵本社のある伊太祈曽で下車。車庫ではついに『いちご電車』がベールを脱いでいた。

 

翌日の2006年8月6日(日曜日)に、伊太祈曽駅と伊太祈曽神社で『第1回貴志川線まつり』が行なわれ、電車の窓にも掲示して、沿線住民やレールファンの参加を呼びかけていたが、私は都合で行けず、乗れないだろうと思っていた。しかし、奇跡的にも“オープン戦”をやっていたので、のぞいてみたい。

この日は土足厳禁となっており、備えつけのスリッパで車内に入ってみるが、衝撃的だ。綺麗で、さすがはデザインで名の知れた水戸岡鋭治氏(Mr.Eiji Mito-oka)のワールドが満載!! 2271を1号車、2701を2号車としている。

JR九州や岡山電気軌道のノウハウを生かし、車内は木目調だが、ドアは赤、整理券発行機と運賃箱を朱色にしたのは印象に残る。また、吊り革も木製で、背の小さい人でもつかまれるようになっており、優しさも感じる(あとで2070系はもともとそうだったことに気づいたが…)。

ロングシートも簡素なガラから温かみのあるいちごがついて、“ワクワク感”があり、九州新幹線<つばめ>800系でおなじみのすだれ日除けは“和を感じ、利用客との輪をつなぐ”という感じだろう。

車端部の1号車は座席、2号車もそうだが、販売カウンターもついている。車内販売用のワゴンもあるものの、「車内の飲食はほかのお客様の御迷惑となりますので、御遠慮下さい」と案内しているので、矛盾しているが、イベント用に使う可能性があるということだろう。また、販売カウンターの上には10口以上の募金をした方のお名前や会社名が刻み込まれている(9口以下は和歌山でお名前や会社名が刻まれているという)。

なお、『いちご電車』の改造工事は2006年6月27日(火曜日)から8月3日(木曜日)まで自社の工場(伊太祈曽)で行ない、8月6日(日曜日)15時20分発の臨時和歌山行きワンマンカー(伊太祈曽始発)にてデビューした(女性運転士が乗務していたとか)。今度、利用する時はぜひ、『いちご電車』に乗りたいものである。

伊太祈曽止まりの電車が到着。私が先ほど乗った車両だが、車庫へ入る方法は一旦、本線へ少し進んだあと、進行方向を変えて、和歌山行きホームへ。駅員が手動でレバーを作動して、また進行方向を変えて車庫へ入る仕組みとなっている。

和歌山行きワンマンカー(2275)に乗り、終点和歌山で下車。和歌山ラーメンに舌づつみをしたあと、JR西日本阪和線の快速天王寺行き(4号車クモハ221-23)へ。

阪和線の往路はクハ222-2502のガラスが鳥のフンを浴びていて、みっともない姿だったが、こちらは綺麗に手入れが行き届いており、気持ちいい。そのせいか、六十谷(Musota)-天王寺間はほとんどお昼寝をしていた。

終点天王寺で大阪市交通局(大阪市営地下鉄)御堂筋線(M23)の新大阪行き(2号車1520)に乗り換え。

始発のせいか、10号車以外はすべて空席。御堂筋線でラクチンに坐れるのは珍しい気がするも、なんば(M20)-梅田(M14)間は“いつも通り”のにぎわいぶりだった。特にこの日、みなと神戸花火大会があるカンケイか、浴衣姿のお姉ちゃんが多かった。

中津(M15)を出ると、地上へ。淀川を新御堂筋という道路といっしょに渡る光景は圧巻!!

終点新大阪(M13)に到着。JR西日本のコンビニで水分補給をしたあと、JR西日本東海道本線の新快速姫路行き(7号車サハ223-2111)に乗り換え。 

車内は花火大会の影響で、混み合っていたが、2006年3月18日(土曜日)のダイヤ改正で、大阪停車時間は2分に拡大したものの、それでもドアの再開閉が多かった。

西宮-芦屋間では新駅設置工事が行なわれ、駅名は「新芦屋」になるのかどうかは定かではないが、芦屋で201系の各駅停車西明石行きに接続。新駅設置により、快速のスピードに足を引っ張ることになるため、321系が入団し、201系・205系は“走りなれた路線”を去らなくてはならなくなったのである。

神戸から山陽本線に入り、終点姫路で下車。山陽本線だけ高架化されてからは初の利用だが、山陽新幹線側の出口を出てしまい、右往左往。いつも出ている改札に軌道修正できたが、階段の登り下りは迷路のようだった。

水分を補給し、再び電車に乗るが、姫路の高架化は山陽本線のみのため、迷路状態。当分のあいだは不便がしいられ、今まで5分前までに着けばよかったものが、10分前に着かないと、間に合わなそうな感じである。

普通電車三原行き(クハ115-1082:弱冷車。体質改善車)へ。思いのほか、兵庫県内でガラ空きになることはなく、KIRINビール岡山工場のネオンを見て、万富で下車。向かいのホームにはエル特急<やくも25号>出雲市行きの回送が止まっていた。

 

万富でコンビニの晩メシを購入し、普通電車糸崎行き(クモハ115-1501:体質改善車。岡山から女性車掌乗務)に乗り、終点で普通電車広島行き(クハ115-3119:体質改善車)に乗り換え。中間車2両は元117系だが、これも体質改善工事を受けたものの、転換クロスシートがロングシートに化けるところが多く、ブッたまげた。

終点広島に到着し、下車。広島電鉄本線[広島駅電停(M1)]ではGreenmover Maxが止まっていた。乗りたかったけど、今回の汽車旅では乗ることはなかった。


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2006年の汽車旅6-前編- [汽車旅2006]

2006年8月4日(金曜日)、JR東日本品川から東海道本線の快速<ムーンライトながら91号>大垣行き(3号車指定席モハ189-34:簡易リクライニングシート)で旅立ち。いつもは7番線から発車するのだが、今回は8番線になっていた。9番線以降の電車が間近で見られるので、いつもと違う車窓で気分がいい。

E217系の普通電車小田原行き、快速<ムーンライトながら>大垣行きが発車したあと、臨時快速<ムーンライトながら91号>大垣行きが発車したが、3分遅れの23時58分だった。

2006年8月5日(土曜日)となり、車内検札はSuicaのまま乗り込んだ青春18きっぷユーザーが多く、車掌は駅で処理してもらうよう、案内する。当方もSuicaを持っているが、ちゃんと券売機で横浜までの乗車券を購入している。Suicaはオレンジカードの機能もあることを知る人々は少ないようだ。

1時12分、小田原5番線に到着。

「本日に限りまして、小田原止まりの電車と接続いたします。発車まで、しばらくお待ち下さい」

1時14分、向かいの4番線からE217系回送が国府津車両センター(Kohzu Car Center)へ引き上げ、1時29分、定刻より8分遅れて東京発の終電となるE231系の普通電車が到着し、乗り換え客はわずかだが、いた。そして、定刻より20分遅れの1時30分に発車。JR東海エリアの停車時間が長いからできるワザである。

余談だが、小田原では発車メロディーを鳴らさなかった。これは大いにほめたい。

熱海からJR東海に入り、尾張一宮を発車した頃に目覚め、デッキの洗面台へ直行。指定席券を持っていない不届き者が多く、373系はデッキと客室の仕切りドアがないから、もっと不愉快になっていただろう。

終点大垣で普通電車(高槻-明石間は快速)姫路行き(1号車クハ222-2087:弱冷車。米原まで女性運転士乗務)に乗り換え。

女性運転士は“なりたて”らしく、男性のベテラン添乗員がついていた。停車中に色々とアドバイスをした模様。

醒ヶ井ではセミの声が鳴り響き、半自動ドア扱いの米原到着目前には名古屋を6時16分に発車した700系の<のぞみ59号>博多行きサァーッと抜かれる。

米原でJR西日本の新快速姫路方面播州赤穂行き(11号車サハ223-2160)に乗り換え。野洲で381系を見かけるのはいつも通りだが、草津で283系に遭遇するのは意外だった。

膳所(Zeze)で221系の普通電車(京都-明石間は快速)姫路方面網干行きを抜くも、大津で追いつかれ、山科に着く頃には抜かれるという苦しい展開も、京都はほぼ同時に到着。221系はここから明石まで快速となる。

京都を発車して、しばらくデットヒートとなるが、その後は新快速姫路方面播州赤穂行きの圧勝!!

大阪で、大阪環状線2番のりばから発車する各駅停車天王寺行き(2号車サハ221-31:弱冷車)に乗り換え。大阪環状線は103系から201系へのChangeが進んでいるも、221系に足が向く。

終点天王寺で阪和線に乗り換え。4番のりばには東海道本線・山陽本線の各駅停車から阪和線にコンバートされた205系が快速日根野行きとして、スタンバッているものの、2番のりばの関空快速関西空港行き&紀州路快速和歌山行きへ。

日根野までは関空快速関西空港行き(1号車クハ222-2502:弱冷車。女性運転士乗務)へ。

南海電気鉄道高野線乗り換え駅の三国ヶ丘で降りるお客が多く、上野芝では臨時快速<きのくにシーサイド1号>白浜行きを抜くが、電化区間にディーゼル機関車を牽引するのは疑問で、どうして電気機関車を用意することができないのだろうか?

鳳(Ohtori)発車後、女性運転士は進行方向左側の沿道で手を振る、おじいちゃんと男のお孫さんに手を振り返し、北信太(Kita-Shinoda)-信太山(Shinodayama)間では体質改善車、湘南色、広島色、阪和色の“レインボースパーク113”と言いたくなるほど強烈な快速天王寺行きとすれ違った。

日根野で編成を切り離し、紀州路快速和歌山行き(6号車クハ222-1:弱冷車)へ移動。発車後、ホームで手を振る男の幼児たちにベテランの男性運転士は手を振って、ファンサービス。

“本家”の223系はデジタル速度計が採用されており、見ごたえはあるものの、普及しなかった。レールファンやそうでなくとも、スピードのデジタル表示に心躍るはずだが、キメの細かさは指針式のほうがイイという。

六十谷(Musota)を発車し、紀ノ川を渡るが、鉄橋の架け替え工事をしていた。進行方向左側には黒い新鉄橋が建っており、半年以内(2007年2月まで)には切り替えていることだろう。

紀州路快速は終点和歌山に到着した。


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INDEX 2006年7月 [INDEX]

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(汽車旅2003番外編)

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(汽車旅2006番外編)


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